「事務局からのお知らせ」第9号(1996年10月9日発行)




新しい視座で「障害者芸術」を考える
「エイブル・アート・フォーラム'96」
11月に全国5都市でフォーラムを開催


 協会では、トヨタ自動車株式会社と共催で、障害をもつ人たちの芸術文化活動を豊かに 進めるためのフォーラム「エイブル・アート・フォーラム'96」を全国5カ所で開催しま す。これは3月30日に東京で開催したのをきっかけに全国展開するものです。会場は札幌 、青森県八戸市、神戸、広島県三原市、熊本の5都市。各地に実行委員会を組織していた だき、トヨタ自動車がメセナ活動として資金面などの支援を、協会はコーディネートをし 、この3者で主催することになります。これまで協会の事業は東京や関西地域のみで開催 してきました。こうした動きに「文化の発信はいつも東京」とのご意見もいただいてきま した。今回のフォーラムをひとつのきっかけに、従来ご参加いただけなかった方々にもご 参加いただけるものと思います。
 基調講演は三原、神戸、熊本フォーラムが、アメリカからエリアス・カッツ博士(NIAD :アメリカ障害者芸術機関代表)を迎え、障害をもつ人たちのアトリエやギャラリーを運 営するアートセンターの概要やノウハウを、また、札幌、八戸フォーラムはジュリア・カ セムさんを迎え、ヨーロッパにおける障害者と芸術の歴史や関係などについてお話しいた だきます。パネルディスカッションは先駆的な取り組みや、優れた作品を生み出している 実践者や、美術館学芸員などの美術専門家に加え、各地元の実践者をパネラーに迎えます 。フォーラムに併せて展示する作品にも地元の作品を加え身近な活動も報告します。
是非お近くのフォーラムにご来場下さい。皆さんとお会いできることを楽しみにしてい ます。



●広島県三原市  エイブル・アート・フォーラム'96 三原

[日時] 11月15日(金) 16:30-19:00(予定) [場所] 三原リージョンプラ ザ(三原市円一町1834-47)
 [基調講演] エリアス・カッツ博士 [パネルディスカッション] 清水啓一、谷 村雅弘、岡崎清子、長恵、 播磨靖夫(コーディネーター)
 [実行委員会] 人にやさしいまちみはらフォーラム実行委員会 担当:山根 TF.0 848-67-5877
 [作品展示] 11月13日(水)〜18日(月) 天満屋三原店6F催物会場(三原駅前)
●神戸  エイブル・アート・フォーラム'96 神戸

[日時] 11月20日(水) 18:30-21:00 [場所] 神戸アートビレッジセンター K AVC ホール (神戸市兵庫区新開地5-3-14)
 [基調講演] エリアス・カッツ博士 [パネルディスカッション] 西垣籌一、は たよしこ、服部正、播磨靖夫(コーディネーター)
 [実行委員会] エイブル・アート・フォーラム`96神戸実行委員会 担当:久保田 TF.078-512-3582
 [作品展示]11月20日(水)〜21日(木) 神戸アートビレッジセンター KAVCギャラ リー

●熊本 エイブル・アート・フォーラム'96 熊本

[日時] 11月23日(土) 午後開催予定 [場所] フコク生命ビル7F(熊本市花 畑12-24)
 [基調講演] エリアス・カッツ博士 [パネルディスカッション] 西村陽平、岡 崎清子、他 播磨靖夫(コーディネーター)
 [実行委員会] エイブル・アート・フォーラム`96熊本実行委員 担当:岡本 T.096-378-0469 F.096-378-9406
 [作品展示] フォーラム会場内に作品展示

●札幌  エイブル・アート・フォーラム'96 札幌
[日時] 11月28日(木) 午後開催予定  [場所] 朝日ホール(札幌市中央区北2 条西1丁目 ホテルニューオータニ札幌4F)
 [基調講演] ジュリア・カセム [パネルディスカッション] 西村陽平、林里絵 、岡崎清子、尾形香三夫、播磨靖夫(コーディネーター)
 [実行委員会] エイブル・アート・フォーラム`96札幌実行委員会 担当:横井  T.016534-2466 F.016534-3733
 [作品展示] フォーラム会場内に作品展示

●青森 エイブル・アート・フォーラム'96 八戸
[日時] 11月30日(土) 午後開催予定 [場所] 八戸地域地場産業振興センター ユートリー(八戸市一番町9-22)
 [基調講演] ジュリア・カセム [パネルディスカッション] 清水啓一、林里絵 、岡崎清子、他 播磨靖夫(コーディネーター)
 [実行委員会] フォーラムイン八戸実行委員会  担当:田中 0178-27-3420
 [作品展示] フォーラム会場内に作品展示


