2002年1月25日〜

日時 2002/2/7
銘柄 ブルゴーニュ99(J・ロティ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 ウメムラ
コメント エッジがやや透明になった明るいルビーで、色調は淡め。香りはフレッシュなラズベリーやイチゴ、紅茶、ゴム。味わいに凝縮感はないが、果実味がクリーンで、タンニンも突出せず、品位のある酸とあいまって、こじんまりとしてはいるが、よくまとまっている。口中で果実のフレーバーが心地よく広がり、肩肘はらず自然体なところが好感が持てる。もっとも、ACブルゴーニュのレベルを大きく超えているかと問われれば、そこまでとは思わないけれども。シャルム・シャンベルタンとの抱き合わせで購入したボトルだが、上位銘柄の片鱗は感じられる。

翌日:前言撤回。果実味に力強さが出てきて、村名に迫る味わいに変化したのには驚いた。
【84→86】

日時 2002/2/6
銘柄 Ch.マゼリス98
産地 仏>ボルドー>カノン・フロンサック
購入店 エノテカ(もらいもの)
コメント 大腸のレントゲン検査の結果は1週間以上かかるということなので、とりあえず今日のところは軽くハーフボトルを開けることにした。このボトルは以前行ったエノテカのJ・P・ムエックスの試飲会のお土産にもらってきたもの。マイナーAOCだが、ムエックスの手にかかるとどうなるのか、期待がかかる。色はエッジにピンクがかった濃いめのガーネット。香りは密度感がある。ブラックベリーなどの黒系果実、薫香、乾いたアジアのスパイス、紙粘土。味わいは軽めながら、土っぽいフレーバーと継ぎ目の細かい乾いたタンニンが際だっていて、酸も高めなわりに、肝心の果実味が引っ込み思案で、かなり厳しい印象。デキャンティングしたりもしたが、現時点ではバランスがよいとは言い難い。フィニッシュには苦味も加わって、イガイガした感じになる。う〜ん、これはどうにもよろしくない。状態が悪かったんだろうか?
【80】

日時 2002/2/1
会社の同僚たちと飯田橋のイタリアン「ソリッソ」へ。
銘柄 ヴェルナッチャ・ディ・サンジミニヤーノ99
(RUBICINI)


知らない生産者のものだが、過去、この銘柄については比較的「アタリ」が多いので、頼んでみた。やや淡めのイエロー、熟したグレープフルーツやしっかりしたミネラルのニュアンス。酸が溌剌としているが、構成は全体に単調で、 果実味にもう少し厚みが欲しいところ。どこか水っぽい薄さがつきまとうのだ。それでも、カジュアルなイタめしとともに飲むにはちょうどいいかな。3800円。【82】


レ・ヴォルテ97(オルネライア)

オルネライアが出す普及版の銘柄。あまり期待してなかったが、これはかなりいい。
やや濃いめのルビーはエッジに紫を帯びていて、ジャムっぽいカシスやブルーベリーなどの果実、スミレ、それにバニラ香。味わいはミディアムボディで、果実味に力強さこそないが、タンニンがやわらかく、 きれいな酸とよくバランスされており、素性のよさが伝わってくる。ただの気軽なワインで終わらないところはさすが。ただ、レストラン価格とはいえ、5000円はちょっと高いのでは…。【85】

日時 2002/1/29
銘柄 Ch.デュアールミロン95
産地 仏>ボルドー>メドック4級>ポイヤック
購入店 やまや赤坂店で購入後約1年半セラー保存
価格 4980円
コメント

エッジにオレンジが入り始めた濃いめのガーネット。香りはブラックベリーのコンフィ、杉の木、丁子やナツメグ、それにカフェっぽいロースト香。味わいはよく濃縮された果実味を強めの張りのある酸が支えている一方で、豊富なタンニンがまだ溶け込んでおらず、かなり渋く厳しい印象。デキャンティング後2時間近くたってようやく開いてきたが、現時点で開けるのはちょっとキツかったかな、と正直やや後悔した。フィニッシュは収斂性を感じさせるココアっぽいタンニン。総じて、「プチ・ラフィット」的な素性のよさは感じられるのだけど…。最近飲んだボルドーの格付けクラスの95年って、たいていこんな感じだ。【87】


