2002年10月

日時 2002/10/29
銘柄 ジブリー・プリミエクリュ2000
(フランソワ・ランプ)
産地 仏>ブルゴーニュ>コートシャロネーズ>ジブリー村1級
購入店 銀座屋酒店
価格 2630円
コメント 銀座屋でまとめ買いした銘柄の一本。透明感のあるルビーで、縁はまだ紫の色調。香りはオーソドックスな、カシスやダークチェリー、オーク、それにやや還元的なジビエ香。味わいは実にナチュラル。みずみずしい果実味をチャーミングな酸とおだやかなタンニンとがよく支えていて、複雑さや大きさはないが、バランスよくまとまっている。時間とともに、旨味の成分が口の中に広がるようになるが、あくまでも味わいはクリーンで透明感を保っているがいい。この価格帯としては、抜群といってよい出来ではなかろうか。同じ銘柄の99年も以前飲んだが、現時点に限れば、こちらの方が飲みやすいかも。【88】
日時 2002/10/25
  信濃屋で久しぶりに有料試飲を楽しむ。
銘柄 マッセート96
感想 濃いガーネットでエッジにはややオレンジの色調が見える。 カシス、ダークチェリーのジャム、丁子ナツメグなどの乾いたスパイス、黒土、木 質、カフェ。 口に含むと、分厚く、それでいて暖かみがあって心地よい果実。 高めの伸びやかな酸がそれを受け止め、 タンニンは豊かだがすばらしくなめらかで、ひっかかるところがない。 後半には苦味が加わって、甘苦い余韻をもたらす。 口中での自然な広がりと、厚みがありながらも透明感のある味わいがすばらしい。 【90】
 
銘柄 Ch.クリネ90
感想 濃いめのガーネットで、縁にははっきりとオレンジの色調。 香りはブラックベリー、カシスのリキュール、土、八角、甘草などの華やかなスパイ ス、皮革。 味わいは最初、タンニンが目立って、果実味もドライでバランスが悪いと感じたが、 20分ほど 経過すると、みちがえるようになめらかになり、一緒に飲んだマッセートの味わいが ドギツく 感じられるほどのエレガントさをみせた。 クリネといえば、89年にパーカーが100点をつけているが、90年もこうして飲んでみ ると、 90ボルドーの面目躍如たるものがある。【91】

日時 2002/10/23
  昨日に続いて、『decfive』を再訪。今回は1Fで軽く以下の銘柄を。
銘柄 コルトンシャルルマーニュ98
(L・ラトゥール)

最初閉じていたが、時間とともに開いて、黄桃や黄色い花、バター、ナッツなどが香ってくる。味わいは力強くはないが、心地よくやわらかい果実味があって、口中でもナッツのフレーバーが広がる。酸も豊かだが、全般にやや平板というか、やや酒質に疲れたようなところがあり、いまひとつインパクトが弱い。抜栓後かなり経過していたのかもしれない。【88?】
銘柄 モルゴン2000
(マルセル・ラピエール)

経験的に、ビオデナミ系ワインは、熱には敏感だが、抜栓後の持ちはいいように思う。この銘柄もしかり。濃厚なルビーでエッジは紫。チェリーやラズベリー、ハーブにまざって、沢庵や汗っぽい独特の香り。口に含むと果実味がフレッシュで、タンニンはおだやか。ビビッドな酸とあいまって、雑味のないクリーンな味わいに好感が持てる。【86】
銘柄 シャルドネ・ダットンランチ99
(パッツ&ホール)
 
中程度のイエローでややグリーンの色調。白桃、花の蜜、洋ナシ、シナモン。味わいは甘くなめらかな果実味が印象的で、やや緩めながらしなやかな酸もあって、健全な果実の甘味をよく支えている。これは素直に美味しい。【88】
銘柄 Ch.モンブスケ98 

