2003年11月

日時 2003/11/24
銘柄 ブルゴーニュ・オー・コート・ド・ボーヌ99
(ジャイエ・ジル)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 いただきもの/ラック
感想 ジャイエ・ジルの99年。いただきもののボトルだが、ことさら高価なものでなくてもこういう銘柄をいただくと素直に嬉しい。やや役不足(この言葉の使い方って難しいんですよね、これで良いんでしょうか?(^^;)かと思いながらも、リーデルのソムリエ・ブルゴーニュグラス(写真右)に注いでみる。濃いめの色調のルビーで、エッジはピンク。香りはカシスやダークチェリーなどの果実やスミレなどを最初感じるが、じきにグラスの中はよく焦がしたカラメルやクリームブリュレのようなオークに満たされる。回すと還元的なジビエやスパイスの香りも。口に含むと、しっかりしたエキス分はあるものの、さすがに凝縮感や複雑さなどは期待以上とはいかず、フィニッシュにかけてやや酒質の水っぽさが目立って酸とタンニンが優勢となる。ためしにオーバーチュア・シリーズのグラス(写真左)にも注いでみると、ソムリエシリーズのように香りが押し寄せてくるような印象こそないものの、こちらの方が香りも味わいもピントが定まっているように感じた。ソムリエ・シリーズのグラスの場合、容積が大きく空気に触れる面が多いせいか、スワリングによってかなり印象が変わるように思える。グランクリュクラスならそれもよいかもしれないが、このクラスだとちょっとキビシイかも、と思ったり。
【87】
翌日:味わいのバランスがよくなり、香りもいろいろな要素が渾然一体となって前日より好印象に。
日時 2003/11/21
銘柄

毎年恒例の藤小西さんのボジョレーパーティ。今年は新たにオープンした「Standing BAR PETIT Konishi」で3日に分けて開催されたうち、私は2日目の金曜日にお邪魔してみた。

ウエルカムワインとして、勝沼醸造の甲州ヌーボーの白をいただいたあと、木樽のヌーボー(生産者失念)。
そのあとは、
・ドメーヌ・ジョベール
・ドミニク・ローラン
・フィリップ・パカレ
・マルセル・ラピエール
・ドメーヌ・ド・ラ・マドンヌ
のヌーヴォーが次々と抜栓。

歴史的な良作年といわれるとおり、どの銘柄もよく濃縮されていて、ヌーヴォーにありがちなイチゴキャンデーのような(良くも悪くも)チープなフレーバーがなく、しっかりとした味わい。中には何年か熟成させられそうな銘柄すらあった。話題のパカレはコクがあって、非常にバランスのよいヌーヴォー。ドミニク・ローランは、エッジが丸くキメも細かいヌーヴォーらしくないヌーヴォー。ただ、ヌーヴォーと銘打つからにはやはり骨格と引き換えにフレッシュ感をスポイルされたくはないところ。そういう意味で、個人的にはドメーヌ・ド・ラ・マドンヌとマルセル・ラピエールがお気に入りでした。(^^)

それにしても、今回のイベント、会の後半に差し入れででてきた銘柄たちがまたスゴかった。 なにせ、Ch.ピションラランド70、オスピスドボーヌ・マジシャンベルタン96、ウニコ87 、Chディケム86ときましたから…。 70ピションラランドはまさに熟成のピークともいえる奇跡のような味わい。会場のあちこちから感嘆の声があがっていた。オスピスはまだ若いだろうと思っていたが、思いのほかよく開いていて、華やか香りとやわらかな果実が印象的だった。ウニコは軽くブショネ気味だったとはいえ、酒質の密度感はさすがでまさにフィネスが感じられる銘柄でした。86ディケムはもう言葉にならないという感じの完全無欠のデザートワイン。こんな銘柄たちが立食のパーティで開いてしまってよいのだろうかと思いつつ、ワールド電気社長さま、将軍さま、MASAさま、どうもごちそうさまでした。

毎度のことですが、ここのスタッフの方々は、(お世辞でなく)ホント感じのいい人ばかりですね。6000円の会費がとても安く感じられた、そして時間があっという間に過ぎたパーティでした。
来年も参加できるといいのですが…。(^^)

