日時 |
2006/2/11 |
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またまた東急の有料試飲へ。この日はブルゴーニュを4銘柄ほどいただきました。 |
銘柄1.2 |
シャサーニュモンラッシェ・ヴェルジェ04(ブリュノ・コラン)
シャサーニュモンラッシェ・シェネボット( フィリップ・コラン)
聞きなれない名前ですが、この2人はミシェル・コラン・ドレジェのご子息で、兄弟の間柄だそうです。だったら比べてみようじゃないの、ということで両者並べて飲んでみましたが、リリースしたての白の比較試飲は個人的には苦手です。そもそも白ワインあまり飲みつけていない上に、リリース直後だと、とかく柑橘系果実とミネラルばかりが目立つし、温度が上がってくるとまた表情がどんどん変わるし‥。
どちらも濃いめのイエローで、色調にはまだグリーンがかっています。グレープフルーツ、レモン、ミネラル、白い花。時間とともに白桃っぽいまったりした果実やオーク(特にフィリップの方)が出てきます。味わいは、しっかりした酸のアタックのあとふくらみが出てくるフィリップに比べて、ブリュノの方は終始しっかりした酸をバックボーンに感じます。フィリップの方が樽も利いているし、ナッティなフレーバーもあり、外向的。ブリュノは素材をシンプルに活かしました、という作りに感じました。ただ、正直に言うと、どちらも私にとっては「いい人なんだけど、恋人にはなりえない」タイプですね。
【吉】 |
銘柄3 |
ヴォルネイ・シャンパン03(モンティーユ)
こちらは写真を取り忘れましたが、実にいい経験をさせてもらいました。中程度の色調。スミレ、赤い果実、紅茶などの香りで口に含むと結構ジャミーです。今すでに飲みやすいんですが、どうもジャム系の果実味とバランスの悪さが‥なんて思っていたら、同時にテイスティングしていたF巻さんが、う〜ん、と首を傾げながら、おもむろに新しいボトルを開けてくれました。そちらを飲んでみると、相当違います。香りにはミネラリーな要素があり、味わいも中盤の鼻に抜ける含み香がエレガントで、余韻も長い。2本目のボトルと比べると1本目のボトルは味わいの中にいわく表現しがたいカビっぽさのようなものがあるのにようやく気づきました。おそら典型的なブショネではないんですが、広義のブショネというか、なんらかの変質に見舞われたボトルなのでしょう。それにしてもこの位の劣化ボトルって、こうして比べて飲まないと、私も含めて一般人ではまずわからないところが、ほんと悩ましいです。最初のグラスだけで終えていたら、「03のモンティーユはジャミーでエレガントさに欠けるイマイチの出来」なんてあさってなことをここに書いていたと思います。
【中吉】 |
銘柄4 |
クロ・ド・ラ・ロッシュ03(ユベール・リニエ)
当日の試飲の目玉はルジェの03クロパラントゥだったのですが、さすがにグラス1杯6千円超といわれると、躊躇してしまいます。こちらのクロドラロッシュも3千円台と安くはありませんが、なかなか飲めない銘柄ですし、2003年の収穫後に亡くなられた当主のご子息ロマン・リニエ氏の最後のビンテージという興味もあって注文してみました。
充実感のある色調。黒いジャム系の果実、スパイス、オークそれにフローラルなアロマが際立ちます。口に含むと甘い果実味があって、凝縮感がありながらもベタッとしたところがないのはさすがです。酸は前面に出てきませんが、不足しているというよりは、裏方となって構造を下支えしている印象です。それにしてもこの銘柄、タンニンもよく熟してやわらかく、今すでにおいしく飲めてしまうところが懐が広いというか、なんというか‥。この先どういう熟成をするのか非常に興味がありますが、残念ながら私は02も03もリニエのクロドラロッシュを買い損ねたのでした。たくさんお持ちの方知っているので、いずれお相伴に預からせていただくことにしましょう。(笑)
【中吉】
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