昨日から一本もボルドーを飲んでないことに気づいて、注文してみた。乾いたスパイス、カシス、ブラックベリー、血や革などの複雑でややドライな香り。味わいは内向的で豊かなタンニンが口中に押し寄せるわりに果実味が前面に出てこないので、今飲むのはかなりツライ。ましてテイスティンググラスだと…。99年モノを選んでおいたほうが無難だったかな。【88?】
銘柄 他に飲んだ銘柄
・ ガイザーピーク・ソービニヨンブラン99 260円 【80】
・ ロバートモンダビ・コースタル・メルロ97 240円  【81】
日時 2002/10/22
  渋谷に出来たワインバー『decfive』に行ってみた。ここは新開発の酸化防止システムを使って、400種類ものワインをグラスで提供するということで、最近メディアによくとりあげられている店だ。
店の感想や雑感はコラムに書く予定なので、ここでは飲んだワインの感想のみに留めます。
銘柄 サンセール・エティエンヌ・アンリ95
(アンリ・ブルジョワ)

中程度のイエローで、やや麦わらっぽいニュアンスが入っている。柑橘系果実、ハーブ、ミネラルに加えて、マッシュルームのような熟成したニュアンスが心地よい。口に含むと、酸が豊かで爽やかだが、エッジはあくまで丸くなめらかな酒質。熟成したソービニヨン・ブランもいいですね。【89】
銘柄 エルミタージュ・ラ・シャペル99
(P・ジャブレ)

濃いめのルビーだが、エッジの色調はやや緩んできている。ラズベリーやカシス、スミレ、ハーブなど華やかでフローラルな香りだが、スパイシーさはそれほどない。味わいはやわらかくよく熟した果実味があって、酸は心地よくチャーミングな印象。タンニンはまだ豊富だけれども、全体の構成はあまり大きくない。P・ジャブレの、しかも99年という良年のエルミタージュが、今美味しく飲めてしまうことにやや戸惑いを覚える。【88】
銘柄 アタ・ランギ・ピノノワール2000
濃いめのルビーでピンクがかった色調。チェリー、ラズベリー、シナモン、オレンジピールなどの健全で若々しい香り。味わいもまた、果実味が心地よく広がり、しなやかな酸と細かいタンニンがこれをよく支えて、健康的なバランスのとれた味わい。ややあっけらかんとしてはいるが、よく出来た美味しいピノだ。【88】
銘柄 コルトン・シャルルマーニュ94
(ボノー・デュ・マルトレイ)

注文したら、ボトルの底の一口しか残っておらず、50mlとれないということで、サービスでいただいた銘柄。ところがこれがビックリの美味しさ。黄桃やナッツのフレーバーが全開で、口中の含み香や余韻もスゴイ。最後のひと口ということは、下手すると数日以上経過していたかもしれないのに、これだけ良好な状態を保っているということは、やはり「特許出願中」の酸化防止装置のなせるワザだろうか。【92】
銘柄 ピュリニー・モンラッシェ・ラ・ガレンヌ99
(E・ソゼ)

私の贔屓のソゼだが、コルトン・シャルルマーニュの後にいただいたのでやや分が悪い。洋ナシや青リンゴ、白い花、ミネラルなどのクリーンな香り。口に含むと酸が伸びやかで、力強さはないが縦に伸びる味わいが素敵だけど、温度が冷えすぎだったこともあり、終始やや閉じこもった状態だった。【88】
銘柄 ガイア&レイ99(ガイア)
熟したグレープフルーツや黄桃、黄色い花、遅れてバターやバニラ。口に含むとたっぷりした果実味としなやかな酸による豊かな味わい。ただ、現時点では、特に深みや複雑性、凝縮感などにおいて秀でているとは思えず、イタリアを代表するシャルドネにしては、今ひとつという印象。【88】
銘柄 ポマール・クロ・デ・ゼプノ
(コント・アルマン)

そろそろ酔いが回って記憶もメモもいい加減に。カシスやダークチェリーなどの濃縮感のある果実味。かなりスパイシーで、構造のしっかりした味わい。今より、数年後が楽しみ。要熟成のワインですね。【89】
日時 2002/10/21

銀座のワインバー「グレープガンボ」へ。ここは六本木にある有名店『祥瑞』のオーナーが銀座にオープンしたワインバー。店の雰囲気はやや騒がしく落ち着かないものの、ワイン、料理とも充実していてなかなか良い店。

