このヴィンテージだか99年だか忘れましたが、WA誌が94点つけた、ということで一躍品薄になったギュファンエナンのマコン・ピエールクロ・ル・シャヴィーニュ。当時私も流行にのって?何本か買いましたが、買い増すたびにショップの価格が上昇してたものです。色調はやや濃いめのイエローで、全般にやや麦わらがかっています。白桃や洋ナシ、メロンなどの甘いフルーティな香りの中に、白花やシナモンのアロマ。口に含むと、リリース当初のようなムッチリした果実味はありませんが、とても豊かな含み香が口中を満たし、エレガントで優しい味わいです。酸は緩めに感じますが、温度を上げてもダルにならないところがイイですね。ギュファン・エナンのこのマコンは今まで何度が飲んできましたが、リリース当初のインパクトに比べると、だんだん印象が薄くなっていく感じで、やはりマコンのワインはコートドールの白のような熟成はしないのかと残念に思っていました。最後の1本となったこのボトルも、その思いをくつがえす、というほどではありませんでしたが、それでも相応の歳月にしか実現できないような、年輪といいますか懐の深さを感じる味わいをみせてくれたのが嬉しい驚きでした。
【中吉】
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