日時 2003/11/20
  某氏宅にて、またまたお相伴に預かる。コートドカスティヨンでワイン作りをされているという方(男性)の興味深くも羨ましいお話をいろいろと伺いながら。
銘柄 アローウッド・シャルドネ96
リリース当初よりだいぶこなれたんだろうなあと思わせるような、バニラっぽいフレーバーがほのかに香るふくよかでバランスのよいシャルドネ。

ニュイサンジュルジュ・レ・ヴォークラン88(アンリ・グージョ)
今、とてもよい状態のピノ。赤系果実の華やかなリキュールや紅茶などのクリーンで熟成感のある香り。豊かな酸がクラシックな果実味を良く支え る伸びやかな味わい。

シャンベルタン・クロドベーズ85(ドルーアン・ラローズ)

小梅やオレンジピールを思わせる甘く鮮やかな果実味とチャーミングな酸。大きくはないがなめらかな酒質で、きれいに熟成している。飲み頃のまさにピークかやや下り始めというところか。

ポマール・レ・ヴィーニョ85(メゾン・ルロワ)
これも、上のラローズと同系統の味。香りはやや閉じがちだが、味わいはひと回り力強く、繊細さと構造の確かさが高次元でバランスされている。

バルベーラ・ダルバ97(ブライダ)
オークがやや強めに残っているが、濃縮されていながらもなめらかで軽快な酒質がすばらしい。目が緻密に詰まった感じ。

シュバリエ・モンラッシェ90(ドメーヌ・シャルトロン)
この日の白眉。13年を経て香りにはかなり熟成した雰囲気が出ているが、味わいは予想以上に若くミネラリー。このビンテージに似合わずピンと張った ような折り目正しい酸があり、バランスも秀逸。口中での表情や余韻の豊かさはさすがと思わせる貫禄がある。

珍品2本。ボジョレー地区で作られたシャルドネの貴腐(まるでリプトンのレモンティーのような紅茶味)と、30年間(!)樽で寝かされたというプ リオラートのガルナッチャ。ブラインドで飲んだら、「紹興酒」と答えそうだが、さすが30年熟成だけあって、妙に後を引くお味。

感想 貴重な銘柄をいろいろとご馳走さまでした。m(_ _)m
日時 2003/11/18
久々に市ヶ谷詣で。かなり押さえ気味に飲んだつもりだったんだけど、これだけ開けるとやっぱり酔っ払いますね。
銘柄

BBRブリュット・ロゼ
BBRラベル。いわゆるMAものというヤツですね。きれいなサーモンピンクの色調と豊かな気泡。落ち着いた、バランス感のある味わい。やっぱり泡もので始まるのはイイですね。

甲州ヌーボー2003(白)
お店から。これって、正式名称じゃないですよね。すみません。ハーブや柑橘系の爽やかな香り。飲んでみると新鮮なブドウジュースのようなみずみずしさ。それでいて結構コクがある。

クルニ2000 
イタリア・マルケ州のワインでモンテプルチャーノ100%。強めのオークと花のエッセンスのようなフローラルな香り。濃くてギュッと目が詰まっているわりには思いのほか酒質は鈍重ではなくて、バランスよく仕上がっている。醸造のテクニックを感じるワイン。

ヴォーヌロマネ96(エマニエル・ルジェ)

これ、ちょうど、最近某所で買おうと思ってたところだったんですよ。(結果はタッチの差で売り切れ)う〜ん、予想通り。上品で綺麗な酸となめらかなテクスチャー。全般にやや開けるの早かったかなという気もすれど、時間とともに、なめした皮やジビエのニュアンスも出始め、エッチなムードに。(^^;

フェルトンロード・ピノノワール・Block 5 2001
上のルジェと比べて飲むと面白い。こちらは赤い果実味と石灰っぽいミネラルがあって、やや彫りの深い、清廉なお嬢様という感じ。とてもバランスがいい。数年するとさらに複雑になりそう。

