2002年1月1日〜

日時 2002/1/24
銘柄 シャトー・コルトン・グランセ76
(ルイ・ラトゥール)
産地 仏>ブルゴーニュ>アロースコルトン村特級
購入店 カワハラ
価格 10000円程度
コメント たまに早く帰宅した日ぐらい、と、選んだのは、1年ぐらい前にカワハラのオークションで落札した銘柄。ところが、抜栓時に痛恨の出来事が…。そう、折れたコルクをボトル内に落としてしまったのだ。しかも、落ちたコルクをなかなか回収できず、コルクリフターで悪戦苦闘すること約10分。ようやくコルクを取り去って、グラスに注いでみると…。
色はエッジが透明になったオレンジガーネット。
香り…。これはいけない。思いっきりコルクの臭いが染み付いてしまっている。味わいはややタンニンが強めながらもまだまだしっかりしているが、本来繊細な熟成感を味わえるはずのところを、コルクのフレーバーが台無しにしてししまってる。自慢じゃないが、コルクを落としたことは過去に何度もある。しかし、これほど香りや味にダメージを感じたのは初めてだ。まったくもって「痛恨」。それとも、もともとブショネだったんだろうか?
【?】

日時 2002/1/23
銘柄 ピュリニー・モンラッシェ・フォラティエール98
(アンリ・クレール)
産地 仏>ブルゴーニュ>ピュリニーモンラッシェ村1級
購入店 ファインワイン
価格 2745円(半額セールにて)
コメント 色は濃いめのイエローでやや黄緑がかっている。香りは黄桃やよく熟したグレープフルーツ、黄色い花、それに濃厚な蜜のような香りやビニールっぽいニュアンス。味わいはふくらみのある果実味が豊かで、中盤蜜っぽい甘みが広がり、丸く角のとれた酸とあいまって、外向的で素直な味わいが心地よい。やや構成が緩い気もするが、購入価格を考えれば、なんの文句もない。もっとも定価ベースだと、それほどお買い得でもないかもしれないが。【87】
   
銘柄 ソライア94
産地 イタリア>トスカーナ
購入店 US出張時購入
価格 10000円位
コメント エッジにピンクがかった濃いめのガーネット。香りは実によく開いており、カシスやプラム、ダークチェリーなどのジャム状の果実、ヨード、土っぽい香りや中国のスパイス、上品なバニラ香など。味わいはヴィンテージの弱さのせいか、凝縮感には乏しいが、なめらかな果実味を上品な酸とキメ細かいタンニンが支え、エレガントにまとまっている。カベルネ主体のワインだが、全般にサンジョベーゼのキャラクターを強く感じる。それにしても凡庸な年にもただならぬワインを作るところはさすがアンティノリ、さすがソライア。【91】
感想 この日は六本木のイタリアン「イル・ビアンコ」で会食。俳優座の裏手にあるこのレストランは、価格がリーズナブルなことに加えて、ワインの持ち込みが無料、というのが魅力だ。ワインは2本とも私の持ち込み。白はイタリアのものがなかったので、上記の銘柄を持ち込んだが、期待以上の味わいで我々を喜ばせてくれた。ソライアも、94年ということで多くは期待してなかったが、なかなかどうしてすばらしい味わいで驚いた。

日時 2002/1/20
銘柄 プイイ・フュッセ・テート・ド・クリュ・レ・クロ98
(J・A・フェレ)
産地 仏>ブルゴーニュ>マコネー地区>プイイフュッセ村
購入店 東急本店
価格 2560円(セール価格)
コメント 黄緑がかったやや濃いイエロー。香りはグレープフルーツなどの熟した柑橘系果実、シロップにつけた黄桃、黄色い花束、ミネラル、味わいは豊かな果実味が張りのある酸とよくバランスされ、オークのフレーバーも過度にならず、飾り気のない中庸を得た、それでいて、トロみのある充実した味わいを見せる。フィニッシュにはやや苦味が加わり余韻を複雑にする。プイイ・フュッセの名門の作り手によるものだが、たしかにこの値段にして、コートドールの凡庸なつくり手の村名ものなどは蹴散らしてしまうほどの実力があると感心した。
<2日後>驚き!香りも味も全く衰えず、みずみずしい味わいを保ってた。
【88】

