狸,中東を歴訪す Middle East
作成者  BON
更新日  2006/11/06

 Warnning !! このページで紹介するのはプライベートな旅行です。水道関係は見つけたら書くといった程度です。あと,ものすごく画像が重いので,あらかじめご容赦くださいませ。

10月28日
 出発の日,関空出発。
10月29日
 中東はドバイに到着。一日ドバイ市内を観光。
10月30日
 イエメン国サナアに移動。サナア市内を放浪,。
10月31日
 もう一日サナアであります。
11月01日
 サナアを発ってドバイのリゾート。
11月02日
 ドバイからオマーン国マスカットへ。
11月03日
 一日マスカットにて滞在。

 2006年10月28日〜11月4日までの期間,中東はドバイ(UAE),サナア(イエメン),マスカット(オマーン)を歴訪。ぶっちゃけ,新婚旅行であります。きわめて私的な旅行ではありますが,個人HPなのでこういうのも記録をするのでした。

【参考】


10月28日 関空出発

 はるか号にて関空まで向かい,ここからエミレーツ航空にて中東はドバイへ向かいます。

 エミレーツ航空の装備は非常にいいのですが,もう少しシートが傾いてくれるとよかったんだけど。あ,もちろんエコノミークラスです。もちろん。

 23時すぎ発の深夜便で約10時間のフライト,到着は翌朝です。


10月29日 ドバイで一日

 翼よ,あれがドバイの火だ。なんてね。あ,もちろんモニターです。

 ホテルはパークハイアット。ただし到着時点ではまだ暗かったので,左の写真は昼間に戻ってきたときに撮ったものです。

 到着が早朝だったのと長時間のフライトだったので少し休憩してから,まず最初に,ドバイのデュメイラモスクを訪問。本来モスクはムスリム(イスラム教徒)しか入れないのですが,一日1回,観光客を対象にしてモスクの中を見学させてくれるのです。

 まずは外から。美しい建物であることは論を待ちませんが,塔のあちこちにスピーカーがついてるのがご愛嬌。あそこから「アラーラーラー(詳細および意味不詳)」とかいう声が流れてくるんでしょう。

 こちらは正面玄関側。この真ん中が入り口です。で,まず入場前に,モスクの入り方のご指導があります。希望者は体験できるので,何人かは実演。英語に自信があればやってみたかったんですけど。

 モスクに入る前には体を清めます。というか,砂漠の国なので体の砂を落とす,といったほうが現実的かも。まず手,ついて口,鼻,顔,右腕,左腕,右足,左足...手順は決まってるようです。白装束や顔を隠すスカーフも,習慣というより必然といった感じです。この日はたぶん気温にして35度くらい,これでももうすごしやすい季節なんですからね。靴を脱いで,素足でモスクに入るのですけど。そりゃぁもう,石畳の熱いのなんのって。

 通常モスクの中は撮影禁止なんですが,ここはすべて撮影OK。モスクの中は美しい装飾に白を基調とした直線的と円(アーチ)を組み合わせたデザインの建物です。でもまず驚いたのが,ガンガンに利いた冷房だったり。外は暑かったもんなぁ。

 ガイド役のおじさんが,お祈りの仕方やモスクの意味などをユーモアたっぷりに教えてくださいます。もちろん英語ですので,私の理解力では大体理解度40%といったところ。電脳コーランは現場にすえてあったもの。時代の波が宗教風俗ときれいに溶け込んでいるのはある意味感動的です。

 さて,活発な質疑応答(英語による)モスク見学は終了。ビーチを見たかったのですがプライベートビーチになっているのでどこから入ればよいのかわからず断念。お昼はゴールドスーク(金の市場)までタクシーにて移動して,ここで街中のレストランに入りました。

 人の写真を撮らないように気をつかいながらなので一番にぎやかな感じのところは撮影できてませんが。ご飯はミートプレートの盛り合わせとサンド,これにフルーツジュースを頼んでみました。オリーブなどのピクルス類は結構私的ヒットで,強めの塩気が肉類との付け合せにべリグです。サービスでついてきたトマトなどの野菜も大変おいしかった。お値段は締めて41ディルハムのはずだったんですが,40ディルハムですんでしまった...

