2006年2月

日時 2006/2/25
銘柄 バルバレスコ2000(プロデュットーリ・デル・バルバレスコ)
産地 イタリア>ピエモンテ
購入店 かわばた
価格 3000円
感想 週末に義母の49日法要がある関係で、この日は実家に泊まりました。ということで、久しぶりに実家のセラーから何を開けようか物色して選んだのはコレ、高品質で知られる生産者組合のバルバレスコの2000年モノです。2本買ったうちの1本目は2005年の1月に飲んで、まあそこそこ、という印象でしたが、1年経ってどのように変化しているでしょうか?
濃いめのガーネットの色調。香りは赤系の果実、紅茶、プラム、枯葉、タールなど。味わいも香り同様、トラディショナルなバルバレスコらしいものですが、酒質がドロンとしていまいち冴えないというか締りがない感じです。バルバレスコらしいエッセンスはきちんと備えているし、1年前よりあきらかにこなれてきているのですが、必ずしもそれがよい方向に向かっているとも言いがたいような印象もあります。まあ、ボトル差ロット差などもあるでしょうから、断言はしずらいのですが、個人的には01年の同銘柄方が構造にコアがあって上と感じました。【末吉】
日時 2006/2/23
銘柄 バローロ・カ・ミア99(ブロヴィア)
産地 イタリア>ピエモンテ
購入店 松澤屋
価格 3080円
感想

ブロヴィアは家族経営による小規模ながら優良なバローロの生産者です。もともとロッケとヴィッレーロの畑を所有していましたが、95年に新たに購入購入したセッラルンガダルバの畑からこのカ・ミアをリリースしました。(以上、出石万希子女史『イタリアワインブック』より。この本なかなか役立ちます。) 通常なら結構なプライスのはずですが、今回は松澤屋さんの半額セールで、3050円という驚きのプライスで購入できました。
非常にオーソドックスなガーネットでバローロらしい色調。カシスやプラム、紅茶やしおれたバラなどの香りの中に、硝煙やや硫黄っぽい違和感のある香りがまざっています。ただ、これはグラスを置いたまましばらく待てば、飛んでいく性質のものだと思います。味わいは骨太でアルコール度も高く、堂々としたものです。樽の要素をほとんど感じないので調べてみると、熟成は大樽オンリーとのことですね。もっともそうはいっても、ことさらに古典的な作りというほどでもなく、タンニンも洗練されていて、結構スタイリッシュに仕上がっています。とても丁寧に作られた感じの、「らしさ」の出ているバローロですね。飲み頃としては、当然まだ早いのでしょうけど、今飲んでどうにもならないというほどでもなく、あと数年置けば、もっともっと複雑さも出てくるのだろうと思います。そのころまた再会してみたいですね。【吉】

日時 2006/2/21
銘柄 シャンボールミュジニー2002(アミオ・セルヴィル)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 TODA
価格 3990円
感想 ワイン会やテイスティングでは何度か飲んでいるアミオ・セルヴィルですが、自宅で飲むのはたぶん初めてです。 前回のアルヌーがよく開いていたのでこのボトルもいけるかな、と思ったんですが…。
こちらは村名だというのに、抜栓当初は硬く閉じこもっていて、香りはしないし、味わいはバラバラで酸っぱいだけ。 まいったなぁと思いましたが、2時間ぐらいしてようやく開いてきました。生肉やスパイスなど、還元的なニュアンスの奥から、果実や花のアロマチックな香り、ミネラル、石灰、さらに遅れてオーク。味わいも酸の突出感が和んで少しは飲みやすくなったというところでしょうか。とはいえ、まだまだ全開にはほど遠いですね。せめて明日まで待たないと、このボトルについて語れそうもありません。
二日目:昨日より少しは外向的になったとはいえ、香りも味も3分咲きといったところでしょうか。シャンボールらしくミネラリーで清々とした味わいで、果実味はあるんですが、旨み感が全く乗ってこないのですよね〜。ワイン会で飲んだ同年のアムルーズは圧倒的な味わいでしたが、難しいものですね。
【末吉】
日時 2006/2/18
銘柄 東急本店で有料試飲。この日はピエモンテでした。
産地
購入店 バルベラ・ダスティ“アイ・スーマ”01 (ブライダ)
ブライダのラインアップの中でも、他のキュベより低収量で遅摘みのブドウから作られるフラッグシップ的位置付けの銘柄がこのアイ・スーマ。紫色がかった綺麗なルビー。ブラックチェリーやミネラル、墨、ミント。口に含むと、張りがあって隙のないテクスチャーが見事です。酸も美しく、濃厚な中にもバルベラらしいキレのよさがあります。 含み香に感じられるミンティなニュアンスも複雑さを演出しています。さすがバルベラの最高峰、高い価格設定も納得させられる美味しさがあります。【小吉】

