2004年11月

日時 2004/11/26
  「シャルロパンな夜」
「西麻布〜」のyohさんから「89のシャルロパン・パリゾを入手したので一緒に飲んでみないか」とのお誘い。風邪でゲホゲホの体調にもかかわらず、ちゃっかり参加していしまいました。場所は「ブーケ・ド・フランス」。今回は計4名で、こじんまりと六本木の夜を楽しんでまいりました。
Vignoble clos du pasSaint Maurice93(Suresnes)

お店より。全然知らない銘柄。産地はイル・ド・フランス。格付けは、ヴァンドターブルです。 ブドウはソーヴィニヨンブランとあと何とか(失念)。しかも93年。年代相応の枯れた酒躯と、不釣合いなほどのヴィヴィッドな酸。なんとも不思議な、それでいて懐かしいような味わいの面白い白でした。
感想 シャルム・シャンベルタン2000
(シャルロパン・パリゾ)

濃厚なルビーの色調。黒い果実と品のよいオーク、スパイスなどが絡み合う芳香の中に、ちょっとユーカリやセメダインのようなニュアンスがまざります。味わいは緻密で隙がなく、リッチでありながら、どこまでもエレガント。年によっては、若いうち酸が堅いものもあるやに思いますが、この2000年に関しては今の時点でもバランスがとれている印象です。この人のワインって、ほんとに若くして美味しいですねえ。 【92】
  シャルム・シャンベルタン89
(シャルロパン・パリゾ)

非常に珍しい80年代のパリゾ。 ラベルもこんなデザインだったんですね。ルビーが残る、まだまだ若い色調。いわゆる下草系やジビエ系の熟成香は目立たたず、わりと寡黙な香りです。味わいは15年の歳月を経てしんみりとした感じにはなっているものの、酒体はまだしっかりした印象。ただ、熟成によって、劇的によくなっているという風ではなく、あくまで、順当?に年を重ねた、という感じ。この作り手はどちらかというと早めに飲むべき作りなんでしょうか。まあ、パリゾが名を成したのは90年以降とのこと。この頃は今とは作りも違ったのかもしれません。【90?】
  グラナート90(フォラドーリ)
トレンティーノ・アルト・アディジェ州の赤。品種は土着のマイナー品種テロルデゴです。以前RWGの試飲で若いVTを飲んだことがありますが、90年などというのはもちろん初めて。黒い果実やスパイスなどの中に下草っぽい熟成香が加わります。味わいは、最初やや酸がピリピリしていましたが、時間とともに落ち着いて、どっしりした印象になり、緻密で充実感のある酒質が見事でした。3月に同銘柄を飲んでノックアウトされたという yohさん曰く、今回のボトルは3月のものに比べると今ひとつ、とのこと。でも十分素晴らしかったですよ。【91】
  この日は風邪で喉鼻の調子が悪く、香りがあんまりとれなかったことに悔いが残りますが、どのボトルもそれぞれの持ち味があって、良い経験をさせていただきました。落ち着きましたら、またご一緒させてください>みなさま。
日時 2004/11/21
銘柄 ブッシャドール99(アルド・コンテルノ)
産地 イタリア>ピエモンテ
購入店 購入先失念。
感想

