2001年5月26日(土)
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バーガンディ・ナイト9
フルール・ド・プリムールのバーガンディナイトも9回目。今回は私のもっとも好きな作り手のひとり、デュジャックだ。ワインはいつもどおり、F木師匠のコレクションより。

銘柄

シャブリ・ラフォレ90(ドーヴィサ)

感想 やや黄金色がかった濃いイエロー。香りは熟したグレープフルーツのような柑橘系の果実と洋ナシのようなまったりした果実の香りが同居。バニラ、ミネラル、キノコ、奥からハチミツのニュアンス。アタックはなめらかな果実味、酸は豊かだが丸く角がとれていて、バランスもよく、トロリとした味わい。フィニッシュに蜜のような甘いニュアンスが残る。これはすばらしいシャブリ!【90】
銘柄 モレ・サン・ドニ
96 ボトル底の方だったため、色はかなり濁っている。香りはオレンジの皮、チェリー、赤系の果実、ハーブ、それにバラなどのフローラルな香り。味わいは甘みのある果実味の第一印象。酸はしなやかで、タンニンはなめらか。ボリューム感はほどほどで、どっしりした質感や凝縮感はないが、バランスは良好。【85?】
95

やや淡めのルビーで、エッジにオレンジのニュアンス。香りにややブショネ香があるが、それほど気にならない。赤系の果実、それにバラのエッセンスのような色気のある香り。味わいは力強いふくらみがあり、酸、タンニンとも豊かで、96に比べると各要素がしっかりとバランスされている印象。【86?】

90 明るめのルビーで、エッジはやや透明になっている。95よりもむしろ若い色調。香りは甘い、バラのエッセンスのような香りに、赤系果実ノリキュールっぽい香り、やや干草っぽいニュアンスなどがまざる。味わいは甘くネットリとした果実味の第一印象、酸はやわらかく、タンニンもよく溶け込んでいて、ややひなびた干草のようなフレーバーもある。力強さや豊潤さはあまり感じないが、エレガントでかつなんというかインテリジエントな仕上がり。【87】
銘柄 クロ・ド・ラ・ロッシェ
91 中程度のルビーでエッジがやや退色して透明になっている。香りは強烈で、バニラ、カシスやダークチェリーのコンフィ、甘草、それにややなめし革やゲーミーなニュアンスが加わり、陶然とさせられる。味わいはなめらかで豊かな果実味のアタック、酸はしなやかで、ボリューム感も村名とは比べ物にならないほど大きく、バランスのとれたすばらしい味わい。あまり期待していなかったビンテージだけど、これは実にすばらしい。【93】
90 エッジにオレンジがかった中程度のルビーで、色調は明るめ。香りは洪水のような、バラのエッセンス、ファンデーション、カシス、ダークチェリーのリキュール、甘草、それになめし革や土っぽいニュアンスなど、91年をさらに上回る妖艶な香りがからみつくように鼻腔を刺激する。味わいはネットリとした甘い果実味をクリーンでしなやかな酸がよく支えており、タンニンはシルキーな質感、フィニッシュにはオレンジピールのようなフレーバーを伴って、立体的で長い余韻。味わいに関しては91年との差は思ったほど大きくなかった(91が予想外によかった)が、香りのすばらしさは文句なく本日一番。というか、過去に飲んだ全ワインの中でも屈指のもの。【94】
銘柄 クロ・サン・ドニ
83 83年は雹とカビにやられた難しい年。デュジャックの83は軽めと聞いたことがあるが、さて?
色はオレンジがかったガーネットで、エッジにややレンガのニュアンス。香りは赤と黒の中間ぐらいのリキュールっぽい果実香、干草、鉄観音、オレンジピールなど。味わいは、リキュールっぽい甘い果実のアタック、酸はやわらかく、タンニンはわりとしっかりしている。フィニッシュにはやや酸が強く出て、甘酸っぱいフレーバーをアフターに残す。 美味しいんだけど、ややグジュグジュになりかけたフルーツのようなちょっと危うげなストラクチャーを感じる。我が家にも同年のオー・コンボットがあるけど、あまり置いておかずに飲んだほうがよさそうだ。【89】
銘柄 ブラインド
感想

エッジにはっきりとオレンジがかかったやや濃いガーネット。かなり年代を感じる色合い。香りはそのわりに樽の要素が強く、カカオやチョコレートなどをトップノーズに感じる。味わいは柔らかな果実、酸がやや太めで、後半からフィニッシュにかけて、ローストフレーバーとともに、蜜のような甘いニュアンスが加わる。80年前後のローヌの古酒?【?】

→コルトン78(モワヤール)
参加者の中で、品種を間違えたのは私ひとりだけ。(^^;;;


宴はまだまだ続いていたけど、私はそろそろ酔いも回ってきたので、
途中で失礼させていただいた。いつもながら、すばらしいワインたち
をありがとうございました。