2000年6月24日(土)
NEXT→

「青葉台ニュース」ワイン会

「青葉台ニュース」かもしださん主催のワイン会に参加。出席者はかもしださんご夫妻、Andyさん一家、藤井座長、のへさん、うえさん、しんかわ酒店竹之内さん。みなさんとは初対面だったんだけど、 日ごろHPや掲示板でお世話になっていることもあって、初めてという気がしなかった。(って、私が傍若無人だっただけか…)それにしても、会って話してみると、改めて出席された方々のワインに対する知識経験の豊かさには舌をまく思い。開催場所となった藤が丘のレストラン「ミュー」は料理も美味しく雰囲気もよく、その割に値段もリーズナブル。すばらしいワインたちとともに至福の時を過ごさせていただきました。

銘柄 ポール・ロジェ・ブリュット86
仏>シャンパーニュ/泡
感想

うえさんがしんかわ酒店で購入されたもの。色は暗くてあまりよくわからないんだけど、概ね中程度のイエロー。気泡は細かく、年代のわりには勢いがある。香りは最初トップノーズにダンボールのような香りを感じたが、少し置くとそれも消えて、白桃、白い花、イースト。それにややジャコウっぽい香りも。味わいはマイルド。酸はよく調教されて角が取れて丸く、果実味は86という年代のわりに若さが感じられ、エレガント。さわやかさとコクのバランスがとれていて、美味しいシャンパーニュだ。

銘柄 シャサーニュ・モンラッシェ・クロ・サンジャック92
仏>ブルゴーニュ>シャサーニュ・モンラッシェ1級/白
感想 藤井座長ご持参。色は暗い中でもよくわかる、やや黄金色がかった濃いめのイエローで鮮やか。香りはやや閉じ気味だが、洋ナシ、白い花、イーストなどの上品な芳香がほんのりと。
味わいはすばらしい。酸は丸くおだやかで、バランス的には控えめといっていいくらいなんだけど、それでいてしっかりと存在感があり、果実味は品のよい甘味を伴って、フィニッシュに蜜のようなピュアな余韻を残す。すばらしい熟成状態のワインだ。
銘柄 ゲリー・ファレル・ピノノワール97
米>カリフォルニア>ソノマ>ラシアンリヴァーヴァレー/赤
感想 Andyさん持込み。色は濃い目のルビー(と思う)。香りはイチゴ、ラズベリーなどの分厚く甘い果実、バニラ、軽く焼いたトースト。しばらくおくと甘い砂糖菓子のような香りに。味わいはとても豊かで厚みのある果実味が印象的で、タンニンは木目細かく、酸はしっかりしているが上質。フィニッシュにも豊かな果実味が口の中に広がって甘く長い余韻を形成する。とてもグラマラスなピノノワールなんだけど、しっかりした酸のおかげでボテッとならない。先日飲んだブラウンランチもすばらしかったけど、これも凄いワイン。
銘柄

ニュイ・サンジュルジュ・Aux Lavires89
仏>ブルゴーニュ>ニュイ・サンジュルジュ/赤

感想

かもしださんのご持参は恐れ多くも、ルロワのドメーヌもの。
色は濃い目のガーネットで明るいところだとたぶんオレンジがかっているのだろう。濃縮感を感じさせるドロリとした色調だ。香りは注いですぐはモワッとした熟成香を感じたが、その後は閉じこもり気味になる。それでもよく熟したイチゴやラズベリーのコンフイ、ヨード、血などに加えて、ややジビエや革のニュアンスが感じられる。 味わいはややかつおだしのような旨み系の味わいを伴った果実のボリューム感が印象的。酸、タンニンとも豊富で、これらが渾然一体となって溶け込んでいく、その途上のような状態。余韻も長い。
ゲリー・ファレルが溌剌としたナイスバディの20代とすれば、こちらはしっとり大人の色気の30代半ば、という感じ。で、私の好みはどちらかって?それはまあ…(^^;

