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私の動画歴

2012.09.12. 掲載
2016.09.30. 追加
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目次
1.はじめに
2.動画制作の目的
3.アナログ・8ミリシネフィルム時代(1967年〜1990年)
4.アナログ・磁気テープ時代(1975〜1990年)
5.SD画質デジタル・磁気テープ リニア編集時代(1998年〜2002年)
6.SD画質デジタル・磁気テープ ノン・リニア編集時代(2003年〜2005年)
7.HD画質デジタル・テープ時代(2006〜2008年)
8.ファイル・ベース時代(2007年〜)


1. はじめに

私は45年間ばかり、その時々の方法で動画を撮影し、編集をしてきた。現在はHD動画の時代に入り、その方法も漸く確立されはじめたように思われる。なお、HDとは、HD(High Definition)高精細画質の略語で、ハイビジョンと呼ばれているものとほぼ同じである。

そこで、これまでの動画の歴史をふり返り、これからどのような方針でHD動画を制作するかを考える資料とすることにした。これまでに動画撮影を行ったことのある人にとって、この世界の最近のめまぐるしい変化や進歩が、分かりにくく感じられるに違いない。長年動画に関わってきた自分も、このまとめをしておかなければ、現在自分が何処にいて、何をしようとしているのか、よく理解できないからである。

その歴史を理解した上で、アマチュアがHD動画を作る場合の、現時点で最も効率の良いと思われる方法を考えてみたい。



2. 動画制作の目的

私が45年も動画を撮りつづけてきた理由を考えてみると、記録に残して保存しておきたいという欲求が一番である。自分や家族の記録を残しておきたいという気持ちは人一倍強いかもしれない。それは、1)生きた証の一つであり、2)時おりそれを楽しみ、3)私が亡きあとの妻の楽しみや慰めになり、4)こどもの記録として、必要なときがあるかもしれない、5)孫の記録としても、役に立つことがあるかもしれないことが挙げられる。

もう一つは、作る喜びを満たされることだと思う。私のしたいことの中で、何かを作ることは、非常に大きなウェイトを占めている。いろいろな材料を使い、構想をねり、新しいものを構築するという作業が、こどものころから好きだった。

動画制作は、単に撮影だけでなく、音楽(BGM)、ナレーション、テロップ、特殊効果などを含む編集、それを配布用記録媒体に保存する作業を統合したもので、複雑であり、作る喜びを満たしてくれる。

アマチュア動画を制作する人の中には、他人に観てもらえる作品を作ることを目的とする人もいることだろう。プロ級の作品を作ることに情熱を燃やすのも良いことだと思う。しかし、私にはそのような欲求はほとんどない。私の作品がお役に立つのであれば、喜んで使っていただきたいと思う程度である。



3. アナログ・8ミリシネフィルム時代(1967年〜1990年)


  撮影記録媒体:8ミリシネフィルム
  記録編集方法:リニア編集(フィルム切り継ぎ)
  鑑賞記録媒体:切り継いで1巻にしたフィルム


動画を始めたのは、結婚をした1967年で、8ミリシネ(シングルエイト)からである。これは連続撮影時間がわずか3分間のサイレントであったが、こどもの成長記録として、かけがえのない貴重な記録となっている。

8ミリシネフィルムでは、切り継ぎで編集をして、1巻のフィルムに仕上げることが最終段階で、これから複製を作ることはアマチュアにはできなかった。

CANON シングル8 518
図1.CANON シングル8 518 1967年発売


4. アナログ・磁気テープ時代(1975〜1990年)


  撮影記録媒体:カセット磁気テープ(Hi8)
  記録編集方法:リニア編集(カメラとVCRの2台で行う)
  鑑賞記録媒体:磁気テープ(VHS)



AKAI VTS-150

ビデオカメラの購入は早かった。日本最初の民生用カラービデオ・カメラであるAKAI VTS-150を、1975年の終りに、発売とほぼ同時に入手した。そのころ私は体調が悪く、肺癌を疑わせる症状や検査データで憂うつだった。このような時は「げん直し」をして「つき」をこちらに持ってこようとするのが、悪い状況から脱出する時の、私のやりかたである。

AKAIの代理店のセールスが、母校の教室でこのカラービデオカメラを手術の記録用に購入してもらった、と売り込みに来たのはそのような時だった。開業して3年目、漸く開業が軌道に乗りかけた頃で、経済的な余裕はなかったが、私はこれに自分の運を賭けてみた。

