ミッシェル・マイヤール・ブリュット・レゼルヴ87
よく熟したフルーツとトースト、濃厚な蜂蜜のような甘い香りにキノコのようなやや熟成したニュアンス。口に含むと、炭酸の勢いは弱いが、濃縮感があって力強く、後半に甘味が広がる。もう少し供出温度が低いとよかったのだけど。9000円。【89】
シャブリ・グランクリュ・レ・クロ95
(ドーヴィサ)
まだ硬く、閉じた香りの中に、洋ナシなどの果実と白い花、それにキリリとしたミネラル。丸く角のとれた、それでいてしっかりした酸と、濃厚な果実味のバランスもよく、テクスチャーの質感が非常に高い。高めの温度でもバランスを崩さないところはさすが。
10000円。【91】
ヴォーヌ・ロマネ・クロ・パラントゥー93
(アンリ・ジャイエ)
そしてついに、今日のメイン。エッジがややはかなくなった濃厚なルビーの色調。 香りは…、トーンの高い、ゴムや紙粘土のようなノーズが。うう、こ、これは…ブショネでは?
少し時間をおいても、ブショネ香は消えるどころがますます強く感じられるようになる。今まで出会った中でも、これはかなり「典型的な」ブショネだ。味わいは、調和のとれた美しいフィニシュなど、只ならぬものがあったし、熱を浴びた形跡もなく状態もよかった。それだけにブショネが返す返す残念。代えてもらおうにも、これが最後の一本ということで、それもかなわない。
合掌。【--】
シャンベルタン94(アルマン・ルソー)
店の人が、申し訳ないと代わりに出してくれた銘柄。凝縮された赤系果実のリキュールっぽい香りにややミルキーなオークやなめした革のようなニュアンス。味わいはバランスがよくエレガントだが、以前飲んだ同年のクロ・ド・ベーズのような力強さと凝縮感はなく、インパクトに欠ける気がした。ボトル差か、それともクロパラのショックが抜けきれていなかったのか…
【90?】
ソライア90
もう一本いきましょか、ということで頼んだのがこの銘柄。28000円は絶対額としては高いが、現在の市場価格を考えるとわりとリーズナブルといえる。
カシスやブラックチェリーをシロップに漬け込んだような果実香、オリエンタルスパイス、墨、木質。
味わいはとにかく力強い。 凝縮された果実味、しなやかで高めの酸、そしてまだまだ手ごわいタンニン。非常に大柄なワインで、12年経た今でも、飲み頃にはまだ早い印象。イタリアのカベルネのスゴさを再認識させられる1本。
【94】
結局、クロパラの料金の請求はなし。お店にとっても我々にとっても手痛い一本だったが、参加者の方々の心遣いあ店側の配慮などにより、終わってみれば、それはそれで楽しく過ごさせていただいた一夜だった。
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