○を以下のように並べる。
1 | ○ |
3 | ○ ●● |
6 | ○ ○○ ●●● |
10 | ○ ○○ ○○○ ●●●● |
……… |
---|
このように、○を三角形に並べていったときの○の個数を、三角数と呼ぶ。
●は、追加されたもの(i.e 追加の仕方)を示す。
今度は、○を以下のように並べる。
1 | ○ |
4 | ○● ●● |
9 | ○○● ○○● ●●● |
16 | ○○○● ○○○● ○○○● ●●●● |
……… |
---|
このように、○を四角形に並べていったときの○の個数を、四角数と呼ぶ。
そうすると、次は五角数ということになるが、
正多角形で平面を充填するのは、正三角形、正四角形、正六角形のみなので、
五角数を定義するときは、後の定義のことも考えて、○の並べ方を考えなければならない。
解としては、上のように、直前の配列のまわりに、囲むように並べる、という方法を取る。
具体的には、以下のとおり。
1 | ○ |
5 | ○ ● ● ●● |
12 | ○ ○ ○ ● ○○ ● ● ● ●●● |
22 | ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ● ○ ○ ● ● ○○○ ● ● ● ●●●● |
……… |
---|
ここから先は、図形的に考えるよりも、純粋に代数的に定義した方が考えやすい。
r番目のn角数を得るための増分値は以下のようになっている。
n | 1 | 増分 | 2 | 増分 | 3 | 増分 | 4 | 増分の階差 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
3角数 | 1 | 2 | 3 | 3 | 6 | 4 | 10 | 1 |
4角数 | 1 | 3 | 4 | 5 | 9 | 7 | 16 | 2 |
5角数 | 1 | 4 | 5 | 7 | 12 | 10 | 22 | 3 |
この増分の階差より、r番目のn角数、p(n,r)を、
p(n,r)= r
---
2・ ((r−1)n−2(r−2))
特に、階差を s(=n−2)とおくと、
p(n,r)= r
---
2・ (rs−s+2)
となる。この式より0番目のn角数は0と定義する。
r番目のn角数を求める。計算式は以下の通り。
1 | 2 | 3 | |
---|---|---|---|
1 | s | n | |
2 | r | =RC[1]-2 | (任意) |
3 | 0 | 0 | 0 |
4 | 1 | 1 | =RC[-1]+R[-1}C |
5 | 2 | =R[-1]C+R2C | =RC[-1]+R[-1}C |
5行目をコピーする。
(任意)のところに何か数字を入れることにより、n角数が求められる。
例えば、3を代入すると、以下のようになる。
1 | 2 | 3 | |
---|---|---|---|
1 | s | n | |
2 | r | 1 | 2 |
3 | 0 | 0 | 0 |
4 | 1 | 1 | 1 |
5 | 2 | 2 | 3 |
6 | 3 | 3 | 6 |
7 | 4 | 4 | 10 |
8 | 5 | 5 | 15 |
さて、n角数については、
任意の自然数は、n個のn角数の和で表すことができる。
という定理が成り立つ。特に四角数(すなわち平方数)については、
任意の自然数は、4個の平方数の和で表すことができる。
という定理となる。この定理の成立基盤として、以下の恒等式が成り立つ。
(x12+x22+x32+x42)
(y12+y22+y32+y42)=
(z12+z22+z32+z42)
ただし、
z1=
x1y1+x2y2+x3y3+x4y4
z2=
x1y2−x2y1+x3y4−x4y3
z3=
x1y3−x2y4−x3y1+x4y2
z4=
x1y4+x2y3−x3y2−x4y1
恒等式について云うなら、もっとすごいのがある。
(x12+x22+x32+x42+x52+x62+x72+x82)
(y12+y22+y32+y42+y52+y62+y72+y82)
=(z12+z22+z32+z42+z52+z62+z72+z82)
ただし、
z1=
x1y1−x2y2−x3y3−x4y4−x5y5−x6y6−x7y7−x8y8
z2=
x1y2+x2y1+x3y4−x4y3+x5y6−x6y5−x7y8+x8y7
z3=
x1y3−x2y4+x3y1+x4y2+x5y7+x6y8−x7y5−x8y6
z4=
x1y4+x2y3−x3y2+x4y1+x5y8−x6y7+x7y6−x8y5
z5=
x1y5−x2y6−x3y7−x4y8+x5y1+x6y2+x7y3+x8y4
z6=
x1y6+x2y5−x3y8+x4y7−x5y2+x6y1−x7y4+x8y3
z7=
x1y7+x2y8+x3y5−x4y6−x5y3+x6y4+x7y1−x8y2
z8=
x1y8−x2y7+x3y6+x4y5−x5y4−x6y3+x7y2+x8y1
ここまで来ると、すご過ぎて、なんだか悪いものを見ているようだ。
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