 おなかがくちくなったあとは,すぐそばの市場を見学。カオスな感じがよいです。写真は魚売り場,でっかいサメなんかも売られてますが,日本の魚市場とそれほど雰囲気は変わりません。市場に併設されていたモスクなどを外だけ見たり。

 このあと,川を歩道で渡る地下通路を通って(つーか,炎天下で探しながらやっとみつけたりして)ヘリテージビレッジに到達。(到着というより到達という方がぴったり...)ドバイ版明治村,といった風情で,昔のドバイの家とかを見られるようになってます。でもだれもお客おらんぜよ...やっぱ昼間暑い中で観光するのはアレなのかも。

 続いて立ち寄ったのがとなりにあるシェイク・ザイード邸。こちらはかなり有名なスポットですが,やっぱりあんまり人はいなかったです。ザイード族長の家に,コレクションなどが並べられてます。切手やコインを収集するのはセレブも一緒なんだなぁ...

 建物の外側の写真,デジカメのバッテリー切れで取れませんでした...残念....切腹(賞味期限切れ)!

 続いて,川べりをそぞろ歩きしながら,ドバイスーク方面へ。途中にでかい木造船などがつながれてます。ドバイスークの中を歩きながら,モスクを見たりして,次のポイントへタクシーにて移動しました。

 ここから先は近代的なドバイの風景へ。タクシーの窓から撮影したドバイの街。

 次の到着地はショッピングセンター。どこにも見かけなかった観光客はこの中にぎっしり詰まってました(^o^;)さまざまなショップに,カルフールなどもあって,長期滞在にはぴったりのサプライポイントです。欧米人がすごく多いですな。水とか電池とかを補給,しばらくウィンドウショッピングなど。

 朝は5時から活動しているので少し疲れ気味,よっていったんホテルに戻って休憩。ショッピングセンターの向かいにあるのに,歩くと30分近くかかるのは予想外でしたが...あ,タクシーは大体初乗り3ディルハム(110円くらい),ただし空港発は20ディルハムから,早朝料金は7ディルハムからだったりといろいろです。

 美しい夕日。アラビアンナイトへの誘い...

 さて,しばらく休憩したあとは,晩御飯を食べにふたたびゴールドスークへ。実は,ゴールドスークというのは金細工の市,さまざまな金細工が並べられてます。お宝をあさる人々は洋の東西を問わず,ただし例外なく女性(^_^;)。あまり食べ物の店がないところに入ってしまったので,渡し船でドバイスークの方へ移動します。夜の川を結構飛ばす飛ばす。

 ドバイスークでの晩御飯はドバイ風川床のレストランでシーフードプレート。ドバイ的にはちょっとお高めですが,それでも4000円程度。ただしアルコールなしで,飲み物はペリエ。

 目の前の川を大型船がとおるところ。小型の渡し船と大型船が入り混じっておりまする。

 食事のあとはドバイスークをそぞろ歩きしながら川べりを散歩。川沿いに行くと中央官庁など行政区があり,続いて電飾きらびやかな船がたくさん停泊しているエリアに出ます。人歩きはそれほどでもないんですけど,むっとする暑さも和らぐ時間ですから(でも暑いですけど),散歩にはもってこいかと。

 この後少々苦労してタクシーを拾い,ホテルに戻ってちょこっとだけ飲酒して就寝。疲れと時差のためにぐっすり。


10月30日 ドバイからサナアへ

 翌日は5時出発ですので4時起床。とはいえ,時差の関係で日本で言えば9時起床と同じなのでぜんぜん平気。これは空港にて無線LAN利用のネットをやってるの図。とはいえ,空港のLANなのでいろいろ制限があり,写真のような大きなデータを扱うにはちょっと厳しいです。

