2007年1月

日時 2007/1/31
銘柄 KIZANWINE2005(赤)
産地 日本>甲州
購入店 虎屋リカー
価格 1480円
感想 昨日は人間ドックでした。 思えばウオーキングを始めるきっかけとなったのが、前回の人間ドック。以来1年、私にしては珍しく長続きしていますが、一方で頓挫してしまったのが食事の制限です。秋口まではマイナス6キロのまま推移していたのですが、冬場になってプッツンしてしまい、結局今回の人間ドックで計ったところ、夏場に比べて3キロも増えていました。(それでも一応昨年のドック時より3キロ減ということで、看護士からは褒められました(笑)) 忘年会やら新年会やらでどうしても冬場は食べ過ぎてしまっていけないですね。
さて、この日開けたのは、機山の赤。品種はブラッククイーン100%。白がとてもよかったので期待したのですが‥。 色調は濃いルビーで、全般に紫がかかっています。香りは赤い果実やイチゴキャンデーなどに、スパイス的要素が加わります。飲んでみると、フレッシュな酸には好感がもてるものの、ガメイを思わせるような口中にまとわりつく甘ったるい果実味があり、あまり好きになれない味わいです。安ボジョレーなどに比べればずっとコンセントレーションがあってスパイシーで、よく仕立て上げられているなあとは思うのですが、このボトルがどうこう、作り手がどうこうという以前に、あまりこの品種には興味がもてない気がします。よく冷やして野外で飲んだりするのにはよいでしょうね。ちょっと気が早いですが、お花見のときなど‥。【吉】
日時 2007/1/25
銘柄 キャンティクラシコ2004(クエルチャベッラ)    
産地 イタリア>トスカーナ
価格 2320円
感想 年が明けてなかなかコレだ、というワインにあたっていませんが、今年の方針としては大きく二つ考えていまして、ひとつは、シニアの資格受験のため、手広くいろいろの品種を飲んでみようということ、もうひとつはデイリーに飲む価格帯を一年を通して平均2000円台前半に抑えようということです(家のセラーにあるストックを開ける場合は例外)。まあ最近高騰著しいブルから他地域に手を広げることによって、自然と価格帯は下がると思いますが、それを含めて今年はかなり厳密に予算管理をしていくことになりそうです。
そういうことで、この日選んだのは、私の贔屓のキャンティの作り手の一人、クエルチャベッラです。値段からしてまさに今年の方針にドンピシャですし、04年のトスカーナがどんな具合かという興味もあって開けてみました。
うん、美味しいですね、コレは。色調はエッジにまだ紫が残るルビー。香りはダークベリーやカシス、スミレなどのフローラルな要素、それにビターチョコや麦わらっぽいニュアンスが感じられます。味わいは、柔らかな果実味があり、酒質はトロッとしていて、酸とタンニンのバランスも良好。花のような含み香が口の中を満たします。大きさはありませんが、チャーミングに心地よくバランスのとれたキャンティクラシコで、2千円台前半でこの味わいなら文句なしでしょう。07年は値段も含めてこういう路線で行きたいと思います。
【中吉】
日時 2007/1/23
銘柄 ブルゴーニュ・オー・コート・ド・ニュイ2004
(ジャック・カシュー)   
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 銀座屋/ラック
価格 2240円
感想 今回写真を縦に撮ったのは理由がありまして、ボトルの奥に写っているのが、セールで安く購入したリビング用の新PC、VAIOのLB51なのです。このサイトの更新は今後このPCで行うわけですが、カッコのよさと裏腹にキーボード廻りが思いのほか使いにくいのに閉口しています。まあ慣れの問題なんでしょうけど。 カシューのオー・コート・ド・ニュイはこの年が初リリースとのこと。プライスはACブルと同じでしたが、興味本位でこちらを購入してみました。コルクの緩さはこの作り手で時折り指摘されることですが、このボトルも然りで、ソムリエナイフを差し込んだ時点でコルクがクルクルと回ってしまいます。抜栓してみるとそのせいか、上の方までどっぷりと染みてきています。グラスに注ぐと、中程度のルビーの色調で、黒系の果実、スミレ、ハーブ、オークなどのなかなか心地よい香りがありますが、一口飲んで思わず顔をしかめてしまいました。味わい自体は軽いのですが、シュワシュワとした変な酸があって、後半にエグミが顔を出します。ダメですね、これは。軽くて物足りないACブルは数多くありましたし、それらについては値段を考えれば仕方ないのかなと思ったものですが、このボトルはそれ以前の問題です。状態の問題なのか、醸造の問題なのか‥。
【凶→末吉】
