The Days of Multi第四部第28章パート2 投稿者: DOM
The Days of Multi
第4部 Days with the Kashiwagis
☆第28章 引っ越し (マルチ13才) Part 2 of 2



「ひさしぶり、姉さん。
 思ったより元気そうね。」

「こんにちは。
 突然お邪魔して申しわけありません。」

「芹香さん、こんにちはですぅ。」

 三人三様の挨拶。

「…………!」

 迎える芹香は嬉しそうだ。



 午後も遅い目に引っ越し先に到着した長瀬たちは、とりあえず挨拶のため、来栖川邸を訪ねること
にした。
 芹香が余計な気を使うといけないので、引っ越しの件は伏せてあったのだ。
 予告なしの訪問に、芹香はさすがに驚いた様子だった(もちろん慣れた人にしかわからない)が、
喜んで迎えてくれた。
 むろん芹香の両親も、大喜びだ。
 是非夕食を一緒にと引き止められ、三人ともそのまま一泊することになってしまった。



 賑やかな食事を共にしながら、綾香たちはこちらへ引っ越して来たことを話した。
 それを聞いた芹香も両親も、是非来栖川邸に住むように、と勧めた。
 綾香も長瀬も、店鋪の一部が居住空間として使えるし、自分たちはああいうかたちで会社を辞めた
人間なので…と遠慮したが、

「…………」
 会社は関係ありません、ここは来栖川の私邸です、家族が一緒に住むのは当たり前です、という芹
香の説得で、とうとうそうすることになった。

 もちろんマルチも一緒だ。



「それにしても、姉さん、
 ちょっと見ない間に、ずいぶんしっかりしちゃったわねー。
 見違えたわ。」

 最前の堂々たる説得の仕方といい、さすがは来栖川グループの上に立つだけのことはある、と綾香
は言う。

「そうなんだ。父さんたちも驚いているんだよ。」

 父親は笑いながら、芹香がこれまで会長として英断を下したいくつかの事柄を話して聞かせた。
 中には、例の親戚を処分した一件も含まれていた。

 綾香は目を丸くして、

「へーっ、姉さんにそんな思い切ったことができるなんて…
 こりゃ、あたしたちが励ます必要なんかなさそうね?」

 ふるふる

「…………」

「え? そんなことはありません、とても頼りにしています?
 まあ、大したことはできないから、あんまりあてにしないでね。」

 芹香は、ついでマルチに向かって、

「…………」

「え? マルチさんまで、私のことを心配して来てくれて、ありがとう、ですか?
 い、いえ、私、何もお役に立てないとは思いますけど、
 少しでもお力になれたら、と…」

 焦り気味のマルチに、芹香は優しいまなざしを向けていた。

(マルチさんは、耕一さんの傍で自分が果たすべきことは終わった、と感じたのでしょう。
 それを認めるのは、さぞ辛かったでしょうに。
 本当はずっとずっと、耕一さんにお仕えしたかったんでしょうに。
 …自分のことよりも、ひとりぼっちでいる私を心配して、来てくれたのね。
 ありがとう、マルチさん。
 私は、いい友だちを持ちました。)



 芹香の父親は、マルチがHMX−12だと知ると、

「どうしてあの試作型が…?
 確か、とっくに廃棄されたはずでは?」

 と訝しがった。

「あたしの大事な友だちですからね。
 安全な場所に隠しておいたのよ。」

 綾香がさらっと言ってのける。

「おまえというやつは…」

 父親は苦笑したが、それ以上の詮索はやめた。
 下手にほじくり返さない方が、綾香のためにもよかろうと判断したのである。



 食事が終わって、皆でよもやま話をしていると、メイドロボのリナがおずおずと芹香の傍に寄って
来た。
 メイドロボたちが、お父さん(長瀬)やお姉様(マルチ)と話がしたいと言っているそうだ。
 長瀬が来栖川邸を訪れるのは初めてではないが、マルチの登場がメイドロボたちの間にちょっとし
た波紋を投げかけたらしい。

