やや濃いめのルビーで、エッジはやや透明になってきている。香りは強くはないが、染み入るような、ブラックベリー、プラム、土、丁子などのスパイス。味わいはややワラのような熟成したフレーバーを伴った穏やかな果実味、タンニンはとけこんでなめらか。酸がややフィニッシュに強めに出るのが惜しい。凝縮感には乏しく、やさしく軽めに仕上がったワインだが、きれいに熟成してちょうど飲みごろになっている。 【82】
ヴォルネイ・タイユピエ９４ （ユベール・ド・モンティーユ）
エッジにかすかにオレンジの気配が見える濃い目のガーネット。土、ナツメグ、丁子、木の根、ブラックベリー、ビターチョコ。味わいは、攻撃的ではないが非常に豊富で粉っぽいタンニンが特徴。酸もしっかりしていて、それらを受け止めるべき果実味はやや物足りない印象がある。フィニッシュにはビターチョコっぽいフレーバーが感じられるが、余韻はストンと消えてしまう。シリアスでストラクチャーがしっかりしたワインだが、時期的なものもあるのか、今はタンニンと樽のフレーバーばかりが目立つ。飲み頃はまだ先だろう。
やや濃いめのルビーで、エッジはやや透明になってきている。香りは強くはないが、染み入るような、ブラックベリー、プラム、土、丁子などのスパイス。味わいはややワラのような熟成したフレーバーを伴った穏やかな果実味、タンニンはとけこんでなめらか。酸がややフィニッシュに強めに出るのが惜しい。凝縮感には乏しく、やさしく軽めに仕上がったワインだが、きれいに熟成してちょうど飲みごろになっている。
色はエッジにピンクがかった濃いめのガーネットで、やや熟成が始まっているような色合い。香りはブラックベリー、杉の木、土、スパイス、それにややスモーキーな香りも。味わいは、凝縮感はないが、果実味がやわらかく、チャーミング。タンニンは粉っぽいが攻撃的ではない。フィニッシュには果実味とともに木質的なフレーバー。やや痩せたストラクチャーだが、クリュブルジョワクラスとしてはよくまとまっている、と思う。【79】
色は濃い目のイエローでややグリーンがかっている。香りは熟成香がムンムン。じゃこう、ヘーゼルナッツ、バニラ、白桃、シナモン。味わいは甘みの乗った果実のアタック、それを受け止める酸も豊かで、コクもあり、グラマラスな構成。フィニッシュにはしっかりした苦味が加わり、余韻の長さは中程度で、苦味が味覚を支配する。98とまだ若いわりにはずいぶん熟成感があるのはこういう作り手なのか、それともやや熱が入ったか？
色は中程度からやや明るめのルビーで、エッジは透明になっている。香りは弱めで、かわいている。ラズベリー、バニラ、白コショウ、わら。
味わいは酸がしっかりしており、タンニンも豊か。後半には苦味をかなり強めに感じるが、残念ながら肝心の果実味が引っ込みがちで全体の構成も細身。アフターにはタンニンがしっかりと残る。ゆっくり飲んでいれば、果実味に甘みが乗ってこないかと期待したけど、そうはならず、ギスギスとした酸っぱくシブイワインになってしまった。
【72】