本格的な夏到来、ということで、ワイン飲みにとってはなにかとモチベーションの下がる季節ですが、泡モノに限れば話は別です。日の沈む前からシャンパングラスをかたむけるのって、束の間のゴージャス気分を味わせてくれますよね。もっとも、私の場合、泡モノは半分ビール代わりなので、それほど高級な銘柄は必要ありません。クレマンか、せいぜい3000円台までのシャンパーニュで十分です。今回開けたアヤラもれっきとしたシャンパーニュながら、値段は3000円ちょっと。ということで、肝心のお味はいかがでしょうか?
グラスに注ぐと、シュワッと勢いのある気泡が立ち上ります。熟したリンゴやカリン、黄色い花などのバランスの良い香りの中に控えめなイースト香。味わいは、香りから感じるほど芳醇なものではなく、どちらかというとスリムで爽やか系で、心地よい酸と炭酸がキレのあるフィニッシュを演出します。香りがすばらしかったためにやや過度な期待をした感がありますが、味わいはまあ普通というレベルでしょうか。それでも、これぐらいの味わいで4000円ぐらいのプライスがついているシャンパーニュが結構あることを思えば、悪くない選択だといえましょう。ライバルはドラモットあたりですかね。
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