日時 2002/1/19
銘柄 Ch.マルゴー93
産地 仏>ボルドー>メドック1級>マルゴー村
購入店 やまや新宿店で購入後3年間セラー保存
価格 24000円(当時)
コメント 濃いガーネットで、エッジはピンクの色調。香りは閉じ気味な中に、シロップ漬けにしたブラックベリーやカシス、木質的な香り、中国のスパイスなど。味わいはきめ細かく豊富なタンニンと高めの酸が堅牢極まる構成を感じさせる一方で、果実味が思ったほど前面に出てこず、後半からフィニッシュにかけてはタニックな印象ばかりが残る。う〜ん、これは完璧に開け時を間違えたと思わせるボトルだ。翌日良くなるかと思ったら、かなり「下って」しまっていて、最後まで消化不良のままだった。
【88】
感想 実家で晩飯を食べた折に、セラーに眠っていた上記銘柄を開けてみた。ボルドーが思い切り高価な時期だったけど、たしか5000円分のクーポン券があったので、実質2万円以下で購入した記憶がある。それにしてもこの銘柄、最後まで実力発揮しないままだったのは残念至極。リリース当初の芳醇でみずみずしい果実味が失われて、その一方で複雑で熟成した味わいが出るには至っていないという、一番難しい時期に開けてしまったのかもしれない。3年我慢したのだから、もっと寝かせておけばよかったと後悔してもあとの祭りか…。

日時 2002/1/18
銘柄 コールドストリームヒルズ・ピノノワール99
産地 豪>ヤラヴァレー
購入店 フルール・ド・プリムール
価格 2500円
コメント

いま巷で話題のコールドストリームヒルズ。リザーブではないが、私も飲んでみた。色は濃いめのガーネットで、エッジはピンクの色調。香りは心地よいチェリーやラズベリーなどの果実香、ミネラル、シナモンなどのスパイス、ややなめした革っぽい香り、さらに時間とともに上質な樽を想像させるロースト香が加わる。味わいも心地よい果実味の豊かなアタックに思わず頬が緩む。酸もしっかりとあって、タンニンはきれいに溶け込んで今すでに美味しく飲める。それほど濃縮感があるわけでもないし、複雑さがあるわけでもないけど、豊かな果実味を中心にきれいにバランスがとれており、どこかコート・ド・ボーヌのワインを思わせるような素性のよさを感じる。これで2500円は安い。この銘柄については賛否両論あるようだけれども、私の印象は文句なく「買い」。ホント、いずれこんな値段では買えなくなるんじゃないかな。【89】

日時 2002/1/17
銘柄 シャサーニュ・モンラッシェ・ラ・マルトロワ98
( ミシェル・コトー)
産地 仏>ブルゴーニュ>シャサーニュモンラッシェ1級
購入店 ヴァン・シュール・ヴァン
価格 6500円
コメント 中程度のイエローで、やや黄緑がかっている。よく熟したグレープフルーツなどの柑橘系果実、バニラ、ミネラル、ナッツ、それにきのこやビニールっぽいニュアンス。味わいはアタックから甘く濃縮した果実味が広がり、酸は質感があってなめらかによくバランスされている。中盤以降もボリューム感が持続し、フィニッシュにはやや苦味が加わる。十二分な濃縮感と自然なバランス感の両立、樽使いの上手さ、みずみずしく煌くような果実味など、その味わいは、ひとにぎりの偉大な生産者のそれに通じるものがある。いや、これはなかなか素晴らしい白だ。ブリーチーズとのマリアージュも絶妙だし。ミシェル・コトーはシャサーニュを代表する作り手ミシェル・ニーヨンの娘婿。アメリカではすでに100ドルを超える値段で取引きされているとか。【90】

日時 2002/1/16
銘柄 ジュブレイシャンベルタン・オー・ベレ99
(ドニ・モルテ)
産地 仏>ブルゴーニュ>ジュブレイシャンベルタン村
購入店 ヴァン・シュール・ヴァン
価格 6500円
コメント エッジに紫がかった鮮やかなルビーで、色調は濃い。香りは砂糖漬けにしたチェリーや赤系果実、スパイス、バニラ香に加えて、まだ若々しいハーブ香が薫る。味わいは濃縮感のある果実味の第一印象。ただ濃いだけでなく、ハーブっぽいフレーバーも伴ってニュアンスに富んでいるところがすばらしい。酸は抜栓当初はややぎごちなかったが、食事の終わり近くになると、ぐっとなめらになりバランスがよくなった。フィニッシュも調和がとれており、余韻も長く、モダンなタイプの非常に印象的なブルゴーニュだ。あえて難を言うと、タンニンがややざっくりしているところだが、村名ワインにこれ以上求めるのも酷というものだろう。【89】
感想