日時 2002/1/27
銘柄 某所にて。
産地 照明暗かったため、色調は割愛。

オー・コート・ド・ニュイ99
(プリューレ・ロック)

プリューレ・ロックの白なんてあったのか、と驚きつつ。厚みのある果実味はコッテリとしていて、中盤蜜のような甘みを伴うが、反面ややアルコールが浮いているようなところもあり、各要素がまだ落ち着いていないような印象。【85】


ジュブレイ・シャンベルタン・オー・コンボット97
(デュジャック)

グラスに顔を近づけるや、思わず「ハァーッ」と溜息が出てしまうような、芳しいデュジャック香は、赤系果実、マツタケ、ファンデーション、 バニラ、それに鉄っぽいニュアンスなど。味わいは力強くはないが、透明感のある果実味がなめらかな酸やタンニンとバランスされており、フィニッシュは調和がとれていて心地よい。相も変わらずこの作り手は素晴らしい。【89】


ラトリシーエル・シャンベルタン92
(フェブレイ)


チェリー や赤系の果実のシロップ漬けやアールグレイ、それに花のようなフローラルな香りが中心で、92年にしてはまだ熟成香はあまり出ていない。味わいは非常にクリーンな果実味や伸びやかな酸がある一方で、なにかが今ひとつ足りない。深みがないというか、味わいにニュアンスが足りないというか…。フィルターをかけすぎているんじゃないか、なんてエラソーな感想を述べてみたり。【88】


日時 2002/1/25
やっと週末ということで、久しぶりに松原詣で。
銘柄 ブルゴーニュ・ブラン98
(エティエンヌ・ソゼ)


これでACブルゴーニュ?というほど、すばらしいバランス。みずみずしい果実味と豊かな酸。大きくはないがよくまとまっていて、すなおに美味しい。お買い得感強し。
【85】


コールドストリームヒルズ
・ピノノワール ・リザーブ2000


U保店主より。先日飲んで感心した銘柄のリザーブ版だ。期待通り、いや期待を上回る味わいと言っていい。鮮烈なチェリーや赤系果実、シナモン、白コショウ、それに上質な樽を思わせるロースト香。濃縮感がありながらもニュアンスに富んだ味わいは甘く、余韻も長い。ブラインドだとカリフォルニアのトップクラスに近いピノと答えそうだ。【92】


リースリング・クロ・サンテュルバン・
セレクション・ド・グラン・ノーブル 98
(ツィント・ウンブレヒト)


Y君より差し入れは、ウンブレヒトの看板畑のSGN。これはすごい!みずみずしい柑橘系の果実と蜜っぽい甘い香り。甘くトロリとしていながらも伸びやかで透明な酸に支えられた重くならない見事なストラクチャー。今はまだそれほど複雑さは出ていないが、熟成させればすごいことになりそうだ。Y君に感謝。【94】


Ch.プチ・ヴィラージュ89

私が持参したもの。火を通したプラムやカシスなどの果実に加えて、熟成感のある革や土っぽい香りが鼻腔をくすぐるが、飲んでみると期待に反して痩せている。タンニンがまだしっかりしているので、89とは思えない厳しい味わいと思ったら、時間とともにやわらかく飲みやすくなった。決して悪いワインじゃないんだけど、さすがに上記2銘柄の後では分が悪い。【88】


プロヴィダンス・プライベートリザーブ97

M山先生より。NZのカルト銘柄。華やかな赤系果実やスパイス、それにバルサム質の香り。口に含んでみると、キメが細かく、凝縮感とやわらかさを両立させた果実味がすばらしい。余韻の長さは只者ではない雰囲気充分。【92】


バタール・モンラッシェ99(ラモネ)

M山先生より、ブラインドで出題。ちなみに私はムルソー・ペリエールと間違えた。黄金色すら感じさせる濃い色調。 レモンや若いグレープフルーツなどの柑橘系果実、石のようなミネラル感。酸がまだ固く、デキャンティングしてもまだ充分開いたとは言いがたかったが、大物感は充分。もっとも、すでに私はベロベロ。【91?】


まさに「エビで鯛」のことわざどおりの一夜。みなさまどうもごちそうさまでした。