Ch.ランシュバージュ82
私の持ち込みは4年ほど前に個人売買で購入したもの。しんみりとしたスーボワ香や黒い果実、トロトロとした質感。まだ持ちそうだけど、十分に熟成しており、今ひとつのピークに来ている感じですね。


ブリュワー・クリフトン・シャルドネ・スゥイニーキャニオン2002
これはすばらしい。ピンと張った鋼のような酸、みずみずしい柑橘類を感じる果実味。とても私好みのシャルドネ。

ンダーラコンセプション・ピノ・ノワール2001
なんと、二日続けてムーンダラを飲むことになろうとは…。う〜む、十分美味しいんだけど、↓のようなショッキングな味わいではないですね。ちょっと目が緩い。ボトル差ですかね?↓マイナス2点ぐらいかなあ。

ダーレンベルグ・デッドアームシラーズ99

01年が特に好評価のデッドアームシラーズ。99もたしかWA95点ぐらいついているはず。オークが利いているが、思いのほか軽い味わい。軽いといっても薄いのではなくて、凝縮されているのだけど、タンニンがキメ細やかなため軽やかに感じられる。ここらあたりが非凡なところですかね。

いろいろご馳走さまでした。楽しいひとときを過ごさせていただき、ありがとうございました。>ご一緒したみなさま&電話でお話させていただいたみなさま。
日時 2003/11/17
銘柄 ムーンダラ・コンセプション・ピノノワール2001
産地 豪>ヴィクトリア州
コメント ムンダーラはヴィクトリア州ギップスランドのブティックワイナリーで、生産量は100ケース程度。ファーストリリースは1998年。コンセプションとサンバサイドという2銘柄のピノノワールのみを生産しているが、殆どはレストランに卸しているので、入手は非常に困難とのこと。価格的にも1万円内外といい値段がついている。濃厚なルビーで、エッジはまだ赤紫。香りがスゴイ。火を通したような黒い果実、八角などのスパイス、ユーカリに加えて、揮発性塗料やシンナーのような独特の香りがする。この手の香りって、年によってはフラワーズやルジェなどにも感じるが、なにやらスゴミすら感じる香りである。口に含むと、当然まだ若いのだが、凝縮した果実味をピンと張った酸が支える潜在能力の高そうな味わい。以前市ヶ谷でおすそわけいただいたムーンダラは、もう少し酸が緩い印象があったが、このボトルはかなりしっかりした酸があって、ストラクチャーがしっかりしている。現時点ではフィニッシュにはかなり収斂性が感じられるが、何年かするとぐっとバランスが整いそうだ。いや、恐れ入りました。このピノ、相当レベル高いです。2〜3年後にもう一度飲みたい。覚えていたら誰か飲ませてください。(^^;
【92】
日時 2003/11/15
東急本店の試飲カウンターでルロワの2001年の試飲。
銘柄

ニュイ・サンジュルジュ・オーザロー01
(ドメーヌ・ルロワ)

クリーンな色調の濃いルビー。エッジの紫がとても美しい。香りは現時点で思いのほか開いていて、カシスやダークベリーなどの果実、スミレなどのフローラルで純度の高そうな香りが伝わってくる。味わいはとにかくなめらかでバランスがとれている。とかく果実が空虚で酸っぱくなりがちな01年にあって、このバランスのよさはさすが。ただ、プライスを聞くと、ちょっとね…。【90】

ヴォーヌロマネ・ジュヌブリエール01
(ドメーヌ・ルロワ)

あまり期待しないで飲んだが、この銘柄はかなりよかった。上記NSGより一回り厚みのある香りで、こちらにはややスパイシーなニュアンスや動物的なニュアンスが加わる。味わいは豊かな構造がありながらもエッジが丸くどこまでもなめらかにバランスがとれている。NSGと同価格らしいが、個人的にはこちらの方に好い印象を持った。【91】

リシュブール01
(ドメーヌ・ルロワ)

