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新・大森なんでも伝言板

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とりあえず試験レンタル中。旧伝言板ルールは引き継がれます。


草刈 すごいっ、すごすぎる! 2001年08月18日(土)17時44分16秒

そうかモノリスはトキオくんだったのか?
去年より一層広い会場で、なかなかいい絵柄です。
おとといNYから帰ってきて、行こうと思ったのですが、
今回疲労がはげしく会場に足が向きません。
トキオ君に会いたかったのに、残念っす。
アキラは行きたいらしい。仮装もしたいらしい…
もしかしたら、明日乱入するかも…

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大森望 幕張到着。 2001年08月18日(土)00時48分36秒

 というわけで、SF2001会場風景第一報。タタミは240畳あるので宿がなくても安心らしい。
 モノリスもようやく完成しました。オープニングアニメはまだです。

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さいとうよしこ そのころ妻子は!! 2001年08月16日(木)15時23分57秒

1日め、歌テントで13:30〜15:30の「カラオケ王選手権」に行ってます。
女子参加者少ないはずなので、にぎやかしに来てね。
息子は1日め午前中とか2日めとかに大会デビューの予定。首座ったから平気、きっと。

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大森 望 SF大会タイムテーブル発表 2001年08月15日(水)04時58分45秒

 忘れてました。「SF2001」のタイムテーブルが出てます。
 参加申し込み済みの人にはメールで連絡が行ったみたいですが、当日参加予定の人は、
http://www.sf2001.com/contents/timetable.jpgを参照。
 大森は昼間の企画で、「SF/ミステリの今」「21世紀のSF翻訳」「デュアル文庫の部屋」「トランスジャンル作家パネル」「21世紀のSF翻訳2」「三人のゴーストハンター」に出る模様(二日目のSF翻訳部屋はパスかも)。
 もう不惑なので、夜中は部屋で寝てると思います、たぶん。

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大森 望 週末は幕張 2001年08月15日(水)04時47分53秒

>>ま2様
「FFXをやったつもり」で、その時間を投入して映画版FF小説版の英語版を日本語版にカスタマイズする仕事(笑)を受注したのでFFXはやってません。ていうか、自宅のリフォームのときにしまいこんだPS2をまだ発掘してなかったり。同梱のDVDだけは見ましたが。とりあえず、大森のまわりでプレイした人はだれも誉めてませんねえ。

>>青井様
 ずっと立ち見だったんすか。それはたいへん。大森は坂口監督の舞台挨拶だけ聞いて、あとは外で飯食って、最後だけまた見ました。見るたびに字幕が違う。苦労してるなあ。SFファンに与える効果という意味では、『A.I.』とわりと似てるんじゃないかと思ったり。
「これはSFじゃない」封印を破りたくなる種類の映画ではありますね。まあ、そういうところも含めて非常にFFらしいんだけど。

>>♪きむらかずし様
 だれが書いてるのかと思ったら大口孝之氏とは。小説のSFも読む人だとは知りませんでした。しかし『リメイク』は、「肝心のCGやVFX(視覚効果)に関する記述には間違いが目立ち、少々残念」なのかあ。VFX描写なんてあったっけか。

>>SF大会
 金曜からニューオータニ幕張に泊まってます。部屋は本名で予約。今回、子連れなのであまり出歩けないかも。物見高い人は適当に遊びにきてね>そのへん。

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♪きむらかずし 超IT社会を疑似体験できる?! 2001年08月11日(土)02時43分35秒

超IT社会を疑似体験できる選りすぐりSF講座 (NIKKEI NET スマート ウーマン)
場所(スマートウーマン)と、タイトル(超IT社会〜)と、講座内容のギャップが最高です。

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AOI FF映画版は… 2001年08月09日(木)13時52分50秒

ほぼ初めまして状態のAOIです。

FF映画版(全長版)、試写で見たですよ。
大森さんの感想とほぼ一致です。

で、当然というか、僕は喜びませんでした。

メカも出るには出るけど、メカ者として愛情を注げないのはなぜ?
最近のSF映画ってほとんどそうなんですけどね。

それにしても17分バージョンであれだけの感想が得られるなら、17分で良いじゃん。
1時間40分立ち見というのは辛かった…

遙か昔、「三大怪獣地球最大の決戦」を荻窪東宝で全部立ち見で観たのを
思い出してしまった。(ええ、私はそういう歳です)

これもSFかどうかでもめるんでしょうか?
大森判定なら立派にSF。
でも僕の好きなSFではないですね。

なんか新興宗教のプロモビデオみたいでしたよ。

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ま2 FFXはハイペリオンか 2001年08月06日(月)17時22分01秒

FFXを遊んでます(年々まわりでは遊ぶ人が少なくなるこのシリーズ..)。
今回はハイペリオンを意識しているのではなどと邪推しております。遊んだ人の感想が聞きたいです。

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Δ オールタイムベストみたいなものは確かに見つかりません… 2001年08月01日(水)00時28分18秒

作家のベスト20は発見しましたが古いです。

http://www.yomiuri.co.jp/yomidas/konojune/96/96h3a14.htm

 販売データではなく、”好きな作家は?”アンケートの集計による
 もののようです。
 問屋の方で毎年集計されているという話もあるようですが…


ベストセラーの話になったときはこちらのデータが使えそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/yomidas/digi/20c/20c_best.htm

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山之口洋 情報ありがとうございます 2001年07月31日(火)09時29分30秒