バローロ01(エリオ・アルターレ)
エリオ・アルターレはこれ以外にクリュものが2アイテムあったのですが、今はまだ硬く、畑名なしの方が美味しく飲めるとのアドバイスに従ってこちらをチョイスしてみました(クリュ銘柄は価格が高かったというのも大きな理由だったりします)。中程度からやや濃いめのガーネットで、エッジにはすでにオレンジが見えます。赤い果実のドライフルーツ、乾燥イチジク、枯葉、鉄。味わいはやわらかくオレンジの皮のようなニュアンスがあって、含み香が豊かです。タンニンは豊富ですが、決して攻撃的ではなく、どこまでもエレガントなバローロ。名声のわりにどうもピンとこないのですが、きっとテイスティングでは損するタイプなのでしょう。機会があったら食事にあわせてじっくり飲みたいです。【吉】

バローロ・ヴィネート・アルボリーナ01(コリーノ)
アルターレよりワンランク濃い色調。カシス、ダークチェリー、紅茶、ミネラル、枯葉、時間とともに黒蜜のような甘い香りも出てきます。味わいはやわらかなアタックのあと、中盤にメンソールのような独特なニュアンスが感じられます。フィニッシュにはきめ細かなタンニンが口の中を支配します。もっと樽を効かせた味わいを想像していましたが、あまりオークが前面に出てくることもなく、モダンな中にもバローロらしさを前面に感じさせてくれるあたりが秀逸といえましょう。【小吉】

バローロ・ヴィーニャ・ロッサ01(フォンタナフレッダ)
質より量の大量生産の作り手というイメージがぬぐいきれないフォンタナフレッダですが、近年は品質が大いに向上しているとのことで、このバローロもすばらしいものでした。
エッジにオレンジが入るものの、しっかりした色調のガーネット。閉じ気味な中に、オークや墨、黒い果実などの心地よい香り。口に含むと、エッジが丸く、オイリーでなめらか。口の中で旨みがグングン増していきます。タンニンもきめ細かく溶け込んでおり、余韻も長く、すばらしい味わいでした。この日の一番。【中吉】

バルベラ・ダスティ・スペリオーレ01(スピネッタ)
ご存知スピネッタのバルベラ。抜栓してすぐ飲むとあまりに濃厚で凝縮されているため、まるで墨を飲んでいるようですが、若くても早めに抜栓してやればこうまで開いてくれるのかと驚かされました。ブラックベリー、墨、ミネラル、黒鉛、オークなどの外向的な香り。味わいはやわらかな果実味を綺麗な酸が支え、縦方向への伸びやかさがあります。タンニンも豊富ですがこなれてやわらかく、非常に飲みやすい状態になっています。 【中吉】