 芹香が了解すると、リナはマルチと長瀬を連れて、別室へと向かった。
 そこには、手のあいたメイドロボが全員集まっていたが、ふたりを見ると、

「お父さん!」

「マルチお姉様!」

 と口々に叫んで駆け寄って来た。
 胴上げでもせんばかりの勢いだ。

 特に、破壊されたはずの試作型マルチの出現は、心がないはずのメイドロボたちにとっても大きな
衝撃であったと見え、入れ代わり立ち代わり、「お姉様、ようこそご無事で!」としがみついたりし
ている。
 長瀬の方は、マルチが無事であることの説明を求められたり、マルチがどうして人間そっくりなの
かという質問を受けたりして、てんてこまいだったが−−ふたりとも、嬉しそうだった。



「そう言えばセリオは?
 さっきから姿が見えないけど…
 え? 資料の整理がしたいので、少し時間をくれと言われた?
 ふーん、そうなの?」

 綾香がそんなことを言っていると、当のセリオが姿を現した。

「−−芹香お嬢様、
 どうも勝手なことを申してすみませんでした。
 おかげさまで一段落つきましたので…
 ? あっ? 綾香さん?」

 セリオは綾香がいるのを見て、不思議そうな顔をした。

「やっほー、セリオ。元気してた?」

 つい昔の口調が出てしまう。

「長瀬もマルチも来てるわ。
 これから、みんなでこの家に住まわせてもらうことになったの。
 よろしくね。」

「−−お父さんも… マルチさんも?」

「そうよ。」

「−−綾香さん。」

 セリオは声を低くした。

「−−マルチさんがおいでというのは…
 柏木のお家で何かあったんですか?」

「うーん、詳しいことは知らないけど…
 愛人関係を清算したんじゃないかな?」

「−−そうですか…
 マルチさんもお気の毒に…」



 そのころ柏木家の居間でも、皆が食後のお茶をすすっていた。
 総勢6名という数は、決して寂しさを覚えるような人数ではないはずだが、さすがに最高11名を
数えた食卓のにぎわいに比べると、火が消えたような感じがする。

(やっぱり… 柏木家に最後まで残るのは…柏木の人間だけなのかしら?)

 千鶴は、そんなことを考えていた。
 居間にいるのは、四姉妹と耕一、香織と、柏木の血を引く者ばかりだ。
 香織が加わったことを除けば、賢治没後の柏木家のメンバーと変わらない。

 その香織は、耕一の左隣にいる楓と、右手に位置する初音との間を、さっきから行ったり来たりし
ている。

「かえでおねーたんは、どこにもいかないですね?
 …はつねおねーたん、ママのところへいったら、やですぅ。」

 かつてこの家に暮らしていたメンバーの半分が芹香のもとへ行ってしまったので、香織は心穏やか
でないようだ。
 特に、母親代わりのひとりであったマルチがいなくなったことが、大きなショックだったらしく、
あとふたりの母親代わり、楓と初音まで出て行かないようにと、不安そうに確認をとっているのだ。

「大丈夫よ。
 私はどこにも行きませんからね。」

 楓が静かに微笑む。

(私は決して耕一さんの傍を離れませんから…)

「初音お姉さんも、この家にいるからね?」

 初音もそう念を押すと、香織はようやく安心したようだ。

(すみません。耕一さん。)

 そんな様子を見ながら、千鶴は心の中で耕一にわびた。
 耕一が芹香に同行しなかったのは、鶴来屋のため、いや柏木の皆のためであったことがわかってい
るからだ。

(本当は、笑って送り出してあげたいのだけど…)

 賢治の息子である耕一がいなければ、鶴来屋は収まらない。
 それがわかっているだけに、どうすることもできない千鶴だった。

(すみません。耕一さん…)



 マルチは、その夜、充電前に、瞳のコンタクトレンズをはずした。
 髪の毛の染料も落とした。
 そして、ほとんど十年ぶりに、センサーをつけた。

 鏡の中にいるのは、浩之の恋人であった頃の…浩之や来栖川姉妹と一緒に出歩いた頃のマルチだっ
た。
 その姿を見ながら、改めて、耕一との決別を自覚した。

(これからは…芹香さんのために…)

 そう心に誓うマルチだった。



 マルチは、芹香のもとで働くようになった。
 一応セリオが会長の第一秘書、マルチが第二秘書ということになっている。
 …もっとも、まだロボットに人権が認められていないので、公的にはふたりとも、芹香付きのメイ
ドロボ以上ではあり得ないのだが。
 なお、マルチについては、よけいな詮索を避けるため、カスタマイズされたHM−12という触れ
込みである。