二日目:一口飲んでダメなら流しに捨てようと思っていましたが、よく冷えていたせいか、思いのほか飲めました。初日の変な酸やエグミがなくなり、普通の安ピノ?の味わいになっていました。まったく、難しい飲みものです‥。
日時 2007/1/18
銘柄 ロリアン勝沼甲州白(白百合醸造)
産地 日本>山梨
購入店 虎屋リカー
価格 1500(円)
感想 さて、年明け初の国産ワインです。国産ワインコンクール銅賞入賞。フランスあたりのコンクール入賞ワインってたいしたことがないものも多いように思いますが、ことこの国産ワインコンクールに限っては、かなり信頼できると思います。今まで飲んできた上位入賞のワインはほぼ間違いなく美味しかったですから。この銘柄も例外ではなく、ソツなく綺麗に仕上げられていて、試しに買って飲んでみても後悔することはないと思います。かなり厚みのある酒質で、それを支える酸がきちんとあり、そこはかとない吟醸っぽさと少しばかりの後半の苦みが加わる、辛口の甲州らしい味わい。ただ、少しばかり残念なのは、香りがイマイチ乏しいんですよねぇ。テイスティングコメントらしいものを書こうと思うと、香りの部分に何を書こうか悩んでしまいます。ここらあたりが、この作り手というより、甲州という品種の難しさなのでしょうし、それゆえに『きいろ香』のような商品が注目されたりもするのでしょう。というわけで、さすがに昨年末ほどの絨毯爆撃にこそならないと思いますが、今年も国産ワインについては定点観測を続けていこうと思います。
【吉】
日時 2007/1/14
銘柄 ジュブレイシャンベルタン・ペリエール2002(フィリップ・パカレ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 湘南ワインセラー
感想 この日は上の子の誕生日。こういうと日こそ、買い漁った02ビンテージを開けるべきなのですが、 そんな時に限って、誕生年のワインたちは寺田倉庫や実家のセラーにしまいこんでしまっていて、家のロング フレッシュには、パカレの02ジュブレイシャンベルタン1級と、A&Pヴィレーヌのメルキュレイしかありません。 どちらにしようか迷った挙句(この二択は迷いますよね〜(笑))、デイリーの延長の域を超えないヴィレーヌより は、熟成度合いに不安があるにせよ、腐ってもプリミエクリュであるパカレの方を開けることにしました。 グラスに注ぐと、例によってエッジがかなりオレンジ色になっています。香りは赤い果実や紅茶、漬物などに まじって、湿った土のような熟成したニュアンスも感じますが、全般に芳香力は強くはなく、控えめでしんみり したものです。 味わいですが、残念ながらこの銘柄も一連のヘタレボトルの例外ではありませんでした。 赤い果実を感じさせる味わいは、少しばかり漬物っぽいニュアンスを感じてしまうところと、精気を抜かれてしま ったかのような力のなさが残念。タンニンはやさしく溶け込んでいますので、相対的に酸がやや強めのバラ ンスですね。1級ということで、もう少しパワーを期待していたのですが、昨年飲んだ村名ジュブレイに対して明確 なアドバンテージは感じません。01、02年と都合5本家で飲んできたので、もう結論づけてよい頃合と思いますが、 パカレのこれらの年は、巷の風評どおり、「下り始めて」いますね。お持ちの方は、早めに飲まれたほうが よろしいかと。 一方で、記念の日に、まだ青いツボミのような幼児虐待系のワインを開けるよりは、熟成のピークを 越えて下り始めているこの銘柄を飲んだのは、ある意味正解といえば正解かもしれません。 そう思って自分を納得させた、上の子の誕生日でした。
【本当は凶にしたいぐらいの末吉】
日時 2007/1/9
銘柄 ポマール2001(フィリップ・パカレ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 湘南ワインセラー
感想 実はこの銘柄、一瞬だけ02とセットで、ヤフオクに出品したのですが、全く引きなし。(入札のあるなし以前に、『ウオッチリスト』に入れる人の数でその品の人気度合いはある程度判ります) なので早々に出品取り消しして、自分で飲むことにしました。まあ、そりゃそうですよねぇ、これだけネガティブな評判が広まっていますからね。それなりに安い値段で出したのですが、ヤフオクは甘くないです。(^^; (ちなみに年末に参戦した分は、この銘柄とワイン以外の出品物=ヴィトンのカバン(笑)以外はすべて無事落札いただきました。ありがとうございました。) 01年はパカレのファーストリリース年。ある程度熟成能力が保証されている作り手なら、記念のファーストリリースということで、ずっと寝かせておきたいところですが、なにせフィリップ・ヘタレならぬフィリップ・パカレですので、早々にあけることにしました。 