子供の風邪をうつされて、体調悪し。せきがひどいんですが、 まあ熱はないし、味覚嗅覚も死んでないし、ということでいつもどおりワインを飲むことにしました。 この日開けたのはアルド・コンテルノの白。 生産量が少ない上に、米国には輸出されないことから、幻の白などと呼ばれているようですが、ここ日本ではわりと普通に入手可能だし、価格もそこそこ手ごろ。 以前レストランで飲んだ ときの印象がなかなかよかったので、1本買い込んでみたものです。
ところがこのボトル、あまりコンディションがよくなさそうです。 キャップシールをはがすと、噴いた跡があって、アオカビがびっしり。コルクは99年 とは思えないほど湿って重たくなっています。 色調は中程度のイエローで、黄緑のニュアンスはあまりみえません。 香りはヘーゼルナッツやバター、黄桃などに加えて、キノコのような 熟成したニュアンスも感じます。 口に含むと、ナッティな心地よいフレーバーが広がりますが、いかん せん酸がやや緩く、構造に奥行きが足りない感じです。 ちょっと本来の実力ではないかな、という印象のボトル。まあ、飲んで全く楽しめないというレベルではありませんでしたが、99年でこれはちょっと悩ましいですねえ。。
【88?→90】 翌々日:思いのほか、落ちていないのが意外。かすかにビニールっぽいニュアンスが出ているものの、ナッティフレーバー全開でそれなりに楽しめました。
3
日後:風邪で杯が進まず、まだこのボトル飲んでます。ところが3日経過してさらに味わいが向上。甘くナッティな果実味がすばらしく、明るめの酸とあいまって、独特の個性を見せてくれます。こうなると、私の当初の感想にある「コンディションがよくない」というのは間違いだったのでしょうねえ。コルクの状態の悪さに惑わされてしまったようです。点数も上方修正しました。

日時 2004/11/21
信濃屋有料試飲。
銘柄 イグレック02
産地 仏>ボルドー(>ソーテルヌ)
感想 言わずとしれたディケムの辛口版ですが、飲むのは久しぶりです。かなり緑が入ったイエローの色調。香りはグレープフルーツや柑橘類、洋ナシ、ハーブ、バニラなどに加えて、蜜っぽい甘いニュアンスがあります。味わいはよい意味でとてもフルーティです。ほどよい凝縮感とボディがあって、中盤に健康的な甘い果実の味わい(甘いといっても下のディケムのそれとは全く異質のもの)が広がります。酸はおだやかにバランスを支え、今の時点でとても外向的でなおかつ豊かな表情を見せてくれます。それにこの銘柄、辛口といっても結構甘いですよね。残糖からくる甘みというよりは、健全な果実とアルコール分から来る甘みなのでしょう。もう少し価格が安ければ自分でも1本欲しいと思わせる銘柄です。ラベルもカッコいいし。
【90】
Ch.ディケム98
仏>ボルドー>ソーテルヌ
感想

98年はディケムとしてはまだ赤ん坊ぐらいの年代ですが、アイテムとして出ているのであればチャレンジしない手はありません。濃厚なグリーンイエローの色調。香りはまだ初期的で複雑さや妖艶さはありませんが、黄桃やパイナップルのシロップ漬け、バニラ、それに少しの紅茶アメ的ニュアンスなど、非常に密度感のあるものです。口に含むと、とにかく粘度の高い液体が押し入ってくる感じで、その後の甘い味わいの層をなすような広がりはまさに至福の一瞬といえましょう。それでいて例によってバックボーンにしっかりした酸があるので、酒質はベタリとせずにキレがあり、フィニッシュにはさわやかな甘みの余韻を残します。いや、いつ飲んでも、全く以って非凡なワインだと感心させられます。「どんな菓子にもまねできない」と言われる、究極の甘さ、久しぶりに堪能しました。一度も自分で購入したことのないディケムですが、子供のビンテージの02と03は買わなければ。【93】
って、結婚した年(まさに98)はいいのか、という話もありますが‥。