虎ノ門に行った帰りに、「ヴァン・シュール・ヴァン」で夕食。ワインは1階のショップで上記銘柄を買って持ち込んだ。ショップ価格で6500円は安いとは思わないが、プラス1000円の7500円ですぐレストランで飲めるのというのは結構お得感がある。99のドニ・モルテの赤を飲んだのは今回が初めてだったが、村名にしてこの味わいは、さすがのひとこと。市場に出回っているうちに買い漁りたくなった。


日時 2002/1/14
銘柄 ヴォーヌ・ロマネ98(ファビラス・ヴィゴー)
産地 仏>ブルゴーニュ>ヴォーヌロマネ村
購入店 東急本店
価格 3440円(セール価格)
コメント
やや濃いめのガーネットで、エッジは透明がかった色調。赤系果実に加えて、白胡椒や八角などのスパイシーな香りと鉄さびのような香りが特徴的に感じられるほか、カフェやなめし革のニュアンスも。味わいは香りの由緒正しさに比べるとややこじんまりとした印象で、果実味はチャーミングでやわらかいが、口中での広がりはあまりなく、どちらかというと舌の中央に集まるような印象。それを受け止める酸もやや緩めなため、ストラクチャー全般にやや散漫な印象を受ける。余韻はそこそこに長いのだけど、アフターフレーバーにはざらつくタンニンが顔を出す。なんだか紅茶の出がらしを飲んでいるようで、ちょっとツマラナイ。
【84→86】
※とは言ったものの、二日目には果実のボリュームが増して結構よくなったので、評点を上方修正。
感想 寝不足&風邪で脳味噌がとろろいも状態。そのわりには妙に神経が昂ぶっていたので、寝酒代わりに開けたのがこのボトル。ファビラス・ヴィゴーは1990設立の若いドメーヌで、畑を自然に保つことが重要と考え、収穫量を抑え常にブドウを傷つけないよう注意をはらっている新進気鋭の作り手とか。それにしてはこの銘柄、どうもピンと来るものがないのはなぜ?香りにはヴォーヌロマネらしさがよく出ているものの、味わいがどうも没個性で、リーデルのブルゴーニュグラスでは印象が散漫になってしまう。濃縮感や力強さよりも繊細な味わいを目指している作り手なんだろうけど、そうした魅力も私にはあまり説得力をもって伝わってこなかった。久しぶりのワインだったので、味覚が鈍っていたとか、それとも体調が万全でなかったとか、そういう要素も影響しているのかもしれない。
日時 2002/1/6
銘柄 ドルチェット・ メンドシーノ カウンティ 98
(ファットリア・エノトリア)
産地 米>カリフォルニア>メンドシーノ
購入店 いただきもの/ティーアンドティー
価格 (2475円/藤小西さんのHP)
コメント エッジにピンクの色調が見える濃いルビー。フレッシュなカシスやダークチェリー、ビターチョコや甘草などの香り。
味わいは濃縮した果実のジューシーなアタック。酸は控えめだが、緩いというのではなく、透明感があり、豊かでよく熟したタンニンが後半苦みを加える。フィニッシュは果実およびアルコールからの甘さとビターチョコっぽいフレーバーにより独特の甘苦さをを感じるが余韻はアッサリしている。複雑さや深みを求めるべきワインではないと思うが、高いアルコール度(15.5°!)とあいまって口いっぱいに広がる豊かなフレーバーが、赤ワインの「美味しさ」にはさまざまなベクトルが存在することを改めて教えてくれる。【85】
感想 このボトル、いただきものなんだけど、つい最近まで、「Dolcetto」のラベルを「Dolce」(甘口デザートワイン)と勘違いしていた。
ドルチェットは イタリアのピエモンテなどで栽培される銘柄で、「ドルチェット・ダルバ」が特に有名。果実が熟すのが早いことから、ネッビオーロなどに不向きな土地に植えられ、一般に早飲み向きのワインが造られる。
この銘柄は、 ヒデン セラーズにおいてワインメーカーも務めたイタリア系移民グレゴリー氏とその妻トゥルーディが1988年に設立した「ドメーヌ セント グレゴリー」の手になるもので、「ファットリア・エノトリア」は、そ のなかでも特にイタリア ピエモンテ州原産のぶどう品種にこだわったラインだとか。 私はそもそもドルチェット自体、ほとんど飲んだことがないので、イタリア産のそれとどのような違いがあるのかを論じることはできないが、こうしてたまに飲むと、日ごろ飲みなれたワインたちとはまた違った、ハッとするような美味しさがあるのは確かだ。