もちろん、AKAIの製品だから、その気持になれたのだと思う。昔、LPレコードが再生できるように、わが家の電蓄を改造した時のモーターが、アカイのC5フォノモーターであったことは、記憶の中で鮮明であり、また、AKAIの38・2(サンパチツー)トラのオープンリールデッキは、当時オーディオ・ファンの憧れであった。だから、製品に対する疑いは全くなかった。

しかし、このビデオカメラの値段は、今思うと呆れるほど高かった。1975年に100万円を越えたのである。小さな出費には口うるさい家内が、このような時は、何時もあっさり購入を認めるのが、いま思うとなんともおかしい。

そういえば、私は何回も全財産をはたいて欲しいものを購入してきた。結婚当初に中古のスバル360を買った時、大学を辞める際にローレル2000のハードトップを買った時、開業をした時、そしてこのビデオカメラを買った時、その後でも居宅を増築をした時、いずれも貯金が全く無くなることに躊躇はなかった。

このビデオカメラはとにかく重かった。重量7500g、最長撮影時間26分、水平解像度230本という代物で、テープは5インチのオープンリールである。それから15年ばかり後に、Hi8のビデオカメラを購入したが、価格は20万円余り、重量790g、最長撮影時間120分、水平解像度400本で、価格は5分の1、重さは10分の1、撮影時間や解像度度などの性能は2倍近いという信じられないような技術の進歩である。

結局、このAKAIのビデオカメラは余り使うことがなく、むしろ手軽な8ミリ・シネで動画を記録することが多かった。しかし、もったいないことをしたという気持はまったくない。というのは、それから後の私は以前よりも健康になり、開業32年間で病気のために診療を休んだことが一日もなかったからである。あの時、確かに私は「つき」をこのビデオカメラによって呼び込んだのだ、と思っている。

AKAI VTS-150ビデオレコーダー本体とカメラ
図2.AKAI VTS-150ビデオレコーダー本体とカメラ 1975年発売

撮影中のビデオレコーダー本体とカメラ
図3.撮影中のビデオレコーダー本体とカメラ


SONY CCD-TR705 と EV-BS3000

その後ベータとVHSの戦いを見ながら、ビデオカメラの購入は控え、8ミリビデオが発売されても傍観していた。しかし、1991年に、高解像度のHi8のビデオカメラが発売されるや、ためらうことなく購入した。SONYのCCD-TR705である。これまでの水平解像度が240本から、一挙に400本以上の高画質になり、TV放送よりも画質が良く、LD並みになった。

Hi8ビデオカメラ、CCD-TR705
図4.Hi8ビデオカメラ、CCD-TR705 1991年発売

このビデオカメラで旅行を記録し、編集する喜びを知った。特に、イタリア、スペインの旅、あるいは開業20年間の記録をBGMとナレーション入りで編集した作品は、何にも代え難い貴重な財産となっている。

このHi8は画質が優れているが、欠点はアナログ映像であるために、ダビングを重ねる度に画質が急速に劣化していくことである。

撮影したHi8テープを編集するために、Hi8ビデオカセットレコーダ(VCR) SONY EV-BS3000 を購入して、これとカメラの2台で編集を行なった。

Hi8ビデオカセットレコーダSONY EV-BS3000
図5.Hi8ビデオカセットレコーダSONY EV-BS3000 1991年発売

アナログテープの編集は、Hi8ビデオカメラで素材を再生し、Hi8・VCRで希望する部分を録画(コピー)することを繰り返して、第1段階のテープを作る。このテープを、今度はHi8ビデオカメラで再生し、ナレーションやBGM、テロップなどを入れて、Hi8・VCRで録画し、第2段階のテープを作る。これがマスターテープになれば良いが、第3段階のテープをマスターテープにしなければならない場合も多い。このような編集方法をリニア編集と呼ぶ。

マスターテープからVHS・VCRでダビングをして配布用VHSテープを作るが、この段階で少なくとも3回、普通は4回のダビングを重ねている。アナログではダビングの度に画質が劣化するので、これ以上のダビングの回数を増やさないためには編集の失敗が許されないので、緊張の連続だった。



5. SD画質デジタル・磁気テープ リニア編集時代(1998年〜2002年)


  撮影記録媒体:カセット磁気テープ(DV)
  記録編集方法:リニア編集(カメラとVCRの2台で行う)
  鑑賞記録媒体:磁気テープ(VHS)


SONY DCR-PC10 と DHR-1000

ところが、1995年に発売されたDV方式のデジタルビデオカメラでは、このダビングによる画質の劣化はほとんど無視できることを知った。ただ、惜しむらくは編集用のデッキの発売がなく、これでは片肺飛行であると、デッキの発売を待つことにした。

