2005年11月

日時 2005/11/27
銘柄 Ch.ラトゥール63
産地 仏>ボルドー
購入店 土浦鈴木屋
価格 32400円(約6年前)
感想

誕生日ということで、気合の入ったワインを開けてみました。
詳しくはコラムにて。

日時 2005/11/26
銘柄 オークセイデュレス93(ベルナール・ドゥラグランジュ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 ゆはら
価格 2600円
感想

下の子はまだしつこい咳は残っているものの、今日になってほぼ平熱に戻り、どうにか峠を越えた感じなので、久しぶりにワインを開けることにしました。 この作り手は、先だってボーヌ90を平野弥さんの共同購入で購入して、そのCPの高さに感激したのですが、今回開けるボトルはどうでしょうか?

グラスに注ぐと、まるで貧血で倒れた女性のような(?)、生気の失せた色調に不安がよぎります。 グラスの底まできれいに透けて見える薄めのガーネット。全般にレンガが入っています。
香りはドライ系で、赤系のドライフルーツ、アンズや乾燥イチジク、紅茶、それにかつおだしや乾いたスパイスなどがしんみりと香ってきます。
味わいは完全に古酒の領域、というかすでに枯れかかっており、酸が立ち始めています。とりえずグラスの真ん中から底の方まで来れば果実味が残っている感じですが、ボトル上部はほとんどドライアウト状態で、最初こりゃダメだとさえ思いました。 いくら安価とはいえ、93でこの老け込みようはいけませんね。
残念ながら件のボーヌの再来とはいきませんでした。ちなみに前回飲んだ90ボーヌの輸入元は平野弥さん、こちらはあえてどことは書きませんが、インポーターの扱いの差も大きかったのではと推察します。
さて、明日は誕生日。子供の体調など、周囲の条件さえ許せば、派手なワインを開けようと思います。 【78】


食あたりになったり、子供がインフルエンザに罹ったりして、ワインを飲めない日が続いています。しばしお待ちを。

日時 2005/11/13
銘柄 トルブレック・ディシェンデント2000
産地 豪>バロッサ・ヴァレー
購入店 優心美酒SHIMURA
価格 10400円
コメント SHIMURAさんのセールで購入したトルブレック・ディシェンデント。01ビンテージにパーカーさんが98点つけたそうですが、この2000年だって94点です。品種はシラーズ92%とヴィオニエ8%のブレンドということですから、まさしくトルブレック版トゥルクという位置づけなんでしょう、 新樽は使わず、古いフレンチオーク樽で18ヶ月熟成されるそうです。
グラスに注ぐ時点でまず驚くのは、液体の濃厚さです。瓶口から流れ出てくるさまが、ドロドロとした感じなのです。 エッジのあたりは赤紫ですが、中心部はほとんど黒といってよい色調です。ブラックベリーやカシスなどの黒いリキュール状の果実、焦げ臭、焼き栗、タール、八角や甘草などのスパイス、それにレザーや獣などのニュアンスが加わる妖艶な香り。味わいは甘く濃縮された果実味のアタックがあり、よく熟したやわらかく豊富なタンニンと高めの酸がそれを支えます。酒質は分厚くクリーミーでネットリとしており、フィニッシュもパワフルですが、余韻は長く尾を引きます。今の時点でも飲み口が良いのでグイグイといってしまいますが、アルコール度が高いので気が付くとかなり酔っ払っているという感じです。本来もう少し寝かせたほうが複雑さが増すのではないかと思いますが、いずれにせよ、疑いなく非凡なワインです。【92】
日時 2005/11/11
銘柄 クロ・サンドニ98(デュジャック)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 やまいち
価格 10625円
コメント

