2009年2月

日時 2009/2/27
銘柄 ペルナンベルジュレス04(シャンソン)
産地
感想


ボランジェが資本投下して品質向上中の老舗ドメーヌです。 昨年末伺ったワイナート田中さんのお宅でご馳走になって、印象に残ったので、自分でも買ってみました。 イイですね。グラスに注ぐと、ラズベリーやカシス、スミレ、リコリス、紅茶、皮革などの心地よい香りが立ち上ります。味わいはイチゴキャンデーのような甘く凝縮された果実味があって、酒質はクリーンです。後半にややエグミが出て、タンニンが少しざらつく面はありますが、4Kを切る銘柄としてはかなり高品質な部類と思います。モダンな感じではありませんが、ホッとさせられるような安定した作りのブルゴーニュです。 05のオー・コート・ボーヌも買ってみましたので、こちらも遠からず飲んでみたいと思います。【中吉】

★シャンソン・ペール・エ・フィスのワインを探す★

日時 2009/2/21
銘柄 クロ・ヴジョ97(ドニ・モルテ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想

0221mortet.jpg
出口屋さんの試飲にて。抜栓後4時間ぐらい経過していたでしょうか。デキャンタージュされていたので、なぜ?とうかがったら、細かい澱がかなり舞っていたからだそうです。 少し火を通したような黒い果実や丁子、甘草などのスパイス、それに土っぽさもあっていい香りなんですが、華やかな発散系の香りではなく、香りを嗅いでいるうちにグラスの中に引き寄せられていきそうな、しんみりとした香りです。 ほんの少しばかり、あまり好ましくない鉛のような金属的なニュアンスを感じるのですが、スワリングするとすぐに消えます。このボトルに限らず、たまにこういう臭いに出会うことがありますが、なんなんでしょうね? 味わいは濃密でしっかりした構造がありますが、タンニンはよく溶け込んでいます。ミネラルは感じられず、土っぽさが前面に出ており、そういう意味では若干野暮ったさも感じる味わいでもあります。熟成のピークというよりは、まだ向上しそうな余地を感じますが、出所を聞いてみると、長らく現地の蔵にあったものを個人的に引き取ったものだとのこと。もう少し寝かせるとさらにすばらしくなっていたことと思います。ブルの開け時は難しいですね。 ドニモルテの拳銃自殺の訃報はまだ記憶に新しいですが、現在はご子息が立派に切り盛りしている様子。まだ息子さんのワインを飲んでいませんが、遠からず試してみたくなりました。【小吉】

↑楽天では30K以上しますね。

★楽天でドニ・モルテ、ティエリー・モルテを検索★

日時 2009/2/20
銘柄 ソラリス・信州シャルドネ・マセラシオン・リミテ2006
産地 日本>長野
感想 0228wine.jpg
オーグードゥジュールに持ちこんだピエール・ジモネとアルマン・ルソーを本数に勘定しまして、これが13本目です。 マンズワインのソラリスブランドといえば、以前飲んだメルロが大変好印象でしたので、こちらも期待して開けてみましたが‥。 製法によるものなのか、アロマチックな香味には好感はもてます。好感はもてるのですが、そこから先が国際品種の悩ましいところでして、どうしても、無意識に同じようなプライスの南仏や新世界の安価なシャルドネと比べてしまう自分がいます。でもって、同じ土俵に乗っけてしまうと、酸の緩さ、構造の弱さなど正直不満が募ってしまうんですよね。 3000円クラスになると、国産でもかなりいいシャルドネを経験している(高畠とか)んですけどね。2K前後もしくはそれ以下ですと、やはり甲州などに目が行ってしまいます。すみません。
【末吉】
日時 2009/2/13
感想

昨年、松山に出張した折りお世話になった「松山の愛好家さん 」O氏が出張でこちらにいらしたので、オーグードゥジュールにて迎撃?させていただきました。 021301.jpg

■ピエール・ジモネ・ブリュット・フルーロン2000
ピエール・ジモネのブラン・ド・ブランの上級キュヴェ。柑橘系果実や白い花、ミネラルなどの清明な香り。口に含むと、心地よい炭酸とともに、適度なコクと爽やかさがあり、中庸を得た味わいです。ピエール・ジモネって、値段も穏当ですし、悪くないですね。自宅用に買い増しておきたいと思いました。
★楽天のピエール・ジモネ。ノーマルキュベがもう一声安いといいんですけど。★