まずは白をグラスで。

ミレウーヴェ99(ニコラ・マンフェラーリ)

フリウリのボルゴ・デル・ティーリオのオーナーが造る白ワイン。シャルドネ、リースリング、マルヴァジア、リヴォラ、トカイ、ソーヴィニョンをブレンドし樽とステンレスタンクで発酵。  柑橘系果実、ハーブ、ミネラル、白い花。草原的な爽やかさに加えて十分なボリュームも持った、バランスのよいボディ。後日ネットで調べたら2000円以下で出ているようだが、その価格ならCPが良いといえるだろう。
【85】

ちなみにこの日開いていた他のグラスワインの白は…
・ヴィオニエ&マルサンヌ(ダーレンベルグ)
・リースリング(グロセット)
・シャルドネ(チェハレム)
・トロンテス(作り手失念) と、かな〜り、マニアック。

その後ボトルで赤を注文。

コート・ロティ・キュベ・テロワール97
(ルネ・ロスタン)

98年以降の良作年に隠れて影の薄い97年だが、北部は結構良作といわれている。カシス、ダークチェリー、エーテルなどに加えて、ハーブやゼラニウムのようなちょっと独特のニュアンスがある。味わいはかなりこなれてきていて、果実味に力強さこそないが、やわらかく心地よい広がりがあり、豊かなタンニンはなめらかに溶け込みはじめている。先だって飲んだ98や99に比べると、全般にかなりこなれてきて飲みやすくなっているが、ややピリピリとした神経質な酸が味わいをスポイルしているのが残念。ティエリー・アルマンのコルナスとどちらにしようか迷ったが、店の人の薦めにしたがって、アルマンの方にしておいた方がよかったかな…
【88】

日時 2002/10/20
銘柄 サヴィニー・レ・ボーヌ・プルミエクリュ99
(ブリューノ・クレール)
産地 仏>ブルゴーニュ>サヴィニー・レ・ボーヌ1級
購入店 銀座屋酒店
価格 2800円
コメント 昨晩は我が家にしては珍しく一日で1本開けてしまったので、今日は安めのものをと思ってチョイスしたのがこれ。
色調は透明感のある濃いめのルビー。香りはカシスやダークチェリーなどの果実、ダージリン、バラなどにまじってジビエや皮革のニュアンス。口に含むと、酸がしっかりしていて伸びやかだが、それをいなすだけの充分な果実味があって、今の時点ですでに甘酸っぱくチャーミングな美味しさ。タンニンもやわらかい。スケールの大きさや際立った個性はないが、ソツなく仕上がった、ある意味典型的なブルゴーニュ。 ちなみに安めといっても、後で値段を調べたら2800円と、まあまあの価格だった。でも美味しかったので許す。(^^;
【88】
日時 2002/10/19
銘柄 コート・ロティ91(シャプティエ)
産地 仏>コート・デュ・ローヌ
購入店 NOISY原酒店
価格 6500円
コメント 特に予定もない休日。ちょっと面白そうなワインを開けてみた。91年のローヌは良年で、この年のシャプティエのスペシャルキュベ「ラ・モルドレ」にはパーカー氏が100点をつけているが、ノーマルキュベの方はどうだろうか。
抜栓してみると、10年以上経ているのにもかかわらず、ほとんど染みていない上質なコルクに期待が高まる。立てて保存されていたからだと思うが、それを差し引いても、温度変化の少ない環境下にあったことは確かだろう。
色は濃いガーネットで、エッジはややアンバーというかオレンジがかった複雑な色調。 香りはカシスやブラックチェリー、オレンジピール、革、ジビエ、それに土っぽい複雑なニュアンス。口に含むと、アタックにしっかりした高めの酸が感じられるが、それを甘く濃縮した果実味が抑え込んでいるような力強さがある。タンニンは攻撃性はなくて豊かに溶け込んでおり、厚みのあるジューシーな酒躯は、ほどよいエージングを経て今とてもよい状態になっている。フィニッシュにはジャムっぽい果実のフレーバーが口中を満たし、幸せな気分にしてくれる。品種によって異なるので一概にはいえないが、私はこのくらいの熟成度合いが一番好きだ。
【91】
日時 2002/10/16
銘柄 モレ・サンドニ98(ユベール・リニエ)
産地 仏>ブルゴーニュ>モレ・サンドニ村
購入店 小田急ハルク
価格 2800円
コメント 小田急ハルクの閉店3割引セールにて購入。このとき購入したボトルは夏場の搬送がいけなかったのか、それとも元々なのか、状態の危ういものが目立つんだけど、このボトルも正直イマイチ。香りにやや雑臭がまざるのと口中で旨み系のフレーバーが強めに感じられるのが残念だが、まだ若いこともあって、デイリーに飲む分にはとりあえず許せるレベル。色は濃いめのガーネットで、エッジの色合いはかなり緩んできている。カシスやダークチェリーなどの果実、紅茶、土、それにオーク。味わいは心地よい果実味とチャーミングな酸をなめらかなオークがうっすらとコーティングしているような印象。時間とともにオークのフレーバーが増して、トロみのあるテクスチャーになってくるが、フィニッシュにはやや収斂性のあるタンニンが残る。全般にクリーンで均整のとれた味わいが素敵だけど、このところ99年の凝縮したブルを飲みなれたせいか、肉付きや構造全般に物足りなさを感じるのも事実。98年のブルって、WA誌が酷評してるほど悪いとは思わないんだけど、なんだかつかみどころがない年だなあと思う。【87?】
p.s.ちなみにこのワイン、明日の晩には飲めないものになっている、に1票。
→翌日:思ったとおりの味になってましたが、もったいないので飲みました。
日時 2002/10/14
銘柄 Ch.レオヴィル・ポワフェレ99
産地 仏>ボルドー>メドック2級>サンジュリアン村
輸入元 ラック・コーポレーション
コメント