>やぶにらみさま
国内版SFオールタイムベスト10の情報、どうもありがとうございます。
半分の5冊しか読んでいませんが、いずれ欠落を埋めるべく努力します。

>Δさま
そういうものは、ないでしょう。
載っている雑誌がないとか、アンケートを取っていないと言う意味でなく、
すでに概念として存在しないのでは。ベストとか、ランクと言うのは、ジャ
ンル小説ならではの、人気投票に近い考え方から出てくるものと思います。
『二十世紀の十代小説』とか、今度の丸谷才一らの出版はあるけど、あれで
納得する人は、おそらくほとんどいない。

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小林泰三 背中 しまもよう 2001年07月30日(月)01時44分03秒

>冬樹 さん

僕も今、google で検索したところ、100件ちょっとしかかかりませんでした。
それも殆ど関係なさそうですね。

goo だと、33件ほどです。

因みに、どちらもトップにきているのは『背中には〈任意の〉もよう』という
ウェブ上で公開されている小説でした。

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Δ 「普通の小説」のほうのオールタイムベストは 2001年07月29日(日)18時52分25秒

読んでおく必要はないのでしょうか。

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若桜木虔 ここでは関係ない話かも知れませんが……。 2001年07月29日(日)13時11分02秒

 フジTVで毎週(野球中継がない時)夜8時から、火曜時代劇をやってます。
 先週で『剣客商売』が終わり、今度は『旗本退屈男』なんですが、最初の1分間の共通オープニング。
 あそこに歴代の傑作時代劇がズラズラっと表示されるんですが、その中の『眠狂四郎』の「狂」の字がフザケたことに、手偏になっているんです。
 どうも「狂」の字が、放送禁止の差別用語に加えられたらしい。こんな言葉狩りが許されて良いはずがありません。
 じゃあ、狂言はどうなるんだ?「狂」の字を使いたくないなら、そもそも『眠狂四郎』を外せば良いではないか。
 フジTVには電話でもメールでも抗議しましたが、のらりくらり。いっこうに訂正の気配が見えません。
 関心のある人、火曜時代劇のオープニングを、目を皿のようにして、よーく見てください。
 アッという間に滝のように流れてしまうので、ボーッとして見ていると分からず、見落としてしまいます。

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冬樹蛉 楽しみに読ませていただきます 2001年07月29日(日)03時35分16秒

>山之口洋さま

>別にぼくはS
>F的要素を「過剰」と考えてはいませんが、「人間を書くために必要最低限使う」
>と言う方向性なので、冬樹さんがこの言葉で指そうとしているのと同じだとは思い
>ます。単に言葉の問題です。

 まさに私の意図どおりに捉えてくださっています。


>その方向性と、「せっかく書けるんだからどんどん書
>く」という方向性は、文字通り180度違っており、ぼくは、それこそが、SFと
>いうジャンル(というものがあるとして)の内外での評価基準とか方向性の違いと
>考えているわけです。

 おそらく私は、山之口さんのお考えに非常に近いところに立っているような気が
してきています。といいますか、立ち位置はとても近いのに、景色の見えかたは1
80度ちがっているかのような不思議な感触です。このあたりに関しては、以前、
自分のサイトで日記に書いたことがありますので、私の考えとしてご笑覧いただけ
ればさいわいです。


>日野啓三さんの文学遍歴、と言うか精神史については初めて知りました。ぼくの気
>分もかなりそれと近いです。「文学におけるイカの頭成分比率が増えた」つまり、
>「文学自体の自由度が増した」と言うのは、SFというジャンルが日本語文学全体
>に果たした主な貢献の一つではないでしょうか。

 そのご意見に異論はありませんが、これに関しては、ひとつ念頭に置いておかね
ばならないことがあると思います。

 目下話題にしている“方向性”という文脈に於いては、上記の山之口さんのご意
見には、私も納得がゆきますし、私の考えもそれに近いです。では、「文学自体の
自由度が増」せばそれはSFに近づき重なってしまうのかというと、これはちょっ
と別の話です(むろん、山之口さんもそう認識してらっしゃることは、“日本語文
学”という緻密な言葉遣いからもわかります)。“方向性”を云々することと、そ
れらが同一線上にあるかを云々することとは、ちがった議論です(同じ方向性を持っ
ていて、交わらないこともあるわけですから)。たとえば、安部公房などという、
いまいましくも気色の悪い日本文学作家でない日本語文学の作家がいて、あれなど
は目下話題にしている“方向性”の軸では分析対象外とせざるを得ないだろうと思
われます。主流文学から見てもSFから見ても、安部公房は不気味で偉大な目の上
のたんこぶですよね。

 いずれにせよ、今後の山之口さんと小林さんの議論は、一般的なSF論・文学論
ではなく、山之口さんが提示なさったテーマに沿って、あくまでSFに関するお二
人の認識のちがいをはっきりさせるためのものだということですね。つまり、お二
人が意図的に捨象している部分にマヌケな突っ込みを入れても、答えてもらえない
ばかりか、なにごともなかったかのように進んでゆく性質のものであると。ふつう
なら、居酒屋やら喫茶店やら私信やらで交わされるはずのプロ作家のSF論・文学
論がタダで読めるとは、さすがは大森伝言板、読んでる私らは得した気分でありま
す。


>一つだけ指摘しておきますと、ぼくは俳句など短詩型文学というものは、典型的に
>タイプAなのではないかと考えております。だって、風景を語る場合でもほとんど
>必ず心象風景、自分の感情の象徴としてなのですから、人間感情のかなり直接的な
>表現ではないでしょうか。

