2001年3月9日(土)〜16日(金)
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日時 2001/3/16
コメント 私が携わっている新会社の創立総会が無事終了したので、夜は打ち上げ。思いがけず良い銘柄を飲めたのはいいのだけど、数日来の疲労がたまっていたせいか、酔いが回ること、回ること。
一軒目 赤坂の和食の店「湊」にて。
・カレラ・セントラルコースト・ピノノワール98
淡めのルビー。香りは赤系フルーツに加えて、ゴムのような独特の香り。甘みの乗った果実味はチャーミングだが、酸がややダレて緩慢な印象。【72】
・リッジ・リットンスプリングス97
中心に黒みがかったとても濃いガーネット。ブラックベリーやさまざまなスパイス、ビターチョコなどの香り。味わいも濃く、甘く濃縮した果実味とよく熟した豊かなタンニン、アルコール度も高く、とにかく濃厚。久しぶりに飲んだが、これはこれでスゴイワインだ。【85】
二軒目

2次会は西麻布の某所で、シャンパーニュ三昧。
・ルイ・ロデレール・クリスタル・ブリュット94
暗かったので色はわからず。勢いがあって豊かな気泡。軽く焼いたトーストや白い花。豊かな果実味としっかりした酸のバランスがよく、中庸をえた味わい。【85】
・ボランジェR・D88
気泡はさらに細かいが勢いはクリスタルほどではない。リンゴ、白い花、上質なビスケットのような香。味わいはミッドパレットに蜜のような甘みを感じ、ほどよいコクがあって、クリスタルより繊細。調和のとれたフィニッシュと余韻の長さがすばらしい。【89】

洋ナシ、クロワッサン。白い花。芳醇な果実味とそれを受け止める酸の高次元でバランスがとれており、R・Dのあとに飲むと味わいによい意味での軽やかさがある。羽毛のようなフィニッシュ。【88】

日時 2001/3/12
銘柄 ヴォルネイ96(マルキ・ダンジェルヴィル)
産地 仏>ブルゴーニュ>ヴォルネイ村
購入店 カーヴ・ド・リラックス
価格 5000円弱(だったと思う…)
コメント 色調はやや明るめのルビーでエッジはさらに淡い色調。香りはイチゴ、ラズベリー、バニラ、ほんのりなめし革。味わいは最初酸が目立ち、「酸っぱい」印象だったが、時間と共にピュアな果実味が前面に出てくる。タンニンはとてもなめらかで、大きくはないがしっかりした構成。後半には豊かな果実と酸にやや苦味が加わって、立体的なフィニッシュ。全般に高めの酸と透明感のある果実味が特徴の凛とした印象のピノという印象。【82】
日時 2001/3/10
銘柄 ボーヌ・クロ・デ・ムーシュ・ブラン94
(J・ドルーアン)
産地 仏>ブルゴーニュ>ボーヌ
購入店 マスモト
価格 5480円
コメント

色はかすかにグリーンの色調を残した濃いイエローで輝きが有る。香りは甘く豊かな、黄桃、蜜、シナモン、黄色い花、ナッツ。味わいはよく熟して甘みを伴った果実味の第一印象。丸くなめらかな酸とのバランスもよく、全般にふくらみがあって豊か。フィニッシュにも甘い果実味が残り、余韻も長め。複雑さはあまりないが、外向的でバランスのよい秀逸なシャルドネ。【86】

感想

今週末はワイン会がそこかしこで行われているようだが、私は参加しようにも仕事がピークでどうにもならない。せめて家で飲むワインぐらいはちょっと贅沢しようと、今日も掟破りの5千円超ワインを。選んだのはドルーアンの高名な白、ボーヌ・クロ・デ・ムーシュ。モンラッシェ系やムルソーのトップドメーヌのような深みや複雑さこそないが、94年という今ひとつの年にして、非常にバランスがよく飲みやすい豊かな味わいはさすがといいえるものだった。

日時 2001/3/9
銘柄 マセート87
産地 伊>トスカーナ
購入店 オークション(ワインビッド)
価格 税・手数料込みで約1万円
コメント 色は充実した濃いガーネットで、エッジにかすかにオレンジの色調が見える。香りは当初閉じていたが、1時間ほどすると、丁子などのスパイス、ワラ、プルーン、ブラックチェリーのジャム、ヨード。味わいは濃厚でジャムっぽい果実味を第一印象に感じ、酸はしっかりしていてやや強め、タンニンはキメ細かく、コクがあってしっかりしたストラクチャー。ややひなびたようなワラっぽい含み香を感じるところに87年という年代を感じるが、全般にまだ力強くドロリとしたテクスチャーがあって、しつこいぐらいの果実味が特徴。個人的には好みじゃない。【79】
感想 仕事がとりあえず第一関門を突破できたので、今日はちょっと奮発して、年末にワインビッドで落札した87マセートを開けてみた。栓を抜いてみるとややコルクが乾いている。しかもほとんどコルクが染みていないところを見ると、立てて保存されていた可能性大。開けたてに一瞬ホコリっぽい臭いがしたが、それはすぐに落ち着いた。ただ、当初は味わいがバラバラで香りも閉じており、香りがようやくたってきた1時間半後には今度は酸が強めに出るなど、なんだかよくわからない。新世界のメルローのようなジャムっぽい果実味があって味わいはかなり独特。マセートの初ビンテージだが、この時期はまだ試行錯誤だったのだろうか?あるいはコンディションが今ひとつだったのか?