1997年には、民生用のデジタル ビデオ カセット レコーダー(VCR)「DHR-1000」が発売されると、DV方式のデジタルビデオの環境は一気に整った。

そこで、1998年5月の連休前にDVDカメラ(SONY DCR-PC10)を購入して、連休中の旅行の記録をこれで行った。旅行から帰ると静止画像キャプチャーボードとデジタル ビデオ カセット レコーダー(SONY DHR-1000)を購入し、静止画像の取り出しや、ビデオの編集を行ったが、その作業中にDV方式デジタルビデオの素晴らしさに惚れ込んでしまった。

DVカメラ DCR-PC10
図6.DVカメラ DCR-PC10 1997年発売

DVカセットレコーダー DHR-1000
図7.DVカセットレコーダー DHR-1000 1997年発売

PCによるノン・リニア編集についての知識は、この時には、まだ持ち合わせていなかったので、DVビデオカメラで再生しDV・VCRで編集するいわゆるリニア編集(Linear editing)を行った。



6. SD画質デジタル・磁気テープ ノン・リニア編集時代(2003年〜2005年)


  撮影記録媒体:カセット磁気テープ(DV)
  記録編集方法:ノン・リニア編集(PC)
  鑑賞記録媒体:光ディスク(DVD)

SONY PCV-RZ70PL7

2003年に、DVビデオカメラで撮影した素材を使って、DVD第1号を制作したが、このときはじめてPCを使ったノン・リニア編集(Non-linear editing)を行った。このころになると、PCの性能も向上し、VTRを使わなくてもPCだけで充分編集ができるようになっていた。DVD制作第1号で使った技法に、その編集方法などを書いているが、今読み返してみて、まさにノン・リニア編集讃歌であると思う。


図8.VAIO type R RZ70PL7 2002年9月発売
Pentium 4 (2.80 GHz) Windows XP DVD-RWドライブ:1 DVD-ROMドライブ:1

ノン・リニア編集は、1990年代に登場し、PCの高性能化や記録形DVDの普及により、個人でも使えるようになった。これにより、編集箇所を自由に選択でき、映像データを即座に追加・削除・修正・並べ替えることができるとか、編集ソフトに用意された多彩な特殊効果を使用できるなど、素晴らしい編集方法である。

ただし、元の動画をコピーやエンコードするには、高速な処理能力と大容量の記憶装置が必要であり、また、編集をはじめるまでに時間がかかるという欠点がある。

撮影機器として、1995年にDV方式のデジタルカメラが発売され、1996年頃から普及していった。しかし、観賞用記録媒体は、アナログのVHSテープ保存が続き、デジタルの記録媒体としてDVDが普及し始めたのは1998年ころからで、レンタルビデオ店での貸し出しが始まったのは2000年ころからである。



7. HD画質デジタル・テープ時代(2006〜2008年)


  撮影記録媒体:カセット磁気テープ(DV)
  記録編集方法:ノン・リニア編集(PC)
  鑑賞記録媒体:光ディスク(BD、DVD)


SONY HDR-HC3 と VGC-RC72PS

2005年に医業を離れ、大阪市内に転居し、大型液晶画面のTVでハイビジョン放送を初めて見たとき、その画質の美しさに驚嘆し、これからはハイビジョン動画の時代であることを痛感した。

ハイビジョンということばは、日本だけで使われ、正しくはHD(High Definition)高精細画質と呼ぶことをその時はじめて知った。しかし、一般にはハイビジョンということばが使われている。これに対して、これまでのアナログTV放送などで使われてきた画質を、SD(Standard Definition)標準画質と呼ぶ。

HDTVの美しい映像にに魅せられてしまった私は、これからはHD動画の時代であると直感し、動画制作をHDで行うことに決めた。2006年に、SONYのHDVカメラHC3と、BDドライブ搭載第1号PC VAIO Type-Rを購入し、このサイトに 実用ハイビジョン・ビデオ(1)撮影 、 実用ハイビジョン・ビデオ(2)カット編集 、実用ハイビジョン・ビデオ(3)特殊編集 の記事を掲載した。

HDVハイビジョンビデオカメラHDR-HC3
図9.HDVハイビジョンビデオカメラ HDR-HC3 2006年3月発売



図10.VAIO type R VGC-RC72PS BDドライブ搭載第1号PC 2006年5月発売
Pentium D 960(3.60 GHz) Windows XP BDドライブ:1 DVDドライブ:1


