2001年3月17日(日)
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バーガンディナイト6
フルール・ド・プリムールの恒例のワイン会、今回のテーマはポンソ。参加者は男ばかり7人だったのに加えて、上保店長の奥様が風邪で寝こまれていて、若干彩りを欠いたが(笑)、私にとってはみなさん顔見知りだったこともあり、気楽な楽しい会だった。ワインはいつものとおり「ガレンヌ」によく登場する藤木師匠のストックから。そういえば後半は「ガレンヌ」の伊部御大も乱入されてましたっけ。(^^)

銘柄 モレ・サン・ドニ・モン・リュイザン96
感想 シャルドネとアリゴテを混醸しているとか。
輝きのある濃いイエローでやや黄金色がかっている。リンゴ、ミネラル、ヘーゼルナッツ、じゃこう。それに甘いシロップのような香りも。味わいは甘く艶のある果実味が印象的。酸は豊かで生き生きとして、ミッドパレットの広がりもあり、表情豊か。フィニッシュにやや苦味が加わる。セレナ・サトクリフ女史は酷評しているけど、どうしてどうして、悪くないじゃない。 【83】
銘柄 モレ・サン・ドニ・プリミエクリュ「Cuvee des Alouettes」96
感想 プリミエクリュとのことだが、いくつかの畑の混醸だろうか?
明るめのルビーでエッジは透明になっている。香りは若くやや硬質な印象。赤系のフレッシュなフルーツ、たとえばイチゴ、ラズベリーなどに加えて、ややゲーミーなニュアンス。味わいは酸がしっかりしていて、タンニンは乾いている。肝心の果実味がフラットというか前面に出てこない。現時点ではやや期待ハズレだが、熟成するとどうなるのか… 【81】
銘柄 クロ・ド・ラ・ロッシェ
96 中程度のルビーで、エッジは透明になっている。香りは最初華やかだったが、グラスの中で閉じこもりがちになる。イチゴ、ラズベリー、シナモン。味わいはなめらかな果実味のアタック。酸は丸く質感があって、タンニンもなめらか。フィニッシュに甘みが乗ってくるものの、余韻はストンと消える印象。果実の甘みの質がなんとなく表層的というか、浮いている感じがする。まだ複雑さは出ておらず、今飲むのはもったいないだろう。【84】
88 明るいルビーで、色調は淡め。ジビエ、なめし革、それにスパイスのニュアンスがあり、華やかですばらしい香り。アタックはスムーズな果実味が感じられ、中盤に甘みがじんわりと広がる。88ビンテージにしては酸が大人しくバランスもよい印象。大柄ではないが、よくまとまった美味しいワインだ。【86】
83 オレンジがかかった中程度のルビー。麦わら、赤系果実のドライフルーツ、ドライフラワー、キャラメル、中国のスパイス。味わいは甘く旨みをともなった果実味がじんわりと広がる。酸はしっかりしており、タンニンはよく溶け込んでいるが、ややザラつく感じもある。といっても全般にはきれいに熟成していてバランスもよく、好印象。【87】
銘柄 シャンベルタン87(ドメーヌ・デ・シェゾー)
感想 ポンソの畑はシェゾーから借りているため地代としてワインの半分はシェゾーに渡されドメーヌ・シェゾーのエチケットで市場に出回る。全体にオレンジがかった明るめのガーネット。イチゴやラズベリーをシロップに漬けたような香り、シナモン。香りは閉じ気味で、拍子ぬけするほど熟成感が感じられない。味わいは甘い果実味のアタック、酸はしなやかで、タンニンもなめらかであり、各要素の質感はクロ・ド・ラ・ロッシェより上手。ただ全般に意外なほど若々しい味わいで、悪くいうとあんまり複雑さを感じない。なんだか不思議なワイン。【86?】
銘柄 シャンベルタン83
感想 やや濃いめのルビーで、オレンジがかかっている。ドライフルーツ、ワラ、奥のほうからなめし革やジビエののニュアンスが感じられ、大変心地よい香り。味わいはなめらかで厚みのある果実味の第一印象。酸はしなやかのひとことで、タンニンはきれいにとけこんでおり、調和のとれたフィニッシュにはややコーヒーっぽいフレーバーを感じる。全般に丸く過角のとれたバランスがすばらしく、果実味もクリーンで厚みがあって、すばらしい。ゴージャス。【92】
銘柄 ブラインドで。
感想 藤木さんよりさしいれ。ピンクがかった濃いガーネット。足は長め。エーテルや、ハーブっぽいような不思議な香り。これは若そう。味わいはたっぷりした果実味。酸もしなやかで、タンニンもなめらか。やや緩めの構成ながら、豊かな果実味を中心にバランスのとれたグラマラスなワイン。グルナッシュかな?あてずっぽうで、ラヤスのシャトー・ヌフ・デュ・パプ・ピニャン98! 【84】
→正解:クローズ・エルミタージュ(ダール・エ・リホー)
南部と北部を間違えるとは、ちょっとショック。(--;
それにしても、あんまりシラーという感じがしなかったんだけど…。
銘柄 またブラインド。
感想

濃いルビーで、エッジは紫。ブラックベリーのコンフィ、ハーブ、ピーマン。凝縮した果実味のアタック。酸もしっかりしており、どちらかというと引き締まった構成。フィニッシュにコーヒーのようなフレーバーと果実味が感じられる。品種はカベルネ。う〜ん、ただ産地がわからないのだ。イタリア?もしくはカリフォルニアだったらソノマ?【83】
→正解:アルマヴィーヴァ97

前回のセーニャに続いてのチリワイン。参りました。(--;

銘柄 さらにブラインド。
感想

上保さんからの差し入れ。オレンジがかった濃いルビー。非常に華やかな、ジビエ、オレンジピール、革などの熟成香。味わいは旨みを伴った果実味、酸は豊かでタンニンに収斂性がある。線はどちらかというと細めでシリアスなワイン。品種はカベルネでしょう。年代は80年代半ば。でもこれも産地がわからない。ボルドーで80年代半ばでこれだけタニックというと86年?でも86だったらこんなに痩せてないだろうし…。84、87にしてはタニックだし…。などと考えているうちに、思いついた。そうだ!日本のカベルネでしょ!【82】
→正解:リッジ・モンテベロ87

もう勘弁してください。   (--;

このあと、ニュージーランドノシャルドネなども出たようだけど、私は翌日法事だったため、宴もたけなわの中、今回早めに帰らせていただいた。それでも夜中に目覚めてしまうのはやっぱり後半のブラインドで飲みすぎているんだなあ、と反省。

まあそれはともかく、藤木、上保両師匠ごちそうさまでした。