2001年6月2日(土)
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第一回シャルドネ探求会ワイン会
ガレンヌ」 の伊部さんが主宰するシャルドネ探求会の栄えある第一回ワイン会が松原の「フルール・ド・プリムール」の中に新しく出来た「マーフィーズ・バー」で行われた。テーマはルフレーブ。当初私は出席の予定はなかったのだけど、直前になってキャンセルが出たということで、参加させていただいた。(Y君ゴメンね!(^^;)

銘柄 ピュリニー・モンラッシェ・クラヴァイヨン
93 黄緑がかった濃いめのイエローで、色調に輝きがある。熟したリンゴ、キンモクセイ、ミネラル、奥から甘い蜜のような香りも。味わいはなめらかなアタックのあと果実味とともに丸いしっかりした酸が広がる。ボリューム、凝縮感は中程度。後半酸が腰砕けになってややフィニッシュが弱いのが残念。【85】
96 グリーンがかった濃いめのイエロー。シトラスなどの柑橘系果実、ミネラル、白い花。味わいは充実した果実味の第一印象。口の中で豊かな広がりがあって、酸は丸く伸びやかで、フィニッシュには甘い果実味と酸が層をなす。93より相当良い印象。【88】
銘柄 ピュリニー・モンラッシェ・レ・ピュセル
93 黄緑がかった濃いめのイエロー。グレーフフルーツなどの柑橘系果実、ミネラル、フローラルな香りや花の蜜のような香り。味わいはボリューム感や広がりこそやや劣るものの、酸に質感があり、なめらかなテクスチャーは見事。フィニッシュはあきらかに93クラヴァイヨンより調和がとれていて、余韻も長め。【86】
96 グリーンがかった濃いめのイエロー。ミネラル、石灰、熟したリンゴなどのまだまだ若い香りの奥からややじゃこうっぽいニュアンスも見られる。味わいは甘い果実味の充実したアタック、中盤には力強い広がりがあって、伸びやかでしっかりした酸が構成を支えている。艶ややかなテクスチャーの中にもキラキラと輝くような果実のみずみずしさもあり、とても良い表情を見せている。【90】
銘柄 ビアンビニュ・バタール・モンラッシェ92
感想 暗くなってきたので、色調は略。
グレーフフルーツ、ミネラル、黄色い花、バニラ。味わいは甘味ののった果実味の第一印象。酸はクリーンで伸びやか。中盤にかけて縦の広がりがあって、フィニッシュにも甘い果実味のフレーバーが長い余韻を形成する。力強さでは96のプリミエクリュ2本より劣るものの、バランスがよくエレガントな仕上がりが素敵。 【90】
銘柄 バタール・モンラッシェ95
感想 熟したグレープフルーツ、黄色い花、ミネラル、バニラ。閉じ気味であるが、それでも香りの密度感が抜きん出ている。味わいは力強く充実した果実味と、しっかりして丸く上質な酸とがよくバランスされており、ボリューム感もあって、トロリとしたテクスチャー。マッチョな力強さでなく、しなやかでピンと張ったような緊張感を伴った広がりがある。フィニッシュには甘い果実味と酸が層をなすが、加えてかすかな苦味が余韻をさらに複雑にする。【91】
銘柄 シュバリエ・モンラッシェ95
感想 やや閉じ気味ながら、熟したリンゴや洋ナシ、黄色い花、ミネラルなどの分厚い香り。しばらく置くと、マロングラッセやじゃこうっぽい香りも出てくるがそれなりの時間が必要。味わいはなめらかで上品なアタックのあと、充実した果実味が広がり、丸く伸びやかな酸がこれをバランスよく受け止めている。味わいには噛めるような凝縮感があって、フィニッシュにはかすかな苦味が加わり、厚く層をなすような調和のとれたフィニッシュ。余韻はもちろん長い。この日飲んだ各銘柄の美点をすべて備えたようなワイン。これはすばらしい!【93】
銘柄 ブラインド1
感想

エッジにピンクの見える濃いめのルビー。ハーブ、ユーカリ、それに白コショウなどのスパイス、カシスなどのジャムっぽい果実。味わいは甘くしっかりしと広がる果実味、若々しくフレッシュな酸。タンニンはよく熟した印象。豊かでジューシーな果実味から若いローヌと思うが、酸のしっかり感を考えると、エルミタージュか?J・L・シャーブ?え?そんなに高くない?じゃあ、クローズエルミタージュかな…(^^;【80】

→正解:ブルゴーニュ99(クロード・デュガ)
なんと先週の「平野弥勉強会」でも同じ出題があって、同じようにローヌと間違えている。進歩のない私。(^^;

銘柄 ブラインド2
感想

エッジにレンガの色調も見えるオレンジガーネット。香りは赤系のドライフルーツや梅、紅茶、干草、スパイス類など、すばらしい熟成香。かなり古いピノノワール?それにしては、香りがずいぶん力強く持続的だなあ。味わいは酸が凛として、タンニンもしっかりと残っており、フィニッシュには収斂性を残す。伊部さんいわく、「70年代前半のバローロ! 」
【82】

→正解:バローロ(グロミス)71

この日思ったこと。
・ピュセルとクラヴァイヨンは畑の位置は隣り合わせで、おそらくルフレーブの持分も1キロと離れてないところにあると思うのだけど、味わいは明らかにピュセルのほうが一枚上手。これだからブルゴーニュは面白い。
・96と一緒に飲むと 残念ながら93ビンテージは分が悪い。 単体で飲めば悪くないと思うのだろうけど、96年には伸びやかな酸と充実した果実味があって、全体の構成が一枚、いや二枚ぐらい上手の印象。
・92ビアンビニュは、力強さよりはむしろバランスのとれたエレガントさが秀逸。95年や96年とはまた違った魅力がある。
・ビンテージにかかわらず、よいワインを造っていると思うのだけど、結果的にはやはり95年と96年の秀逸さが光った。どちらのビンテージもまだ飲みごろには早いけれども、ゆっくり時間をかけて飲めば今でも充分シャルドネのすばらしさを堪能させてくれるだろう。 95シュバリエは特に秀逸。
・新オープンの「マーフィーズ・バー」は上保マダムの料理もすばらしいし、どことなくリゾートにいるような雰囲気で居心地がとてもよい。私もいずれぜひワイン会などで利用したい。