2001年6月16日(土)
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バーガンディ・ナイト10
バーガンディ・ナイト、今回のテーマは「コルトン・シャルルマーニュ」。個人的にも贔屓のAOCなんだけど、その特徴はと問われると、よくわからないというかひと言で現しにくいと常々思っていたので、今回はいつもにまして興味深く臨んだ。開催場所は、「蛮行」の砦、世田谷区松原の「フルール・ド・プリムール」 、 ワインはいつもどおりF木師匠のストックより。

銘柄 コルトン・シャルルマーニュ98(ジョルジュ・ルーミエ)
感想 輝きのある中程度のイエローで、ややグリーンがかっている。閉じ気味ながらも、洋ナシ、ミネラル、マロングラッセなどのほのかで密度感のある香り。味わいは丸く果実味豊かなアタック、充分な濃縮感もあって、中盤からフィニッシュにかけて果実の甘味と酸が口中に伸びやかに広がる。全体の印象はややコッテリしているけれども、豊かな広がりとともに、キリリとした密度感があるところがすばらしい。【91】
銘柄 コルトン・シャルルマーニュ95(ベルトラン・アンブロワーズ)
感想 黄緑がかった、やや濃いめのイエロー。香りは閉じ気味な中に、洋ナシ、マロングラッセ、ヘーゼルナッツなどの香り。味わいは分厚い果実味の第一印象。上質な甘味があって、酸は丸くなめらかで、トロみのあるテクスチャー。グラマラスなワイン。前のルーミエに比べると、前半の力強さは一枚上だが、後半の広がりやフィニッシュの長さではルーミエに軍配があがる。それにしても、この2銘柄の対比は面白い。【89】
銘柄 コルトン・シャルルマーニュ(ボノー・デュ・マルトレイ)
86 中程度のイエローで、色調にはまだ黄緑色が感じられる。香りは、前2銘柄とはうってかわって、柑橘系の香りがトップノーズに感じられ、ミネラル、黄色い花、それになんといってもシベット香や猫の小便系の熟成香がムンムン。味わいもしっかりした酸と柑橘っぽい果実のアタック。酸は凛としているけれども、それでいて落ち着いた印象があるのは15年の歳月がなせる業か。全般に前2銘柄のようなコッテリ感はないが、上品な広がりがあって、爽やかさと同時に芳醇さを併せ持っているところがすばらしい。【92】
85 ボトルの底の方だったためか、色調にはややどんよりしたような濁りが見られた。香りは洋ナシ、黄色い花、甘栗、ヘーゼルナッツなど、85年とは対照的なコッテリ系の香り。味わいはやや太めの酸の第一印象。果実味には濃縮感があって、中盤にはその上質な甘みが口中に広がり、フィニッシュには果実味とともに苦味も加わる。ただ、全般に輪郭がボンヤリした印象は否めない。赤だけでなく白ワインも年代ものになるとボトルの上の方と底の方はかなり違うものだと再認識した次第。【87?】
銘柄 コルトン・シャルルマーニュ83(ルイ・ラトゥール)
感想 黄金色がかった濃いイエロー。パイナップル、黄桃、ヨーグルト、花のミツ。味わいは甘く濃縮感のある果実味のアタック。酸は丸くなめらかで、果実味とやわらかい酸がうまくバランスされ、中盤にはハチミツのような甘みが口中に広がって、なんとなく梅酒のような趣がある。フィニッシュには苦味も加わり、余韻は長い。かなり熟成感があって、古酒の入り口に差しかかっているとでもいうか、若さを残したそれまでの銘柄とは明らかに違うステージにいるような印象がある。F木さんは、抜栓を早くしすぎた(約2h経過)と悔やんでいたが、抜栓直後はもっとすばらしかったそうだ。
【90】
銘柄 コルトン・クロ・ド・ラ・ベルジェンヌ93(ビショー)
感想 この辺からメモが簡略になってくる。(^^;
エッジにオレンジがかった中程度のガーネット。リキュール状のチェリー、ラズベリーなどの果実、ヨード、甘草。味わいはアタックから豊かな果実味が感じられ、酸は角がとれているがしっかりしていて、タンニンはなめらか。構成は中程度で、フィニッシュには果実味にやや苦味がまざる。【85】
銘柄 コルトン・ルナルド90(ミッシェル・ゴヌー)
感想 中程度のガーネットでエッジにはオレンジがまざる。オレンジピール、ラズベリーのシロップ漬け、ヨード、それにやや革のニュアンス。味わいは甘くやわらかな果実味の第一印象。丸く、それでいてしっかりした酸、タンニンは豊かに溶け込んでいて、中の上程度の構成。中庸を得た仕上がり。【87】
銘柄 コルトン・ブレッサンド95(トロ・ボー・エ・フィス)
感想 エッジにオレンジが見える、やや明るめのルビー。香りはやや閉じ気味な中に、ラズベリーやダークチェリーのシロップ漬け、ヨード、紅茶、それに革っぽいニュアンス。味わいは厚みのある、みずみずしい果実味のアタック。酸は丸いが豊かで、タンニンはきめ細かいがしっかり豊富にあって、ヨードっぽいフレーバーを感じる果実を中心にバランスがとれている。フィニッシュは調和がとれており果実とタンニンが残る。明るい色調とは裏腹に各要素がしっかりしたワインで、もうしばらく寝かすとタンニンが和らいで素晴らしい状態になりそうだ。【88】
このあと、例によって、差し入れやブラインドが続々。
ここから先はかなり酔っていたので、評点は放棄。
メモもかなりいいかげんです。
銘柄 ブラインド(よもぎねこさんより)
感想

