いい写真伝導師の三脚ワンポイントアドバイス

その10

三脚を上手にセットするコツ *脚をひろげきる、まっすぐ立てる。*
左:いい例。めいっぱいひろげている。
右:悪い例。めいっぱいひらききっていないと、不安定。

お手持ちの三脚で試してみてください。

 三脚をすえるとき、脚はめいっぱいひろげてたてます。
 ひろがりとまるところまで、ひらききって、据えてください。
 ひらききって据えれば、三脚の石突が形成する三角形が大きくなります。つまり、底面積が広く なって、安定度合が増します。めいっぱいひろげずにたてると、底面積が狭くなり、不安定です。  カメラ・レンズを操作している最中に、三脚そのものが動きやすくなります。念のために、 めいっぱい脚をひろげて据えたときの安定の度合と、そうでないときのそれとを、自分の三脚で 較べてみてください。
 撮影に必要なポジションにカメラをセットするため、脚を伸ばします。太い脚から伸ばすこと を忘れていませんか?三脚の脚のうちの一本を伸ばしたら、その一本を地面や床につけて、残り の2本も伸ばします。固定すべき箇所はきちんと固定してありますか?地面や床につけてあった 一本の脚をそのままにして、残る2本の脚を左右の手で持って、めいっぱいひろげて据えましょう。 ステー付の三脚でも、こうして開閉すると、滑らかに扱えます。

 三脚を据える場所が平らでないとしますと、脚の長さを調節して、三脚全体がまっすぐ立つよ うにします。脚のひらき角度を調節してまっすぐにするのは、好ましくありません。長さの調節 が思うままにきちんとできる三脚が、いい三脚です。また、いちど決めたひらき角度が、簡単に 変わらないように、脚を締付けているボルト部が、きっちり締まっている三脚がいい三脚です。 脚をひろげた三脚の雲台をもちあげると、自然に脚がすぼまるようでは、いけません。

 エレベーターは、10cmくらいあげて、撮影ポジションにカメラをセットするようにするとい いでしょう。ブレるからエレベーターは上げないという話を耳にします。使いにくいと思います。 上げるとブレるなら、その三脚は、使おうとしている機材に対してキャシャなのです。より上位 のものに交換すべきです。エレベーターが少し上げてあるからこそ、ファインダーを覗いて「高い な」と思ったとき、すぐ下げられるのです。エレベーターは、カメラポジションを微調節するため にあると考えましょう。
エレベーター上下用に、クランクが備わっている三脚は、クランクを右手で操作できる向きに 据えるようにします。向きを決めておけば、操作するとき、いちいち手元を見ないでも楽に扱え ます。

のであります。これが、三脚の基本的据え方です。
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