 ドバイからサナアに向けて砂漠の上を飛びます。飛行機の窓から見る砂漠には砂紋がうっすらと。

 サナア空港着。撮影禁止ではありますが,入れ替わりに飛び立っていったのは,たぶんイエメン空軍のF−5戦闘機。旅客機はほとんどないのに軍用機が時々訓練飛行をしているのがいかにも途上国という感じ。空港もなんかちっさい空港です。日本であれば,相当のローカル空港でもいまどきほとんどこのレベルのはないのではないかと。入国ビザを東京で取っていったため,それほど時間はかかりませんでした。

 ホテルのカウンターにてタクシーを手配してもらいました。ホテルまで10ドルとのことです。ドバイでもかなり派手な運転でしたが,ここはそれ以上。ちょっと先が思いやられる状況。

 ホテルにつきました。まだまだ朝方,荷物を置いたら早速出かけます。とりあえず今日もスタートは徒歩にて。

 地図を片手にサナア旧市街を目指してぽたぽたと歩くわけですが,距離にして下りで2km強ほどなのはよいとして,道がまっすぐではないので,微妙に迷いながら。子供がよってきたりします。アラブの商人の巣窟といった感じ。

 あとで考えると,ここがオールドサナアの裏口玄関になるわけですが,このときはこっちかな,あっちかな,ってな感じ。英語でお店のおじさんとかに,「バーブルヤマン(イエメンの門)」の方向を聞きながら,曲がりくねってかつ入り組んだ道に入り込んでいきます。

 建物の1階はいちいち商店。男は大体シミター(半月刀)を挿しているのがイエメンの特徴。ただし,ドバイと比べると,服装のバリエーションはかなり豊かなようです。

 しばし迷宮を散策していると,出ました,これがイエメンの門(ただし裏側)です。

 ここは広場になってます。1時間以上歩いてますので,ここで少し休憩。

 こちらは表側。本来観光客の人は,ここから門をくぐって外と中の雰囲気の違いを堪能するのですが(^_^;)

 さて,門を出たら,犬のものらしいノグソに注意しながら開放広場を目指します。

 市内には水道設備屋が!左の写真の奥の方に見えるのはなんと膜モジュール!右はポンプです。

 歩くこと約30分ほど,イエメン銀行など政府の中枢施設が集中する地域を抜けて,ここがタハリール広場です。

 で,いきなりその広場の一角に戦争博物館が...実は,イエメンは10年ほど前まで南北で戦争しており,その記録を後世に伝えるための施設なのです。表に鎮座ましましておりますのは,カーデンロイド系の足回りをもつへんてこな改造戦車とラッチェバム。内部は撮影禁止なのは残念ですが,各種の銃機関銃や民間徴発の乗用車に加え,MiG17の実機や57mm対戦車砲など有名どころを手始めに,冷戦後に中東に流出してあやかしの改造を受けた各種の車両が並びます。いつか機会があったら,F-5とMiG-29が併用されているイエメン空軍の作品でも作ってみたいものです。

 時間の都合で,本日は戦争博物館のみ。見学後はタハリール広場の付近でお昼ご飯を食べられるところを探してしばしうろうろ...ちょっと手間取りましたが,よさげな店がありました。早速,これとこれと...計5品も調子に乗って頼んでしまい,ちょっと量的には過剰な状態になってますが...あ,写真は半分まで食べたところです。

 入れれば出る。自然の摂理ですな。食事中の皆さんごめんなさい。

 さて,当初予定ではほかの博物館関係を見るつもりだったのですが,どうも昼までしかやってない。次は夕方まで待たないといけません。後でわかったのは,お店関係なんぞもいったんお昼は閉まるということ。感覚的には日中は30度くらいですのでそこまでしないでもよいようにも思いますが...

