2008年8月

日時 2008/8/30
銘柄 シャブリ・レ・クロ02(ドーヴィサ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想 子供の生まれ年ということでまとめ買いした、ルネ・エ・ヴァンサン・ドーヴィサの02シャブリ・レクロ。 今回飲んだのが6本購入したうちの2本目だったわけですが、ちょっと時期が悪かったのかもしれません。香りがなかなか立ち上ってくれないんですよね〜。 色調はかなり濃いめのイエローで、少しグリーンのトーンがはいっています。香りが残念なことになかなか開いてくれず、寡黙なまま。 味わいは、オークが心地よく溶け込んで、豊かなものです。酸がとくに力強いとか強靭だということもなく、黄色い果実や熟した柑橘類などを思わせる果実味とよくバランスがとれています。ただ、味わいはあまりシャブリという感じがしないような…。果実味など、どちらかというと南方系のニュアンスすら感じます。ミネラル感も前回飲んだときほどは感じませんし。温度が上がるとやや酒質がダルに感じられるので、冷やし気味のほうがいいかもしれません。でもそうすると、香りがますます立たなくなるし、難しいところですが。 …と、ここまで書いた後、、風呂に入ったりして、寝際にグラスに残った1杯を飲もうと思ったら、黄桃やピンクグレープフルーツ、金木犀、ミネラル、シナモン、花の蜜などの芳醇な香りが出ているのに驚きました。結局のところ、もっと空気に触れさせなければならなかったんでしょうね。修行が足りませぬ。まあ、私の白ワイン評は、あまり真に受けないでください。 あとの4本はいつぐらいに開ければいいんでしょうかね〜。【吉→中吉】
3日目:‥と書きましたが、瓶の底に残っていた最後の1杯を飲んでみてビックリ。すごく良くなっているんです。 グラスに注いだ瞬間から、モワッと来る黄色い果実やシナモン、バニラ、ナッツなどの芳香。口に含むと、酒躯は豊かで、初日には感じずらかったミネラル感が思い切り前面に出てきています。口の中で、丸くふくよかでありながら、キラキラと輝くような鮮やかな酸のニュアンスがあって、いいワインだなあと改めて思い知らされるとともに、自分の鑑識眼のなさを恥じた次第です。(^^;

↑写真は06年。

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日時 2008/8/28
銘柄 ブルゴーニュ・ラ・ベイ05(ドルーアン)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想
階段の手すりとカーペット敷設は無事終わりましたが、カミサンのいうとおり、酷い接着剤の臭いが残ってましたので(ちなみに金魚は無事でした)、子供たちはもう一泊オバアチャンの家に泊まらせることにしました。私もつきそいで泊まることになりましたので、この日も駅前の「清水屋」でワインを購入して帰ることにしました。 最近あまりこういうことをしてなかったなぁと改めて思ったのですが、その日飲むワインを店頭であれやこれやと探すのも楽しいものですね。といいつつ、昨晩わりと高めのボトルを開けたこともあり、この日はカジュアルラインにしました。 「ラベイ」はミツバチの意味だそうで、ドルーアンがリリースするカジュアルブランドのようです。赤白のACブルとシャブリとあって、通常のACブルよりお値段も抑え目。味わいがどう違うのか飲み比べてみたいものですね。 グラスに注ぐと、ほどほどに濃い健全なルビーの色調。比較的シンプルな香りは赤いフルーツや紅茶、スミレなどのフレッシュなものですが、ゴムっぽいニュアンスもあって、どことなく新世界のカジュアルピノを思わせます。口に含むと、単調ではありますが、間違えようのないぐらい典型的なピノ、という味わいですし、安ブルにありがちな、「酸っぱいだけのワイン」になっていないところは万人受けしそうです。ピザなどのジャンクフード系にもあわせられそうな応用範囲の広さもありますし、2000円を切るピノとして十分な品質といえるでしょう。さすがドルーアン、手堅いですね。【吉】