このころのHDビデオカメラは、すべてがHDV方式で、DVカメラで使ってきたDVテープに、HD記録をするタイプだった。これは 1920x1080 のフルハイビジョン(フルHD、FHD)ではなく、1440x1080 の画質だった。


8. ファイル・ベース時代(2007年〜)


  撮影記録媒体:メモリーカード(SDなど)、ハードディスク
  記録編集方法:ノン・リニア編集(PC)
  鑑賞記録媒体:光ディスク(BD、DVD)、ハードディスク、メモリーカード(SDなど)


Victor Everio GZ-HD7

世界一周クルーズに参加する直前の2007年3月に、ビクターからフルハイビジョンのビデオカメラが登場した。クルーズにはソニーのHDVカメラHC3を携行する予定でいたが、より美しい動画で記録しておきたく、このビクターのFHDカメラ HD7 に変更した。しかし、コーデック MPEG-2 Video を使うFHD(Full High Definition)方式は、この機器だけで終わってしまった。

フルハイビジョンビデオカメラ Everio GZ-HD7
図11.フルハイビジョンビデオカメラ Everio GZ-HD7 2007年3月発売

SONY HDR-XR520V

2008年になると、メーカーは、ビデオカメラを一斉にAVCHD規格によるフルハイビジョン方式に切り替え、今やこのAVCHDカメラが、HD動画カメラの主流になっている。

AVCHD ハイビジョン・ビデオカメラ XR520V
図12.AVCHD ハイビジョン・ビデオカメラ XR520V 2009年2月発売

このAVCHD規格のメリットは、1)HDV方式のMPEG2と比べて約2倍の圧縮であるため、ファイル・サイズが半分で済む、2)カメラを小さくすることができる、3)フルハイビジョンであるため、それだけ画質が良い、4)記録媒体がHDDやメモリーカードであるため、PCへのファイル取り込みが簡単である、5)最近普及したきたBDレコーダーに、簡単に保存できるなどである。

それに対して、デメリットは、高度に圧縮されたAVCHDファイルを、中間ファイルを作らず、そのまま(ネイティブで)編集するには、1)強力な処理能力を持つPCが必要であること、2)ネイティブ編集に対応するソフトが必要であることだ。この問題は、デュアルコア以上のCPUを持つPCが登場したこと、編集ソフトも2009年11月に Edius neo 2 booster が発売されたことで、ほぼ解決された。

AVCHDファイルをネイティブで編集できるソフトは、その後増え続け、Edius neo 2 booster は Edius neo 3 にバージョンアップした。

ビデオカメラは、通常のビデオカメラのほかに、デジタル一眼カメラ、コンパクトデジタルカメラ(デジカメ)も加わり、選択肢が非常に多くなっている。最も多く使われている規格はAVCHDだが、他の規格も幾つか使われている。

この時代はフル・ハイビジョン(Hull High Definition)が始まった時代と規定することもできるが、それよりも、動画の記録・編集・出力が、すべてファイル単位で行われるようになったことの方が、より包括的であると思う。このファイル・ベース時代ということばは、これから普及していくだろう。

高度に圧縮された動画ファイルを処理するには、処理能力の高いPC、処理能力の高い編集ソフトが必要になってくる。新しい type R の VPCL11AFJ を購入したが、AVCHDファイルをネイティブでスムーズに編集するには少し物足りない。


図13a.VAIO VPCL11AFJ 2009年10月発売
Quad CPU Q955os(2.83GHz) BDドライブ:1 Windows 7 Home Premium(64 bit版)

2009年11月に Edius neo 2 booster が発売され、AVCHDファイルのネイティブ編集が可能になったが、VPCL11AFJでこのソフトを快適に使うには難がある。そこで、BTO(Build to Order)で、処理能力の高いPCを入手し、これを動画専用PCとすることにした。編集ソフトは、Edius neo 2 booster からバージョンアップした Edius neo 3 を使うことにして、これで10数件の作品を作った。その制作技法をAVCHD BD制作技法のタイトルで掲載した。



図13b.VAIO SVL2413AJ 2013年2月発売
Core i7-3840QM(2.80GHz) BDドライブ:1 Windows 10 Home Premium(64 bit版) 1920×1080ドット LED液晶

2013年2月に VAIO SVL2413AJ が発売され、VAIO VPCL11AFJと取り替えた。元々Windows 8(64ビット)が組み込まれていたが、Windows 10(64ビット)にヴァージョンアップした。



図14.JUNS社BTO製品 2010年5月購入
Core i7 CPU (約4GHz) BDドライブ:1 Windows 7 Home Premium(64 bit版)



