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日本語文節分け事例集 @




  ■  よっちゃん日記 (2015.11.03 「更新」)  -万葉集-  ■ よっちゃん日記アーカイブ ■ 
 昨日、私は夕方から咳がひどかった。近所の診療所で診察を受けると、気管支炎と言われ、そこを出たのは昼の一時過ぎだった。帰りに商店街に寄って蜜柑を買った後、隣の古本屋に行った。店先のレジの横に老眼の上目使いの男が一人、漠然と座っていたので、「万葉集はおいているか?」と尋ねた。すると、男は自分の正面の棚を指差しながら「下から三段目の中央に三冊ある」と愛想なく答えた。私はその中から二冊を買った後、その本屋を出た。帰って体温を測ると、九度近くもあった。薬を飲んで寝て眼がさめると、もう月が明るかった。間接の痛みは消え、重かった頭も幾分すっきりしていた。それから、買った万葉集を読んでいたら、こんなことを見つけた。舎人(とねり)親王の子、船王が難波で詠んだ歌であるが、前に見えるのは淡路島であって阿波は見えないのに、西方の山を阿波の山とみたのであろう。「眉の如 雲居に見ゆる 阿波の山 かけて漕ぐ船 泊まり知らずも」 とお歌いになったようだ。私は眠くなるまで読み続けた。

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