ダイモテープは文具店に頼めば入荷してくれる場合もあるようです。現在はスジボリガイドとしてではなく、ペーパーの支持体として使ってます。詳しくはコチラ>>
キレイなスジボリをするためには「ガイド」を使って行うことが必須です。定番として用いられてきたものに「ダイモテープ」があります。しかしながら、このテープは思ったよりも粘着力が弱く、厚みもあるため曲面には馴染みにくいのです。ラベルとしては「テプラ」が幅を利かす昨今では手に入りにくくなっているのも難点です。最近はモデラーズのマスキングテープをガイドに使っている方も多いようです。薄くて粘着力も申し分ありませんが、その柔らかさ故に気を使わないと線がヨレてしまうこともしばしば。
はがきサイズのシートが5枚入ってます。ガイドとしてだけで使うなら、コチラの方が取り扱いは便利ですね。
そこで「kaine@web」のオススメはA-ONEのフィルムラベルです。パソコンによる印刷でラベルを作るものですが、極薄のプラフィルムに粘着材が付いている物と考えて頂ければ結構です。コレを細切りにして使うのですが、もうこれ以上のガイドは無いと思います。正に決定版と言えるのではないでしょうか?A4サイズの物が主流のようですが、写真にあるはがきサイズの方がスジボリガイドとしては使いやすい大きさかもしれません。お値段も手頃ですし、お試しとしては十分かと思います。
Var.Ka風にスジボリを入れようと思うと、こんなラインが多くないですか?
こういうクランク型のスジボリってやっかいですよね。でもフィルムラベルの利点である薄さを利用した、「ガイドの重ね貼り」により格段にやりやすくなります。ポイントはガイドを貼り付ける順番です。
線がよれないように切り出しにはおろしたての刃を使うようにしてます。ガイドの太さはそれほど気を使ってません。大体3mm前後の太さで使ってることが多いと思います。
赤いラインが目的のラインです。これに対し図のようにガイドを貼ります。先に平行する上下の2本に対しガイドを貼り、その上からナナメの橋渡しのラインに対してガイドを貼ります。このガイドを貼る順番がポイントです。
スジボリのツールや彫り方のコツはコチラ>>
まずは(a)のラインからケガきます。このガイドの状態なら行きすぎることは無いはずです。この段階では最終段階まで彫り込む必要は有りませんが、ケガキ針がひっかかる程度の深さには彫り込んで下さい。
ダイモテープでは厚みが有りすぎて、テープが交差している付近のラインが正確にケガキにくくなります。
次ナナメのガイドを外して、(b)のラインをケガキます。(a)のラインが掘ってあるので、そこを始点とすれば簡単にケガけるはずです。このように目的ラインのガイドをストッパーとしても使用し、彫り込みの作業を2段階、3段階に分けることで随分スジボリがしやすくなります。
 
次はもう少し推し進めてみましょう。
こういうラインもよくありますよね。このディティールでやっかいなのが台形の左右の傾きがずれちゃうこと。意識的に傾きに差がついているディティールもありますが、どのみちパーツの両側とか左右のパーツにとかで複数の同じディティールを掘るんですから大変。じゃあ、クリアラベルの本領発揮といきましょう。
作図の仕方は各種ドロー系ソフトの解説本やサイトでご確認下さい。ソフト自体もフリーで各種出回っているもので十分です。これくらいであればすぐに出来ると思います。
パソコンでこういう台形を作図しましょう。台形の中心に走るセンターラインと方眼がポイントです。方眼には厳密なサイズ設定は不要ですが、きっちりと同じサイズであることが重要です。
 
さてガイドの貼り方です。目的とするラインのこの位置(a)(b)にガイドを貼ります。次に切り出した台形型のラベルをその上に貼ります。この時に台形に印字された方眼の平行線が貼り付け時の位置をきめる目盛りとなるわけです。あとはどう彫り進めば良いかお分かりですよね。
アタリを取るときに、線の太さもバカになりませんから、なるべく細い線で作図、印刷して下さい。シートは元々「インクジェット用」ですから、印刷はインクジェットで出来ます。
貼り付け時に台形の貼り位置を変えれば、張り出した台形の幅も変えることが出来ます。台形は傾きが違うものを2種、そしてそれぞれの大小の合計4種もあれば困らないと思います。このように汎用できるガイドをフィルムラベルで作成しておけば、色々と役に立ちます。