図15.左がメインのPCで、右は動画専用PC(現在はメインPCと動画専用機のサブPC)

動画ファイルはかなり特殊なファイルで、映像の圧縮・伸張、音声の圧縮・伸張と、それらを収納する容器から成り立っている。圧縮・伸張のプログラムをコーデック、収納する容器をコンテナと呼ぶが、これらの知識がまず必要になる。

さらに、カメラメーカーが作った動画撮影の規格(例えばAVCH)、記録媒体である HDD、メモリーカード、光ディスクについても最低限の知識が必要である。

また、膨大な数量の動画ファイルを保存するための知識も必須になる。

それらを駆使して動画処理システムを構築することは、面白くてやりがいがある仕事だと思う人もいるだろう。私もその気がないわけではない。

しかし、私の最終の目的は動画処理システムを作ることではなく、過去に撮影した動画素材を編集し、鑑賞できるようにすることである。動画撮影は好きだが、その多くは家族の記録で、家族以外の人に見てもらいたいという気持ちは少なく、芸術作品を作る気はない。だから、簡単に動画処理ができる既製品があれば、その方が望ましい。

これまで使ってきた編集ソフトは、Adobe Premiere 6.5、Adobe Premiere Pro 2.0 + VAIO Edit Components、PhotoStory3、EDIUS Neo 2 Booster、EDIUS Neo 3など種類が多い。オーサリングソフトは、Simple DVD Maker、DVDit!2.5 SE、TMPGEnc Authoring Works 4 などを使ってきた。それぞれの使い方にかなりの違いがあり、記憶力が低下した老人は、使いやすい1つのソフトを使い続けたいものだ。


Roland DV-7HD

そう思っているところへ、理想に近い動画編集システムが登場した。これまで、完全一体型の編集システムとして、ハイアマチュアやケーブルテレビ局などで絶大な支持を受けてきたローランドのDV-7が、2012年4月に、HD対応機DV-7HDに変身して発売されたのだ。

これはHD画質の動画だけでなく、そのほかの動画の編集にも非常に使いやすい。それを確かめた上で購入した。今後は、このDV-7HDを動画編集専用機として、これまで動画用としてきたCore i7 CPUのPCは、動画の特殊利用や動画ファイルの保存など動画のサブと、通常の用途に使っているメインPCのサブ(ダブルPCのサブ側)とすることにした。

おそらく、これが私の最後の動画処理システムになるのではないかと思う。来月(10月)ころから始動したいと考えている。動画処理システムを持つことができただけでなく、3台のPCの職務分担をはっきりさせ、PC環境の新しい保全システムを構築できることは大きな収穫だった。

私の動画の歴史の途中で使って来た道具は、そのほとんどがSONY製品だったが、最終段階でRolandが加わったことを面白く思う。

DV-7HDは、HD画質は正確にはHDV画質(1440x1080)で、Full HD画質(1920x1080)ではなかった。2014年2月にVer.2にバージョンアップし、Full HD対応となった。これにより、動画編集専用機として、私にとって満足できるものとなった。


図16.動画制作専用マシーン DV-7HD 2012年4月発売
 サーバー用マルチコアCPU搭載 BDドライブ:1 Windows 7 Professional(64 bit版)


SONY DSC-TX300V

HD動画撮影は、2009年11月からはビデオカメラを使わず、専らデジカメを使っている。これはポケットに入れて持ち運べるサイズでありながら、高度のHD動画撮影ができて、撮影チャンスを逃すことが少ない上に、撮影されている人間がカメラをあまり意識しないという大きなメリットがあるからだ。現在はSONYのサイバーショットTX300Vを使っている。仰々しいカメラやビデオカメラは性に合わない。


図17.デジカメDSC-TX300V 2012年3月発売
約1890万画素 5倍光学ズーム AVCHD 28Mbps 1,920x1,080/60p (PS) の動画撮影が可能


SONY DSC-WX500

DSC-TX300Vの欠点は電池の容量が小さく、長時間の動画撮影では頻回に電池交換が必要なことである。光学ズームも5倍は小さい。

DSC-WX500の欠点は重く、分厚いことで、Yシャツのポケットには容れづらい。長時間の動画撮影の機会が増えたので、DSC-WX500を購入し、DSC-TX300Vと使い分けしている。


図18.デジカメDSC-WX500 2015年5月発売
約2110万画素 30倍光学ズーム MP4 28Mbps 1,920x1,080 の動画撮影が可能



<2012.9.12.>
<2016.9.30.>追加

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