 これもじつに興味深いご意見です。私はタイプAだと考えたこともなかったので、
ものの見かたのちがいに新鮮な驚きを感じています。書き手が物象に心象を仮託し
ているのか、読み手がテクストの物象から心象を想像/創造して味わっているのか。
テクストを読んでいるのか、自分を読んでいるのか……(もちろん、二択ではあり
ませんが)。私は、物象だけが書かれているテクストを前にすると、まさに《ラーマ》
と対峙しているような感じで読んでしまいます。これがつまり、私のものの感じか
たが歪んでいる(マジョリティーからはズレている)ところだったのか(^ ^;)。


>さて、議論を続けると言っておきながら申し訳ないのですが、今日から明日にかけ
>て、コラム類の締切が重なっております。二、三日ご猶予をいただきたいと存じま
>す。

 ごゆっくりどうぞ。小林さんとの公開意見交換を楽しみにしております。


>最近、家の前に平気でゴミを捨てていく通行人が増えて困っています。テレビの2
>ちゃんねるのニュースでもやってました。

 そうですか、2ちゃんねるでもやってましたか。社会問題ですしねえ。

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冬樹蛉 調べてみましたが…… 2001年07月29日(日)02時32分19秒

>小林泰三さま

 背中にしまもようがある魚について詳しく書いたページがないかなと思って、
Google で「背中 しまもよう」で検索してみたのですが、余計なものがヒット
しすぎて、魚が見つかりません。「コゲラ」というキツツキとかはヒットした
のですが。たぶん、私の検索のしかたが下手なのでしょう。そういえば、むか
し、ネットの検索などまったくあてにならないと強く主張していた人がいまし
た。とても便利なことも多いのですが、あの人の意見にも一理あると思いまし
た。

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冬樹蛉 しまもよう 2001年07月29日(日)02時10分45秒

>小林泰三さま

>> 背中のあたりにしまもようがあるやつですよね?

>それは初めて聞きました。何か意味があるのですか?

 魚の模様に意味があるかどうかとは、これまたハードなご質問ですね。た
ぶん、なんらかの生存価があってそういう形質が残っているのだろうと思い
ますが、それがなんなのかはよくわかりません。ここにこうして書いておけ
ば、なぜしまもようがあるのかをご存じの誰かがたまたま検索で見つけて、
いつの日か小林さんの科学的好奇心を満たしてくれるやもしれません。

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小林泰三 背中? しまもよう? 2001年07月29日(日)01時07分35秒

>冬樹さん
> 背中のあたりにしまもようがあるやつですよね?

それは初めて聞きました。何か意味があるのですか?

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小林泰三 了解いたしました。 2001年07月29日(日)00時49分17秒

お互いにこのベスト10でまだ読んでないものを読むと言うことでいきましょ
う。
因みに、国内のベスト10をあげなかったのはたまたま手元にあった『新・SF
ハンドブック』に載っていなかったというだけの理由です。厳密に言うと、あ
れは『海外 SF ハンドブック』なのかもしれませんね。

国内のベスト10はやぶにらみさんがあげておられる通りです。

あと、『SF が読みたい! 2001年版』には、90年代ベストが掲載されてい
ます。

国内篇

1. 『エイダ』
2. 《十二国記》シリーズ
3. 『ヴィーナス・シティ』
4. 『終わりなき索敵』
5. 『バベルの薫』
6. 『サラマンダー殲滅』
7. 『光の帝国 常野物語』
8. 『ハイブリッド・チャイルド』
9. 『グッドラック 戦闘妖精・雪風』
10. 『カダラの豚』

海外篇

1. 《ハイペリオン》2部作
2. 『火星夜想曲』
3. 『アヌビスの門』
4. 『故郷から10000光年』
5. 『タウ・ゼロ』
6. 『ディファレンス・エンジン』
7. 『つぎの岩につづく』
8. 『時間衝突』
9. 『虚数』
10. 『ブルー・シャンペン』

海外の方は「90年代に翻訳された」という意味のようですね。日本人の嗜好を
探るにはそれでも充分でしょう。オールタイムと比較すると、最近の傾向が見
えて面白いかもしれません。
#90年代に発表されて、オールタイムに入っているのに、90年代ベストでは10
#位以内に入ってない作品もあっていささか信頼度に不安はありますが、まあ
#妥当なのではないでしょうか?

2000年ベストもあるのですが、本当に評価が定まるのには数年かかることもあ
ると思いますので今回は対象外にした方がいいような気がします。

ところで、大森さんが25日の日記にこの掲示板でのやり取りについて、感想を
書かれていますね。
僕の意見も大筋では大森さんに近いものです。

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通りすがり ごっこだったのですね、やれやれ。 2001年07月28日(土)23時29分22秒

なんだ、かまってあげるのではなかった(笑)
二人だけを相手に議論するのなら、メイルでやるか、飲み屋でやれば良いのに(苦笑)。
なれ合いを、まじめに議論するつもりなのだと読んだ、わたしの不明でした。(爆)
でも、本当に二人以外の返事がいらないなら、メイルでやるかホームページで意見公開にしてはいかがでしょうか?
いや、大森さんの好みによるでしょうが。
(そういう態度で、他人に「失礼でしょう」と意見をする人というのも、けっこう疑問かも、ですね。)

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やぶにらみ 国産SFオールタイムベスト 2001年07月28日(土)20時25分06秒

ご参考までに、SFマガジン98年2月号掲載の「オールタイムベストSF日本篇」

1.果しなき流れの果に
2.百億の昼と千億の夜
3.妖星伝
4.宝石泥棒
5.星界の紋章
6.あなたの魂に安らぎあれ
7.マイナス・ゼロ
8.ハイブリッド・チャイルド
9.復活の日
10.銀河英雄伝説


別の可能性ですか。山之口氏が「楽園の泉」を「人間を描けている」と評価している可能性?