色調は中程度のルビーで、エッジはやや淡い色調になっている。香りはチェリー、ラズベリーのシロップ漬け、オレンジピールなどが中心で熟成香はほとんどない。味わいは凝縮感はそれほどないが、甘くチャーミングな果実味、透明感のある酸、タンニンもなめらか。ジビエ系の香りが見られず、スパイシーな要素が少ないことなどを考えると、シャンボール・ミュジニー、もしくはモレ・サンドニの村名。ルーミエなどのクラシックな作り手の97〜98年もの。

→正解:シャサーニュ・モンラッシェ・ブードリオット98 (ノエル・ラモネ)

銘柄 Ch.レゾルム・ド・ペズ95
感想 これは私が持参したもの。
色は濃いめのガーネット。ブラックチェリーやカシス、八角や丁子などのスパイス。それに土っぽいフレーバー。味わいは凝縮感のある果実味を中心に、豊かな酸としっかりしたタンニンにより、やや内向的な表情を見せる。以前エノテカで飲んだときはすでにやわらかく飲みやすかったけど、閉じてくる時期なのか、それともやっぱりデキャンタージュが必要なのかも。
銘柄 ブラインド(A野さんより)
感想

やや明るめのガーネットで、エッジは透明。オレンジピール、ラズベリーのコンフィ、それに何かメモッているんだけど、なんと書いてあるか読めない。(^^;味わいは甘い果実味のアタック。酸はやや緩め。ローヌっぽい。 グラメノンの94年あたり?

→正解:シャトー・ヌフ・ド・パプ・ピニャン96

銘柄 ブラインド(F木さんより)
感想

かなりオレンジ色がかったガーネット。干草、ダージリン、カシスやダークチェリー。古い。70年代後半ぐらいだろう。果実味は凝縮感があってしっかりしている。芳香力はかなり強め。イタリア?いや、やっぱりボルドーかな。ただボルドーの70年代後半とするとこんなに果実味が力強いのは思い当たらない。83ラスカズあたり?

正解:Ch.セルタン・ド・メイ79

銘柄 マコン・ピエールクロ・レ・シャビーヌ(ギュファン・エナン)
感想 U保店主より差し入れ。やや黄緑がかった中程度のイエロー。柑橘系、熟したリンゴ。しっかりした酸。果実味は凝縮感があって、酸とのバランスがよい。在庫があるというので、1本買ってしまった。
銘柄 シュバリエ・モンラッシェ・ドモワゼル88(ルイ・ラトゥール)
感想 なんとF木さんより差し入れ。ああもう、メモの文字もまとも書けない酔っ払いがこんなスゴイワインいただいてよいのだろうか。黄金色がかった濃いイエロー。甘栗、ミネラル、洋ナシ、黄桃、ヘーゼルナッツ。味わいはアタックから分厚く力強い果実味。中盤さらに爆発的に果実の甘味が広がる。酸は丸く豊かで、密度感のあるフィニッシュ。
銘柄 ブラニー・SOUS LE DOS D'ANE86(ルフレーブ)
感想 途中乱入のNappeさんの差し入れは、珍しいAOCブラニー。色はオレンジがかったやや明るいガーネット。干草、ラズベリーのドライフルーツ状の果実、黒蜜。味わいは甘味の乗ったピュアな果実味。しっかりした酸となめらかなタンニンのバランスもよく、やわらかな果実のフィニッシュがすばらしい。Nappeさんに「どこで買ったの?」なんて聞いた記憶はあるんだけど、酔っ払っていて、返事がなんだったかすら思い出せない。(^^;
ブラインドは相変わらずあたらないが、まあそれはそれ。
ここで私は引き上げたが、酒宴はまだまだ続いていた。
ちなみに翌朝は、壮絶な二日酔いでした。(^^;