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日時 2008/8/27
銘柄 ジュブレイシャンベルタン・クロ・デ・ヴァロワーユ95
(ドメーヌ・デ・ヴァロワーユ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想
今日明日と、肋骨骨折の原因になった自宅の階段の工事です。手すりをつけて、カーペットを敷くことにしたのですが、埃もたつだろうし、邪魔だろうし、ということで、子供たちを実家に預けて、私もそちらに泊まることにしました。 ということで、本日は会社から三茶の自宅には寄らずに、実家のある千歳烏山まで直帰したのですが、せっかくなのでワインを飲もうと、駅前のスーパーで購入したのがこの銘柄です。 ワインを飲み始めの頃、「清水屋」というこのスーパーで手当たりしだいに買って飲んだものですが、当時は、たいした銘柄がなかった上、たまに高価な銘柄があっても、冷蔵庫みたいなところでキンキンに冷やされていたりと、ボトルの管理もよくありませんでした。 今はきっと詳しい仕入れ担当者がいるのでしょう、置かれているのは、なかなかのラインアップですし、お値段も穏当です。いろいろ迷った挙句、表題の銘柄が5Kを切る価格でしたので、買ってみることにしました。 グラスに注ぐと、エッジにはレンガの見えるガーネットの色調です。香りは赤い果実のリキュール、ダージリン、なめした革などの実に心地よいもの。口に含むと、ややグリップに乏しく、水っぽい印象もありますが、エレガントなリキュールっぽい果実味があって、タンニンはすっかり溶け込んでおり、熟成したブルの魅力を楽しめます。5Kなら十分すぎるといえる味わいです。地味な作り手ですが、なかなかいいと思いますよ。 ↑楽天に同じ銘柄はありませんが、うきうきさんにこの作り手のものがいくつかありますね。【中吉】
日時 2008/8/25
銘柄 コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ06(オーディフレッド)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想
数本買いこんだオーディフレッドの06年。まずは一番安価なこのボトルを開けてみることにしました。 コルクを抜くと、全周に亘って、染み出した後があります。おそらく急な温度変化や高温ではなく、コルクがやや緩いのではないかという漏れ方です。 グラスに注ぎますと、色調は06のCNVという先入観からは想像できないような濃厚なルビーです。エッジのグラデーションも凛々しく、いい色調ですね。香りは黒いフルーツやスパイス、それに揮発性塗料のようなニュアンスがあります。このニュアンス、ルジェなどでも時々感じるのですが、どこから来る香りなんでしょう?口に含みますと、充実した果実味とともにしっかりしたタンニンを感じます。やや強めに抽出しているのかな、という感じの酒質で、06ということで心配されるような弱さは微塵もなく、昨今のエレガント系の作りとはやや趣を異にする骨太な作りです。CNVといえども2〜3年寝かせたほうがいいのではないかという味わいで、この分ですと、セラーにある他の銘柄は、秋が深まったら寺田倉庫行きでしょうね。【小吉】

ところで、このボトル、初日が上記のような味わいでしたから、当然2日目の方が向上すると思いきや、翌日は、雑巾臭のような雑臭が出て、酸もやや立ち気味になり、あまり楽しめませんでした。抜栓時のコルクの緩さに少しばかり不安が頭をよぎるのですが、すべての銘柄やボトルがこういうわけではありませんよねぇ。

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日時 2008/8/21
銘柄 タルラン・キュベ・ルイ
産地 仏>シャンパーニュ
感想
月曜日から仕事でバタバタしていたのですが、ひと区切りついたので、少しよい(といっても6K程度ですが‥)シャンパーニュを開けることにしました。 以前よく飲んだタルラン、今はラシーヌさんの扱いなんですね。 単一畑のピノ・ノワールとシャルドネをブレンドし、新樽で発酵、熟成。グラスに注ぐと、やや濃いめのイエローの色調で、泡は細かいものの、勢いはやや弱めでしょうか。香りはゴールデンデリシャスや花の蜜、金木犀、軽く焼いたトーストなどの華やかなもの。味わいは、複雑でコクがあり、爽やかというよりはゴージャス系の、シャンパーニュらしい味わいです。酸にそこそこキレがあるので、鈍重な味わいに陥ってはいませんが、温度を上げると、泡が少なめなこともあり、ややユルさとクドさが気になります。低めの温度で飲んだほうが締りがでていいでしょうね。 この日は後日談がありまして、タルランを半分近く飲み終えたところで、携帯の呼出音が。 なんと緊急の呼び出しがかかって会社に戻る羽目になってしまいました。祝杯をあげるのは時期尚早だったようです。【吉】

