2001年2月24日(土)
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青葉台ワイン倶楽部ワイン会
早いもので、青葉台ワイン会も6回目。 今回は膨大なストックを誇るのへさんのコレクションの中から、珠玉の名品の数々を。会場を提供してくださったのはTさん。奥様の料理も大変美味しゅうございました。
いやいや幸せ。

銘柄 ミュジニー・ブラン92(コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ)
感想 シャンボール・ミュジニーに白のグランクリュがあることはあまり知られていないが、それもそのはず、その区画はわずか0.3ha、生産量は20hl。しかも93年を最後に若木に植え変えられため、今ではミュジニー・ブランの名前では出荷されない。(現在はブルゴーニュ・ブランの名前で売られている)さて、その珍品、実力は?
色はアップルジュースのような濃厚な、微妙にグリーンがかったイエロー。 トップノーズに柑橘系の果実香、バニラ、バター、アーモンド、じゃこう、しばらくおくと黄桃のような香りやハチミツのような香りが出てくる。トロリとした甘い果実味のアタックはなめらかで、酸は豊かだが丸く角がとれており、構成は豊かなふくらみがあってそれでいてピンと張ったような緊張感を有しているところがすばらしい。フィニッシュには果実とそれを支える酸が長い余韻を形作る。この銘柄、イマイチ評論家筋の評価は芳しくないようだが、なんのなんの、グランクリュの風格十分だ。参加者からは「シュバリエ・モンラッシェに似ている」の声も。【94】
銘柄 ヴォルネイ・クロ・ド・ラ・ブースドール76
(ドメーヌ・ド・ラ・プースドール)
感想 色は濃いガーネット。エッジは複雑なオレンジの色調だが、ビンテージを考えると意外なくらいの濃さ。香りはカシスやブルーベリーのシロップ漬け、かつおだし、ヨード、麦わら。味わいは旨みを伴った果実味の第一印象を感じるが、しだいに果実味には甘みがのってくる。酸は後半やや強めに感じるが、バランスは良好。全般にスパイシーなフレーバーがあって、コクもあり、まだまだ強く若々しい雰囲気。蔵出しということだが、さすがにすばらしい状態だ。【89】
銘柄 ヴィエーユ・ヴィーニュ・フランセーズ89
(ボランジェ)
感想 先日飲んだばかりなのに、またVVFとは、こんな贅沢していいのか。
濃いめのイエローで、やや黄金色がかっている。気泡は緻密で力強い。品の良いイースト香の奥から焼きリンゴや蜜のような濃縮した香り。味わいは力強い気泡とともに濃縮感のある果実味がシュワッと口の中に広がる。果実の甘みが心地よく、酸も上質でしなやか。スマートさとコクとが絶妙のバランス感でもって両立している。前回よりやや力強さを感じるのは、供出温度と気泡のせいか?フィニッシュは相変わらずすばらしいバランス感で長く甘い余韻。温度は低めの方が輪郭がしっかりして美味しくいただけた。 【93】
銘柄 シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ86(アルマン・ルソー)
感想 濃いめのオレンジガーネットで、エッジは透明になっている。鉄、コーヒー、バニラ、八角、土、ラズベリー、それに藁などの複雑で素晴らしい香り。味わいはなめらかで透明感のある果実味。酸もクリーンでしっかりしていて、タンニンはきめ細かいが豊か。時間とともにボリュームが出てくるストラクチャーはしっかりしていて、大きいワイン。フィニッシュにはややタンニンが目立ち、まだ熟成しそうな雰囲気もある。クラシックですばらしいピノ。86ビンテージも捨てたもんじゃない。【93】
銘柄 リシュブール87(DRC)
感想 久しぶりに飲むDRC。中心に黒みすらかかった濃いめのオレンジガーネット。全般にややレンガのニュアンスが見える。香りは静謐な深みのある香り。ラズベリーやカシスなどをシロップ漬けにしたもの、紅茶、甘草などのスパイス。ほのかに革とミルキーなニュアンス。味わいは旨みのあるスパイシーな果実味のアタック。酸が最初強めに出るが、時間とともに落ち着いていくる。タンニンも最初暴れがちだったが、しだいにこちらも落ち着き、時間と共に果実の甘みも増して、すばらしい表情を見せた。存在感のあるワイン。客観的にはルソーのほうがよかったと思うけど、その後にこれを飲むとルソーを忘却のかなたに追いやってしまうような、そんなインパクトがある。【92?】
銘柄

Noble One96

感想 黄金色がかった濃いイエロー。ビニール、トロピカルフルーツ、ハチミツ。アタックに厚みのある果実味、甘くネットリした味わいで酸は丸いがしっかりとあって、果実の甘さを支えている。やや「太め」だが、美味しいワインだ。品種はなんだろうと思ったら、セミヨンだって。【84】
銘柄 Dolce97(NapaValley)
感想 やや濃いめのイエローで、黄金色がかっている。キャラメル、ユーカリ、ミント、黄色い花。アタックに甘い、キャラメルのような果実味。酸はしっかりしていて全般に軽めのバランスに仕上がっており、前銘柄に比べるとこちらのほうが品格があって、ある程度量を飲んでも飽きがこない印象。今日のラストを飾るのにふさわしいワイン。【88】