バローロ・ロッケ・デッランヌツィアータ01
(フラッテリ・レヴェッロ)
この生産者、バローロボーイズ新世代の有望な作り手と聞いていますが、実際に飲むのは初めてです。といいつつ、さすがにここまで来ると、酔ってしまってあまりメモをとってません(^^;。 エッジにオレンジの入り始めた濃いガーネット。ブラックチェリー、黒オリーブ、カシス、ミネラルなどの複雑で独特な香り。味わいも外向的でオイリー。甘く蜜のような果実味が素敵でした。いずれ家でも飲んでみたいと思います。【小吉】
聞いてみると、今日の銘柄はいずれも前日の昼抜栓とのこと。たしかにそれでないと、バローロなどは硬くて手に負えなかったかもしれません。この日のアイテムは価格もそれなりにリーズナブルでしたし、これだけピエモンテの銘柄をまとめて飲むことは滅多にないので、よい経験になりました。
日時 2006/2/16
銘柄 ル・クーポレ・ディ・トリノーロ2002
(テヌータ・ディ・トリノーロ)
産地 イタリア>トスカーナ
購入店 湘南ワインセラー
価格 3380円
感想 まるで一世を風靡した「スクリュードライバー」のようなワインです。とにかく甘くて口当たりがイイ。クイクイ飲めてしまいます。それでいてアルコール度は14.5度あるので、気づいたときにはへべれけになっています。例年よりはおそらくやや淡めの色調。香りはちょっとエゲツないほどに外向的な、カシス、ダークベリー、八角、バニラ、それに生肉っぽいニュアンス。味わいもまた樽の要素を強く感じるものですが、これは作りが変わったというよりは、2002年という年の果実の弱さにより相対的に樽のフレーバーが突出して厚化粧になってしまったものなのでしょう。良作年のような凝縮感には乏しく、深みもありませんが、それでもどうにかバランスよく仕上げてしまうところが、この作り手の非凡なるところでしょうね。また他の年も追っかけてみたいと思います。【吉】
日時 2006/2/12
銘柄 シャンボール・ミュジニー・レ・グランミュール2000
(フレデリック・マニヤン)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 ワイナリー和泉屋
価格 3980円
感想 どういうメカニズムによるものだか知りませんが(単なる在庫整理?)、フレデリック・マニヤンのボトルは時として非常に安価なプライスで出てくることがあります。このシャンボールの1級も和泉屋さんのセールで4Kを切る価格で購入したものです。 まあ、元の値付けがやや割高だという話もあるんですが、結論から書きますと、マニアンの1級は4kといわずとも5k以下なら十分お買い得だと思います。
グラン・ミュールは、有名ではありませんが、立地的には村のほぼ中央部、フスロットの南東側に隣接する1級畑。色調は濃いめのルビーで、エッジはやわらかなピンク色です。グラスを近づけると、ややトーンの低いカシスやダークベリーなどの果実、石灰、ミネラル、紅茶、オークなどにうっすらと革系のニュアンスが加わって、複雑で心地よい香りです。味わいは力強くはないものの、各要素のバランスがよく、清明なものです。フィニッシュに感じられる、オーク由来と思われるバニリーなニュアンスもよいアクセントになっています。正直、もう少し果実に凝縮感が欲しいと思いますし、シャンボールらしい魅力に満ちているかというとまあそれなりいう気もしますが、購入価格を思えばもちろん文句はありません。全般にツボをよくおさえてソツなくモダンに仕上げられたブルゴーニュ、という印象で、マニアがこぞって求めるというタイプでこそないものの、ここぞというおときの手堅い選択肢であるのは確かです。
なお、このボトル、初日から香りが全開でややドロンとした酒質だったので、二日目はダメかなと思っていましたが、意外や翌日の方が香りも味わいもクリーンな感じになっていました。【小吉】
日時 2006/2/11
またまた東急の有料試飲へ。この日はブルゴーニュを4銘柄ほどいただきました。
銘柄1.2 シャサーニュモンラッシェ・ヴェルジェ04(ブリュノ・コラン)
シャサーニュモンラッシェ・シェネボット( フィリップ・コラン)


聞きなれない名前ですが、この2人はミシェル・コラン・ドレジェのご子息で、兄弟の間柄だそうです。だったら比べてみようじゃないの、ということで両者並べて飲んでみましたが、リリースしたての白の比較試飲は個人的には苦手です。そもそも白ワインあまり飲みつけていない上に、リリース直後だと、とかく柑橘系果実とミネラルばかりが目立つし、温度が上がってくるとまた表情がどんどん変わるし‥。 どちらも濃いめのイエローで、色調にはまだグリーンがかっています。グレープフルーツ、レモン、ミネラル、白い花。時間とともに白桃っぽいまったりした果実やオーク(特にフィリップの方)が出てきます。味わいは、しっかりした酸のアタックのあとふくらみが出てくるフィリップに比べて、ブリュノの方は終始しっかりした酸をバックボーンに感じます。フィリップの方が樽も利いているし、ナッティなフレーバーもあり、外向的。ブリュノは素材をシンプルに活かしました、という作りに感じました。ただ、正直に言うと、どちらも私にとっては「いい人なんだけど、恋人にはなりえない」タイプですね。
【吉】
銘柄3 ヴォルネイ・シャンパン03(モンティーユ)

