The Days of Multi第五部第9章 投稿者: DOM
The Days of Multi
第5部 Days with Serika
☆第9章 転校 (マルチ25才)



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<おもな登場人物>

 柏木耕一  鶴来屋の副会長。
 柏木千鶴  耕一の従姉。鶴来屋の会長。
 柏木楓   千鶴の妹。実は耕一の「正妻」。メイドロボ体だが、本物の楓の魂を宿す。
 柏木芹香  耕一の妻。来栖川グループの会長。
       仕事の関係で、耕一と別居を余儀なくされている。
 柏木香織  耕一と芹香の娘。高校一年生。
       容姿は芹香そっくりだが、明るく活動的、やや脳天気。
 マルチ   耕一の妻(のひとり)だったが、自発的に身を引き、芹香の第二秘書をしている。
 セリオ   芹香の第一秘書。耕一の影響で、ときどき妙なジョークを言う。
 長瀬源五郎 マルチ・セリオの生みの親。今はメイドロボのカスタマイズを生業としている。
 長瀬綾香  芹香の妹で、源五郎の妻。元エクストリームの女王。
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 私と楓お姉ちゃんは、ふたりきりの夕食をすませ(食べるのは私だけ)、後片づけを終えた。
 パパと千鶴お姉ちゃんは、今日は仕事の関係で、外で夕食をすませてくるそうだ。
 わたしが部屋に下がろうとすると、楓お姉ちゃんが呼び止めた。

「香織。ちょっと話があるんだけど… いいかしら?」

「? いいけど?」

 私たちは、再び居間に戻った。



「話ってなあに?」

「香織、あなたね…」

 楓お姉ちゃんは、私の顔をじっと見ながら言う。

「しばらく、芹香さんと一緒に住む気ない?」

「は?」

 私は全く予想もしなかった話に、唖然とした。

「だからね、来栖川のお家に、
 お母さんと一緒に住むのはいやかしら?」

「い…いや…ってわけじゃ…ないけど、どうして、急に?」

「その方が、あなたのためかと思って。」

「私のためって…?」

「何だかあなた…
 この家にいるのが辛そうだから。」

「そ、そんなことないよ。
 私、この家、好きだし…」

「でも、この頃あなた寝不足みたいだし、
 この家にいると落ち着かないわけでもあるんじゃない?」

「な、ないよ。」

「本当?」

 楓お姉ちゃんが私の顔をのぞき込む。

「ほんとだよ。」

「このまま、この家にいても、大丈夫なの?」

「大丈夫だってば。」

「…このまま、耕一さんの傍にいても?」

 ドキッ

「ど、どういうこと?」

「それは、あなたが一番よくわかっているんじゃない?」

「…わからないよ。何のこと?」

「あなた、夢を見るわね?」

 ギクッ

「そ、そりゃ… 夢ぐらい、たまには見るわよ。」

「毎晩見るわね?」

「え? ええと…」

「どんな夢か、パパに話せる?」

「…………」

「話せないでしょ?」

「な…何よ、まるで人の見た夢を知っているみたいに…」

「知ってるの。」

「え?」

「あなたの毎晩見る夢。知ってるのよ。」

「う、嘘、そんな馬鹿なことが…」

「私は、エルクゥの信号を受け取る力が強いの。
 あなたが夢の中で強い思いを抱くと、
 それが信号になって、私に伝わるのよ。
 だから、私もあなたと同じ夢を見るわ。」

