2000年1月27日(土)〜28日(日)
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1/28 白いカラスの会
「白いカラスを見つけるより難しい」と巷で言われている、ボランジェのVVF (ヴィエーユ・ヴィーニュ・フランセーズ)をトレジャーハンターよもぎねこさん がゲット。それをメインにすばらしいワインたちを「ランスYANAGIDATE」で いただきました。

銘柄 サヴァニエール・クロ・ド・ラ・クーレ・ド・セラン94
(ニコラ・ジョリー)
感想 よもぎねこさん持参。 黄金色がかった、濃い目のイエロー。 香りは変幻自在で、最初火を通したリンゴ、ビニール、蜂蜜、黄色い花、 ゴマ油などが感じられたが、時間をおくと、カリンや白い花の印象が 強くなる。 味わいは丸く粘性があって、トロリとしたテクスチャー。 果実味は品のよい甘みを伴い、丸く角がとれたクリーンな酸。 それでいてちょっとショッパイようなミネラル風味がある。 全般に果実のふくらみに負けない酸があって、構成要素がしっかりしているわりに 軽やかな味わいが楽しめる。余韻には蜜のような果実味が甘く糸を 引くように持続。すばらしいワインだ。【89】
銘柄 シャサーニュ・モンラッシェ・シェネボット89(ルロワ)
感想 Jordan氏持ち込み。 かすかにグリーンがかった濃い目のイエロー。 香りは特徴的なじゃこう(シベット)、よく熟した柑橘類、ミネラル。 味わいは89と思えないような若々しさがあり、コンディションの良好 さを感じさせる。 非常になめらかなアタック、果実味はみずみずしささえ感じさせ、酸は 透明感があってバランスが高次元でとれている。 ギュッとつまったような緊密なストラクチャーではないが、おだやかで無理 のない自然体のバランスがすばらしい。【89】
銘柄 ヴィエーユ・ヴィーニュ・フランセーズ89(ボランジェ)
感想 ボランジェの誇る超レアものブラン・ド・ノワール。 ややオレンジやサーモンピンクの見える濃い目のイエロー。黄金色のニュアンスも。 気泡はキメ細かくゆっくり。 香りは火を通したリンゴや上質のクロワッサン、栗、クリームブリュレなどが渾然一 体 となった、えもいえぬ芳香。特筆すべきはそのイースト香の品のよさ。他の香りによく溶け込んでいて、大変上質な香りを形成している。 味わいはとにかくなめらかでウエルバランス。 質感のある泡の刺激とともに、豊かな果実のアメのような濃縮した甘みがじんわりと 口中で広がる。それを受け止める酸はしなやかでクリア。 フィニッシュの炭酸の消え方はまるで粉雪がとけるようで、その後に細く長い果実の 余韻が持続する。どこにも突出した部分がなくすべてが緻密にバランスがとれてい る。 いや、これはすばらしい。過去飲んだシャンパーニュの中でまちがいなくベストのひとつだ。【94】
銘柄 Ch.ガザン67
感想 これもJordanさん持参。 エッジにオレンジがかった濃い目のガーネット。香りは甘いカシスなどの赤と黒の中 間 の果実のリキュール、かつおだし、スーボワ、ヨード。 味わいはうまみを伴った果実味がしっかり残っており、酸はやわらかく、タンニンは きれ いに溶け込んでいて、全体の構成はすべてにおいて角がとれていてエレガント。 心地よいバランスとすばらしいコンディションが魅力のワイン。さすがマーラベッセ もので すな。【88】

いやいや、VVFは私の期待を大きく上回るすばらしさ。その前後を囲むワインたちも いずれ劣らぬ逸品ぞろいで、至福の一夜を過ごさせていただきました。 御世辞でなく、こんなにすべてのワインのレベルが高かったワイン会は久しぶりだ。VVFとクーレ・ド・セランをお持ちいただいたよもぎねこさん、ルロワとガザンをお 持ちくだ さったJordanさん、この会をご手配いたいだいたNappeさん、いろいろと笑わせてく れた? えりかさん、どうもありがとうございました。




雪のため、予定されていた「メオ・カミュゼの会」が中止。 家でおとなしく雪見酒でも、と思っていたんだけど、結局Nappe氏&よもぎねこ女史と三茶 小田島に繰り出すことに。よくやるよ、まったく。(笑)

銘柄 ムルソー・グートドール98(アラン・コシュ・ビゾー)
感想 濃い目のグリーンイエロー。 香りは典型的な、バター、ナッツ、シナモン、黄桃など。 アタックは豊かでみずみずしい果実味。酸は丸いが しっかりしていて、ややバランス的にまさっている感もある が、その分鈍重にならずはつらつとした印象も受ける。 今の時点で素直に美味しいワイン。これだけ香り、味ともに 開いていたのは、デキャンタージュしたことも寄与しているの だろう。【84】
銘柄 ボーヌ・クロ・デュ・ロワ88(トロ・ボー・エフィス)
感想 私が持ちこんだもの。色はエッジにはっきりとオレンジがかった中程度のガーネット。 香りは革、ジビエなどの熟成香が良く出ていて、他に乾いた 赤系の果実や梅干し、ヨード、しばらく置くとコーヒーなど。 味わいはさらりとした甘みの乗った果実味、タンニンはきれいに とけこんでなめらかな飲み口。酸はフィニッシュにかけてやや 存在を主張。熟成段階においてやや発展途上という感じで、 構成は決して大きくないが、やさしくチャーミングなワイン。 小田島のご主人いわく、「薄めた赤チン」だって。さすが!【85】
銘柄 ジュブレイ・シャンベルタン・クロ・サンジャック83
(ルイ・ラトゥール)
感想 お店より差し入れをいただく。 エッジが透明になって熟成を感じる明るめのルビー。 香りは乾いた熟成香がトップノーズに感じられる。乾いたワラ、 ジビエ、鉄っぽい香り。 しばらくすると、赤系果実のリキュールのような甘い香りが出てくる。 味わいはねっとりした、それでいてクリーンな果実味の第一印象。 酸はしなやかで腰があり、タンニンは豊かで、フィニッシュに果実味と ともに、やや強めに顔をのぞかせる。厚みのある果実味を中心に美しく 熟成した、がっしりした構成のピノ。すばらしい。【87】