 ということで,続いて向かったのが有名なワディダハル,いわゆるロックパレスです。市内からはかなりはずれ,10km以上の距離で,事前にビザを取りに行ったときは,パーミッション(現地警察による許可)が必要とのことだったのですが,ホテルのフロントはいらないって。ということで,向かったのがバス乗り場。

 これがバスです。広場にいっぱい止まってます。トヨタのハイエースが多いですね。ほとんどすべてドアが開いてます。そして,途中の行き先を行ってそのバスがそちらに向かうのかを確認しながら,3台くらいこれを乗り継いでいくわけであります...私だけだったら絶対できない旅行方法です。

 3台目まではよかったのですが,最後のステーションからはいわゆる白タクのような車に乗りました。途中で運転手のおじさんがカートとかいう葉っぱをくれるのです。おじさんはどんどん噛んで,右もしくは左のほっぺにかみくずをため,なんかリスの頬袋みたいになってます。酒のないアラブで,弱いですが,そういう系統の作用があるそうです。ただ,苦くてぜんぜんうまいものではないですけど。

道は途中から舗装もなくなりますが,そのあたりから雰囲気が出てきます。両側にはかなり田舎な感じの建物。でも子供がいっぱいいるので,人は住んでるみたいです。

 白タクを降りるときにひと悶着ありましたが...

 これが世界遺産,ロックパレスです。ワディダハルの大きな岩盤をくりぬき,この上に領主が別荘をつくったのだとか。別荘といっても,一年の1/3はここに住んでいたようです。

 建物の中は迷宮そのもの。外敵対策だとは思いますが,わざわざ入り組んで作られているように見えます。

 これは裏側からとった一枚。中に入るのは500リヤルですが,どこにでもあるしろものでないことを考えればお得。あ,「城物」ではありますけど。

 さて,行きと違ってここには待っててくれる車とかはありませんので,ポタポタと散策しながら,10kmある行程を歩いて市内に戻る方針。もちろん途中でバスなりに乗るつもりではあります。周囲の風景は,ロックパレス以外も奇景そのもの,そのうえしっかりと人が住んでいるのがすごい。子供が寄ってなにかねだってますが,相手にしてたら大変なので知らん振り。

 しばらく歩いているとたくさんのお兄さんが乗ってるバスが着たので,のせてってくれないかと頼むと快諾してくれました。彼らは学生さんだそうで,ロックパレスに行ってきたそうです。車内で怪しげな会話などをしながら,なんとタハリール広場まで直行,しかもロハ!みんなありがとう,僕たちはもうブラザーさっ!

 かなり歩いたりして疲れたのでカフェで一休みの図。

 ここでいったんホテルに戻ってシャワーを浴びるなどして汗を流し,今度は夜のオールドサナアへ繰り出します。交差点まで歩いて出てきてタクシーを拾ったのですが,客乗せたままガソリンスタンドに寄る...大体リッター35円くらいみいっす。10L入れてました。

 オールドサナア近くの庶民派レストランにチャレンジ。ところが,メニューに写真も英語もありませんで。おまけに話言葉としての英語もほとんど通じない状況。あれとこれと,みたいな頼み方をして,最後にチキンといったらフライドチキンのでかいのが...皮はすべて処分して食いきり。800リヤルくらい。

 食後はタクシーにてホテル下の交差点まで戻ります。距離も短いのですが,一人300リヤルくらいなのでありました。交渉次第ですけど。ということで,一日お疲れさんでした...


10月31日 サナアにてステイ

 時差の関係で早く眠くなり,朝5時前に目が覚めます。ビジネスセンターに行ってネットを少々。ミクシとか,何箇所かの掲示板とかにメッセージ投下。ただし,キーボードがアラビア文字バージョンですから,@とかどこにあるのかわからず入力できないのであります。知恵と勇気でクリア。

 ホテルのビュッフェで朝ごはんを少々。だって,街に出たらいつ飯食えるかわかんないし。豆の煮込んだ地元料理がなかなかユニークな味。あと,ソーセージやベーコンの類はたぶん羊です。

 はい,これが昨日撮影できませんでしたホテルの玄関です。

 本日は乗り合いバスを路上で拾って,バーブルヤマン(イエメン旧市街の門)へ。一人30リヤルだったかな。

 バスストップで見た給水風景。見えにくいですが,右下に給水車。屋根の上にタンクと作業員のお兄さん。左側に見えるは標準的なステンレスタンク。こうして水を配っているところを見ると,基本的に水道はないのではないかなと。また,緑色のタンク車もたぶん水タンクです。これは公衆トイレに給水しているの図。トイレはすべて水洗。

 バスストップのすぐ近くにあるすごくきれいなモスクでした。

 モスクの横を通って,タハリール広場を目指して移動中。大統領選挙が1ヶ月ほど前にあったので,大統領のポスターがそこらじゅうに貼ってあります。こんな高いところに貼るなんてこわくないのかしらん?