「そんな… 信じられない!」

「本当です。」

「まさか…
 それじゃ、ゆうべ私がどんな夢を見たか、言える?」

 楓お姉ちゃんはホッと息を吐くと、下を向いて、

「耕一さんに…お尻を…見られる夢。」

「ええ!? あ、ああ、ああ…」

 私は真っ赤になった。
 まさか、まさか、あんな恥ずかしい夢を、お姉ちゃんに知られてるなんて…

「その前は…芹香さんやマルチちゃんや初音や私がいなくなって、
 代わりに耕一さんが登場する夢ね。」

「あううう…」

「もっと詳しく内容を言いましょうか?
 それとも、今まで見た夢全部、かいつまんで話した方がいい?」

「い、いい、わかった!!
 もう、いいから、やめて!!」

「そう。わかってくれた?」

 楓お姉ちゃんもさすがに恥ずかしいのか、顔を赤らめている。

「じゃ、私が、この家を離れるように言うわけもわかるわね?」

「…………」

「香織。
 あなたの中では今、
 人間としての良識とエルクゥの本能が戦っているのよ。
 父娘の絆を守ろうとするのが、人間の意識。
 強いエルクゥの男性を求めるのが、エルクゥの本能。
 そして、エルクゥの欲求の方が、次第に優勢になりつつある…」

「…もし、エルクゥの方が勝っちゃったら、どうなるの?」

「あなたたちは、父娘でなくなってしまいます。
 夢の通りにね。」

 ギクッ

「まさか… そ、そんなことが…」

「普通はあり得ないわ。
 でも、あなたは今、思春期。
 精神的に不安定になりやすい時期なの。
 だから、一時的にエルクゥの欲求に飲み込まれてしまう可能性は、
 十分にあります。」

「…………」

「一時的にそういうことになって…
 その後、人間の良識が回復したら…
 あなたも耕一さんも、壊れてしまうかも知れない。
 そんなことになってもいいの?」

「…ママのところに行けば…直るの?」

「最初のうち、しばらくは夢を見るでしょう。
 でも、だんだん収まっていくはずよ。
 エルクゥはお互いを呼び合うもの。
 近くにいればいるほど、互いに共鳴し合い、影響し合うの。
 あなたがこのまま耕一さんの傍にいれば、
 あなたの中のエルクゥの欲求は強まる一方で、
 そのうち耕一さんにまで、
 あなたの願望を伝えてしまう可能性があるわ。
 逆に、遠く離れていれば、互いの影響は弱まり…
 次第に静まることでしょう。」

「私… もう、パパに会えないの?」

「いいえ。
 多分一年か二年すれば、精神的に安定して、
 あなたがエルクゥの欲求に飲み込まれる恐れはなくなるはず。
 そうなれば、また元通り一緒に住めるわ。」

「…………」

「ね、香織?」

「…少し…考える時間をくれる?」

「…いいでしょう。
 でも、あまり引き延ばすとよくないわ。」

「わかった…
 できるだけ早く、返事をするから…」



「ううー、参ったなー。」

 私はベッドに横になりながら、呟いた。

「まさか、楓お姉ちゃんにみんな筒抜けだったなんて…
 いくらエルクゥだからって、ずるいよぉ、反則だよぉ。
 うう、恥ずかしい、恥ずかしいよぉ。
 …私、絶対、えっちな娘だと思われちゃったに違いないわ。」

 私は枕を抱き締めた。

「今夜も夢を見るかなあ?
 また、楓お姉ちゃんに知られちゃうかなあ?
 …どうか、夢を見ませんように…」



「香織?」

「あ、パパ…」

「探したよ。さあ、ここにおいで。」

「あ、あの、パパ…?」

 パパは私を愛おしそうに抱き締めた。

「香織… 僕の大事な花嫁さん。」

「あ… あ…」

 これって…また、夢?

