2001/11/7

新薬師寺

   高畑の駐車場に車を置き、新薬師寺まで歩く。朝から小雨が降ったりやんだりだった天気も、新薬師寺に着く頃にはすっかりよくなっていた。門のところになぜか金と銀のかえるの置物が置いてあった。帰りになでていってくれと書かれてある。本尊薬師如来と円形にとりまく十二神将。
 何度か拝観している像だが、今回、この薬師如来の隣に香薬師如来像のレプリカが置かれていた。香薬師は盗難にあったまま出てこない像だ。始めて見た。聖武天皇・光明皇后の念持仏として創建当初からの根本仏だったものだという。オリジナルは白鳳時代のものでアルカイックな笑みを浮かべている。『大和古寺巡歴』(町田甲一、講談社学術文庫)で読んで以来、拝んでみたいものだと思っていた像だ。
 帰りにかえるの頭をなでて白毫寺へ。

門のところに置かれていたかえるたち。

白毫寺

   畑の間を歩いていくとやがて、集落の間をうねるように通る道になる。以前、訪れたときに途中の道で撮った古びた看板はなくなっていた。建物ごと建て替えられたようだ。両側が萩で囲まれた長い石段を登りつめて白毫寺の境内へ。この寺からは奈良市街が見渡せる。境内におかれたベンチに座り、景色を眺めながら、上がった息を整える。
宝蔵庫に入る。閻魔大王とその眷属がいることで有名だ。文殊菩薩は、右手の指を2本立て、いい表情をしている。地蔵菩薩は伏目をしていてこれまたいい表情をしていた。

1998/6月に撮影した新薬師寺から白毫寺の間の道沿いの民家の壁。

高畑から薬師寺

   ここから志賀直哉記念館に行き、「足をのばして」の写真撮影。その隣のカフェも店として紹介するので撮影。車に戻るとまだ2時だったので、薬師寺に行く。ただし、薬師寺は11/9に訪れる約束をしていたので、薬師寺そのものではなく、よく薬師寺の撮影ポイントに使われる大池に向かった。が、あのあたりの道は恐ろしく入り組んでいる。地図でこの道をまっすぐ行けばいいはずだというところまで来たが、途中進入禁止の道にあたり迂回するともう道がわからない。ナビを持たない車なので、何度かぐるぐる廻って見たが行き着けない。どうしても必要な写真ではないし、結局、面倒になって帰ることにした。

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