レオヴィル3兄弟の中ではもっとも地味なポワフェレ。黄土色の味もそっけもないラベルがその地味さに拍車をかけているような気がするのは私だけか。
濃厚なルビーで、エッジはやや緩んでピンクの色調がまざりはじめている。香りは、まさしく典型的なといいたくなるような、ブラックベリーやブラックチェリーのシロップ漬け、黒鉛、丁子や八角などのスパイス、それにビターチョコっぽいオーク。味わいは酸がしっかりと伸びやかで、果実味はほどよく凝縮感があり、タンニンはキメが細かく、そのため今でもそれなりに美味しく飲める。今ひとつ大きさに欠けることと自己主張に乏しいことにさえ目をつむれば、なかなかよくできたすばらしいボルドーだと思う。 99のボルドーは右岸とマルゴー地区がよいとの評判だが、左岸の他の地区も細身ながらエレガントにまとまってるものが多くて、早めに飲む分にはよろしいかと。【89】

日時 2002/10/13
銘柄 シャンボール・ミュジニー91
(コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ)
産地 仏>ブルゴーニュ>シャンボールミュジニー村
購入店 ワインビッド
コメント またしても、である。
コルクを抜いた瞬間に、あのお決まりの香りが一瞬漂って、嫌な予感がしたのだが、グラスに注いでみると案の定、ブショネ。まあそれでも、今回不幸中の幸いだったのは、香りは逝ってしまっているが、味わいの方は比較的健全だったこと。よく熟して、旨味成分たっぷりの果実味がじんわりした酸とともに残っていて、コルクのフレーバーも口中ではそれほど目立たず、香りさえ嗅がなければ、酔っ払うというひとつの目的を達成するのには、不都合はなかった。しかし、せっかくのヴォギュエのバックビンテージを、酔うためだけに飲むというのも、やるせないものだ。
【--】
日時 2002/10/11
銘柄 コート・ロティ97(タルデュ・ローラン)
産地 仏>コート・デュ・ローヌ>コート・ロティ
購入店 信濃屋
価格 3本10000円
コメント

