2007年7月

日時 2007/7/30
銘柄 ブルゴーニュ2002(ロベール・シュルグ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 ワインまるしぇまるやま
価格 2280円
感想

月曜からワイン飲んでます。このR・シュルグはワインマルシェまるやまさんでまとめ買いしたうちの1本。2K前半のACブルですが、2002年ということで、そこそこの熟成も加わって、上手い具合に化けていないかと期待したのですが‥。 色調は中程度のルビーで、エッジはやや和らいできています。グラスを近づけてみると、残念なことに、毛皮や蒸れた雑巾のようなあまり歓迎したくない香りがあります。この手の香りって、ブルピノを飲んでいると何本かに1本出くわしてしまうものですが、異臭がまざっているというよりは、香りの構成要素のバランスが崩れてしまって、こうしたファクターが相対的に目立つというものなんでしょうね。以前ポンソで同じロットを数本買って、ほとんどのボトルは健全だったのに1本だけこういう香りが出ていたなんてこともありました。味わいはほどよく凝縮された果実味としっかりした酸があり、なかなか飲みごたえのあるものです。といっても所詮はACブル、余韻の短さや表情の単調さなどは隠しようがありませんが‥。
う〜ん、香りが健全であれば、また違っただろうな、というボトルです。この作り手はほとんど飲んだことがないのですが、今回のボトルはこういう状態でしたので、評価は保留というところですね。

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日時 2007/7/28
銘柄 キザン・トラディショナルブリュットNV
産地 日本>甲州
購入店 リカーショップながさわ
価格 2,980円
感想

昨日一昨日とディズニーランドに行って、子供たちに奉仕したので、今日ぐらいは許してもらって、昼間からスパークリング・ワイン飲んでます。休日の昼間から泡物開けて飲むのって、ホント贅沢な気分ですよね〜。とはいえ、いつもの通り金欠の我が家、開けたのは、シャンパーニュでなく、国産の泡モノです。「キザン・トラディショナル・ブリュット」は甲州種で作られた本格的な瓶内二次発酵のスパークリング。色調はやや山吹色がかった中程度のイエローで、気泡は勢いよく、泡も細かいものです。香りはリンゴやカリンなどの果実と瓶内二次発酵らしいイースト香がよく調和しています。味わいのベクトルは爽やか方向でスムーズ。すっきりした果実味とクリーミーな泡が印象的で、細身ながらバランスは良好。醸造によるキャラクターが強くでていることもあって、非常に注意深く飲まないと甲州から作られた泡だとは判らず、一体何の品種だろうと悩むこと請け合いです。 唯一、気になる点を挙げるとすれば、フィニッシュにややアルコールが浮き気味に感じられる点ですが、それもあえていえば、というレベルで、正直ここまで出来がいいとは思ってませんでした。疑いなく国産の泡を代表する銘柄だといえるでしょう。 3Kというプライスは、国際的な競争力を云々しだすと厳しいものがありますが、純国産の泡物でこれだけのものができるという意味では、一度飲んでみる価値はあろうかと思います。わが家でも来客用の話の種に、セラーに常備しておこうと思います。【小吉】

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日時 2007/7/25
銘柄 キャネー甲州・万力山2006(金井醸造)
産地 日本>甲州
購入店 鴨宮かのや酒店
感想 シャムーさんのブログを拝見して、急に飲みたくなり、セラーから引っ張り出してきました。色調はややくすんだサーモンピンク。香りは白桃などの果実のほか、吟醸香的ニュアンス、海苔の佃煮、磯の香りなど。口に含むと、酸がビビッドでピチピチとしている一方で、それと相反するような、旨みのつまった果実が見事です。味わいの基調はあくまで端麗な辛口で、醸しによるのか少しばかりのエグミも感じますが、ネガティブなものでなく、むしろいいアクセントになっています。1600円と安価ですが、これはなんとも存在感のあるワインですね。アルコール度がそれほど高くないこともあって、あっという間にボトル半分以上空いてしまいます。ひと晩置いた本日の味わいがどうなっているか、今から楽しみです。
翌日:香りにやや生臭い?ようなニュアンスが目立つようになりましたが、味わいは厚みと旨みがさらに乗ったように感じられました。 【小吉】
日時 2007/7/22
銘柄 キザン・ファミリーリザーブ2005
産地 日本>甲州
購入店 リカーショップながさわ
感想