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日時 2008/8/17
銘柄 ニュイ・サンジュルジュ・レ・プリュリエ2002(レシュノー)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想 今日の都内は涼しくて、過ごしやすかったですね。午前中の仕事を終えて、午後は家でウトウト昼寝をしたり、近場に買い物にいったりと、のんびり過ごしました。ワインは、久しぶりに赤を飲もうと思い立ちまして、表題の銘柄をチョイス。 レシュノーといえば、昨年飲んだ同じ02年の村名ダモードが衝撃的なほど美味しかったので、このボトルも期待大だったんですが、少しばかり早かったみたいです。 リーデルのソムリエグラスに注いでみますと、色調は濃いルビーですが、エッジはかなり和らいだ感じになっています。香りは最初赤身肉やスパイスなどの還元香。時間とともにブラックチェリー、カシス、皮革、土、ジビエなどの香りが出てくるものの、全般に寡黙で閉じ気味です。口に含みますと、トロリと濃縮感のある黒い果実味のアタック。酸は豊かでタンニンは緻密、どちらの要素も角がとれていて、バランスよくまとまった、なめらかでクリーミーな酒質が印象的です。いかにもこの作り手らしい、モダンにまとめられたすばらしいブルゴーニュで、味わいだけなら、すでに飲み頃といえるんですけど、香りが閉じ気味で、ダモードの時のような官能的な芳香がなかったのが少し残念でした。飲み頃までもうひと辛抱でしょうね。同じ銘柄があと3本あるので、次は2年ぐらい後に開けてみることにします。【小吉】
3日目:驚いたことに味わいはこの日が一番かもしれません。口の中で適度なトロみと旨みと甘みが球体のように広がります。初日はリーデルのソムリエ・ブルゴーニュ、2日目はヴィノム・ブルゴーニュ、今日はヴィノム・キャンティクラシコのグラスで飲んでいますが、だんだんグラスを小さくしていったのがよかったのかもしれません。(笑)

↑写真は05年ですが。
日時 2008/8/15
銘柄 リシャール・シュルラン・カルトノワール・ブリュット
産地 仏>シャンパーニュ
感想 もう8月も半ばですね。猛暑といわれるわりに、今年はあまり暑いという思いをしていないのですが、なんでだろうと思い返すに、今の職場では外にランチを食べに行かないからだということに思いあたりました。この時期、外回りもないし、昼は社員食堂で過ごしているので、外に出ることがないのです。夜帰るときには涼しくなっているし、朝はまだ暑さが本格的でない。おまけにアバラを折ったせいで、週末もあまり外出しなかった。そういうわけで、暑さをあまり実感しないのでしょうね。

さて、週末のこの日開けたのは、以前飲んで好印象だったリシャール・シュルランの別キュベ。このカルト・ノワールは、前に飲んだカルト・ドールより若干若い樹を使って造られているようですね。平均樹齢25年、ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%、ステンレスタンクでの発酵、熟成。 色調はやや淡めのイエローで、少し黄緑がかっています。気泡は細かく、勢いもあります。香りは白桃、ナシ、ミネラル、白い花など。口に含むと、心地よい泡とふくよかな果実味が印象的。今の季節にふさわしい爽やかな味わいですが、カルト・ドールと比べると、やや軽めで奥行きに乏しい気がします。それでも、最後までバランスはよいし、難しいことを考えずに、美味しく飲める銘柄です。数百円の差ならカルト・ドールのほうがオススメですが、こちらもいいですよ。【小吉】

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http://www.champagne-cheurlin.com/
日時 2008/8/13
この日は、カミサンが子供たちを連れて実家に泊まってましたので、下北沢にある「ワイカフェ・タンブラン」にひとりで行ってみました。このお店、いつも行く熱帯魚屋の近くにあり、前を通るたびに一度行ってみたいと思っていたのですが、ようやく伺うことができました。 最寄駅は下北沢ということになりますが、駅から徒歩ですとかなりありますね。三軒茶屋の我が家からは徒歩10分ぐらいです。 tambourin2.jpg
ズラリとボトルが並ぶ店内。このお店、なんと、おいてあるワインがすべて国産ワインなんです。リストを拝見すると、驚くようなレアものこそありませんでしたが、プティグランポレールの穂坂収穫とか、機山のトラディショナルブリュットとか、都濃のキャンベルアーリーとか、ココファームの第一楽章とか、バラエティに富んだ銘柄が並んでいます。我が家の近所にこれほど国産ワインを揃えているレストランがあったとは、まさしく灯台もと暗し、というヤツですね。 この日の店内はカップルや女性の二人連ればかりでしたが、カウンター席もありますので、ひとりでも居心地が悪いことはありません。ストロボを焚きにくい雰囲気でしたので、写真の写りが悪いですが、お許しを。
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写真左上は、グラスワインのリスト。常時8種類グラスで飲めるそうです。右上はスパニッシュオムレツ350円也。左下はエビのマヨネーズ和え。ソースが複雑な味でした。 今回は一人でしたので、グラスで、以下の銘柄を注文してみました。

〜嘉Yoshi スパークリング・シャルドネ(高畠ワイナリー)