信濃屋のセールで購入したボトル。濃いガーネットでエッジにややオレンジの色調が見える。香りは、火を通したブラックチェリーやプラム、グリエした肉やベーコン、墨、燻香など複雑で独特のもの。味わいは、やや強めの酸の第一印象。果実味に力強さはないが、たっぷりした広がりがあり、タンニンも穏やかで、エレガントな酒躯をみせる。フィニッシュも酸基調だけれども、豊かな含み香とともに心地よい余韻が残る。全般にややピリピリした印象の酸があるのがマイナスだが、複雑で素晴らしい香りやエレガントで奥行きのある味わいなどには、さすがタルデュ・ローランと思わせるだけのものがある。
【88】

日時 2002/10/9
銘柄 ジュブレイ・シャンベルタン・シャンポー98
(ドメーヌ・フーリエ)
産地 仏>ブルゴーニュ>ジュブレイシャンベルタン村1級
購入店 小田急ハルク
価格 3500円
コメント 連続して小田急ハルクのセール品を。中程度のガーネットで、エッジにはオレンジの色調が見える。香りは赤系果実のコンポート、鉄サビ、ジビエ、枯葉、ドライハーブなど。味わいの第一印象は、とにかく「酸っぱい」。これほどまでに酸っぱいワインは久しぶりに飲んだ。しばらくすると落ち着いてやわらかな果実味が出てくるが、それでも酸味が勝っていることには変わりはない。ワインを買い込み始めたころ、行き当たりバッタリに買ってきては、よくこういうブルに当たったのを思い出す。先だって某所で飲んだ99年のフーリエは、薄めの色調とは裏腹にエキス分のしっかりしたアルマンルソー・チックなワインだったので期待していたのだが、98年のこのボトルは(現時点では)「期待はずれ」と言うしかない。
明日に期待。ひょっとして大化けするか?
【84】
翌日:全然化けず。すえた漬物や醤油香が激しく飲めないような代物に。こうなってみると、元から状態に難ありでバランスを崩していたのかな、と思えてくる。クロ・サンジャックもあるので、近々試してみたい。
日時 2002/10/7
銘柄 ジュブレイ・シャンベルタン・ラ・ペリエール99
(ドメーヌ・エレスツィン)
産地 仏>ブルゴーニュ>ジュブレイシャンベルタン村1級
購入店 小田急ハルク
価格 3920円
コメント

小田急ハルクの閉店セールで購入したもの。ドメーヌ・エレスツィンはポーランドからの移民で、1933年創業のジュブレイ・シャンベルタン村のドメーヌ。今の当主はその2代目だそうだ。
濃いルビーだが、どんよりした、あまり清明とはいえない色調。しかし香りは非常にクリーンで、イチゴやラズベリーなどの赤い果実、紅茶、ミネラル、オークなど、典型的なブルゴーニュと思わせるものだ。口に含むと、イチゴゼリーのような赤い果実味が心地よく広がり、肩肘を張っていない、オーソドックスかつナチュラルな作りには好感が持てる。やや酸がややおとなしいのと、鮮やかなアタックの勢いが後半まで続かないのが玉にキズだが、数年寝かせれば、香りにも味わいにも深みと複雑さが出そうだ。ただし、3割引の価格ならいいが、正価だとプライス的にちょっと強気な印象を受ける。【89】

日時 2002/10/5
銘柄 ルイス・セラーズ・シャルドネ・リザーブ96
産地 米>カリフォルニア
価格 輝きのある濃いイエロー。香りは黄桃、トロピカルフルーツ、バナナ、バニラ、ココナッツ、それにかすかにキノコっぽいニュアンスがまざる。
おそらくリリース直後は、樽のフレーバーがギンギンに効いていたのだろうと思わせるが、某氏のセラーで数年寝かされて、しっとりと落ち着いた香りになっている。味わいもまたしかりで、まごうことなき新世界のシャルドネなんだけど、各要素が溶け込んで、エッジのとれたまろやかな味わいをみせる。この銘柄に限らず、新世界のシャルドネは比較的早いタイミングで飲まれることが多いが、数年セラーで寝かせることによって、また違った表情を見せてくれるということを教えられた一本だった。ハンドキャリーだけあって、コンディションは完璧。ゲーミーな香りが出過ぎないのがいい。
【88】