勢いあまって、リシュブールを注文する。香りはかなり閉じ気味だが、時間とともに凝縮したカシスなどの果実やフローラルな香りにまじってスパイシーでエスニックなニュアンスの香りが立ち上ってくる。 味わいは秀逸なバランスに加えて、酒肉の厚さが加わり、上記2銘柄よりひと回りスケールが大きくなった印象。もっとも、3倍の価格なりの内容かと言われれば、後半の広がりや余韻の力感などにもう一声欲しい気がしたし、すべてが予想の範囲内という感じで、私のこれまでの評価尺度を一変するようなインパクトを持つものではなかった。
と言いつつ、実際のところはグラス1杯あたりの価格を思うともったいなくてちびちび飲んでいたらよくわからないうちにグラスが空になってしまったというところかもしれませんが。(笑) 【93】

日時 2003/11/14
銘柄

リースリング・グランクリュ・ヘングスト・キュベ
・ド・ラ・サンマルティン90 (ジョスメイヤー)(demi)

産地 仏>アルザス
購入店 吉兆
コメント 以前、カミサン方のご両親と吉兆に行った際にこれを飲んで、美味しい美味しいと褒め称えたら、義母が帰り際に土産に1本買ってくれたもの。あれからもう2年ですか。早いものです。
中程度のイエローで、全体に麦わら色がかっている。香りは白い果実や洋ナシ、アカシア、ミネラル、塩ビ製品など華やか。以前のボトルで感じた重油香はニュアンス程度にしか感じない。口に含むと、思いのほか若々しく、またかなり甘味を感じる味わい。13年経過しているのに、果実感がしっかりあって、酸はやわらかく、一瞬ドイツのワインかと思うような爽やかな中甘口の味わい。かなり低温で保管していたせいか(セラー最下部+一時冷蔵庫)、はたまたボトル差か、2年前に飲んだものと比べてもこちらの方が熟成が進んでない印象なのが不思議だった。
【89】
日時 2003/11/12<番外編>
銘柄 オー・コート・ド・ニュイ・ブラン99(カーヴ・オジェ)
産地 仏>ブルゴーニュ
コメント

今話題のDRCのオーコート・ド・ニュイということで、リアルワインガイド誌の試飲アイテムの残りものを頂いて来ました。正式なレビューと評点は来月発売の4号を見ていただくとして、ここでは、翌日、翌々日の感想なぞ。
冷蔵庫に入れて保存した2日目は、かなりキノコやヒネたニュアンスが見えて、正直、どうかなあと思ったのだけど、3日目になって不思議と味わいが向上。黄桃や洋ナシ、バター、バニラ、 味わいは濃縮感のある果実をなめらかな酸が支え、バニラのフレーバーが心地よく彩りを添える。初日はフレーバーがキツすぎるというか、かなりゴツイ印象だったのが、3日目になってこなれて、コルトンシャルルマーニュっぽくなったというと誉めすぎか。とりあえず余韻の長さはオーコートの標準レベルを超えているとは思います。いずれにせよ、3日間楽しめるのは立派。
さっそく自分でも1本購入しようとネットを調べるも、ほとんどの店で売り切れ。残っている店は8000円前後、もしくはそれ以上のプライスがついている。う〜ん、適正価格はせいぜい6000円ぐらいまでじゃないですかね。それぐらいまでならまあ許せる、と思う。

日時 2003/11/11
銘柄 ブッシャドール2000(アルド・コンテルノ)
産地 イタリア>ピエモンテ州
購入店 レストラン「アッピア」にて
コメント 会社の上司と天現寺のイタリアンへ。ワインはオマエに任せたと言われて、 閃きで頼んだワインがコレ。ランゲDOCでシャルドネ100%。 最大でも27樽という少量生産で、アメリカ市場には出荷されないため、 一般的な知名度は低く、幻のシャルドネと言われることもあるそうな。 (って、私でも知ってるぐらいだから結構有名な気もするが‥) 中程度のイエローで、全般にまだ黄緑がかっている。黄桃や熟した 柑橘類、黄色い花、バニラなどの豊かな香り。 味わいは凝縮した果実味と豊かなコクがある、構造の確かなもの。 そのわりに重々しくならずに、どこかあっけらかんとした酒質は伸び やかで明るい酸のためだろうか。これは期待以上の、なかなか印象的なシャルドネ。フランスでも新世界でもない独特の個性。ブラインドで飲むと、どこのものだろうと きっと悩むでしょうね〜。 【90+】
日時 2003/11/7
「ミステリーワイン会」
…という会に混ぜていただいた。ミステリーといっても、持ち寄るワインを事前が知らされないというだけで、とりたててアヤシイワインばかりが集まったわけではないし、それどころか蓋を開けてみると、実に バランスのとれたライナップになっているあたりは参加者のみなさまのあうんの呼吸でしたね。
会場は六本木の「ブーケ・ド・フランス」。料理も美味しゅうございました。