「駄目だよぉ…
 夢を見ると、楓お姉ちゃんに知られちゃうんだもん。」

「夢…? 香織、何を言っているんだ?
 これはれっきとした現実だよ。」

「夢じゃない…って、それはもっと困る…」

「やめなさい、香織。」

 ぎくっ

「か、楓お姉ちゃん!? どうしてここに!?」

「本当にあなたって子は、
 ちょっと目を離すと、すぐこれなんだから…
 まったくえっちな娘ね?」

「うう…」

「さあ、耕一さんから離れなさい。」

「だ、だって…」

 抱き締めているのはパパの方だ…

「まあ、呆れた娘ね。
 この期に及んでわざと見せつけようなんて…
 耕一さん、
 こんなふしだらな娘とつき合ったら、あなたが汚れます。
 早く別れた方が身のためですよ?」

「何を言うんだ、楓ちゃん?
 俺たちは愛し合ってるんだぜ?」

「でも、親子です。」

「そんなこと関係ないさ。愛がすべてだよ。」

「それは本当の愛ではありません。」

「うるさいなあ。邪魔をしないでくれるか?」

「…どうしても離れないと言うのなら…」

 楓お姉ちゃんはエルクゥの力を解放した。

「力ずくでも…!」

「えい!!」

「あっ!?」

 え? パパ… 楓お姉ちゃんを…一発でのしちゃった!?

 見ると、パパは…鬼になっていた。

「パパ…」

「どうだ? パパ、強いだろ?」

「…うん…強い… すっごく…強い。」

 私の目は、パパの姿に釘付けになった。

「…おいで。」

 パパが両手を広げる。私はその中に倒れ込んだ。
 広い、たくましい胸。パパの胸だ…

「…お嫁さんになってくれるね?」

「…うん。」

 パパは私の体を軽々と持ち上げて…

 ええっ!? こんな格好で!? 立ったまま!?
 …あう!? パ、パパのって…

「お…おっきい…」



 …はっ!?

 気がつくと、私は枕を抱き締めたまま、うとうとしていた。

(し、しまった!! また、夢を…?)

 あんな恥ずかしい格好で… あうう…
 しかも… あーん!! 最後のセリフは何なのよー!?



 翌朝。
 私は当然のこと、楓お姉ちゃんの顔を正視できなかった。
 夢の中でぶっ飛ばしちゃったし…

「おっきいね…」

 ぎっっくうっっ

「…この梅干し。
 こんなに大きいの、珍しいんじゃない?
 ねえ、千鶴さん?」

「紀州の名産だそうですよ。
 出入りの方からいただいたんですけど。」

 ほっ… 梅干しの話か。
 …もうーっ、心臓に悪いから、紛らわしい話しないでよーっ!!



 それから三日ばかり頑張った後…結局、私は音を上げた。

「楓お姉ちゃん…
 やっぱり私、ママの所に行くわ。」

 毎晩見る夢を楓お姉ちゃんに知られてると思うと…恥ずかして死にそう。
 もうこれ以上、もちそうにない。

「そう… よく決心したわね。」

 楓お姉ちゃん、目の周りに隈が…?
 メイドロボにも隈ってできるの? まあ、楓お姉ちゃんは特別仕様だそうだけど…
 考えてみると、毎晩いやらしい夢につき合わされてるわけだから、やっぱり寝不足なのかも…
 うう、恥ずかしい…



「耕一さん。」

「何だい? 楓ちゃん。」

「香織のことですが…」

「うん?」

「しばらく芹香さんと一緒に住んだら、と思いますが…?」

「え? ど、どうしたのさ、いきなり?」

「…耕一さん、心当たりはありませんか?」

「…いや… 別に…」

「耕一さん。」

 楓は耕一の目を見つめながら言った。

「ゆうべ、夢を見ましたね?」

 ぎくっ

「か、楓ちゃん、もしかして…知ってるの?」



 やっぱりそうか… 思った通りだった。
 あんなにもはっきりとした夢を私に見せるほど強い、エルクゥの信号…
 とっくの昔に、香織の思いの対象である耕一さんに伝わっていても、おかしくはない。
 しかし…香織も私も、連日の夢のおかげで寝不足気味だというのに、耕一さんはけろっとしている。
 どうして?



「俺、昔、気味の悪い夢でさんざん苦労したからね。
 この程度で寝不足になんかならないよ。」

 …娘と交わる夢が「この程度」ですか?
 一体どういう神経…?
 …まさか、耕一さんの方も香織のことを…?
 ああいう状態が心地よい、とか…?

