2001年10月7日(日)〜

日時 2001/10/18
銘柄 イオス・プチシラー98
産地 米>カリフォルニア>パソ・ロブレス
購入店 信濃屋
価格 失念(2千円台半ば?)
コメント エッジに紫がかった濃いガーネット。香りはブラックチェリーの砂糖漬け、メンソール、八角などのスパイス、それにギュッと濃縮した花のエッセンスのような香り。アルコール度が高くて、グラスを近づけると鼻にツンと来る。味わいはやわらかく熟した果実味の豊富なエキス分が、よくこなれたタンニンやしなやかな酸ときれいにバランスされており、濃厚でありながらジューシーで飲みやすい仕上がり。一本通して飲むとちょっと飽きるかもしれないが、新世界らしさがよい意味で存分に発揮された秀逸なワインだ。少し冷やしたほうが締まりがでてよいかも。【85】
 

なんでも12月並みの気温とかで、外はしとしとと雨が降り、肌寒い陽気。こういう日は濃厚なワインを、ということで選んだのがこの銘柄。実は「西麻布の夜は更けて」でYOHさんが誉めてらしたのを信濃屋でたまたま発見して買ってみたもの。たしかに非常に印象的な味わいで、コストパフォーマンスは最近飲んだ中で随一かもしれない。輸入元の山信商事の担当者とは某所でご一緒したことがあるが、大変熱心な方だったのを覚えている。飲んでいて、その方の印象が重なってみえるかのようだった。


日時 2001/10/17
銘柄 フィクサン・クロ・ド・ラ・ペリエール97
(ジョリエ・ペール・エ・フィス)
産地 仏>ブルゴーニュ>フィクサン村1級
購入店 マスモト
価格 2980円
コメント オレンジがかった中程度のガーネット。香りはややドライなカシスやダークベリーのジャム、腐葉土、枯葉、アジアのスパイスなど。味わいにはやや生醤油っぽいフレーバーがあって、全般にビンテージからは想像できないような熟成感がある。時間とともに、さらに独特の厩臭が出てくる。今飲むには悪くはないが、ちょっと97年とは思えない味わいでもある。ワイナートでブルゴーニュのベストヴァリューに選ばれた銘柄だし、私の周囲の評判もいいのだが、このボトルに関しては上記の特徴以外にもやや酸がダレたところもあり、状態が悪いのではないだろうかと思わせる。もう一本あるので、遠からず試してみたい。評価保留。【?】

日時 2001/10/15
銘柄 ヴォーヌ・ロマネ99
(ジャック・カシュー・エ・フィス)
産地 仏>ブルゴーニュ>ヴォーヌロマネ村
購入店 楽天ショップ「自然の仲間たち」
価格 3180円
コメント エッジに紫がかった濃いルビー。香りはまだ閉じ気味で、時間とともに黒コショウやさまざまなスパイス、それに青っぽいハーブ香、樽からのロースト香やバニラ香が出てくる。味わいはハーブっぽいフレーバーを伴った豊かな果実味の第一印象。酸は一貫して力強く、タンニンも豊富でややザラついている。ジューシーでたっぷりとしたエキス分があり、それでいて強固な構成もある。現時点では各要素がまだ暴れているが、数年待てばすばらしい味わいが期待できそう。二日目にはより味わいがこなれて飲みやすくなった。
【84】

