2001年10月6日(土)

この日のTAKさん主催のワイン会は松原の「フルール・ド・プリムール」内「マーフィーズ・バー」で行われた。メンバーは青葉台ワイン倶楽部+Shinさん、Keiさん。

銘柄 ボランジェ・グラン・ダネ89
感想 TAKさん持参。黄緑がかった中程度のイエロー。気泡は細かくおだやか。熟したリンゴやカリン、クロワッサン。それにラムレーズンという声も。味わいは果実味に節度のある甘味とコクがあって、酸とのバランスもよく、クリーミーさと炭酸による爽やかさがよく調和したすばらしいフィニッシュ。美味しい。【90】
銘柄 まーやんよりブラインド
感想 黄緑がかった中程度のイエロー。さわやかな柑橘系やハーブ、ミネラル、それにバニラ。味わいは若々しいハーブぽさを伴った果実味の第一印象。現時点ではまだ樽の要素がちょっと強めだが、やわらかくて質感のある酸が甘く豊かな果実味とマッチして、バランスのよい味わい。よくできたシャルドネ。シャブリ? 【85】

→正解:ムルソー・レ・ナルヴォー98
   (ヴァンサン・ジラルダン)
銘柄 リトルヒルブロック・ピノノワール96
(J・ロッキオリ・ヴィンヤード・ワイナリー)
感想 KEIさんより(Shinさん提供)。透明感のあるルビーで、エッジはやや透明になっている。チェリーやラズベリーなどのリキュール状の果実。バラ、なめした革にロースト香がまざって、実に上品な素晴らしい香り。味わいは透明感のある果実味の第一印象。酸はしなやかでタンニンはなめらかに溶け込み、健全な構成があって、後半にやや苦味が加わって味わいを引き締めている。ブルゴーニュのクラシックな作り手を思わせるようなピノで、長期に亘って熟成しそうだが、今でもすでに飲めるのがいい。【89】
銘柄 ニュイ・サンジュルジュ・オー・ブド96(ドメーヌ・ルロワ)
感想 まーやんさん持参。エッジにピンクがかった濃いルビー。香りは還元的な、赤身肉、丁子ヤナツメグなどのスパイス。奥からダークチェリーなどの果実。味わいは力強くそれでいて滑らかな果実味の第一印象。酸はしっかりしていて、タンニンも豊かだが、果実味の濃縮感がそれらをも圧倒しているような印象。力強いんだけど、それでいて綺麗な味わいはさすがルロワ。余韻の長さには陶然とさせられました。【92】
銘柄 ヴォーヌ・ロマネ・オー・ブリュレ94
(メオ・カミュゼ)
感想 よもぎねこさんより。エッジにオレンジが少し見えるやや濃いガーネット。生肉、赤系果実のシロップ漬け、中国のスパイス、それにバニラ香。味わいはなめらかな果実味のアタック。酸は凛としており、タンニンがやや後半に強めに出るが、全般にバランスは良好でフィニッシュに感じられる果実の甘味が心地よい。大きくはないが優雅にまとまっている。【87】
銘柄 クロ・ラ・ロッシュ82(デュジャック)
感想 私の持ち込み。ボトル越しの色調からして、すでに酒質がかなり弱っているようで心配だったが…。
ボトルの上部と下部ではかなり違いがあったが、私のグラスは最下部の方。そのため澱がまざってどんよりとした色調。香りは最初醤油っぽい危ない香りがただよい、時間をおくと、かろうじてバラや女性のファンデーションのような独特の香りが出てくる。味わいも峠を越えていて、甘い果実味がかろうじてデュジャックの片鱗を見せる程度。う〜ん、これは失敗。ほとんど終わりかけていました、このボトル。安全を期して、国内の酒屋で買ったものを持ち込んだんだけど、これならワインビッドで落札した方を持っていけばよかった。
【79】
銘柄 エシュゾー80(アンリ・ジャイエ)
感想 Shinさんより。久しぶりに飲むアンリ・ジャイエに期待も高まる。色調は明るいが力強く鮮やかなルビー。オレンジピール、ラズベリーのリキュール状の果実、ファンデーションやバラのエッセンス、なめし革、それにかすかにバニラっぽいニュアンス。時間をおくと干し草っぽいひなびた香りもまざる。味わいはとにかく果実味が鮮烈。ぶ厚く、なめらかで、それでいながら透明感のある果実味は、他の生産者では滅多に見られないものだ。酒質はしっかりしていて、タンニンはビロードのよう。バランス的にやや酸が強めなのと、フィニッシュのややイガイガしたようなフレーバーが玉にキズだが、当日ハンドキャリーというハンデを考えれば致し方ないところだろう。繰り返しになるが、とにかく果実味の鮮やかさと透明感は出色。やはりアンリ・ジャイエは騒がれるだけのことはあると感心した。
【93】
銘柄 シャンベルタン87(アルマン・ルソー)
感想 オレンジがかった濃いめのルビー。なめし革、ジビエ、バニラ、それにラズベリーやチェリーのリキュール。味わいは濃厚な、厚みのある果実味の第一印象。タンニンはまだしっかりとしており、酸も凛としていて、しっかりした構成。このボトル、TAKさんがフランスからハンドキャリーしたものとのことだが、さすがにコンディションはすばらしい。なんというか、「疲れていない」のだ。それに87年って通常凡庸な年と言われるけど、私自身は結構アタリに出くわすことが多い。TAKさんがドメーヌを訪問したとき、ルソー氏に「87年はもう飲んだほうがいい。」とアドバイスされたそうだが、このボトルに関しては、まだ置いておいても大丈夫なように思えた。【93】
このあと、のへさんからCh.テルトルロートブッフ86が出されたはずなんだけど、わたしはちょっと悪酔いして中座しておりました。
小一時間ほどウトウトして、戻ったら、すでに会はデザートワインに。
銘柄 エルトヴィーリャー・ゾンネンベルグ・ベーレンアウスレーゼ76
(フォン・ジメルン)
感想 かもしださんより。やや濃いめのコハク色。セメダインや紅茶アメ、カリンのような独特の香りは、しつこくなく軽やかですらある。味わいも、しっかりした甘みがありながら、豊かな酸のおかげで鈍重にならず、全般に酒質は軽やか。それでいて、余韻はじっくりと長いところは長い熟成だけがなせる技なのだろう。【92】
銘柄 シャルツホーフベルガー・アウスレーゼ76
(エゴン・ミューラー)
感想 コハク色がかった黄金色。品の良い、ミントやドライになった柑橘系果実、紅茶などの香り。味わいは優美のひとこと。しなやかな酸が果実の上品きわまる甘味とよくバランスされている。あくまで軽やかでそれでいてコクもあり、フィニッシュは複雑だが、調和がとれており、余韻は長く残る。これはもう言うことないようなデザートワイン。【94】