元気のいい泡立ちのスパークリング。駆けつけ一杯には十分な味わいですが、全般にやや味わいがやせて尖っている感じがします。

〜勝沼の甲州2006(蒼龍葡萄酒)

ファンの多い蒼龍葡萄酒ですが、私は正直あまり得意ではありません。なんとなく雑味感があるような気がするんですよね〜。香りもあまり出てなくて、後半の苦味も強くイマイチでしたので、早々に次のグラスを注文。

〜オークバレル赤2006(ココファームワイナリー)

よくできた赤です。カベルネとメルロのブレンド。調べてみると、国内のブドウにソノマのメルロをブレンドしているんですね。どおりで力強いはずです。まだ少しばかり青さが残っていて、タンニンも溶け込んでいませんので、1〜2年置いたほうがいいかもしれませんね。

それにしても、タンブランさん、料理も美味しく、雰囲気もよく、おまけに値段も安めでいいお店です。 またぜひ再訪したいと思いますが、場所柄、知人友人を連れて行きにくいのが難点ですね。
日時 2008/8/11
銘柄 ウンドラーガ・カベルネソーヴィニヨン2007
産地 チリ
感想 会社の接待で、銀座6丁目の神戸ステーキ処「牛庵」へ。 ここの肉は美味しいんですが、店じまいの時間が少し早めなのが難といえば難ですね。 せっかくなのでワインでも飲みましょうということで、頼んだのが表題のチリワイン。

悪くないですよ。もっとジャミーでベタベタな味わいを想像していましたが、思ったよりは、エレガントにまとまっています。濃厚な果実味を適度な酸が下支えして、タンニンは柔らかくよく熟した印象。まあそれでも、数杯飲むと、飲み飽きてしまう単色系の味わいではありますが、1000円ちょっとの市販価格を思えば、合格点だと思いますし、たとえば立食パーティとか、BBQとか、そういう場にはよく合うでしょうね。 チリワインもこのところとんとご無沙汰ですが、昔よくお世話になった銘柄が最近どんな味わいになっているのか、少し飲んでみたくなりました。【吉】
日時 2008/8/10
銘柄 ジョゼ・ミシェル・カルト・ブランシュ・ブリュット
産地 仏>シャンパーニュ
感想
ブルータス誌などでも取り上げられ、Chobiさんも高く評価されている銘柄ですが、これはたしかに美味しいですね。昨今の旨安シャンパーニュの筆頭格でしょう。 ほんのり麦わら色がかった淡いイエローの色調。泡は豊富できめ細かに立ち上ります。香りは、リンゴやシトラス、アカシア、ミネラルなど。口に含むと、酸にキレがあり、爽やかで心地よい味わいですが、相応のコクもあり、後半ほんのりと蜜のようなフレーバが広がります。全般に味わいのキメ細かさ、バランスのよさがこのクラスとしては出色で、エッジのとれた丸みのあるテクスチャーも見事です。ラシーヌさん扱いの状態のよさも好印象に寄与するところ大ですね。ロゼとか、ブラン・ド・ブランとか、他の銘柄も飲んでみたくなりました。【中吉】

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遠い昔に売り切れたと思われますが、ウメムラさんの価格を見ると絶句します。以前はこんな値段で売られてたんですねぇ。
日時 2008/8/5
銘柄 アルテラティーノ・カヴァ・ブリュット
産地 スペイン
感想


ローテーションの関係で、明日は家でのワインはなし(帰宅が遅いため)。一日で飲める安手のものをと思って、近所の酒屋で買ってきたのがコレです。 ネットで検索してみると、かのKBさんの定番泡のようですね。 「本当に『まるでドンペリ!!』と絶叫したくなるほどの信じられない美味しさなんです!!」 とのことですが、ドンペリと比較すること自体に無理があるような‥。

ゴールドがかった濃いめのイエローの色調。泡はそれほど強くなく、出方はやや雑然とした印象です。香りは柑橘や熟したリンゴ、黄色い花など。飲んでみると、さっぱりした中に、蜜っぽい味わいがあって、キンと冷やして飲む分にはそこそこ美味しく飲めますが、温度が上がってくると、とたんに馬脚を表わしてしまいますね。中盤が空虚で、フィニッシュにかけてのエグみもマイナスポイントです。シャンパーニュのような力強い泡があれば、多少の難は隠せたのかもしれませんが。 もっとも、この銘柄の名誉のために言い添えると、飲んだボトルはあまり状態がよいといえない印象でしたので、コンディションがよければまた違った味わいなのかもしれません。このプライスレンジのものは流通段階であまり丁寧に扱われないことが多いのも難しい点ですね。
【末吉】