信濃屋主催による、J・ドルーアン・テイスティングセミナーに参加。
ドルーアン社担当者によるスライドなどを使ったレクチャーのあと、以下の4種のテイスティングが行われた。これで参加費無料とはなかなか豪勢な。
日時 2001/10/13
銘柄 シャブリ2000
(J・ドルーアン)
コメント かすかに黄緑がかった中程度のイエロー。レモンやシトラスなどの柑橘系のフレッシュな果実香、それにミネラル香。味わいはなめらかでフレッシュな果実味の第一印象。酸がビビッドでキレがよく、中盤以降の果実の広がりが酸とよくバランスされている。クリアーな果実味と溌剌とした酸によるフレッシュなシャルドネ。シャルドネも樽熟させないとこんなにもクリアな味わいになるのですね。よく冷やして飲みたい。【79】
銘柄 ボーヌ・クロ・デ・ムーシュ99
(J・ドルーアン)
コメント やや黄金色がかったイエローは、ブドウの熟度の高さを感じさせる色合い。香りは甘く華やか。黄桃、パイナップル、シナモン、バニラ、ナッツ、ミネラル。味わいは厚みのある果実味をアタックに感じる。アルコール度が高く、ネットリとしたテクスチャー。それをしっかりした酸が支えて、豊かで均整のとれた味わいを構成する。後半やや苦味が加わって、立体的なフィニッシュ。リッチなシャルドネだが、厳しさはなく、今すでに美味しく飲める。【87】
銘柄 ジュブレイ・シャンベルタン98
(J・ドルーアン)
コメント 中程度のガーネットで、エッジにはすでにややオレンジがかったニュアンスが見える。香りもよく開いており、チェリー、ラズベリーなどの果実に加えて、ジビエや湿った枯葉、それに鉄錆っぽい香り。味わいはやわらかな果実味のアタック、タンニンはなめらかに溶け込んで豊かな酸とともにバランスよくまとまっているが、濃縮感はあまりなくて、よく言えばエレガント、悪く言えば、こじんまりとまとまっている。赤系果実のフィニッシュもやや虚ろな印象。【81】
銘柄 ボーヌ・クロ・デ・ムーシュ99
(J・ドルーアン)
コメント 充実した濃いルビーで、エッジにややピンクの色調。濃縮感のあるチェリーやラズベリーのシロップ漬け、赤身肉、甘草やナツメグなどのスパイスなどが感じられるが、全般にはまだ閉じ気味の香り。味わいは濃縮感のあるクリーンな果実味がすばらしい。酸はしなやかだが、タンニンは豊かでしっかりしており、後味に収斂味を残す。現時点では明らかにまだ早く、飲みずらい面もあるが、将来性充分。何年か寝かせるとすばらしいものになりそうだ。【85】

日時 2001/10/11
銘柄 ジュブレイ・シャンベルタン97
(ロベール・グロフィエ)
産地 仏>ブルゴーニュ>ジュブレイシャンベルタン村
購入店 マスモト
価格 3900円
コメント

濃いめのガーネットで、エッジはやや退色が見られる。閉じ気味な中に、砂糖漬けにしたカシスやダークベリー、白コショウ、赤身肉、それに鉄っぽい香り。味わいはなめらかで濃縮感のある果実のアタック。アルコール度が高めで、ネットリした味わい。酸はやわらかく、タンニンはキメ細かいが豊富で、後半にティーバッグを長く漬け込みすぎた紅茶のような苦味が強く出る。そのため、フィニッシュはあまり心地よいとはいえないのが残念。
果実味のクリーンさや凝縮感など、ポテンシャルは感じるんだけど、なんでこんなに苦いの?。
翌日飲んでみると、香りが開いて、味わいはよりなめらかかつジューシーになって、苦味もさほど気にならなくなった。開けたてより二日目のほうが断然良い。 【79→83】

感想  

日時 2001/10/8
銘柄 ブルゴーニュ・オー・コート・ド・ニュイ95
(ミシェル・グロ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 2100円
価格 尾張河野商店
コメント 透明感のあるやや明るめのガーネットで、エッジにはすでにオレンジがかっている。香りはラズベリーやカシスなどの果実、小梅、なめした革に、樽からのミルキーなニュアンスが絡まり、上質。味わいはしっかりした構成がある。酸、タンニンも豊かで、特に時間とともに強くなる酸味に対して、果実味にもう少し甘味とか濃縮感がほしいところ。フィニッシュにはやや苦味が加わって調和を乱す。もちろんこの価格にしては上出来なんだけど、デイリーとするには、バランスがもう一息、という感じかな。【78】

日時 2001/10/7
銘柄 ヘングスト・キュベ・ド・ラ・サンマルティン90
(ジョスメイヤー)
産地 仏>アルザス・グランクリュ
購入店 銀座「吉兆」にて
コメント やや薄めのイエローで、全体に麦わら色がかっている。香りは熟成感たっぷりの、重油、ビニール、ミネラル、それに洋ナシのコンポート。味わいは果実味に濃縮感があって、口中で甘味がじんわりと広がる。酸はやわらかく、中甘口の仕上がり。なめらかなアタックからフィニッシュまで末広がりにフレーバーが広がるところがすばらしい。余韻も長い。
【86】
感想 この日は、義父の誕生日ということで、お招きをうけて「吉兆」で会食。料理は時節柄、マツタケづくし良い銘柄が並んでいるけど全般に高めのワインリストから選んだのはこの銘柄。90年ということで、充分な熟成感もあり、状態もよく、なかなかなの味わいだった。