日時 2004/11/19
銘柄 ボジョレー・ヴィラージュ・プリムール04
(ルイ・ジャド)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 信濃屋
価格 2980円
感想 今年ももうボジョレー解禁日ですね。去年のこの日は藤小西さんのパーティに行きましたが、今年は18時始まりの会議があって断念。せめて、家で寝酒にでも飲むかと思って買ったのがジャドのこのボトルです。よく、コストパフォーマンスが悪いからヌーボーは買わないなどとご高説を垂れる御仁がいらっしゃいますが、個人的には、そんなに頑なになることかなあ、と思います。言ってみれば、クリスマスにケーキを買ったり、バレンタインにチョコをもらったりというのと同義ですから‥。 流通サイドのマーケティングに乗せられているのはちょっと癪ですが、 それでもワイン愛好家としてはすなおに当年の収穫を祝うつもりで毎年飲んでます。
ところが、ここで大失敗。18日の夜は大雨だったこともあり、ボトルを会社に忘れて帰ってしまったのでした。なので、結局飲めたのは翌金曜日の19日。木曜の深夜に慌しく飲むよりも、週末にゆっくり飲めたという面では結果オーライかもしれません。ちなみにその翌日の土曜日まで美味しく飲めました。
日時 2004/11/17
銘柄 モレ・サンドニ01
(シャルロパン・パリゾ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 ヴァンシュールヴァン
価格 5700円
感想 久しぶりに仕事方面の食事でVinSurVinを利用。ワインは事前に1Fの ショップで表記の銘柄を選んで持ち込みました。 前日飲んだばかりの02のジュブレイはかなりパワフルで酸の効いた味わい でしたが、こちらはまさに正反対。チェリーやラズベリーなどの赤系果実の香りと オーク、スミレなどの香りが絡みあう心地よい芳香。味わいに02のような 力強さは期待できませんが、充実した果実味となめらかなタンニン、ほどよい酸とで、 大きくはなくとも緻密でしなやかな印象です。少なくとも今飲む分には、前日の ジュブレイより明らかにこちらのほうがバランスもよく、満足度が高いといえましょう。 この年のパリゾはクロサンドニとシャルムシャンベルタンが寺田倉庫に預けて あるので、もうしばらくしたら開けてみようと思います。
【89】
日時 2004/11/16
銘柄 ジュブレイ・シャンベルタンV.V02
(シャルロパン・パリゾ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 ヴァンシュールヴァン
価格
感想 ルーミエ、ミュニュレ、アルヌーとともに、私が02年もっとも買い込んだ作り手、シャルロパン・パリゾ。とりあえずどんなもんかということで1本開けてみました。
村名だというのに、濃厚なルビーの色調です。香りはかなりトーンの高い、特徴的なロースト香があって、その奥から火を通した黒い果実や焼き栗、スパイスなどが感じられます。しかし、今はどこまでも樽香がメインです。 口に含むと、最初かなり酸が強く感じられましたが、時間とともに、果実味 にふくらみが出てきて、バランスがよくなりました。 タンニンは豊富ですが、なめらかで、テクスチャーは角がとれています。 ただ、アタックのインパクトに対して、中盤以降にドラマがない?というか、 やや一本調子な気がします。まあ、村名であることを思えば、あまり無理は言え ないところでしょうか。とにかく酸とタンニンの質のよさが印象的。今はややじゃじゃ馬ですが、しばらく寝かせれば落ち着いてくるでしょう。きっとこれがグ ランクリュクラスになれば、果実の凝縮度がアップする分、相当すばらしい味わいになりそうです。【88+】
日時 2004/11/12
銘柄 シャンボール・ミュジニー02
(G・ルーミエ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 某所
感想 合計1ケース以上購入した02のルーミエですが、手元にあると、つい開けたくなってしまっていけません。本来は娘のビンテージということで、毎年なり飲んでいこうと思っていたのに、すでに3本開けてしまいました。(^^;早いとこ、 寺田倉庫に持っていかないと‥。
今回は村名シャンボールです。前回飲んだ モレサンは、なんとなく閉じたような状態のまま飲みきってしまい、先日松原でゴチになった村名のハーフは、逆にジャミーでやや平板な気がして、不安になったんですが、今回のボトルはルーミエ節全開、まさに 本領発揮という感じでした。