セパージュはメルロ60%、ブラッククイーン30%、カベルネ10%とのことですが、ブラッククイーンのキャラクターを強めに感じます。ラズベリーやカシスなどのフレッシュな果実、ハーブ、イチゴキャンディ、丁子、リコリス。 口に含むと、ミディアムボディで、赤い果実とハーブのフレーバーがパァッと口の中に広がります。酸はなめらかでタンニンは穏やか。深みや凝縮感というベクトルではありませんが、若々しい果実味を中心に心地よいまとまりがあります。それにこの銘柄、このクラスにしては珍しく、余韻が長く尾を引くのがイイですね。少し冷やし気味で、気取らない洋食系の食事にあわせて飲むのによろしかろうと思います。【吉】

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日時 2007/7/20
銘柄  
産地 日本>甲州
購入店 いただきもの
感想 このところ飲み過ぎなので、今日こそは休肝日にしようと、帰宅寸前まで心に誓っていたのに、いざ食卓につくとワインを開けたくなってしまうからいけません。とりあえずアルコール度が高くなく、翌日まで保ちそうなものをということで、標題の銘柄をチョイスしました。 色調は淡いイエローで軽くグリーンがかっています。和系の柑橘や白桃、ミネラルなどの穏やかで上品な香り。味わいはみずみずしい果実があってなめらかです。すごく印象に残るというタイプではありませんが、食事の邪魔をせず、幅広い料理に合わせられそうな、飽きのこないスタイルです。10K台後半のプライスはCP的にはやや微妙かもしれませんが、デイリーにセラーに常備しておきたくなる銘柄です。【小吉】
日時 2007/7/19
取引先の方々と、三軒茶屋にある老舗のワインレストラン「きゃんどる」へ。三軒茶屋に住んで早10年、すずらん横丁を通るたびに一度入ってみたいと思っていたお店にやっと行くことができました。 このお店、内装はいかにも町のビストロ、という感じですが、出てくる料理がどれも食材にこだわていて、食通の方も満足できると思います。 ワインは、白をお店のリストから注文。赤を2本持ち込みました。
感想 ヴァン・ダルザス・リースリング2001(FLEITH)
知らない生産者でしたが、果実味がギュッと詰まっていて、ミネラル感もあり、充実した味わいでした。前菜の真鯛によく合いました。
【吉】

クロ・サンドニ2001(シャルロパン・パリゾ)
輝くようなルビーの色調。凝縮した赤い果実のコンポートや皮革、バラなどの若いながらも複雑でうっとりするような芳香。口に含むと凝縮感がありながらも、どこまでもバランスがとれいて、丸い球体のような味わい。極上のイチゴゼリーをほおばっているような透明で甘い果実感、口中で二段ロケットのように広がる含み香、どれをとっても超一流のグランクリュです。いやあ、久々に震えがきました。パリゾって、正直大したことないなと思うこともあるんですが、アタると本当にスゴイですね。01年はもう1本、シャルムシャンベルタンを持っているはずなんですが、どこにあるのか、行方不明なんです。飲んでしまったのかなぁ。
【大吉】

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Ch.デュクリュボーカイユ99
こちらも言うなれば非のうちどころのないボルドーだったんですが、いかんせんパリゾが想定外の美味しさだったもので、少しかすんでしまいました。濃厚なガーネットの色調。カシスやブラックベリーなどの黒いフルーツ、スパイス、土などのやや閉じ気味の香り。味わいも99年にしては思いのほか骨格がしっかりしていて、後半にタンニンが目立ちます。磨き上げられたようななめらかなテクスチャーはさすが2級銘柄ですが、飲み頃はまだ少し先でしょう。今飲むならデキャンティングしたほうがいいかもしれませんね(しなかったけど)。
【小吉】

 

日時 2007/7/14
銘柄 マジ・シャンベルタン96(ルイ・ジャド)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 ファインワイン
価格 10K位
感想