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Δ 憂慮 2001年07月28日(土)14時23分03秒

「ハイペリオン」をΔは読んでおりませんが、これが「人間の感情の動きを書こう
とするもの」ではなかった場合の議論の行く末を憂慮致します。

やっぱり「SFと認められていて、人間の感情の動きを書こうとするもの」を読む
必要があるね、ということになるのではありませんか。


Δ的には

「SFと認められていて、人間の感情の動きを書こうとするもの」
「人間の感情の動きを書こうとするもので、SF的設定を有効に使っているもの」

これらをSFとして扱われても、普通の小説として扱われても、どちらでもかまいません。

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山之口洋 追伸 2001年07月28日(土)09時59分39秒

これは、20日から始まる議論の後でかまわないんだけど、
どうして、日本語作品のベストではなく、翻訳作品なんで
しょう? 文章が評価対象外と言うことだと、文学の評価
として隔靴掻痒の観があります。日本語作品についても、
オールタイムベスト10と言うのがあるのでしたら、後で
それについても同様のことがやりたいと考えます。これも
たぶん欠落は3,4冊でしょうし。

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山之口洋 御意 2001年07月28日(土)09時39分19秒

小林さん
>そこで提案なのですが、意見交換の続きは思いきって、来月の20日以降にする
>というのはいかがでしょうか?
>ベスト10は6,8,9以外は読んでいるのですが、どれもおおよそ20年前のことで
>す。まともな感想を述べるためには再読の必要もあるので、僕にとってはその
>ぐらいから始めるのが有り難いのですが。
激しく同意。
ただ、ぼくが課題の本を選ぶと、恣意的になりがちだし、だいいちぼくは最近のS
Fのタイトルを知りませんので、お互いにこのベスト10でまだ読んでないものを
読むと言うことではいかがでしょうか。その方が限られた読書時間を有益に使えそ
うです。ぼく自身も、正当にSFを評価するためには、最近のSF(『ハイペリオ
ン』とか)をキャッチアップしておく必要を感じますし、「こいつは『夏への扉』
も読まんでSFのことをとやかく言っておったのか!」などという論難をかわせま
すしね。そして、はるかに大事なこととして、議論をしている小林さんとぼく、そ
れからそれを読んでいる方々の共通理解の場が最大化できると言うこともありま
す。これ以外に課題としたい本があればおっしゃってください(この件に関して
は、小林さんのみ。ギャラリーの方の要求は聞きません。収集つかなくなるのは目
に見えてますから)。
別に20日までに読まなくても、議論再開が20日以後なので、ぼちぼち読めばよ
いと思います。
あるいは、「オールタイムベスト10」を全部フォローすることで、山之口のSF
に関する見方も少しは変わるかもしれません。

ひとりごとだけど、『楽園の泉』は17年前に読みました。人の態度を決めつける
前に、別の可能性も考えてみてほしいな。

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小林泰三 Re: タンマ 2001年07月28日(土)00時42分09秒

「タンマ」 で 山之口洋 さんは以下のように書かれました。
> >小林さん、冬樹さん(この議論はお二人だけを相手に展開しております)
> 意図を理解していただいてありがとうございます。
> 今後とも議論を続けましょう。
> ちょっと考えて、議論を意義あるものにする糸口はつかめました。
> おおむね、こんな道筋です。
>
> 1.小林さんとぼくの、SF観、その裏返しとしての、普通の小説観の違いを、
> より精密化する。その土台としては、SFオールタイムベストのうち、二人とも
> が読んだものについての意見交換が適当と思う。
>
> 2.その違いを踏まえた上で、作品が売れているとか、ベストセラーに対する考え方を披瀝する。
>
> どうでしょう。かなり有益な知見が得られると思うのですが。

それはおもしろそうな趣向ですね。議論というよりはネット上の読書会のよう
な雰囲気になればいいと思います。

> さて、議論を続けると言っておきながら申し訳ないのですが、今日から明日にかけ
> て、コラム類の締切が重なっております。二、三日ご猶予をいただきたいと存じま
> す。

ネット上のコミュニケーションは互いに時間的な制約をかけないことが特徴だ
と思います。途切れ途切れになったとしても、続けていくことが面白く、間が
あくことにはなんの問題もないと思います。
かくいう僕も今月から来月の SF 大会にかけて珍しく多忙な日々が続きそう
です。
そこで提案なのですが、意見交換の続きは思いきって、来月の20日以降にする
というのはいかがでしょうか?
ベスト10は6,8,9以外は読んでいるのですが、どれもおおよそ20年前のことで
す。まともな感想を述べるためには再読の必要もあるので、僕にとってはその
ぐらいから始めるのが有り難いのですが。
形式的には、山之口さんに予め題材の本を選んでいただき、再読後、感想を述
べ合うというのはいかがでしょうか?
また、他にもよいアイデアがあれば、お知らせいただきたいと存じます。

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やぶにらみ RE:人間の感情を書こうとする小説のなかに  2001年07月27日(金)13時44分09秒

>Δさま

>「SFならば人間の感情をメインにして書こうとしなくてもいいときがある」
>ならわかるのですが、
>「SFならば人間の感情をメインにして書こうとはしないものだ」
>ではないですよね…