こちらは写真を取り忘れましたが、実にいい経験をさせてもらいました。中程度の色調。スミレ、赤い果実、紅茶などの香りで口に含むと結構ジャミーです。今すでに飲みやすいんですが、どうもジャム系の果実味とバランスの悪さが‥なんて思っていたら、同時にテイスティングしていたF巻さんが、う〜ん、と首を傾げながら、おもむろに新しいボトルを開けてくれました。そちらを飲んでみると、相当違います。香りにはミネラリーな要素があり、味わいも中盤の鼻に抜ける含み香がエレガントで、余韻も長い。2本目のボトルと比べると1本目のボトルは味わいの中にいわく表現しがたいカビっぽさのようなものがあるのにようやく気づきました。おそら典型的なブショネではないんですが、広義のブショネというか、なんらかの変質に見舞われたボトルなのでしょう。それにしてもこの位の劣化ボトルって、こうして比べて飲まないと、私も含めて一般人ではまずわからないところが、ほんと悩ましいです。最初のグラスだけで終えていたら、「03のモンティーユはジャミーでエレガントさに欠けるイマイチの出来」なんてあさってなことをここに書いていたと思います。 【中吉】
銘柄4

クロ・ド・ラ・ロッシュ03(ユベール・リニエ)

当日の試飲の目玉はルジェの03クロパラントゥだったのですが、さすがにグラス1杯6千円超といわれると、躊躇してしまいます。こちらのクロドラロッシュも3千円台と安くはありませんが、なかなか飲めない銘柄ですし、2003年の収穫後に亡くなられた当主のご子息ロマン・リニエ氏の最後のビンテージという興味もあって注文してみました。 充実感のある色調。黒いジャム系の果実、スパイス、オークそれにフローラルなアロマが際立ちます。口に含むと甘い果実味があって、凝縮感がありながらもベタッとしたところがないのはさすがです。酸は前面に出てきませんが、不足しているというよりは、裏方となって構造を下支えしている印象です。それにしてもこの銘柄、タンニンもよく熟してやわらかく、今すでにおいしく飲めてしまうところが懐が広いというか、なんというか‥。この先どういう熟成をするのか非常に興味がありますが、残念ながら私は02も03もリニエのクロドラロッシュを買い損ねたのでした。たくさんお持ちの方知っているので、いずれお相伴に預からせていただくことにしましょう。(笑)
【中吉】

日時 2006/2/9
銘柄 バローロ・ブッシア ヴィーニャ・ロッケ97
 (アルマンド・パルッソ) 
産地 イタリア>ピエモンテ
購入店 Alcoholic Armadillo
価格 6480(円)
感想 Alcoholic Armadilloの2割引セールで購入したアルマンド・パルッソ。一般にあまりなじみのない名前かもしれませんが、ワイナート8号「モダンバローロ」の表紙を飾った作り手というと、「ああ、あの‥」という方もいらっしゃるかと思います。濃厚なガーネットでエッジにはまだオレンジはほとんど見られません。香りはブラックベリーやドライプルーン、皮革、ミネラル、タールなど重厚で複雑なもの。口に含むと、 凝縮された果実とモダンなオークとが豊富でウエットなタンニンを押さえ込んでいます。酸はそれらをしっかりと下支えしており、アルコール度の高さとあいまって、実に堂々とした味わいです。熟成段階でいえば、まだまだ山のの麓という感じですが、今でも美味しく飲める懐の広さを持ち合わせているところはさすがです。 比較的享楽的外向的な味わいといわれる97年でこれですから、98年、99年などはもっとシリアスで峻厳な味わいなんでしょうね。2割引きでこの価格は絶対値としては高価ですが、値段に見合う満足度を得られるのは確かなところでしょう。いずれまた他の年や畑も飲んでみたいですね。【中吉】
日時 2006/2/7
会社の接待でCWG(カリフォルニアワインガーデン)へ。この日のCWGは平日だというのに、ほぼ満席。外人のお客が多かったようです。ワインは以下の銘柄を持ち込ませてもらいました。カリフォルニアワインの店なのに、仏ワインばかり持ち込んですみません。
銘柄1 ヴォーヌロマネ・レ・ショーム2002(R・アルヌー)

