クラヴィコード製作日記 − 98.8




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98.8.2

この日までに,扇形の部分も含めて全てのキーのカービングが終わった。カービングに伴って,初めにキーにつけたけがき線が消えたり不明瞭になったりしているが,それを目立て用ヤスリで今一度きれいに仕上げ,この部分の加工を終わった(写真a)。キーを所定の位置にセットすると,場所によってはキーの間隔が非常に狭くて,場合により隣にすれてしまうところもあった。そのようなところをヤスリ等で修正する。また,キーの手前の端と手前の側板の間の隙間が左の方(写真b,左側)に比べて右の方(写真b,右側)が狭く,右の方の隙間間隔では狭すぎて後でこの部分にfront facingsという化粧板を貼ることが困難なことが判明したので,これからこれを削って修正する必要がある。

a

b

98.8.9

balance pinの傾きを補正する作業,キーの間隔の狭すぎるところを削って拡げる作業,等の細かいことがだいたい終わった。ここのところ大きな作業がなく細かい作業の繰り返して,あまり進んだ気がしないが,少しずつ進めるしかない。

98.8.16

ナチュラルキーのkey plate(キーの上のいわば化粧板)を貼っていく。黒鍵を全て取りはずし,キーの下に詰め物用の角材をしいてキーが動かないようにする。こうすることによって,key plateの貼付に際して,クランプで挟むことができるようになる(写真a)。手製のジグでkey plateの手前のラインがなるべく揃うようにし,またまっすぐ垂直に貼り付けられているよう,頻繁にスコヤでチェックしながら貼付・固定していく。写真bはすべてのkey plateを貼り付け終わったところ。

a

b

98.8.29

先週末は出かけていたので,ほぼ2週間ぶりの作業再開である。今まで床の上に附属のケースをおいて,その上にクラヴィコード本体をおいて作業していたが,外形ができた現在としては,その必要はない。適当な高さに置いて作業したくなってきたので,スタンドを組み立てることにした。ペーパーかけとかニス塗りは後に回すとして,とにかく形を作って本体が置けるようにする。まず横の面の足2本ずつを組むため,ダボを打ち込んだ(写真a)。

a

98.8.30

29日に続いて,スタンドを組み立てる。横の面の足2本ずつを組み立てて糊付け固定する(写真a)。これに横長のstretchという角材2本を,ダボを打って,渡して完成となるが,キットではこれも糊付けするようになっている。しかしこれでは移動の時などに不便なので,stretchの固定は木ネジで行うように変更した。写真bが完成したスタンド,写真cは本体を乗せてみたところ。本当はスタンドと本体の間にもダボを打って,ずれないようにするのだが,その作業は仕上げとともに後回しにする。
キーボードの加工を続行する。ナチュラルキーのkey plateの手前のラインが揃うようにペーパーで仕上げ,そのラインから31mmと34.5mmのところに装飾のけがき線を引く(写真d)。次に,シャープキーが入る部分を切り取る作業を始める。マニュアルに従って寸法を採って切取線を書き込み,小鋸で切り取っていく(写真e)。またしばらく,この作業の繰り返しになる。

a

b

c

d

e



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