3連休ですが、あいにくの台風襲来。おまけに上の子が熱を出して、手持ち無沙汰な週末です。当初は出かけるつもりでいたので、ワインを開ける予定はなかったのですが、そういうことなら、と予定を変えて、マジシャンつながりで、標記の銘柄を開けてみました。このジャドはおそらく6〜7年前にファインワインさんのセールで購入したものだと思います。価格は10K内外だったかな、と。 期待を込めて、グラスは久しぶりにリーデルのソムリエグラス。注いで見ると、色調はエッジにオレンジがはっきりと見えるガーネット。美味しそうな色合いです。グラスを顔に近づけてみると、芳香力も強く、スーボワ香が出始めていて、いい感じになっています。黒い果実のコンポート、スパイス類、毛皮、皮革、鉄、紅茶、エスプレッソなどが渾然一体となった香り。味わいの第一印象は「濃い」。それも最近のピノにありがちな「樽&ミルキー」的要素が前面に出てくるタイプでなく、トーンの低い果実から来る骨太な濃厚さです。96年らしく酸がしっかりあって、後半には甘苦いタンニンが目立ちます。オークはそろそろ溶け込んできていますが、時間が経つと結構焦がした樽が感じられるようになります。いや、これはイイですね。ガッシリした隙のない骨太な構造が徐々に緩んで、壮麗な熟成という扉を開きつつある、まさにそのさなかという印象です。本来ジャドのラインアップの中では、そんなに注目度の高い銘柄ではないと思いますし、リリース時に競って求める銘柄でもないと思いますが、ちょうど飲み頃にあたるとこれだけ化けるというよい見本です。リーデルのソムリエグラスを出してきたのは正解でした。
【大吉】

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日時 2007/7/12
銘柄 マジ・シャンベルタン2002
(フレデリック・エスモナン)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 かわばた
価格 6000円
感想 いくらブルゴーニュが高騰し続けているといっても、市場価格というのは正直なもので、それなりな作り手はまあそれなりの価格だったりします。グランクリュをお安く買えるドメーヌとしては、ジョルジュ・リニエとか、ドルーアン・ラローズとかが思い浮かびますが、このエスモナンのマジシャンも6000円と格安でした。とはいえ、このエスモナン、6Kならアタリといえるんじゃないでしょうか。 濃厚なルビーの色調。香りはカシスやブラックベリー、紅茶、スパイス類、それに明確に判る鉄っぽいニュアンス。口に含むと、力強く充実した果実味があり、それを支える酸も芯の通ったものです。後味にやや乾いたタンニンが残るあたり、飲み頃には少し早かったかなとも思わせますが、時間をかけて空気に触れさせてやれば、今でも十二分に美味しく飲めます。99年も美味しかったし、オフビンだとちょっと「?」かもしれませんが、良年に限ればいい仕事してくれる生産者と思います。 ただ、やはり一流、超一流の生産者に比べると、各要素がざっくりとしていて粗く、口中での表情も一本調子で、余韻もややアッサリしている面は否めません。前にも書きましたが、たとえば、同じジュブレイのデュガピあたりと比べてしまうと、こちらはグランクリュとはいえ、あちらの村名と比べてどうかな、というレベルだという気がします。そういう点でやはり価格は正直だなあ、と。
【小吉】
日時 2007/7/10
銘柄 キャンティクラシコ・アルジェニーナ2003
(イル・パラツィーノ)
産地 イタリア>トスカーナ
購入店 ワインホリック
価格 2850円
感想 ワインホリックさんで購入したキャンティクラシコ。輸入元はラシーヌ。03年とあって、濃いいですね。濃厚な色調のルビー。香りはブラックチェリーやカシス、スパイス、スミレなどに加えて、干草っぽいひなびた香りも感じられます。味わいは中庸をえたもので、それほど堅牢な構造というわけではありませんが、十分な凝縮感に加えて、しっかりした酸もあります。アフターにやや乾いたタンニンが残るのは時が解決すると思いますが、アルコール感の強さには正直へきへきとさせられます。やはりアルコール度なんですよね、私にとってのツボは‥。個人的には、12.5〜13%のアルコール度に強くこだわりたい思いがあります。(ブルの特級とかボルドー1級などはその限りではありませんが‥(^^;)
【吉】
日時 2007/7/8
銘柄 週末、広島に出張していました。