 街中で見つけた井戸の設備屋さん。

 噴水はところどころにあります。いずれもタハリール広場に向かう途中に鎮座しておりましたところを失敬。

 国立博物館に到着。外国人は一人500リヤル。中には,日本の民俗学博物館みたいな感じです。ただし館内撮影禁止。

 博物館を出て,市内のスーパーマーケットに向かいます。実は,この国,スーパーはそれほど普及してません。でも中は先進国のそれと変わらないか,下手するとそれ以上。

 私的ヒットな商品。左はキャプテン翼君,中東では大人気です。また,クリアのバレルに入ったドリンク,オレンジを飲みましたがこれがおいしい。デザインの秀逸さ,低糖,微炭酸。日本でも発売してほしいものです。

 スーパーを抜けて,今度は大使館などのあるハッダ方面へ行ってみようとしたのですが,バスがなぜかきません。つーか,バスにも昼休みが?てなわけで,確実にバスの要るバーブルヤマン方面へ徒歩にて移動中。行きしなに開いていた店,全部閉まってます。

 食事のできるところを探して旧市街の中を放浪も,なかなかそれらしいのがなかったり。

 結局,門の外で営業しているお店へ。タンドリーチキンはかなり長くローストしているせいか,皮の油がほとんどなく,すごく食べやすいです。かなり激しく空腹だったので完食。

 このあとはしばし旧市街の中を放浪。これは,地図に書いてあったFORTRESSという標記に魅かれて迷いながらも見に行ったところ。たぶん観光スポットでないかなと思ったのですが,実は...リアルにフォートレス,すなわち現役の軍事施設でした。とても正面の写真なんぞ怖くて撮れません。

 これはグレートモスク。ムハンマドが存命中に建設された由緒あるモスクだとか。実は,旧市街を放浪中に,お葬式らしきものに出会いました。おじさんが高らかに歌を歌い,子供が大勢歌いながら後に続き,大人たちが被いに覆われた台をかついで運びます。この隊列(というか群集)が市街をグレートモスクに向かって練り歩きます。隊列の最後には赤いベレー帽の軍人さんが数人。モスクに列が入ったあと,詠唱の声が旧市街にひびきわたったのでした。

 その後しばらく旧市街の中を放浪。スーク(市場)を少し離れれば,生活感あふれる場所がそこにはあるのです。スークもエリアによって売ってるものがある程度決まっていて迷わないようになっている模様。迷いますけどね。

 さて,改めてハッダ通り方面へ向かいます。バス乗り場から乗り合いバスにて一本。地図よりはずっと遠く感じましたが,これはどうもバスが遅いかららしい...

 また,途中交通事故を目撃。バイクのお兄さんが吹っ飛んでました。こんなにカオスな交通事情でなぜ大丈夫なのか不思議だったんですが,やっぱちゃんと事故は起こってるようです。

 ハッダホテル前でバスを降りて付近を散策。給水車がいると思ったら,近くにイエメンの上下水道プロジェクトのオフィスが...名刺でも置いて営業してくればよかったかな?

 先ほど仕入れた水の類を消費してしまったので再度付近のスーパーへ。このエリアは高級住宅街で外人向けサービスが充実しており,スーパーもたくさんあります。

 最後にもう一度乗り合いバスに乗って戻ってきました。小さいバスだったので正面が女性だったため,前を見ないように心がけていたら首が痛くなっちまいました。でも,運転してるの,どう見ても中学生くらいの子供なんだよなぁ...