「か、楓ちゃん? …目が怖いよ?」



「おじいちゃん、おばあちゃん、
 当分の間お世話になります。
 よろしくお願いします。」

 ぺこり

「ははは、他人行儀はいらないよ。
 自分の家だと思ってくつろいでくれ。」

「もうすぐ、みんな帰って来ますからね。」



 五月上旬。
 私は来栖川邸に引っ越した。
 荷物は先に発送し、私は楓お姉ちゃんに付き添われて来た。
 本当はパパが一緒に来ると言っていたんだけど…楓お姉ちゃんが説得したみたい。
 正直、その方が良かったと思う。
 パパとふたりきりだったら、たとえ電車の旅でも、途中で私、パパのこと誘惑してたかも知れない。
 この頃では、それほど思いがつのっていた。



「それでは、私はこの辺で…」

「ああ。ご苦労さん。」

 おじいちゃんたちは、楓お姉ちゃんのことをただのメイドロボだと思っているので、軽いあしらい
だ。
 ちょっといやだけど、事情を説明しようとすると、エルクゥのことまで話さなくちゃならないし…
 ごめんね、楓お姉ちゃん。



 夕方になると、綾香お姉ちゃんたちが帰って来た。

「綾香お姉ちゃん、長瀬の叔父ちゃん、おひさしぶりです。
 これからよろしくお願いします。」

「香織、また一段と美人になったわねー?
 姉さんの高校時代にそっくりよ。」

「うんうん…(ニヘラ)」

「あなた…(ギロッ)」

「…………(汗)」



「ママ!」

「…………!」
 香織、会いたかったわ!

「私も!」

 ママの胸に顔を埋める。
 とても優しくて暖かい、安心できる匂いがする。

「−−香織さん、おひさしぶりです。」

「セリオお姉ちゃん。これからお世話になります。」

「香織お嬢様、ようこそお越しくださいました。」

「あ、セバスのおじちゃん! よろしくね。」

「ははっ、こちらこそ。
 何なりとお申しつけくださいませ。」

「香織さん…」

「マルチお姉ちゃん!」

 ひしっ

 今では私より頭ひとつ分ちっちゃくなった、マルチお姉ちゃん。
 でも、私にとっては、やっぱり大事なお母さんのひとりなのだ。



 私がこちらに来た理由は、おじいちゃんとおばあちゃんには、「そろそろ年頃なので、女親が傍に
いてしつける方がいいだろう」と説明してある。
 もっとも、ふたりとも、理由なんか二の次、って感じだけど。
 この分じゃ、私が「家出して来ました」と言っても、やっぱり大歓迎してくれそうだ。

 ママや、エルクゥの力のことを知っているみんなには、「思春期で精神的に不安定な状態にあるた
め、他の家族との力の干渉により暴走をする可能性がある」という、何だかよくわからない理由を知
らせてある。
 でも、実際エルクゥの力を持っていないみんなは、そんなこともあるのだろう程度に受け取って、
深く勘ぐったりしないので助かった。

 …パパとヤバいことになりそうだから逃げて来た、なんて、いくら家族相手でも言えないよね?



 にぎやかな夕食が終わり、しばらくの団欒の後、部屋に下がる。
 ママの隣の部屋をあけてもらって、そこに住むことになった。
 お屋敷のメイドロボのみんなが手伝ってくれたので、部屋の中はすっかり片づいている。快適だわ。
 シャワーを浴び、寝間着に着替えると、しばらくママの部屋へ行っておしゃべりした。
 ママは微笑みながら、私の話を聞いてくれた。
 そのうち眠くなってきたので、自室に下がり、バタンキュー。
 …また夢を見ちゃったけど…
 だんだん収まっていくそうだから、少しは辛抱しましょ。