前の週に飲んだ99ジャック・カシューのすばらしさに気を良くして、この週末もよさげのブルゴーニュを開けてみました。ところがこちらはどうもイマイチです。色調は濃い中にも透明感のあるものですが、香りが全然立ち上らないのです。しばらく置いておくと、焦臭やエスプレッソなどのオーク系の香りが出てきますが、本来ならその前に果実や花などのアロマが立ち上ってしかるべきなのですが‥。口に含むと、さすがグランクリュというべき液体の緻密さがあり、甘く凝縮された果実味が心地よいです。トップノーズでは感じられなかったオレンジピールやカシスなどの含み香も感じられます。しかし、残念なことに、こと後半からフィニッシュにかけて、ギスギスとした酸や苦味が目立ち、余韻もグランクリュとしてはイマイチのレベルです。なにより酒質が、たとえていえばキウイの表皮みたいに(意味不明?)全般に毛羽立った感じなのがマイナスですねぇ。
う〜ん、どこまでが実力で、どこまでがコンディションによるものなのかが判らないビミョーなボトルです。流通の過程であまり丁寧に扱われなかったのかも、という思いの一方で、そもそも私が今まで経験してきた98ビンテージにはこのようなバランスの悪いボトルが多かったようにも思いますし。
ちなみに、このボトル、 ラベルに皺が寄って悲惨な姿になっていますが、セラーの整理中に他のボトルと擦れてこうなってしまったようです。なんだかこの皺の寄ったラベルが味わいを象徴しているようなデュジャックでした。【88→89】
翌日:次の日の方が、香りも味わいも明らかに向上しました。果実味と酸のバランスがよくなり、香りもやや散漫ながら初日よりもナチュラルになりました。 翌日の変化を考えると、このボトルの初日は、おそらく閉じきっている時期に抜栓したということなのでしょう。デキャンティングとかしてみたらよかったのかもしれません。

日時 2005/11/5
銘柄 エシェゾー99(ジャック・カシュー)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 ウメムラワインセラー
価格 5980円
コメント

このジャック・カシューはリリース直後に購入したもの(01年9月)ですが、配送されてきたボトルはラベルが汚れるほどに見事に噴いてしまっていました。同時に送られてきたボトルがなんともない中、このボトルだけが激しく噴いていたので、やはり一部の風評の通り、ジャッカカシューのコルクは問題があるのかも、なんて思ったのですが、まあ早めに飲む分にはいいだろう、ということで返品やクレーム扱いにはしませんでした。
というわけでこのボトル、本来ならばもっと寝かせておいたほうがよいのでしょうけど、早々にこの週末開けることにした次第です。

抜栓してみると、上部の方まで見事に筋ができていて、上部には乾いたエキス分が付着しています。コルクはヤワで素人目に見ても、材質的にイマイチと感じられるものです。

色調は濃いルビーで、オレンジのニュアンスは見られず、エッジはピンク色です。香りは黒い果実やナツメグ、丁子、ブラックペッパーなどのスパイス、焦臭、それにバニラなど、華やかなものですが、まだ熟成香は顕著に現れていません。味わいは濃縮感のある果実味をしっかりした酸とやわらかなタンニンが支えており、骨格もしっかりしています。オークの風味がほどよく溶け込み始めており、濃厚な中にもクリーミーな酒質はまさにカシューのものです。これに中盤の表情の豊かさや調和のとれた余韻が加われば、もうほとんどクロード・デュガの世界なんですが、その辺の詰めが一歩足りないあたりが、このドメーヌがブレークしきれない所以といえましょう。それにしても、こうして改めて飲んでみると、やっぱり99年ってイイ年ですねえ〜。しかも値段は6Kという今では考えにくいプライス。もっと買っておけばよかった。【91+→92】
翌日:力強さは一歩後退した分、味わいの輪郭がくっきりとして、 含み香も豊かになり、非常に良好な味わいになりました。点数も上方修正。本当にもっと買っておけばよかった‥。

日時 2005/11/1
銘柄 ブルネロ ・ディ・モンタルチーノ98
(アルジャーノ)
産地 イタリア>トスカーナ
購入店 パリ16区
価格 4本1万円のセール
感想

平日の今日はワインを飲む予定はなかったのですが、夕食用に結構なステーキ肉があったので、ここぞとばかりワインを開けてしまいました。アルジャーノというと、スーパータスカン「ソレンゴ」が思い出されますが、本家のブルネロを飲むのは初めてです。
色調は 落ち着いたガーネットで、エッジはややオレンジになっています。香りは黒いフルーツのコンポート、八角、丁子、ユーカリなどにバニリーなオークが溶け込んでいい感じです。味わいは芳醇なもので、ややジャミーな果実味と高めのしなやかな酸、それに豊富なタンニンとが高い次元で調和しています。構造は中程度ですが、含み香は豊かで、アフターテイストも長めです。変にオークがでしゃばりすぎたり、甘ったるくない分、肉料理に大変よく合いますし、食中酒としての役割をきちんとまっとうしてくれます。
値段の高さや生産者がイマイチ馴染みがないことから、日ごろあまり飲まないブルネロですが、たまに飲むと、ハッとするような美味しさがありますね。
【90】