SFにはSFならではの、人間の描き方があるのではないでしょうか。
たとえば、クラークの「楽園の泉」は、山之口さんの言うような、古典的な意味では「人間」を描いてはいないかもしれません。
しかし、軌道エレベーターの建設を通して、人間の持つ探求心とか不屈の意志といったものは、くっきり描かれていると思います。
ただ、そういう魅力について、山之口さんは無関心なのか、少なくとも評価の対象にはならないのでしょう。


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韓国海苔 SFメールが来ました 2001年07月27日(金)13時16分13秒

From: ペパーミントグリーン
Sent: Friday, July 27, 2001 1:09 AM
To: **************ne.jp
Subject: 夏本番!SF専門出会いサイト

夏本番です。
S●●フレンド募集専門出会いサイトです。
目的がひとつだから・・・
男女無料会員募集中です。

****://beam.to/peppermint

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山之口洋 タンマ 2001年07月27日(金)12時35分26秒

>小林さん、冬樹さん(この議論はお二人だけを相手に展開しております)
意図を理解していただいてありがとうございます。
今後とも議論を続けましょう。
ちょっと考えて、議論を意義あるものにする糸口はつかめました。
おおむね、こんな道筋です。

1.小林さんとぼくの、SF観、その裏返しとしての、普通の小説観の違いを、
より精密化する。その土台としては、SFオールタイムベストのうち、二人とも
が読んだものについての意見交換が適当と思う。

2.その違いを踏まえた上で、作品が売れているとか、ベストセラーに対する考え方を披瀝する。

どうでしょう。かなり有益な知見が得られると思うのですが。

冬樹さんが把握された議論の全体構造は、かなり正確だと思います。別にぼくはS
F的要素を「過剰」と考えてはいませんが、「人間を書くために必要最低限使う」
と言う方向性なので、冬樹さんがこの言葉で指そうとしているのと同じだとは思い
ます。単に言葉の問題です。その方向性と、「せっかく書けるんだからどんどん書
く」という方向性は、文字通り180度違っており、ぼくは、それこそが、SFと
いうジャンル(というものがあるとして)の内外での評価基準とか方向性の違いと
考えているわけです。
日野啓三さんの文学遍歴、と言うか精神史については初めて知りました。ぼくの気
分もかなりそれと近いです。「文学におけるイカの頭成分比率が増えた」つまり、
「文学自体の自由度が増した」と言うのは、SFというジャンルが日本語文学全体
に果たした主な貢献の一つではないでしょうか。

一つだけ指摘しておきますと、ぼくは俳句など短詩型文学というものは、典型的に
タイプAなのではないかと考えております。だって、風景を語る場合でもほとんど
必ず心象風景、自分の感情の象徴としてなのですから、人間感情のかなり直接的な
表現ではないでしょうか。特に、俳句のなかでも不定形のものは、その印象が濃く
あります。萩原井泉水、種田山頭火、木村緑平、尾崎放哉などの作品をお読みにな
れば、そのあたりの事情は感じ取れるように思います。

さて、議論を続けると言っておきながら申し訳ないのですが、今日から明日にかけ
て、コラム類の締切が重なっております。二、三日ご猶予をいただきたいと存じま
す。

最近、家の前に平気でゴミを捨てていく通行人が増えて困っています。テレビの2
ちゃんねるのニュースでもやってました。

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山之口洋 訂正 2001年07月27日(金)12時34分19秒

訂正します。冷や汗ものです。
「不定形」→「自由律」

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free 英語みたいな日本語 2001年07月27日(金)10時04分04秒

Free care, cow was to be come with note.
というのもありましたね。

with noteというのが日本語に通じるものはありますが、飛び込むのは牛蛙か。

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冬樹蛉 亭主の好きなイカの頭 2001年07月27日(金)04時19分38秒

>野尻抱介さま

 あ、そうか、野尻さんもあの魚を釣ったことがあるのでした。背中のあたりに
しまもようがあるやつですよね? でも、外道でしかも雑魚だから、本格釣り師
の野尻さんには面白くないでしょう。小林さんや私は、外道でも雑魚でもそれな
りに楽しめるクチです(^o^)。一説によると、あの魚は出世魚のようにコロコロ
と名前が変わるらしいのですが、出世魚とちがうのは、全然成長しないのに名前
が変わる点です。最近では三鷹のほうで釣れているそうです。


>小林泰三さま

>ケースBのわかりやすく具体的ないい例はないかと考えたのですが、つまりこ
>れは俳句や短歌などによく見られる手法と考えていいのでしょうか?
>ぺたぺたな例ですが、
>
>古池や 蛙飛び込む 水の音
>
>には人間が書けているかどうか。

 “手法”というと私の意図よりは狭くなってしまいますので、“方法”という
ことであるなら、「古池や 蛙飛び込む 水の音」は、ケースB指向でしょうね。
まるでフー・メイの「鏡」(川又千秋『幻詩狩り』)のように私自身が映って見
えます。私が人間であるからには、「人間が書けている」と私は思います。


>山之口洋さま

>それと「イカの頭が書かれたテキスト」を、文学作品として評価するにあたって、
>ぼくはまず「そこに本当にイカの頭を書く必然性があるのか。好きこのんで、面白
>がって書いているのではないのか」と言うことから吟味します。