「…柏木香織です。よろしくお願いします。」

 私が挨拶すると、教室中の男子がどよめいた。

「こらこら静かにしないか。
 …じゃ、柏木君。あそこの席へ。」

「はい。」



 …私は、昔ママとマルチお姉ちゃんが通っていたという、来栖川系列の東風高校に転校した。
 初日の付き添いには、だから、ふたりがついて来て、校内を懐かしそうに眺めながら、あそこは昔
のままだとか、ここは変わったとか、しきりに話している。

 そのうちマルチお姉ちゃんが、

「そう言えば、私の最初の運用試験の時、
 芹香さんにご挨拶に行きましたよねー?
 あのときは、『ひろゆきさん』もご一緒で…」

 と言うと、ママも感慨深げな顔になった。

「ひろゆきさん」って…アルバムで見た、ママの初恋の人かしら?
 …きっとそうだ。
 ママも、マルチお姉ちゃんも、この学校で恋をしたんだ。
 ふたりにも、私と同じような高校時代が、そして青春があったんだ…
 …そう思うと、なんだかとても不思議な感じがした。



 初日の三時限目。数学の時間。

「…では次の問題。
 柿崎くん、前に出て書いてくれたまえ。」

 先生が指名する。

「え、えーと…
 すみません、これ、どうしても解き方がわからなくて…」

「何だ? しようがないな。
 …それじゃ、美杉くん。」

「あの… 私もわかりません。」

「…ちゃんと予習してきたのか?
 それじゃ…」

 さらに三人の生徒が指名されたが、やはりわからないと言う。

「だれか、解き方のわかる者はいないか?」

 業を煮やした先生が教室を見回した。

 しーん…

(…………嘘?)

 私は教科書の問題を何度も見直しながら思った。
 確かにちょっと捻った問題だが…だれひとり解けないなんて。
 一高だったら、クラスの三分の二は手を上げるのに…

「どうした? いないのか?」

 先生が苛立っている。

 気持ちはわかるわ。だれも手を上げないんですもの。
 それじゃ、あまり初日から目立ちたくなかったんだけど…

「はい。」

「ん? えーと、君は…」

 先生、見慣れない顔に戸惑っているみたい。

「柏木です。」

「…柏木君か。
 では、前に出て、書いてくれたまえ。」

「はい。」

 私は黒板にさらさらと数式と答えを書き上げると、席に戻った。
 みんなが、信じられないような目で私を見ている。
 先生は、早速黒板の答えをチェックしている。

「うん… うん、その通り。正解だ。」

 クラスのみんながどよめく。
 「嘘だろ?」「ほんとかよ?」なんて声も混じっている。

「みんな、わかるか?
 この問題のポイントは、この公式を当てはめれば解ける、
 ということに気がつくかどうかであって…」

 先生は心なしか嬉しそうだ。

 

 五時限目の英語の時間。

「じゃ次。…柏木君、読んで訳してくれたまえ。」

「はい。」

 立ち上がる。淀みなく読んでみせる。

「ほう… なかなかきれいな発音だね?」

 先生は感心したようだ。

「それじゃ訳を。」

「はい。」

 すらすらすら…

「ううーん、よろしい。
 …ええ、今の訳にもあった通り、この場合の関係代名詞は…」



 休憩時間。

 隣の席の女子生徒が話しかけて来た。

「ねえ、柏木さん。
 …さっき、ノート見ないで訳してたでしょ?」

「え? ああ、そうだけど?」

「すごいね。訳文を暗記してるの?」

「…ううん、実は昨日引っ越して来たばかりで、
 夜は予習する間もなく、疲れて寝ちゃったから。」

「え? じゃ、どうやって?
 …まさか、ぶっつけ本番!?」

「うん。」

 一高じゃ、こういう芸当するやつはそう珍しくないのだが…この学校では十分珍しいらしく…
 私は初日で有名人になってしまった。


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香織は楓ちゃんと同じ高校に通っていたので、かなり頭がよいことになっています。
何と言っても芹香さんの娘ですし…(耕一はこの際無視です)


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