■ムルソー2006(ジャノボス)
話題の作り手ですが、飲むのは初めて。どんなもんかと興味津々です。 香りはかなり閉じた中から、白桃やゴールデンデリシャスなどの果実とミネラルというか鉱物的なニュアンス。口にふくみますと、なめらかでつややかなテクスチャーに只者ならぬ雰囲気は感じるものの、酸が引っ込みがちで、ややバランスの悪さを感じます。時期的なものなのか、ポテンシャルを引き出しきれていないような印象が拭えないボトルでしたね。賛否両論ある生産者ですが、どうなんでしょう?どこかで改めて飲んでみたいと思いました。
★楽天にも残ってますが、結構いいお値段ですね。★

021302.jpg
■シャンベルタン・クロドベーズ2000(アルマン・ルソー)
先だって飲んだクロ・サンジャックがとてもよい熟成具合でしたので、こちらも期待して持ち込みましたが、2000年といえども、クロ・ド・ベーズともなると、少しばかり早かったようです。カシスやダークチェリー系の果実に、紅茶、バラなどのフローラルな香り、オレンジピール。典型的な熟成香はまだ前面にでてきてません。味わいは凝縮された果実味中心の立体感のあるものですが、フィニッシュにややタンニンが残ります。今でも十分美味しいですけど、もう数年寝かせてもよかったようです。
★楽天でアルマン・ルソーを検索。★

■エシェゾー95(ジャック・カシュー)
この日一番の銘柄。ボトルの状態がとても良かったようで、14年経過とは思えないような、若々しい香味でした。果実やアロマチックな要素が主体の香りで、いろいろな花の花束やファンデーションのような心地よいニュアンスもあります。味わいもクリーンで凝縮された果実を中心にバランスよくまとまっており、見事なものです。正直、ここまですばらしいジャック・カシューを飲んだのは初めてです。わりと若飲みしてしまう生産者ですが、じっくり熟成させるとこんなにすばらしくなるのかと、目からウロコでした。この日ばかりはルソーが前座になってしまいました。
★楽天でジャック・カシューを探す。★

5人で4本ということで、飲み足りなかったときに備えて、先週の「神の雫」の使徒ワインをスペアに持参したのですが、結局そこまでは行き着きませんでした。私自身、やや風邪気味だったこともあり、今朝は酷い二日酔い状態。ふつうこれ位の量ならどうということはないんですけどね。やっぱり体調管理は重要ですね。

↑ご覧にならなかった方のために。ちなみにコレです。いずれ飲んでみたいと思います。

日時 2009/2/7
銘柄 ヴォーヌロマネ・クロ・デ・レア96(ミシェル・グロ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想

人間ドックの結果が来ました。初めて受けた脳のMRIについては意味不明な若干の所見があったものの、「放置可」とのことで、心配された梗塞の兆候や腫瘍、瘤などは見つかりませんでした。 また、もうひとつの懸念事項だった、胃や内臓ついても、「脂肪肝気味」というお決まりの指摘以外、特に所見はなく、ほっと胸をなでおろしました。 実のところ、昨年の後半、かなり不調が続いたので、今回のドックではなにかひっかかるかなぁと思ってましたが、蓋を開けてみると、例年通りという結果でした。 逆に言うと、例年の所見が改善されたわけでもないので、本当の意味で安心とはいえないのですが、とりあえずこの日は祝杯でもあげるかと、セラーから出してきたのがミシェル・グロの看板銘柄の96年です。 このボトルは8年ぐらい前にファインワインクラブの半額セールで購入した一連のボトルのひとつ。個人的にはこのころのラベルの方が品があって好きです。 ただ、このとき一緒に買ったボトルの中には、状態の面で万全といえないものも散見されました。はたしてこのクロ・デ・レアはどうでしょうか?
0206gros.jpg
抜いたコルクの臭いを嗅ぐと、馬小屋的なちょっと嫌な香りが染みついています。こりゃマズイかなと思いつつ注ぎましたら、グラスからは正常な熟成香が立ち上り、安心しました。 トーンの低い黒い果実、スパイス、皮革、スーボワ、それにスーッとするようなミンティなニュアンスもあります。口にふくみますと、力のある酸の第一印象。タンニンはよく溶けこんでおり、果実も充実していますが、バランス的にはやはり酸が優勢ですね。抜栓したときに感じられた厩系のニュアンスは、含み香の中にも見られますが、健全な各要素がそれを覆い隠してくれてます。もう少し早く、閉じた時期に開けていたら、あるいは「不健全な変質ワイン」で片付けられていたかもしれませんね。ミシェル・グロといいますと、どうしても地味な生産者という印象を否めませんが、入手は容易ですし、よく熟成してくれますので、金策がついたら、何本かセラーに常備しておこうと思います。【中吉】

★楽天でミシェル・グロを探す★