 ああ、この表現でよく構造が見えました。つまり、山之口さんは、イカの頭を
書くことを過剰だと考えるのに対し、なんでもありだというのにイカの頭を書か
ないのは欠落だと考えるのが私だということです。半分水の入ったコップを指し
てよく言う、「もう半分入っている」と「まだ半分しか入っていない」みたいな
ものでしょう。山之口さんと私とでは、たとえば、まったく同じ作品を指して、
「こんなにイカの頭が書かれている。この過剰に必然性はあるのか?」「これだ
けしかイカの頭が書かれていない。この欠落に必然性はあるのか?」と、同じよ
うにもの足りなく思うことがあるやもしれません。小説、あるいは、文学作品と
いうものの守備範囲に期待している既定値とでも言うべきものが最初からちがう
わけで、これも対立点ではなく、小説観・文学観の相違ですね。

>ぼく自身、70年代にはイカの頭ずきだったのですが、歳をとって嗜好が変わっ
>たのか、必要以上の分は勘弁してほしい口です。

 日野啓三さんが山之口さんと同じ経緯をたどってらっしゃいますね。タイム・
トラベルとかパラレル・ワールドとか、いわゆるSF的な仕掛けが、当然の前提
として余りに安易に通用しすぎることに飽きた、といった言いかたをなさってい
ました。もっとも、日野さんのような方々のおかげで、文学作品のイカの頭成分
比率がずいぶんと上がってきたのは事実で、私としては嬉しいことです。読者と
しての誤読の自由を行使するなら、私のような読者からは「文学作品の欠落が埋
まってきた」と感じられてしまうのです。「イカの頭書きしか表現してこなかっ
たことがたしかにあったのだが、あれはイカの頭でなくても、もっと伝統的なや
りかたでも書けるし、書いてゆかなくては怠慢だろう」というのが、たとえば
日野啓三作品だろうと私は思っています。同じ方法を模索なさる方が、どんどん
現われてくだされば、イカの頭指向者としては楽しいです。

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小林泰三 Re: 脱力 2001年07月27日(金)00時51分05秒

>山之口 さん

お気を悪くされたようで、申し訳ありません。僕の読解力が不足しているため、
書かれたことを読みきれていなかったようです。
意図的に誤読をしたのではありません。どうか、お許しください。

もちろん、この議論は勝ち負けを決めるものではなく、互いの意見を理解する
ためのものだと存じておりましたので、誤解したままよりもはっきりと理解で
きていない点を指摘していただいて幸いだったかもしれません。

もう一度山之口さんのご発言を読み返して、自分なりに山之口さんのお考えを
纏める試みをいたしました。間違っている部分がありましたら、遠慮なくご指
摘ください。

(1) 80年代のある時期に一般読者は SF から離れた。
(2) 現在では普通の小説でも (擬似) 科学的設定を使うので、(擬似) 科学的
設定 = SF とは言えない。
(3) 普通の小説と SF の差は人間を書いているか、否かである。
(4) 本格ミステリに関しては論ずるほど読んでいないのでノーコメント
(5) ベストセラーが人間を書いているとは限らない。むしろ、文学として高く
評価できない作品がベストセラーになってしまうような文学の現状を、強く憂
えている。

僕は「人間が書けている」と表現しましたが、これだと実際に書くことに成功
しているかどうかという結果のみを判断していることになり、判断基準として
は不適切で、目的意識を重視する「人間を書いている」という表現の方が正し
いということですね。
また、僕は「売れるのも文学としての評価の重要な一つ」とは考えてはいませ
ん。ただし、そう考える人がいたとしても非難はしません。

さて、上の(1)〜(5)の理解が大筋で正しいとして、僕の誤解がどこで生まれた
かというと、おそらく (1) と (2) の間でしょう。
おそらく、山之口さんは (1) と (2) を切り離して論じられていたのに、僕が
それを連続して読んでしまったために、誤解が生じたのだと思います。

(1) 80年代のある時期に一般読者は SF から離れた。

という主張に対し、僕には SF は売れているように見える。

それに対し、売れているのは SF でなく、(擬似) 科学的設定を使う普通の
小説である、というのが山之口さんのお考えだと思ったので、ベストセラー云
々の話をしてしまいました。

僕は SF は売れているのか、売れていないのかという点に注目して議論して
おり、山之口さんは文学としての小説の評価について議論されていたので、擦
れ違いがおこったのでしょう。

文学としての小説の評価についてついては、僕ではまだまだ論ずるに力不足で
あり、できれば客観的にとらえやすい「売れているか、否か」の議論がしたい
のですが、ご興味がないということでしたら、これで終わりにしていただいて
結構です。

もし続けていただけるなら、以下のことをお訊きしたいと思います。

(1) (擬似) 科学的設定を使い、人間を書いていない小説は SF と読んで差
し支えないでしょうか?

(2) (擬似) 科学的設定を使い、人間を書いていない小説は現代においてべス
トセラーたりえるでしょうか?