銘柄 ペイルローズ・Clos des Cistes95
仏>ラングドック・ルーション> コトー・デュ・ラングドック/赤
感想

しんかわ酒店竹之内さん持込み。色はよく確認しなかったが、たぶん濃いガーネットだと思う。香りはブルーベリーのコンフィ、黒コショウなどのスパイス、すこし置くとメンソール。味わいは豊かで凝縮感のある果実味、タンニンは豊かだが木目細かく、酸はしなやかさが際立つ。フィニッシュには層をなすような味わいが感じられ、余韻も長め。知らない銘柄だけど、これもすばらしいワインだった。

銘柄 Ch.デュクリュボーカイユ86
仏>ボルドー>メドック2級>サンジュリアン村/赤
感想 下のモンダヴィとともに私の持ち込んだもの。これ以降色チェックせず。香りはブラックベリーのコンフィ、木の根、墨汁、漢方系のスパイスなど凝縮感のある沈み込むような香りながら、やや生醤油香が出ているのが残念。味わいはタンニンがまだまだしっかりしており、酸はしなやかで、ストラクチャーのしっかりした味わい。 ただ、昨年末にエノテカで飲んだものに比べると味わいが劣る感じなのは、コンディションの差か…
銘柄 ロバートモンダヴィ・カベルネソーヴィニヨン・リザーブ92
米>カリフォルニア>ソノマ/赤
感想

信濃屋で特売で売っていたもの。以前店頭で試飲したことがあり、そのときの印象はなかなかだったので今回持参。
香りはブラックチェリーのコンフィ、甘草、インク、エスプレッソ、ココアなど大変凝縮された印象。味わいはアタックまろやかながら、その後に強烈なボリューム感のある果実味が口中に広がる。タンニンは豊富で木目細かいが、運搬疲れか、やや暴れている感がある。以前飲んだときはもっとベルベットのような感触だったのだが。酸はしなやかで、全体の味わいを引き締めており、アフターにはココアパウダーのようなフレーバーも加わって、重層的な味わい。本来はもっとエレガントさがあると思うんだけど、ちょっと運搬の影響があったみたい。

銘柄 しんかわ酒店竹之内さんより、ブラインドで。
感想

色はかなり濃いガーネット。香りはトップノーズから強めのハーブ香、それも乾燥ハーブ系でなく、青っぽい茎のような香り。この時点で私はカベルネ・フランと確信。味わいは果実の凝縮感があり、タンニンもきめ細かく、酸は落ち着いている。フィニッシュにもフレッシュ感のある果実味。でも南半球によくあるジャムっぽい果実味じゃない。きっとこれはシノンあたりの相当よいつくり手のもの。と、あくまでフランにこだわる私。
ところがかもしださんは、「南仏のワイン」と主張。う〜んたしかにこの酸度の低さはロワールというよりは南っぽいんだよね〜。でも南のワインだともっとスパイスや生臭い感じの香りがしそうだし…
さて、正解は?
「Ch.MANSENOBLE」
仏>ラングドック> コルビエール/赤

やっぱり南仏でした。私のパターンは論理的な思考をせずに思い込みで突っ走っるというブラインドにおける悪い例。それにしてもこれを南仏と正解したかもしださんはすごい!

銘柄 ジンファンデル・エッセンス97
(サンタバーバラ・ワイナリー )

米>カリフォルニア> サンタバーバラ/赤甘
感想


いや、このワインには驚かされた。
色はピンクがかった濃いルビーで、香りが独特。甘酸っぱい、アンズや干しプルーン、イチジクなどの濃厚でかぐわしい香り。
味わいは、果実のトロッとした甘味に対して、酸がすごくしっかりしていて、このきわどいバランスがフィニッシュまで続き、ワインというより梅酒のような味わい。なんでも「ソムリエ2」にも登場する超レアなワインだそうだけど、たしかにこのワイン会のラストを飾るにふさわしい強烈なインパクトがあった。
のへさん、ごちそうさまでした〜。

みなさん持ち寄りゆえ今回は点数つけなかったけど、どれもすばらしいワインだった。かもしださん、どうもありがとうございました。