 旧市街をもう一度抜けてからホテル方面へ向かう乗り合いバスに乗り,ホテルの下の交差点のところで降りて歩いてホテルに戻りました。いったんここで休息,今度はちゃんとしたレストランに向かいます。ホテルからタクシーに乗ると1500リヤル,道すがら拾えば700リヤル,戻ってきたときに偶然拾ったメーターつきだと500リヤルでした。

 さて,今度はホテルの前でタクシーを拾って,ハッダ通り付近にあるレストラン街へ向かいます。イエメンの高級レストランに相当するエリアで,事前に友人Kにもらった情報が大活躍。やつには土産を買ってやらんといかんべ。

 高級レストランとはいえ一人2000リヤルといったところです。座ったら自動的に水が出てくるあたりが高級。ですが,テーブルの上にシートを敷いて直接ナンを置くあたりはイエメンらしい。大衆食堂では新聞紙,高級レストランではビニールシート,ともちろん違いはあります。ラムとアラカルトをオーダーしたのですが,特にラムはまったくくさくなく,なにかの鳥かと思うくらい。ここのラムが一番おいしかったです。

 

 この店はラムと魚の店。魚をオーダーしていたら,こういうのが背開きで焼かれてでてきたわけです。食事後に拾ったタクシーは初めてのメーター付き,お値段も良心的な500リヤル。最後に初めてまともなタクシーに乗った,という感じでした。


11月01日 サナアからドバイへ

 本日はサナアを発ってドバイに一泊します。ホテルのテーブルにメッカの方向が示されているので,これを背景にサナアの通貨など。

 アラビア語キーボード。ビジネスセンターにあるやつです。これでミクシとかやってたわけですが,当然日本語の入力は不可。

 ホテルに横付けしているタクシーで空港まで行くと10ドル,2000リヤルほどとられるわけですが,道を行くタクシーを拾うと1000リヤルですむわけです。尤も,今回乗ったタクシーはマジ汚いというかぼろいというか。お約束のように途中で給油しているし。第一,エアポートという単語が理解できないらしく,チケットの飛行機のマークを見せて連れて行かれたのが飛行機会社だったりとちょっと大変でした。

 車内から見るイエメン。見納めです。

 イエメン空港もなかなかローカル色たっぷりです。出国カードに記入中の図。

 空港は軍民共用。若干ヲタの入っている私としてはみのがせません。撮影は禁止なんですけど,こっそりと写真をとりまくります。かなり望遠でガラス越しなため不鮮明ですが,Su-22(MiG-21かと思ってた)や新型のMiG-29(最初27と思ってたらもっと上等だった,可変翼の機は前出のSu-22だった模様)が飛行訓練を繰り返してます。なかなか砂漠明細が似合っててよろしい。一昨日見たF-5やMiG-17とあわせて,そのうちイエメン空軍ジオラマでも作ってみようかなとも。

 ほかにも,輸送機やグライダーっぽい飛行機,ダコタの残骸,ヒップやハインドの駐機場と見ごたえはたっぷりです。

 さて,フライトは砂漠上空。アラビア半島の西端から東端まで移動するわけですが,今回は窓際に座ったので,窓から砂漠の変化の様子を撮影。イエメンの高原地帯を抜けて山岳地帯,畝の大きな砂漠が除除に小さな山になり,岩盤が出てきてそれが除除につながり,山地になったらそろそろ東側です。

 機内食。基本的にはモロッコ料理だとか。イエメンで食べた食い物のほうがおいしいですが,ま,機内食ですし。

 2時間半ほどのフライトでドバイに到着。今回は山側から着陸。

 本日の宿泊地はバブアルシャムス・リゾートといって,砂漠の中に作られたリゾートホテルなんですな。ということで,ホテルまで,お迎えの車で向かいます。ドバイの中心市街地を遠くに見ながら,車は一路ハイウェイを飛ばしていきます。巨大な送電線鉄塔とかはなかなか迫力あり。

 リゾートに近づくとモニュメントのようなものがぽつぽつと現れます。尤も,何を目的としたモニュメントなのかはまったく不明だったり。

 30分ほどのドライブを経て,そろそろ到着です。

 ゲート。後で撮影したんですけど。

 ホテルの内部の雰囲気を堪能くださいませ。

 水周りもレトロに演出されてます。いかにもリゾートホテルって感じですな。

 当然,長期滞在でも飽きないようにいろいろおもちゃが用意されています。自転車や砂漠ツアーサービスに使う車などが玄関においてありました。砂漠を自転車で走る...物好きすぎるような気もしますけど。

