ゲームの世界を作る(7)

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さてこのくらいまで考えてきたらもう具体的なビジュアルは作れるのではなかろうか?
ビジュアルっていうと?
例えばゲーム画面の背景とか、キャラクターの意匠といったグラフィカルな部分のことやね。
多人数で分担しているならこの辺からデザイン担当に情報をふって、こんなキャラ考えてくださいみたいな具体的な提示ができるであろ。
一番簡単なのは「学生で制服」だろうがな!
なんで?
学生時代で制服着てあーだこーだいうのは、おそらくほとんどの人間が体験していることなんで、あんまり説明がなくても記号的な要素で相手に把握してもらいやすいんよ。
例えば学校での授業、クラブ活動、放課後の過ごし方・・・イメージを共有しやすいのは感情移入しやすいので。
これが「何年ぶりかに帰国した帰国子女で・・・」となると帰国子女ってあんまりイメージしづらくない?
まああんまり自分が帰国子女だったって人は多くないかもね。
帰国する前どういう生活してたとかわかりにくいし。
もうひとつは高校1年生とか2年生くらいまでは進路が漠として決まっていなくて割と自由に先を考えられるっぽいよね。
大学生とかでもいいと思うが、大学生はもう理系・文系の違いは出てきてしまっていて、その先も選択肢が限られてくる。
制服を着てるというのは、「いまのところ多分親の元にいて生活は困っていない」「将来を選ぶ立場にいる」といった要素が見て取れるから楽。
同じ高校生でも私服姿だとファッションセンスも問われるしこれは結構大変だが、紺色のお仕着せを着せておけば即座に背景やら立場やらが想像できるんね。
ただまああんまり「同じ学校の生徒」がたくさんいても、ぶっちゃけ代わり映えしないのでな。
制服キャラも大勢の中に一人二人いる、とか学校が違うから制服も違うんですよ、とか、ある程度変えないとマンネリになってしまうね。
それとか、民族衣装を身に着けているとわかりやすい。
ああ見た目で想像つくみたいな。
そうそう。
ただこれもゲームをする人との間にある程度共通認識があってのことだけれどね。
このキャラはナントカ王国のホニャララ民族であり云々突然言われてもさっぱりだろ?
わかるように説明する必要があるってことね。
そのとおり。
架空の世界を舞台にする場合なんかもそうなんだけれど、どういう話ってわかる程度の説明はないと投げっぱなしな印象になってしまい、プレイヤーが入り込めないわけっさ。
格闘ゲームはキャラが動いてみせてナンボって部分もあるので、そこらへんじゃっかんいい加減でもいいけれど。
実際に動かしてみてキャラの特性で印象付けるということが格闘ゲームでは出来るので、まあだからプロフィールとかは結構でたらめだわね。
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