生れ出づる悩み・4

(一段落しました)
ようやく。
ほんとに、ようやく、一段落しました。
すべての送電線は、新しい鉄塔に移り、元の鉄塔の腕金は手持ち無沙汰に、なにもない空間をさまよっています。
送電線の渡る方向からすると、新しい鉄塔のところで角度が付いていますので、やはり耐張型碍子にしなければならなかったのです。
この段階になって、いよいよあれが取り付けられたのです。
千葉県流山市にて

(取り付けられたプレート・・・なのだが)
なんということっ!
実は、この新しい鉄塔は、「仮」鉄塔だったのです。
ピカピカの鋼材も、今つかんでいる送電線も、いつかは手放さなければならないという、運命を背負っていたのです。
生れ出づる悩み。
彼はいつの時点で気が付いたのでしょうか?
しかも、取り付けられた大きいプレートには、マジックで「仮」の文字が付け足されただけの使い回しです。(決して僕が書き足したんじゃありませんよ(笑))
そんな彼をなだめるように、小さいプレートはきちんと作ってあります。
だけど・・・。
大きいプレート: 北千葉浄水線−仮3
小さいプレート: 仮北千葉浄水線−仮三
なんということでしょう。
大きいプレートも小さいプレートも、書かれていることが一致していません。
ここでもプレートの謎が!
彼の悩みは深まります・・・・「僕はいったい誰なんだ?」
生れ出づる悩み。
その悩みを解決できる日は、くるのだろうか。
20000213