日時 2002/1/5
銘柄 ボーヌ・サン・ヴィーニュ93(ルイ・ジャド)
産地 仏>ブルゴーニュ>ボーヌ村1級
購入店 1845円(半額セールにて)
価格 ファインワインクラブ/AMZ
コメント

2002年最初の赤ワインはつつましやかに、先日のファインワインクラブのセールの戦利品?を。
ジャドの所有畑にはいくつかの形態があるが、この銘柄は「ドメーヌ・アンドレ・ガジェイ」すなわち、故前会長が個人で所有していた畑のもの。やや濃いめの穏やかなガーネットで、エッジが透明になりはじめている。香りは砂糖に漬けたダークチェリーやカシスなどの果実、、革や湿った土っぽいニュアンス、やや遅れてロースト香。味わいは濃縮感のある果実味の中に、舌の中央部を刺激する化学調味料のような旨みの要素や、ミネラリーな風味があり、タンニンはやや乾いていて、豊かでチャーミングな酸が果実味を支えている。やわらかいながらもしっかりした酒質があるが、香りや味の質はどちらかというとシンプルで、余韻も長いとはいえない。もっと若いうちに飲めばきっと芳醇な果実味を楽しめたと思うし、もっと我慢すれば、熟成を経た複雑な味わいを楽しめたのだろうと思うと、ちょっと中途半端な時期に開けてしまったかと悔やまれる。もしくは、妙に旨みが感じられたことなどから、バランスを崩していた可能性もある。【84】


日時 2002/1/3
銘柄 パイパー(ピペ)・エイドシック・ブリュット
(キャール:1/4サイズ)
産地 仏>シャンパーニュ
購入店 信濃屋代田店/マキシアム・ジャパン
価格 980円
コメント 元旦のモエ・エ・シャンドンに味をしめて、この日も1/4サイズを購入してみた。
しかし…。
いかにもコルク栓を使っているようなキャップのシール部分をはがしてみたら、なんとスクリューキャップ。(^^;
色はやや黄緑がかった中程度のイエロー。気泡は最初こそ勢いがあったものの、少し時間がたつと心もとなくなってしまう。香りは強めのイースト香にやや麝香っぽい香り、カリンなどの果実、白い花など。味わいはクリーミーでコクがある一方で、中盤以降の甘みにキャンデーのようなしつこさが感じられるのとトースティなフレーバーが心持ち前面に出すぎている気がする。 本来この銘柄って爽やかな酸が売り物と聞いてるんだけど、そう思って飲むとやや落胆させられるかもしれない。ボトル差の可能性も。
【83】

日時 2001/1/1
銘柄 モエ・エ・シャンドン・ブリュット・インペリアル
(キャール:1/4サイズ)
産地 仏>シャンパーニュ
購入店 信濃屋代沢店/ジャーディンワイン&スピリット
価格 980円
コメント 満足にワインを飲めない日が続くが、せっかくの元旦なので、と四分の一サイズのモエシャンを買ってみた。今まで飲んだこのぐらいのサイズはたいていスクリューキャップだったけど、このボトルはれっきとしたコルク栓。おかげで、スクリューキャップのものとは比べ物にならないほど気泡がしっかりしている。香りはやや閉じ気味だったけど、熟したリンゴやクロワッサンや白い花などの「らしい」雰囲気は感じられる。味わいも通常のボトルとほとんど変わらない。口中でシュワッと炭酸が広がり、心地よい果実味が豊かで丸い酸とよくバランスされて、洗練された中にも溌剌とした印象を与える。フィニッシュには炭酸にまざってイーストのフレーバー。
グラス一杯だけだったけど、やっぱりハレの日にシャンパーニュはいい。 980円という価格は、ビール代わりだと思えば高いが、通常ボトルと変わらぬ本格的な味わいが約束されているのなら、決して高くはないだろう。日常においても、赤ワインのボトルを開ける前の1杯などに、重宝するかもしれない。【86】
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