2000年6月22日(月)〜24日(土)

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日時 2000/6/22
銘柄 Ch.ブラネール・デュクリュ97 (demi)

仏>ボルドー>メドック4級>サンジュリアン/赤

購入店 やまや
価格 1980円
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紫がかったやや濃いルビー。 香りは最初華やかだが、すぐに閉じこもりがちになる。 ラズベリーのシロップ漬け、黒砂糖、甘草、黒土、ややメンソール。 味わいはフレッシュでリッチな果 実味とモカっぽいフレーバーを アタックに感じ、酸は豊富だがやわらかく、タンニンは驚くほど丸くしなやか。 決して水っぽくはないが、かといって凝縮感は感じられず 、ジューシーでほんわかとした印象。
【73点】

雑感 どうも97ビンテージのボルドーは好きになれない。この銘柄もご多分にもれず、今でもすでに美味しく飲めるんだけど、そのタンニンのやわらかさは長い熟成を 経て無駄な贅肉を落としたようなものとは異なり、なんというか軟体動物のよう なストラクチャーの危うさを感じてしまう。同じボトルがまだあるので、夏を越した頃にどうなっているかもう一度飲んでみたい。
日時 2000/6/23
銘柄 カルメン・レゼルバ・CS97

チリ>マイポヴァレー

購入店 やまや
価格 980円
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中心部が黒みをおびた非常に濃いガーネット。香りは抜栓当初はホコリっぽい香りや、茎っぽい青さを感じたが、少しおくと凝縮したカシスのジャム、チョコレート、甘草。
味わいは濃縮感のある果実味が印象的。ジャムのようなギュッと詰まった印象がある一方でややまとわりつくようなしつこさも感じる。酸は豊富だが丸くやわらか、タンニンはよく熟して溶け込んでいる。ココアパウダーや焦げたようなフレーバーもあって、フィニッシュには充実した果 実味が口中に広がるが、余韻は短めでスッと消える。
【77点】

雑感 97年のカルメンは半ダースほど買い込んだまま実家に置き去りになっている。したがって実家に行った時にしか飲む機会がない。前回飲んだのは3月27日だったので、ほぼ3ヶ月ぶりというわけだ。その時にの印象に比べると明らかに青っぽさ、固さが後退して飲みやすくなってきており、1000円としてはよく出来たワインだと再認識。残りのボトルについては、面 白いので3ヶ月おきに飲み続けてみようと思う。

6月24日(土)信濃屋テイスティング会(13:00〜)
日時 2000/6/24
銘柄 クロ・デ・リタニ96

仏>ボルドー>ポムロール/赤

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縁にややオレンジが見えるやや濃いガーネットで、エッジへのグラデーションが美しい。香りはラズベリー、プラムなどのコンフィ、木の根、甘草、乾燥ハーブ、樽からのモカ、ココア。しばらくするとメンソール。味わいはアタックにやわらかい果 実味。青さはないが、乾燥ハーブっぽいフレーバーがある。酸はじんわりと包み込むような豊かさ、タンニンはやわらかく熟している。フィニッシュにもまろやかで甘みを伴った果 実を感じ、余韻は長い。パワフルさはないが、バランスがよくしなやかなワイン。結構好きなタイプだけど、96というビンテージにしては凝縮度がいまひとつという声もあるかもしれない。
【86点】

銘柄

Ch.クリネ93

仏>ボルドー>ポムロール/赤
コメント 色は縁に紫すら感じる濃いガーネットで、中心は黒みがかっている。香りはブラックベリーのコンフィ、エスプレッソ、黒鉛、墨汁、漢方系のスパイス、クリームブリュレ。味わいは豊かで凝縮感のある果 実味、酸はしなやかで上質、タンニンは豊かでやや収斂性を残すがキメ細かい。フィニッシュには果 実とともにモカっぽいフレーバー。直球勝負、という感じの凝縮された素晴らしいワインで、今飲み頃になっている。93ビンテージとしては出色の出来だと思う。
【89点】
銘柄 ル・ドーム97
仏>ボルドー>サンテミリオン/赤
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縁にピンクがかった濃いめのガーネット。香りはエレガント。ブルーベリーのコンフィ、モカ、乾燥ハーブ、アールグレイ、ユーカリ、丁字、ナツメグ。アタックはやさしくハーブっぽいフレーバーが口中に広がる。果 実味は豊かだが凝縮されているというよりは包み込むように口中に広がってくる印象。酸がしっかりしており、きちんとしたバックボーンを感じる。タンニンはよく熟していてやや収斂 性がある。フィニッシュにはあたたかみのある果実味を感じ、余韻は長い。
セパージュ通り、Ch.シュバルブランに似た独特のフレーバーがある。
機会があれば、秀逸といわれる96ビンテージを飲んでみたいものだ。
【88点】

雑感 信濃屋の試飲会に参加。今回は「ブルータス」誌で 「ポストCh.ルパン」として紹介された3銘柄のテイスティングという豪華な内容。いつもの店頭試飲とは違い、開始時間の1時間〜1.5時間前に抜栓、銘柄によってはデキャンタージュしてくれているので、状態は良好。座って飲めるし、パン、チーズもあって、これで3000円は納得できる価格だ。それぞれの銘柄は話題になるだけあって、すばらしい味わい。特にル・ドームとクロ・ド・リタニは最近おきまりの「パワフルで樽香が強くタンニンのやわらかい」タイプとは一線を画しており、面 白いワインだ。クリネは93としてはまったく出色の出来。ビンテージが異なるので単純な比較はできないけど、実力伯仲という感じで、美味しゅうございました。