 リゾートにお約束のプール。向こうに砂丘があるので海岸みたいですけど,砂漠のど真ん中。到着した時刻が16時ごろだったので,少し日がかげってます。その分,それほど暑くないのはたすかりますけど。

 砂漠の上には駱駝が待機。当然観光客は乗るわけです。ただ,こいつらつばを吐くので,口のところはカバーがかけられてます。急に立ち上がるので微妙にロデオ感覚。

 せっかくなので少し泳いでみたりしていると,ファルコンショーが始まりましたので見に行きます。駱駝付近に鷹匠(隼匠というべきか)3名と3羽のファルコン。うち一羽はかなり大柄。

 こうして砂漠に日がしずんでいくのでした...

 一休みして,これから晩御飯。少し離れた場所にある,砂漠の隊商を演出したレストランに向かいます。ホテルの中もライトアップされていてきれいですがデジカメの性能の問題で写真はあまりうまく撮れませんで。

 正直,この演出には少々驚きました。さすがアラブ,金をかけるところにはかけてるなぁ...

 若者が馬を駆り,ベリーダンサーが踊る。(写真をとって売る人がいるのもお約束ではありますが)サービス満点です。食事も各種アラブ料理をバイキング形式で食べることができます。

 ホテルバーは屋外にあり,民族音楽の演奏など。尤も,夜露のせいかソファーがぬれてたりして大変でしたが...

 こうしてリゾートの夜は更けていくのでした。 


11月02日 ドバイからマスカットへ

 今日は8時すぎの飛行機。よって出発は5時,起床はその前。真っ暗でかなり濃い霧が出るなか,空港に向かいます。途中対向車線で事故があったりして,渋滞にひかっかって飛行機におくれたらどうなんて話をしながら空港についてみると...

 なんと,飛行機の方が遅れてました(T_T ) コンピュータトラブルによる空港の混乱により,8:25発のはずが,11:00ごろになってしまったのでした。まぁ,おかげで待ち時間中に旅行記の作成は飛躍的に進み,ここまで現地で完成してしまったりしたのですが。

 機内食。たった40分ほどのフライトなのに出ました。

 マスカットの空港にも軍用機が駐機。これはC−130輸送機,アメリカ製。

 マスカットの空港で,お迎えにきてくれたF君夫妻と再会。実に1年ぶりくらいだっけ。今回のマスカット行きには,彼に再会するという目的もあったのです。もちろん,現地を案内してもらうと楽ということもありますけど。お土産は,日本で同僚にお願いして用意してもらったテレビ番組などのDVDと,空港の出口手前の売店で購入した缶ビール計48本。

 さて,ここからはイエメンと打って変わって快適な車の旅です。まずは,マスカットのグランドモスク(だったっけ),ただし今日は木曜日で日本の土曜日みたいなもの,おまけに飛行機が遅れたので半ドンのこの地ではすでにお休みモード。残念ながら中は見学できず。

 F君の働く現地事務所です。この辺の住宅街の一軒を借りてるそうです。街はものすごくきれいですっきりとまとまった清潔感はドバイ以上。街がまるごとリゾート地のような趣きです。

 F君に運転をしてもらって,市内のふるい町並みを見学。ここはとくに名所ではないですが,ちょっとはずれに出ると,こういった朽ちた雰囲気の街があります。中心部はものすごいきれいな市街地なんですが,ひなびたところもすっきりしています。

 昼食の前にハイパーマートへ。オマーン人はどうも車で移動するのがスタンダードらしく,広い駐車場に日本とみまごうほどのきれいな日本車の群れ。ただし買い物をしているのはアラブ人とインド人。