色調はかなり濃厚なルビーで、エッジはまだ赤紫です。 香りはかな〜り閉じ気味で、赤身肉やスパイス、ハーブなどがまず感じられ、時間とともに、カシスなどの果実香やスミレ、ハーブ、ミネラルなどの心地よい香りが徐々に開いてきます。
味わいはミネラリーで綺麗。びっくりするほど凝縮しているわけではありませんが、伸びやかな酸やキメ細かなタンニンとのバランスがよく、中盤に旨味がグンと広がるところはさすがルーミエと言いたくなります。 不思議なのは、先日松原でゴチになった ものより、明らかにバランスがいいこと。どうなっているんでしょうね。 キュベ差なのか、それとも単に私の体調や感じ方の差なのか。まあ、あのときは本当にボトルの底の最後の最後でしたし、抜栓後かなり時間が経っていたのかもしれませんが。
それともうひとつ、このボトル、めっちゃ状態がよかったです。コルクはまさに打栓したてという感じでしたし、3日目になっても、注ぎたてはまだ閉じ気味でした。 【90】
日時 2004/11/7
銘柄 キャンティクラシコ01(クエルチャベッラ)
産地 イタリア>トスカーナ
購入店 CantinaVinovino
価格 2980円
感想 カマルティーナやバタールなどのスーパータスカンで知られるクエルチャベッラ。ラベルが実にオシャレです。濃厚なルビーの色調で、エッジはまだ赤紫色です。香りは、火を通したような黒い果実、スパイス、スモーク、スミレ、ユーカリ、それに皮革系のニュアンスもあります。味わいはかなりオーキーでモダンな印象。タンニンはややざっくりしていて非常に豊富、酸は伸びやかです。それらしい表情が出てくるまでは多少時間がかかりますが、時間をかけて飲むと、ジャミーでとろみのある果実味が前面に出てきて、まるで良質なヌフパプを飲んでいるような錯覚を受けます。モダンなつくりといっても、先日飲んだラマッサほど洗練されているわけではありませんが、価格を考えれば、充分な内容でありましょう。この位のプライスゾーンで、他にも美味しいキャンティクラシコを見つけたいものです。【89】
日時 2004/11/6
銘柄 ピュリニーモンラッシェ・ペリエール02
(ルイ・カリヨン)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想 初日は沈黙。閉じ気味な中に、柑橘系の果実やミネラル、白い花などの香りが感じられます。口に含んでみると、ピンと張った酸と寡黙な果実味により、ストイックとさえ言いたくなるような味わいです。翌日、やや開いてきましたが、今度は飲むべき温度を見誤ったのか、全般に締まりがなく、散漫な味わいに終始してしまいました。これで終わりかなあと思っていたのですが、なんとこのワイン、3日目になってグンとし花開きました。果実は初日の柑橘系から黄桃やパイナップル調になり、フローラルな香りも白系を思わせるものから、より濃厚な黄色い花系に変化しました。それにバニラやシナモンなどの香りもまざり、とても外向的な香りです。味わいも同様に厚みと広がりが出てきて、しっかした酸がそれを引き締め、とても印象的なものになりました。というわけで、3日に亘って楽しませてくれたルイ・カリヨンでしたが、同じビンテージを次に開けるとしたら、3年、いやできれば5年は待った方がいいかな、と思ったりもしました。
【91】‥と言いつつ、若飲み派の私はすぐにまた飲んでしまいそうですが。
日時 2004/11/3
信濃屋の有料試飲。
銘柄 グイダルベルト02(テヌータ・サングイード)
2000年初リリースの銘柄。セパージュはメルロ45%、CS45%、サンジョベーゼ10%。フレンチオークの新樽25%、アメリカンオークの新樽25% サシカイアーで使用した古樽50%で14ヶ月熟成。サシカイアのセカンド的銘柄と言われていますが、使っているのは隣の畑のブドウだとか、醸造設備も別だとか、一概にそうでもないという話も。
中程度のルビーでエッジはピンク。かなり青い感じのピーマンや青野菜、ハーブ、カシス、ブルーベリーなどの香り。味わいはほどほどの濃縮感。今でも飲みやすく仕上がっていますが、粉っぽいタンニンが目立つので、少し待った方がいいかもしれません。フィニッシュはビターチョコのような苦みばしったフレーバー。02という年のポテンシャルのせいもあるのかもしれませんが、6000〜7000円という値段を思うと、味わいの青さと単調さが気になります。というか、この値段では私は買いたくないです。【86】