私がワイン好きなことを知った取引先の方が、友人が経営しているワインバーに行きましょう、ということで、薬研堀にある「ワインバー・リュミエール」へ。シニアソムリエの旦那さんと、チーズプロフェッショナルの奥様がやられている、カウンター席とテーブルひと席という小さいながらも小洒落たお店です。南仏に強いようで、おすすめのボトルを尋ねると、出されたた4本のうち3本が南仏(残り1本がスペイン)でした。その中からチョイスしたのは、以下の銘柄

フォジエール99(アルキエ)
市価を考えると驚くほどリーズナブルなプライス。 味わいは99年といっても熟成感はそれほど感じられず、ジャミーな果実とあいまって、パワフルな印象。とはいえ、酸やタンニンの質がいいので、味わいが単調にならず、それなりに洗練されています。まあ正直、好みの味わいではないのですが、客観的にはなかなかレベルの高いドメーヌとお見受けしました。

Nuit SaintGeorge "Les Poulettes"2000
(Gachot Monot)
初めて飲むドメーヌ。楽天で検索しても、見当たりませんね。これがなかなか悪くなかったです。とりたてて凝縮感があるわけでも、うっとりするような旨み感があるわけでもないのですが、やわらかく綺麗に熟成していて、エレガントにまとまっています。いい時期に飲んだなあ、という感じですね。値段も(おそらく)リーズナブルな線だと思います。 なかなかいいワインバーでした。ワインを飲めるとは思っていなかったので、嬉しくなってつい飲みすぎてしまいました。(^^;ごちそうさまでした。
日時 2007/7/5
銘柄 ブルゴーニュ・オー・コート・ド・ニュイ04
(ミシェル・グロ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 ワインマルシェまるやま
価格 2680円
感想

弟のベルナール・グロが作るグロ・フレール・エ・スールの同銘柄を先日飲んで好印象だったので、兄の方も期待して開けました。色調はほどほどに濃いルビーでエッジはやわらいできています。香りは当初かなり還元的ですが、時間とともにラズベリーやカシス、スミレ、スパイスなどが香ってきます。味わいは特にどこが秀でているわけでもありませんが、張りのある酸とやわらかな果実を中心に破綻無くまとまっています。クリーンで中庸を得た味わいは今飲んでも十分美味しいのですが、もう半年から1年ぐらいおくとさらによくなりそうな予感もあります。あまり飲みつけていない04年ですが、このクラスでこれだけ美味しくいただけるというのは意外でした。プライスがせめて2.5K以下ならなおいいんですけどね。
【中吉】

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日時 2007/6/30
銘柄 シャンボールミュジニー・フスロット2002
(ジョルジュ・ミュニュレ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 助次郎酒店
感想

週末のこの日開けたのは、子供の誕生年ということで結構買い込んだジョルジュ・ミュニュレの02年。言うまでもなく私のもっとも好きな生産者のひとりです。輸入元はラシーヌ。抜栓しててみると、下部数ミリ程度しか染み込んでいないコルクが状態のよさを予感させます。色調は濃いながらも透明感のあるルビー。エッジはやや和らいできています。香りはまだかなり還元的ですが、そんな中にも鮮烈な赤い果実やオレンジピール、シナモン、皮革などが香ってきます。味わいは凝縮された中にも透明感を失わないイチゴゼリーのような甘い果実味があり、まだ早いながらも、今でも充分美味しく飲めてしまいます。輪郭のクリアさ、バックテイストの豊かさ、余韻の美しさなど、もともとのポテンシャルの高さに加えて、状態のよさでもうイーハンついている感じです。「フィネス&ルーミエ」もそうでしたが、一流の生産者と最上のインポーターの組み合わせはyやっぱり違いますね。懐事情さえ許せば、こういうワインばかり飲みたいです。
【中吉】

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