結構買い込んである02年のアルヌーですが、リリース後すぐに飲んだものはいつものアルヌーらしからぬ強烈な還元香と焼けたような味わいがあって、ムムムッと思ったのです。しかし今回のレ・ショームはわずか1年ほどの間に期待どおりの変貌を遂げていました。色調は美しいルビーでエッジが鮮やかなピンク色です。香りはラズベリーやイチゴ、スミレ、スパイス類にオークが溶け合います。味わいはやわらかく芳醇な果実味がすばらしく、口の中で含み香が甘く広がります。タンニンもなめらかだし、今まさに第一次飲み頃、という印象です。やはりアルヌーは早めに飲んだほうが真価を発揮する生産者なんですかね。
【中吉】
銘柄2 Ch.ピションラランド88

エノテカの垂直テイステインング時に購入したラランドのサイン入りボトル。 本当は試飲でより好印象だった86が欲しかったのですが、売り切れで代りにこちらを購入しました。やはりこの年代になると、タクシーで慎重に持参したといっても当日持込みの影響は免れないようで、香りが期待したよりかなり大人しめです。それでも、カシスやダークベリー、丁子、八角などに加えて、土っぽさや皮革系の熟成香がまざりあって複雑な雰囲気を醸し出しています。ひと口飲んでみると、豊富な皮膜のようなタンニンが少々気になり、デキャンティングしてもらうか大いに迷ったのですが、果実味が意外に繊細な感じだったので、時間をかけてのんびりと愉しむことにしました。味わいは全般に骨太というよりは、優しいのだけど少しだけ角がある、という印象で、美味しいのですけど、この先、より高い次元でバランスがとれるかは微妙な気もしました。
【小吉】
ご一緒した方々は、ふだんワインをたしなまない人たちだったのですが、お店の料理ともども満足していただけたようでした。 アルヌーよりもラランドの方を美味しい美味しいと褒めていたのが、少し意外でした。おすそわけでいただいたのは、
Stephen Ross Pinot Noir Santa Maria Valley Bien Nacido 2002
エキゾチックで印象的なピノでした。Napaさんご馳走様でした。
日時 2006/2/4
銘柄 クロヴージョ97(メオ・カミュゼ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 かわばた
価格 9950円
感想 休日の今日は、寺田倉庫より持ち帰ったちょっと良さげなワインを開けてみました。 このメオの97クロヴジョは、かわばたのセールで98と一緒に購入したもの。プライスは10K以下と激安でしたが、輸入元が「富士貿易」という聞いたことのない会社だったので、正直やや不安がありました。しかし、今回開けた限りでは、状態は特に問題ないようでした。 ややドロンとしたガーネットの色調で、エッジは退色が進んでいます。香りの出方は強くありませんが、しんみりとした黒い果実、バニラ、皮革、スーボワなど、熟成感の出始めた心地よい香りです。味わいはグランクリュらしい厚みがあり、タンニンとオークとがよく溶け込んでいて、酒質はクリーミーにすら感じます。外向的な中にも、酸がしっかりと下支えして立体感のある味わいなのはさすがですね。輪郭もしっかりしており、まだ先は長そうですが、現時点でも十分飲み頃になっていると思います。97のブルって、全般に今飲んで美味しいですよね。香りがもう少し出ていれば大吉にしたところでした。【中吉】
日時 2006/2/2
銘柄 キャンティクラシコ2003(サンジュスト・ア・レンティナーノ)
産地 イタリア>トスカーナ
購入店 湘南ワインセラー
価格 2580円
感想

イタリアの2003年は仏と同様、酷暑に苦しめられたビンテージのようですが、トスカーナはどうだろうかということで、早速定番のキャンティクラシコを開けてみました。
このキャンティ・クラシコ、到着して数日で開けたためか、最初香りが全く立ちませんでしたが、ゆっくり杯を重ねているうちにイイ香りが出てきました。濃いめのルビーで、エッジはわりと緩めの色調です。香りはカシス、プラム、ミント、それにバラなどのフローラルなアロマもあります。味わいはやや細身で酸が控えめなものの、果実味に透明感があって、鼻に抜ける含み香がとても豊かです。パァーッというような派手さやドカンと来るインパクトはありませんが、緻密で抑制の効いた構造はさすがと思わせてくれます。2000円台の価格を考えると大満足の出来。サンジュスト・ア・レンティナーノ、やっぱり好きな作り手です。【中吉】