サシカイア2001 (テヌータ・サングイード)
深い色調のガーネットで、エッジはきれいな赤紫です。香りはトップノーズから非常に質の高いオークを思わせるロースト香が感じられます。さらにその奥からカシス、ブラックベリー、丁子、八角、ココアなどの芳香。味わいはなめらかで継ぎ目のないテクスチャーの中に、凝縮感のある果実味と、明るい酸と、キメ細かいタンニンとがバランスよくまとめられています。ボルドーで言えばサンジュリアンっぽい雰囲気です。さすがに上の銘柄に比べると、2ランクぐらい格上の印象を受けました。ただ、この銘柄もフィニッシュはかなりタニックで苦味が目立ち、そのせいで余韻がやや物足りないです。できれば4〜5年寝かせたいところですね。
【90】
日時 2004/11/2
銘柄 キャンティ・クラシコ2000(カステロ・ディ・アマ)
産地 イタリア>トスカーナ
購入店 CantinaVinoVino
価格 3800円
感想 このところたてつづけにキャンティクラシコを飲んでいますが、そのキャラクターの幅広さには驚かされます。このカステロ・ディ・アマのキャンティクラシコは、サンジョベーゼ80%、カナイオーロ8%、マルヴァジーア・ネラとメルロー12%というセパージュ。飲み口はまるで上質なピノノワールです。シロップに漬けたチェリーやラズベリー、オレンジの皮、ミネラル、スミレ、紅茶などの香り。口に含めば、透明感のあるクリーンな味わいが印象的で、酸はなめらかでタンニンも穏やか。とにかくエッジのない丸いテクスチャーが見事です。エレガントでモダンなキャンティですが、モダンといっても、ラマッサのようなオーキーなテクスチャーでなく、あくまでピュアな果実味を前面に出しています。ただ、この銘柄、難を言うと、きっとコンディションにはかなり敏感ではないかと。今回飲んだボトルはノープロブレムでしたが、クリーンな香りと味わいが身上なだけに、香りに酸化香がまじったらいきなり印象が2ランクぐらいダウンしそうです。あと、アマのワインって、いつのまにかずいぶん値上がりしましたねえ。以前は単一畑のベッラヴィスタでさえ、やまやで4000円台で買えたものですが‥。【90】
日時 2004/11/1
銘柄 モレ・サン ドニ・アン・ラ・リュー ドゥ ヴェルジイ95
( ブリュノ クレール)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 みちのく岩手のワイン屋竹澤
価格 4380円
感想 贔屓の生産者のひとり、ブリュノ・クレール。私がブルゴーニュワインに抱くイメージどおりの生産者です。この生産者のイイところは、若くても飲みやすいが、熟成させるとこれまたすばらしい味わいになるところでしょう。今回、たまたま95、96年あたりのリーズナブルな銘柄を見つけたので購入してみました。
最近の傾向の中にあっては、むしろ淡めといってもよい色調。香りは閉じ気味で寡黙ですが、赤い果実やバラ、シナモン、うっすらと土っぽい熟成香が出始めています。口に含むと、力強さはないものの、じんわりとやさしい果実味がフローラルな含み香を伴って広がります。現時点ではあまり華やかさは感じられず、やや固めのタンニンと酸により、95年にありがちな内向的なワインという印象ですね。果実にそれほど力があるわけではないので、中盤以降にやや物足りなさを感じますが、村名に多くを期待するのも酷でしょう。95年はもう1本、ジュブレイのプリミエクリュを購入したので、こちらはもっと期待していいかな、と。【88】