2000年7月5日〜8日
韓国紀行「釜山、慶州、ソウルの旅」プロローグ
■10年来の闘病生活の果てに今年の2月、母が逝った。4月初めに四十九日法要を終え、6月初めに納骨法要を終えた。その1週間後には甥の結婚式という出合いがあった。5月初めの妻の両親の滞在もあり、妻にとっても何かと気疲れの多い半年であったと思う。長かった母の介護への感謝の気持もある。
■3年前に妻とふたりでマレー半島の旅をした。夫婦での初めての海外旅行だった。「年1回は海外旅行をしよう」などといいかげんな公約をしたものだ。結局、1昨年は四国旅行、昨年はアルペンルートの旅と、それぞれ1泊2日の小旅行でお茶を濁した。
■そろそろ「夫婦で行く海外旅行・第2弾」の決行の時期か。とはいえ、今の職場の事情からは休暇はせいぜい3泊4日が限度。となれば旅先もおのずと近場に限られてくる。旅の目的や嗜好の違いも大きい。異国の旅情や歴史探訪狙いの夫と、買い物ツアー狙いの妻・・・。双方の欲求を満たす旅先は更に限られる。
■ ・・・で、数あるツアーの中から絞り込まれたプランが日本旅行のベストツアー「韓国紀行4日”釜山、慶州、ソウル”」。夫は古都・慶州と高速列車セマウル号での旅情に、妻はソウルの免税店でのでのお目当てのブランドバックに思いを馳せた。
【お薦め情報】@思いきり韓国を食べてしまおうという魂胆の夫は、早速「旅行ガイド」を買込んだ。何事も事前調査が肝要。持ち歩きに便利なサイズで内容豊富なガイドブックという選択肢にかなったのが、かの「地球の歩き方シリーズ・韓国編」(税別¥1640)だった。これが正解!地域ごとのガイドだけでなく様々な特集記事がありがたい。韓国の文化、風土、歴史を体験する上での情報が豊富である。とりわけ日本は韓国に対し過去幾度かの一方的な侵略行為を行ってきた。韓国人の日本に対する歴史観は日本の認識とはかなり異なっている筈。「地球の歩き方」は韓国の側からみた日韓関係の歴史を教えてくれる。これは旅する者にとっての貴重な情報である。
【お薦め情報】A「地球の歩き方」情報の一つに、最新インターネット情報の窓口紹介がある。韓国観光公社日本支社のホームページである。事前情報の収集には格好のサイトである。
出発、そして60分のフライト
7月5日(水)自宅を10:00に出発。12:10、関西国際空港の4階出国ターミナルに到着。
日本旅行団体受付カウンターで航空券を受領。添乗員はいないので釜山まで各自で行くようにとのこと。
空港内で軽い昼食を済ませ待つこと2時間。搭乗機の14:20発の大韓航空KE732便は予定時間をやや遅れて離陸。釜山まで離陸後60分のフライト。北海道よりも近い海外・・・。あらためて隣国・韓国の近さを思い知らされる。
とはいえ、さすが国際線機内である。水平飛行に入ったと思うまもなくサンドイッチの軽食に飲み物の機内サービス。さっそく韓国ビールに飛びつく。これこれ・・・これがあるから海外旅行はたまらない。飲み過ぎ注意の妻も今日ばかりは黙認。
専任ガイド?金文姫(キム・フンヒ)さん
15:45、釜山国際空港着。窓からの眺めはほとんど日本。ただ、隣接の空軍基地に駐機する迷彩色の軍用機の機影が慣れない目には無気味に映る。
入国ロビーで目印の「日本旅行・ベストツアー」の旗を探す。旗を手にしたそれらしき若い女性が二人、目に入る。近づいて名乗ると右側の女性から流暢な日本語の挨拶が返る。もうひとりは日本旅行の他のツアーを待っているとのこと。「それではいきましょうか」「エッ!我々だけ?」「そうです」思わず口走ってしまった。「お気の毒に・・・」。
結果的に私たち夫婦だけの専任ガイドを勤めることになった「金文姫」さんとの出合いであった。「私は通訳ガイドになってまだ1年足らずの新人なんです。お二人だけのガイドはよくやります。団体ツアーは難しいからベテランガイドが担当するんです。」
入国ロビー内の銀行カウンターで両替(本日のレートは100円に対し1,036ウォン)を済ませ、駐車場に。我々だけの専用車(10人乗りワゴン)とドライバーが待受ける。
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