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Δ 人間の感情を書こうとする小説のなかに 2001年07月27日(金)00時44分41秒

「SFならば人間の感情をメインにして書こうとしなくてもいいときがある」
ならわかるのですが、

「SFならば人間の感情をメインにして書こうとはしないものだ」
ではないですよね…

すると、大昔のSFでも(率は低いにせよ)普通の小説の血が入っていた
ことになりますから、現在あるような普通の小説でSF的設定を導入した
ものも、昔のSFの血を引くものであるといえそうです。

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革新的宇宙移民者同盟ギレン派 つまりXXXは「人間を書こうとしていない」 2001年07月26日(木)23時07分37秒

というのは、「お前には『階級闘争的視点がない』」というのと同じような言説ですねぇ。

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通りすがり 山之口様へ 2001年07月26日(木)19時22分45秒

 小林さんに御自分のお考えを伝えようと努力されるのは無駄だろうと思います。彼は相手を言い負かすことのみが大切なのであって、議論しようとしているのではありません。いわば言いがかりです。
 山之口さんのおっしゃりたいことはギャラリーにはちゃんと伝わっておりますので、どうかご心配なく。

 巻き込まれた泥仕合が、執筆の邪魔になることがありませんよう、ご自愛下さい。

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山之口洋 脱力 2001年07月26日(木)13時26分32秒

>小林さん
やっと議論が収束しようと言う段になって、何でそんな粗雑な論法を用いられるの
か、ぼくには理解できません。
『アルジャーノン』に対しても、他のSFに対しても「人間が書けている」と言う
言い方を、ぼくはしていないじゃないですか。「人間を書いている=人間感情を描
こうとする目的意識がある=普通の小説と同じ評価基準が適用できる」と言ってい
るのです。
「本格ミステリについては読んでないので資格がない」とも明言しています。それ
なのに、小林さんは勝手にミステリーやホラー(これ、どこから出てきたの?)ま
で話を広げた上で、山之口の小説観は現在主流のものと違う、と言うことを何とか
印象づけようとされている。これはアンフェアです。
それに、ぼくが一度でも「ベストセラー」なんて話をしましたか? ぼくは、文学
としての小説の評価についてしか話していません。これも、いったいどういう文脈
で出てきたんですか。
もちろん、「現在のベストセラーはすべて人間を書いている」などと考えていませ
ん。むしろ、文学として高く評価できない作品がベストセラーになってしまうよう
な文学の現状を、強く憂えています。
先回りしておきますが、小林さんが「売れるのも文学としての評価の重要な一つ」
だとお考えでしたら、それも現状でのぼくとの相違点です。

>中村モンローさん
小林さんと議論して、ようやく収束に向かいつつあるときに、本筋と関係ないこと
を「ちと確認したい」などと聞いてくるのは失礼でしょう。
質問する前に、人の発言を読んでください。どちらもそこに書いてあります。本格
ミステリについては資格がないので論じない。あなたとぼくの映画観はたぶん違
う、それで十分です。あなたと映画やミステリ談義はしません。

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中村モンロー ちと確認したいのですが 2001年07月26日(木)12時24分39秒

>山之口様
>人間を書かないのなら、小説である必要はないし、そもそも芸術である必要もない。
>映画でよいのです。

山之口様は、「小説は芸術だが、映画は芸術ではない」とのお考えですか?

本格ミステリと呼ばれるジャンルは「人間が描かれていない」とさんざん批判
されてきましたが、それらは小説である必要がなかったのでしょうか?
映画でやれば良かったですか?

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小林泰三 Re: 糞の海を泳ぐものさんへ 2001年07月26日(木)07時24分18秒

「Re:小林泰三さまへ」 で 糞の海を泳ぐもの さんは以下のように書かれました。

> >「オレンジページ」は知りませんが、「小学六年生」には載ってませんか?
> >
> 載ってません。

そうですか。ポケモンぐらいは載っているかと思ったのですが。

> 文士である小林氏が「SF新時代の夜明け」を謳うからには、死に体の「文芸」を
> SFが復興させる算段がついたのだと思っていたのですが、当方の勘違いでしたか?

そうだと思います。

> もしそうなら、過度の期待を勝手に抱いてしまって申し訳ありませんでした。

間違いは誰にもあるものです。でも、期待してもいいと思いますよ。

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小林泰三 普通の小説 2001年07月26日(木)07時22分54秒

>山之口さん

二人の認識の違いがどこで出てきたか、かなりはっきれしたように思います。

10作の中で『アルジャーノンに花束を』のみ人間が書けている (=普通の小説)
であると言うならば、確かに SF は人間がかけていないかもしれません。

しかし、そうなると、多くのホラーやミステリなども普通の小説ではないとい
うことになってしまいますし、ベストセラー小説の中にもかなり、普通でない
小説があるような気がします。
#「人間が書けていない」は貶し言葉ともとれるので、作品名はあげません。た
#だし、僕自身は貶し言葉だとは思いません。

そういう意味で、やはり「SF は売れている」と感じます。
ただ、もし山之口さんが現在のベストセラーはすべて人間が書けているとお考え
だとすると、ここで共通認識が途切れてしまいますので、議論は収束ということ
になるかと思います。

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山之口洋 言うまいと 思えどグレゴール・ザムザかな 2001年07月26日(木)06時54分51秒

>冬樹さん
お久しぶりです。いつぞやのDASACON以来ですね。
ご指摘に関して言えば、確かに小林さんもぼくも、Aの意味で「人間の感情が書か
れている」と用い、それについて議論しています。
Bのような小説の楽しみ方があるのはわかりますし、SFがBを指向しているとい
う冬樹さんの分析にも納得が行きます。ただ、それを「人間が書けている」と表現
するのは、違和感を感じます。例としてかなり不適当かもしれませんが、「王様」
の曲を聴くと、いわくいいがたいおかしさを感じますね。それは、直訳した歌詞自
体のおかしさと言うよりは、じつはそんな内容の歌詞をかっこよいと思っていた自
分自身を嗤う、という、かなりこみいった構造のおかしさであるわけです。そこで
はっと眼を開かされる感情体験はあって、それは一種の「センス・オブ・ワンダ
ー」と思うのですが(違うかな)、ぼくはそれをして「人間が書けている」とは表
現しません。これは冬樹さんとぼくとの、単なる語法のちがいなので、対立点では
ありません。
それと「イカの頭が書かれたテキスト」を、文学作品として評価するにあたって、
ぼくはまず「そこに本当にイカの頭を書く必然性があるのか。好きこのんで、面白
がって書いているのではないのか」と言うことから吟味します。もちろん、イカの
頭を書くことで、思ってもみないやり方で人間を描いている優れた文学作品もある
と思います。ぼくなりの例をあげればアシモフの「バイセンテニアル・マン」、玄
有「中陰の花」など。そうでない場合、ぼくはそれを「イカの頭好きの人々に向け
たテキスト」であると考えます。文学作品としての評価は、自然低くなります。ぼ
く自身、70年代にはイカの頭ずきだったのですが、歳をとって嗜好が変わったの
か、必要以上の分は勘弁してほしい口です。