パトリス・マルク・ブリュット・キュヴェ ノワール エ ブラン
どこかで見たと思ったら、これって、以前「モンフィナージュ」で出していただいたのと同じ銘柄。しっかりした気泡。 ふくらみのあるボディと豊かで爽やかな果実味とのバランスがきれいにとれていて素直に美味しい。お店より。

HdVカーネロス・シャルドネ2001

ロマネ・コンティ社のオーナーであるヴィレーヌ氏と、バッツ &ホール、エチュード、キスラーなどにブドウを提供している、ラリー・ハイド氏のジョイントベンチャーによるシャルドネ。これはかなりショッキングな美味しさ。白桃や青リンゴなどの落ち着いた香り。酸がしっかりしていてボッテリしておらず、深窓の乙女のような儚げな表情がイイ。

ムルソー・レ・ナルヴォー97(ドーヴネ)

こちらは相変わらず、さすがのドーヴネ節。バニラ風味のオーク、豊かなコクのあるボディ。結構キノコのようなモワッとした香りが出始めていて、いい感じに熟成しはじめてます。我が家の97ドーヴネもそろそろ開けてみようかな、などと思ってみたり。

ボンヌマール88(ヴォギュエ)
たしか、80年代低迷したヴォギュエはこの頃から復活したんでしたよね。飲んでみるとまだまだ若いのに驚く。ほどよいスーボワ香が出始めているものの、ジビエや土っぽさが支配的にならない綺麗で落ち着いた香り。口に含むと、ガッチリした構造があり、まだ堅めとすら言ってよいほどの味わい。かなり時間をかけて飲んだけど、まったくヘタる気配はなかった。

Ch.ムートンロトシルト85

私の持ち込み。実は購入してからずっとセラーに入れっぱなしだったのに、いつのまにか液面が下がった(トップショルダーぐらい)というミステリーがあったので持参したのだが、状態はまあ大丈夫だったみたいで…。
しんみりした熟成香。強くはないがやさしく丸いテクスチャー。良年のムートンという期待値からすると、ちょっとこじんまりとしているかなあとも思うが、ほどよくこなれていい具合に熟成してました。ちなみにこの年のラベルは北欧の大画家デルヴォー。ソムリエ試験に出るかもしれませんよ>受験生のみなさま。(^^;

Ch.タルボ61
おお、61年ですぜ。澱のためか、ボトル下部だったためか、やや濁りのある色調。 香りは小豆やスーボワ、ドライフルーツ、朽木などのうっとりするようなもの。味わいはさすがに先日のマーラベッセのコスのようなピチピチ感はないが、十分健全といえるもので、正しく年を経た古酒の魅力を堪能させてくれた。といってもヨボヨボの爺さんではなく、スポーツに精を出すそこそこ元気なシルバーという印象。85ムートンと並べて飲むと、16年と言う歳月を感じるような、いや、そこまでは感じないような…。

スクリオ98

マッキオーレが作るシラー100%の超レアものスーパータスカン。実はこの銘柄の99年を雑誌の試飲で飲んだことがあるが、何らかの化学変化を感じるような妙な香りが支配的で残念な思いをした。こちらはそのようなこともなく、極めて健全な香りと味わいで、ローヌのシラーともオーストラリアのシラーズとも異なる個性。まあどちらかといえばシラーズの方に近いですかね。雄大な構造と各要素を構成する粒子の細かさによるテクスチャーのなめらかさは特筆すべきもの。 ただ、さすがに酒量が私の限界値に近づいてきたようで…。