 2日間,私たちを運んでくれたRAV4(V)であります。

 マスカットの港。ここにはマスカットのスークがあります。

 港に浮かぶ船たち。木造の漁船に沿岸警備艇,でかい船は海洋資源探索船だとか。

 ちょっと地元の人が行動する時間よりも早かったのであまり人がいませんが,これまで見てきたスークよりかなりきれいな印象を受けます。

 ここは王宮だそうで。すごく立派なんですが,いつも住んでるわけではないらしい。ボランティアで中に入ったらホテルみたいだったそうです。

 しばらく走って今宵の宿,アルブスタンホテルに到着。巨大なドーム型のロビーを中央に配した贅沢なホテルでした。かなり上の方まで吹き抜け。客jはほとんど欧米人で日本人はほとんどいません。なんかもったいない。

 このあと夜の食事をご一緒する予定だったんですが...実は私ここで体調を崩して下痢p状態に...急遽部屋に戻って早めの就寝と相成ったのであります。すまん,みんな!


11月03日 マスカット

 翌朝部屋から撮影した遠景。青い海にプールが広がる様はまさにリゾート。

 朝食。明らかに昨日までより量が少ないのはもちろん水様便のせい。

 体調不良のためお昼まで休息して,これから出発。ホテルのロビーまで迎えにきてくれました。

 ホテルの遠景。入り口外には船と噴水のモニュメント。

 昨日に引き続き,マスカット市内を案内してもらいます。ここはPDO(オマーン石油公社?)の工場に隣接する,会社所有のゴルフコースを遠景で撮影したもの。砂漠のゴルフは人工芝シートを持参して,ボールを打つときにはシートを敷くんだとか。

 高台にあった配水池。セオリーどおり,道路の一番高いポイントにあります。

 歩く鳥。鳥の癖にあんまり飛ばないらしい。

 パブリックビーチにやってきました。ここには亀がいるんだとか。砂は細かく砕かれた貝殻交じりの砂で,砂漠の細かい砂ではないようです。時々亀が顔を出してたらしいのですが,わかりませんでした。

 さて,そろそろ1時をまわりました。お昼を食べるために小規模なショッピングセンターへ。ここのカフェでサンドイッチのようなものを食べてお昼としました。

 猫。犬もそうですが,動物は全体にやせてます。

 みちすがら見つけた配水池。こんな形の高架タンクがあちこちに立ってます。

 今度は山に向かいます。

 これはワジ。涸れ川というやつで,雨が降るとここに水が流れるのです。遠くに駱駝。野良ではないようですが,ヤギとかもうろうろしてますな。

 名前はわかりませんが古い砦。オマーンには砦がたくさんあります。

 砦から撮影した小さな町。

 目的地,旧都,アルスターク(だったっけ)に向かう途中で見たモスク。モスクはどこも立派。

 ここは温泉です。一枚目は泉源,二枚目は足を洗う場所で,お湯は結構熱いのですが,子供が潜ったりしてます。こやつら,熱感というのが鈍いのではないのか?

 これは新スーク。まだ店はしまってますが。

 こちらは旧スーク。ほそぼそと営業しているお店もちらほら。

 お城,かなり立派です。入場料は0.5リヤル。

 高い所は好きですか?嫌いですか?

 眼下に広がるナツメヤシの森。山がちなので雨が降るのでしょう。

 ガソリンスタンドにはコンビニが併設。

 ここは夕食を食べたレストラン。トルコの魚料理でした。日本で言うところのアラかハタみたいなでかい魚が焼かれて供されます。魚ってこんなにうまかったのだなぁ。

 その後事務所に立ち寄り,ネットによる航空券の手配をやってもらったのでした。そのとき撮影したのがマスカットの地図。彼は今このエリアに送水管を引く計画を立てているのです。

 ということで,この後空港まで送ってもらって散会。深夜便でドバイを経由し,関空に戻ってきたのでした。到着は1時間遅れの17時半過ぎでした。

 今回は,支えてくれた人のおかげですばらしい旅行となりました。下痢になったりしたりして,それなりにしんどいこともありましたが,それも含めて,きわめて印象深い経験をさせていただきました。企画してくれた方,迎えてくれた方,一週間ものブランクを認めてくださった方,皆さんにお礼を申し上げて,筆を置きたいと思います。

●反省点...

 今回は自分の旅行力の不足を痛感。今後の機会のために反省点を。


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