 第二秘書といっても、マルチのおもな仕事は、お茶を入れたり、芹香の話し相手になったりするこ
とくらいだった。
 だが、天真爛漫なマルチが傍にいてくれることで、芹香の心は大いに休まる。

 いかに周囲が芹香の手腕を評価するようになったとはいえ、いかにセリオの強力な補佐があるとは
いえ、もともと経営という方面には疎かった芹香である。
 外見はぼーっとマイペースのようだが、日々の心労は並大抵のものではなかった。
 セリオも、そんな芹香を少しでもリラックスさせようと、時にはジョークを言ったりするのだが…
 いかんせん、耕一仕込みの親父ギャグ。
 まして、ユーモアのセンスがあるとは言いがたい芹香が相手では、どうもうまくいかないのである。

「−−隣の家に塀ができたってね。」

「…………」

「−−かっこいー(囲い)。」

「…………」

「−−…芹香お嬢様、今のギャグはおわかりですか?」

「?」

「−−つまり、もともとは、
 『隣の家に囲いができたってね』『へー(塀)』という小咄がありまして…」

「? ?」

 こんな調子だ。
 しかし、見ているだけでほのぼのとした感じになるマルチの存在は、芹香の心労をやわらげ、その
意味で大いに役立っているのであった。


−−−−−−−−−−−−

ろくな構想も立てず書き継いだため、やたら長くなった第四部、ようやく完了です。
欲を言えば、マルチの耕一からの「卒業」をもっと詳しく描きたかったのですが…
ともあれ、マルチもいよいよ「恋する少女」の時期を脱したようです。


ところで、第五部はほとんどオリキャラ中心になってしまいましたので、
マルチ始め純粋な Leaf キャラのファンの方には物足りないのではないかと思います。
それでいて長い…
念のためお含みおきください。
何なら、マルチが耕一を卒業したこの第四部で事実上の完結、と思っていただいても結構ですので。


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−年表−

(   )内はおもなキャラの満年齢を現します。


<01年> (マルチ0、浩之16−7、耕一17−8、千鶴20−1、梓15−6、楓14−5、
       初音13−4、芹香17−8、綾香16−7)

    1月   マルチ誕生
    4月   マルチの運用試験、浩之との出会い
         梓の高校入学
    5月   マルチの「運用試験」2回目、浩之との再会
    7月   マルチ退学、浩之家での「運用試験」開始
    9月   綾香の非難、マルチ壊れる
   11月   マルチ回復、来栖川姉妹との交流開始

<02年> (マルチ1、浩之17−8、耕一18−9、千鶴21−2、梓16−7、楓15−6、
       初音14−5、芹香18−9、綾香17−8)

    3月   千鶴の大学卒業
    4月   楓の高校入学
         芹香の大学入学
         千鶴、鶴来屋にて会長秘書となる

<03年> (マルチ2、浩之18、耕一19−20、千鶴22−3、梓17−8、楓16、
       初音15−6、芹香19−20、綾香18−9)

    4月   初音の高校入学
         浩之・綾香の大学入学
         浩之の事故死、マルチ再び壊れる
         研究所にてマルチのリハビリ開始
    8月   千鶴、鶴来屋会長に就任
    9月   楓の死、千鶴のショック状態
         マルチと耕一の出会い、マルチの変装と命名
   10月   マルチの「マスター登録」
   11月   梓・初音、耕一のアパートへ。耕一、会長代理就任を受諾

<04年> (マルチ3、耕一20−1、千鶴23−4、梓18−9、初音16−7、
       芹香20−1、綾香19−20)

    3月   耕一の会長代理就任
    4月   梓、大学入学

<05年>

<06年> (マルチ5、耕一22−3、千鶴25−6、梓20−1、初音18−9、
       芹香22−3、綾香21−2)

    3月   耕一・芹香、大学卒業
    4月   耕一とマルチ、柏木家へ移動
         初音、大学入学
    7月   水門での花火、楓がひかりの中へ
    8月   楓、耕一と再び結ばれる
         千鶴の回復
         耕一と楓の結婚
         耕一、綾香との見合い

<07年> (マルチ6、耕一23−4、千鶴26−7、梓21−2、初音19−20、
       芹香23−4、綾香22−3)

    3月   綾香、大学卒業
    8月   マルチの自殺未遂と復帰
         芹香の鬼退治
    9月   耕一、芹香との見合い

<08年> (マルチ7、耕一24−5、千鶴27−8、梓22−3、初音20−1、
       芹香24−5、綾香23−4)