第2回公募展「ワンダー・アート・コレクション'96」
応募数3倍増! 新顔続々、審査会終わる
作品展示は11/16〜22に滋賀県大津市歴史博物館で

 協会の今年度の大きな事業である、第二回公募展「ワンダー・アート・コレクション'9 6」の作品受付および審査会が終了しました。今年は応募数も3倍以上に増え平面、立体 合わせて712点(前回は229点)。作品の応募は北海道から沖縄まで、まさに全国に渡り ました。応募して下さった方々、PRなどにご協力いただいたみなさまに心より感謝申し 上げます。
 9月28日に大阪のヤマト運輸の倉庫で開かれた審査会の結果、この中から平面68点、立 体20点が入選と決まりました。さらに入選作品の中から金賞4点、銀賞6点が決められ、 金賞には賞金10万円、銀賞には5万円が贈られることになりました。また、展示会場のス ペースなどの関係で入選にはならかったものの、作品の力や表現力の優れた作品17点は準 入選となりました。
 審査は協会の会長で宝塚造形大学教授の嶋本昭三氏、画家の田島征三氏、造形作家で千 葉盲学校の西村陽平氏によっておこなわれ、700点以上に及ぶ作品と向き合う審査員は真 剣そのもので、作品整理などにあたった協会事務局員、滋賀県関係者、ボランティアにと っても非常に高い緊張感の中での作業となりました。審査後の審査員の感想はいずれも「 確実にレベルアップしている」というもので、選外となった作品の中にもこのまま作者に 送り返してしまうには惜しい作品がたくさんあったのも事実です。応募された作品の種別 も多岐に渡り、今回入選作品は生まれなかったものの「書」や「絵本」「マンガ集」の参 加もありました。また、ビデオによる応募もあり異彩を放ち入選となりました。そのよう な中、立体作品には工芸的な作品(クラフト)もまだまだ多く「ワンダーアート」が浸透 するには今しばらく時間がかかることも実感しました。
 入選作品は11月16日から22日まで滋賀県大津市歴史博物館で展示されます。これは滋賀 県、大津市などにより「障害者アート・フェスティバル・イン・しが」の一環として展示 されるもので、同じ空間には、世界的にもアウトサイダーアートとして評価の高いグギン グ(オーストリア)、アトリエ・ヘーレンプラッツ(オランダ)などの作品も展示されま す。公募展の入選作品はポストカード集として発行されます。現在事務局で編集作業を進 めており11月初旬に完成の予定です。どうぞお楽しみに!

◆「Group 文字屋(もんじや)」第一回企画展  (共催事業) 「書」の展覧会
開催日時 1996年10月14日(月)〜19日(土) 11:00〜19:00(最終日は17:00まで)
 (問)T.0742-43-7055
 会場 ギャラリー青羅(中央区銀座3丁目10-19美術家会館1階 T.03-3542-3481)
◆第10回福祉 MY HEART美術展
開催日 1996年10月23日(水)〜10月27日(日)   会 場 青梅市立美術館市民ギ ャラリー(東京都青梅市青梅1346)
 主催 福祉 MY HEART美術展運営実行委員会 (ボランティアセンター内 T. 0428-22 -1111 内線507)

◆エアポート・アート・ミュージアム`96
開催日 1996年10月26日(土)〜11月1日(日)  会場 関西国際空港の随所   料金 無料(一部有料)
 主催 「エアポート・アート・ミュージアム`96」実行委員会事務局
(問)大坂地域福祉推進財団  T.06-942-5001 F. 06-942-5090 担当 佐久間進二郎
内容 アジア太平洋地域と日本を結ぶ空の玄関口、関西国際空港の特色を生かして、ア ジア太平洋地域の異なる風土が育んだ、多様で豊かな文化に裏打ちされた「障害者芸術」 を紹介するイベントです。

◆心で見る美術展 [歩く彫刻・聴く彫刻] Art and the Inner Eye #2
開催日 1996年10月29日(火)〜11月24日(日)  会場 名古屋市美術館 料金 一般300円 高大生200円
 主催 名古屋市美術館 T.052-212-0001
 内容 昨年に続き2回目の「心で見る美術展」。視覚に障害があったり、美術ってよく わからないという人が美術と出会うための展覧会。 歩く彫刻=嶋本昭三  聴く彫刻= 鈴木昭男
◆第5回わたぼうし語り部コンクール (後援事業)
開催日時 1996年11月12日(火) 開場18:00 開演18:30   会場 銀座セゾン 劇場
 料金 前売り一般2500円 高校生以下2000円(当日は共に500円増し)
 主催 財団法人たんぽぽの家(T.0742-43-7055 F.0742-49-5501)

◆とっておきの芸術祭inいしのまき〜ときめき感動 ふれあいの輪〜 (後援事業)
開催日 1996年12月7日(土)〜8日(日)    会場 石巻文化センター
 主催 宮城県障害者芸術祭実行委員会(宮城県石巻福祉事務所内 T.0225-95-1411 F. 0225-94-8982)
 内容 シンポジュームをはじめ、ステージ、作品展示やワークショップなどを開催。
<助っ人急募!>お久しぶりです。すっかり秋らしくなってきましたがいかがお過ごしで すか? 「芸術の秋」を迎え事務局も公募展、全国フォーラム、各種の展覧会やイベント などでわけがわからないような忙しさです。3人で毎日ドタバタ動いていますがとても追 いつきません。短時間でも1日だけでも結構です。お力を貸して下さい。●来年3月28日 から30日まで待望のワークショップの開催が決定しました。場所は神奈川の小田原でゼロ ックス(株)のご協力での同社の研修センターでの宿泊研修となります。講師や参加者同 士夜を徹しての話し合いもOK。詳細は追ってご連絡します。企画のアイデア、運営委員 も大募集します。●忙しさを口実にニュースの紙面は半分になり、本来載せたかった皆さ んのご意見やヨーロッパのレポートもないままです。ごめんなさい。(太田)



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