シュナンブール92(マルセル・ダイス)

この頃のシュナンブールはリースリング単一だったらしい、なんて話をしていたのは覚えているのだけど、ゴメンナサイ、酔っ払っていて記憶が曖昧です…。

幹事のえりかさん、参加者のみなさま、楽しい時間と美味しいワインをどうもありがとうございました。
日時 2003/11/6
お世話になっている某氏宅を久しぶりに訪れたら、たまたま別の来客があって、 お相伴に預かる。

■Ch.ラヴィル・オーブリオン85
まるで石のようにミネラリーでゴツく、20年近く経っているとは思えないようなしっかりしたフレーバー。
なにはともあれスゴイ白。

■リシュブール89(グロ・フレール・エ・スール)
非のうちどころのないピノ。グロフレールって、若くして 美味しいので熟成能力についてはどうなんだろうと思っていたが、なんのなんの。陶然とするようなリッシュでした。

■ヴォルネイ89(ミシェル・ラファルジュ)
渋い作り手のヴォルネイ。香りは還元的ながら、味わいの美しさはピカイチ。この年代にしてジビエや土っぽさの全くない香り、エレガントで超なめらかな味わい。すばらしい。

■ニュイ・サンジュルジュ・オー・ポワレ93
 (ジャイエ・ジル)
力強い構造と豊かな果実味によるしっかりした味わい。ただ、 スパイスと赤身肉の香りの裏にややクリーンでないニュアンスが見え隠れしていた。醸造時に雑菌でも入ったんですかね?十分美味しかったけど…。

■Ch.セルタン・ド・メイ88
88って基本的には良年ながら難しい年とも言われているが、これは実に綺麗に熟成している。甘くざっくりしたクラシックなポムロールの魅力全開。期待を大きく上回る味わい。

■シャサーニュ・モンラッシェ・リュシュット95
 (ラモネ)
赤はまだ熟成途上の95だが、白は結構飲み頃に入って きてますね。白い花やシナモン、ナッツなどのすばらしい香り。酸を中心にしっかりした味わい。いいですね〜。

■Ch.ギロー86
ピュアな甘さと伸びやかな酸により、決してコッテリとならない、上質な菓子のような甘さ。久しぶりに飲んだソーテルヌ。

■他にも南仏の新しいビンテージやジャック・セロスのブラン・ド・ノワールをはじめシャンパーニュを何本か。
名前を控えるのを忘れたが、どれも秀逸でした。

いやいや、ごちそうさまでした。木曜日だというのに、帰りはベロベロ。そしてお決まりのように、翌日会社に遅刻した私。(^^;

日時 2003/11/4
銘柄 ストーンウエル・バロッサ・シラーズ96(ピーターレーマン)
産地 豪>バロッサヴァレー
購入店 いただきもの。
コメント ピーターレーマンといえば、昔はアートの絵柄の普及クラスをよく飲んだものだ。特にカベルネがお気に入りで、ナショナル麻布スーパーでまとめて購入していた。こちらはそのピーターレーマンの中でも上位銘柄。1万円もしくはそれ以上の価格帯にカルトシラーがひしめくオーストラリアだが、この位のレンジ(5千円前後)の実力はどの程度かというのも興味深いところ。
濃厚でしっかりしたガーネットの色調。色からだと7年経っているとは気づかないかもしれない。香りは奥行きのある、ブラックベリーなどの火を通した果実、バニラ、漆喰、焼き栗、ユーカリなど。口に含むと、継ぎ目のない、分厚い果実味の第一印象。酒質はなめらかで、ユーカリのようなスッとするニュアンスを伴う。上級銘柄らしくタンニンは細かく質感があって、酸がしっかりとしているので、鈍重な感じにならないのがいい。 非常に印象的なワイン。自分のセラーにも常備したいけど、さすがにこの年代はもうなかなか見つからないか。【92】
日時
銘柄  
産地  
購入店  
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日時
銘柄  
産地  
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産地  
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産地  
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産地  
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