グラスに注ぐと、どんよりと力なく濁った色調のオレンジガーネット。香りはよくいえばマツタケのニュアンス(があるといえばあるかなぁ‥)、悪く言えば?ぬか漬けやたくあん。ピークを越えて完全に下り坂にさしかかった香り。程度こそ違いますが、1年寝かせたボジョレーヌーボーの香りを思い出しました。口に含むと、オレンジの皮のような第一印象があり、結構果実味 も 感じるのですが、といって、全体の構造の力不足は隠しようもなく、萎れかかった花のようなしんみりとした味わいです。まあ、味わいだけら、それほど文句が出るものでもないのですが、この香りの「終わっちゃった感」はどう説明すればよいのでしょうねぇ。 加えて、購入時の価格は6Kですからねぇ。 セラーには、あと1本、02年のジュブレイ1級が残っています。まあこちらは腐ってもプリミエクリュということで、もう少し真っ当な味わいを期待したいものです。 それにしても、年初からイマイチのボトルが連続3本と、なかなか初日のでない関取みたいですなぁ。(苦笑)
【凶】
日時 2007/1/6
銘柄 ニュイ・サンジュルジュ・オー・アロー99(ドメーヌ・ルロワ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 三吉屋
感想 年初に飲んだアルヌーがなんとも煮え切らない味わいだったので、この週末こそはと、ルロワの赤キャップなぞ開けてみました。 キャップシールを剥がすと、液漏れの跡があり、そこにかびがビッシリ。ただ、この染み込み方は、温度変化というよりは寝かせているうちにコルクの周囲に回りこんでしまった感じの漏れ方です。 色調は濃厚なルビーで、エッジはややピンク色。オレンジのニュアンスはまだ見えません。ジャンブはしっかりめで、酒質の濃厚さを予感させます。香りはブラックベリーやカシスなどの果実、木質、土、それに、う〜ん、残念ながら馬小屋チックなニュアンスが感じられます。 口に含めば、なめらかで力のある果実のアタック。タンニンはやわらかく熟しており、酸も過不足なく構造を支えて、クリーミーで分厚い酒躯との間に秀逸なバランスを構成しています。フィニッシュまで酸に支えられた果実の味わいが尾を引き、村名とは思えないような余韻の長さを味わえます。さすがルロワ、といいたいところなんですが、この香りが、ねぇ。ポンソ、デュガピ、アルヌーと、このところこんなのばかりです。状態には人一倍気遣ってくださる三吉屋さんで購入、到着後はすぐ寺田倉庫に直行と、保存の面では問題のないはずのボトルなんですけどねぇ。
【末吉】
日時 2007/1/1
銘柄 クロヴージョ99(R・アルヌー)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 TODA/サントリー
感想 正月三が日はクルマで出かけて飲めなかったり、子供が発熱したりして、結局ワインを飲む機会がありませんでした。今日(もう昨日ですね)になって、さて年の初めに何をあけようかと悩んだ挙句、年初からズッコケるのもなんなので、無難な作り手で行くことにしました。 総じて若飲みタイプといわれるアルヌーですが、さすがに99のグランクリュならまだ早いぐらいだろうと思ったのですが…。 グラスに注ぐと、意外やエッジはかなりオレンジが見えます。香りを嗅ぐと、赤い果実に紅茶、枯葉、小梅などのトーンの高めの香り。これは結構熟成入ってますねぇ。昨年一昨年と飲んでがっかりさせられた95、96あたりの村名を思い出してしまいます。口に含むと案の定、梅酒のような甘酸っぱい味わいで、グランクリュには似つかわしくない線の細さと危うさを感じます。それにしても特級銘柄でこの熟成ペースはいかがなものかとかなりがっかりしましたが、杯を重ねるうちにだんだん表情を変えてきました。二杯目あたりは、スモーキーな香りが加わり、味わいも厚みが出てきて、イイ感じ。しかし、それも束の間、さらに飲み進むと今度は消し炭のような、例のちょっとイヤなニュアンスが混じり始めます。う〜む、ハズレボトルにあたってしまったなあと諦めムードになっていたのですが、ボトルの底の方になるとこんどはイヤな香りも飛んで(というか、心地よい芳香がイヤなニュアンスをマスキングしたのでしょう)、なかなかいい感じで飲み終えました。 …とまあ、なんだかよくわからない1本でしたが、これって今年の私の運勢を暗示しているのでしょうか。(^^;まあ最後はいい形で終えたからいいですけどね。 それにしても、アルヌーって、蔵出しの古いのが結構出回っているので長持ちするような錯覚にとらわれがちですが、やっぱり基本的には、早めにあけたほうがよい生産者なんでしょうかね。セラーにまだ95とか96とか結構あるんですけどね〜。
【吉】