それから、ぼくは二つのタイプの小説を区別していますが、それは方向性を区別し
ているのであって、個々の作品が玉入れの玉よろしくどちらかに区別できない場合
もありうると思います。

>小林さん
というわけで、冬樹さんがまた別の視座を用意してくださったので、問題点が整理
しやすくなりました。

言うまでもなく、小林さんとぼくとは、相違点より共通点のほうが多いのですよ、
だいいち、SFになんらかの親近感をいだいてない人間が、この掲示板で発言した
りはしません。
できれば、個々の作品について「これはどうだ」「あれはどうだ」と言うのは、時
間も貴重ですから止めていただきたいのですが、小林さんの上げたオールタイム・
ベスト10

1.『夏への扉』
2.『火星年代記』
3.『ソラリスの陽のもとに』
4.『虎よ、虎よ』
5.『幼年期の終り』
6.『ハイペリオン』
7.<銀河帝国興亡史>
8.『地球の長い午後』
9.『星を継ぐもの』
10.『アルジャーノンに花束を』

については、2,5,7,8,9,10を読んでおり、(Aの意味で)人間を書い
ていると思うのは10だけです。ちなみにホーガンは好きで、ほとんど全作品を読
んでいますが、彼くらい人間を書けない作家は珍しいと思います。

それから、やっぱり避けて通れなかったSF御三家に対する評価ですが、「昔はS
Fファンだった」と言っているのだから、できればご想像願えませんか。無用に敵
を増やしたくないし……
と言ってもしかたないんでしょうね。この三人の作品は、昔から結構読んでいて、
今数えたら130冊ありました。つまり、昔は大好きだったのです。今でもたぶん
好きで、小松左京氏の短編など、読み返すことがあります。ただ、ぼくも金をもら
って書評も書いている身として、作品の評価と自分の好き嫌いとははっきり区別し
ており、文学作品としての評価に値する作品は、やはり70年代までに限れば少な
いと感じます。「家族八景」、星氏のショートショートという形式の確立自体、あ
とは、最大限に拡大解釈して「日本沈没」くらいでしょうか。あとはみんなイカの
頭好きの人向け。SFファンが好きな「果てしなき流れの果てに」を、文学作品と
して評価しろと言われたって、無理と言うものです(だから言いたくなかったの
に)。
ただ、筒井氏は、それ以降も作品を発表しており、その中には、優れた文学作品と
呼べるものも多いと思います。「残像に口紅を」「わたしのグランパ」
「敵」など。

ですから、小林さんとぼくの、主な相違点1が、これら「狭義のSF」に対する文
学的評価であるわけです。そもそも、入り口にこの三人の偶像を立てて、「これを
拝め」とやることは、(狭義の)SFの敷居を高くするだけではないでしょうか。
ぼくは逆に、この三人の踏み絵を踏んで、SFから出てきてしまった口ですが。

相違点2は、SFの定義であるわけで、ありていに言って、小林さんの

(3) 広義の SF
現行のどのジャンルにも属さない小説 + (1)

の定義は、ぼくのようなノンジャンル・エンタテイメントを指向する作家にとって
は迷惑至極です。それには、日本語文学の全領域をどれかのジャンルにしてしまお
うと言う、ジャンル至上主義のドグマを感じざるをえません。小林さんが個人的に
そうう思うのはご自由ですが、違う考え方があることも知ってください。
ノンジャンル、と言っても、クーンツが言うようなものとは違います。あれは正確
にはミックスジャンルであり、明らかにジャンル小説です。
正直に言うと、エンタテイメント、という柵も、できれば意識したくないのです。
山之口のジャンル観はいたってゆるやかなもので、

日本語文学の領域の中で、比較的人や作品が混み合っている場所

と言う程度のものです。日本語文学などと言う、さして広くもない領域を、さらに
せせこましく柵で区切ることに、かなりの抵抗があります。

繰り返しますが、ここで「柵」と言うのは、個々の作品が峻別できるという意味で
はなく、柵の内外で異なる目的意識なり評価基準が適用されているからです。

本格ミステリの話は、散らかるので止めましょう。ぼくはほとんどそれらを読まな
いので、発言の資格がありません。
それに、お互いプロ作家として、小説そっちのけで無料の文章を書いているのもど
うかと思うので、そろそろ収束の道をさぐりましょう。

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小林泰三 ありゃ? なぜか最後の1行の途中で切れてしまいました。 2001年07月26日(木)06時52分44秒

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古池や 蛙飛び込む 水の音

には人間が書けているかどうか。
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です。

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管理者: 大森望 <ohmori@st.rim.or.jp>
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