    3月   耕一、芹香と婚約
         梓、大学卒業
    4月   梓、鶴来屋に就職
    8月   耕一と芹香の結婚

<09年>

<10年> (マルチ9、耕一26−7、千鶴29−30、梓24−5、初音22−3、
       芹香26−7、綾香25−6、香織0)

    3月   初音、大学卒業(就職浪人)
   10月   芹香、女児(香織)出産

<11年> (マルチ10、耕一27−8、千鶴30−1、梓25−6、初音23−4、
       芹香27−8、綾香26−7、香織0−1)

    2月   来栖川会長(昂)死去
    3月   来栖川エレクトロニクス社長(誉)が会長に就任
         綾香、来栖川エレクトロニクス社長に就任
    4月   藤田浩之追悼会
   10月   長瀬たち、鶴来屋でマルチに再会
   12月   志保、長瀬と会見

<12年> (マルチ11、耕一28−9、千鶴31−2、梓26−7、初音24−5、
       芹香28−9、綾香27−8、香織1−2)

<13年> (マルチ12、耕一29−30、千鶴32−3、梓27−8、初音25−6、
       芹香29−30、綾香28−9、香織2−3)

    3月   志保「メイドロボのいる世界」出版
    4月   綾香、同窓会に出席。長瀬との愛を確認   
    5月   調査員たち、マルチの所在を突きとめる
         「セリオ探偵団」編成
   10月   長瀬と綾香の結婚

<14年> (マルチ13、耕一30−1、千鶴33−4、梓28−9、初音26−7、
       芹香30−1、綾香29−30、香織3−4)

    2月   「アドベンチャー・ナガセ」開店
    4月   耕一、来栖川グループの副会長に就任
    5月   長瀬刑事、柏木家の夕食に招かれる
    7月   芹香、来栖川グループの会長に就任
    9月   長瀬夫妻とマルチ、芹香のもとへ

                               以  上


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−キャラクターリスト−

(Leaf キャラはほとんどオリジナルのままですが、設定を若干変えたり、
 名前を勝手につけたりしたものもありますので、一応全員網羅しました)


<藤田家の人々>

藤田武(たけし)      仕事の都合で不在がちな、一家の主。

藤田真希子         武の妻。夫と共に仕事をしているため、同じく留守がち。

藤田浩之          武夫妻のひとり息子。目つきは悪いが、実は優しい男。


<柏木家の人々>

柏木耕一          柏木家の男子でただひとりの生存者。柏木家の祖、次郎衛門の転生。
              やや浮気性。

柏木千鶴          耕一の従姉、柏木四姉妹の長姉。鶴来屋の会長。エルクゥの皇族四姉
              妹の長姉リズエルの転生。賢治叔父の死後、柏木家当主としての苦悩
              を一身に担う。家事、特に料理が苦手。例外的に育児は上手。ややボ
              ケ気味。

柏木梓           耕一の従妹、柏木四姉妹の次姉。皇族四姉妹の次姉アズエルの転生。
              料理が得意。短気で粗暴な面がある。勘違いの名人。

柏木楓           耕一の従妹、柏木四姉妹の三姉。皇族四姉妹の三姉エディフェルの転
              生。前世および現世における、次郎衛門/耕一の恋人。普段は天然ボ
              ケだが、いざというときは冷静沈着。

柏木初音          耕一の従妹、柏木四姉妹の末妹。皇族四姉妹の末妹リネットの転生。
              前世では次郎衛門の妻で、共に柏木家の先祖となる。やや甘えん坊の
              傾向もあるが、他人への気配りをよくする優しい娘。


柏木香織(かおり)     耕一と芹香の間に生まれた娘。容姿は芹香そっくりだが、性格は明る
              く、活動的。日吉かおりとは関係がない、念のため。

柏木楡葉(にれは)     <千鶴編> 耕一と千鶴の間に生まれた娘。

柏木静香          <綾香編> 耕一と綾香の長女。

柏木明日香         <綾香編> 耕一と綾香の次女。

柏木耕樹          <綾香編> 耕一と綾香の第三子、長男。

柏木綾美          <綾香編> 耕一と綾香の末子、三女。


柳川祐也          耕一や柏木四姉妹の叔父に当たる人物。エルクゥ化し、耕一と水門で
              死闘の末、死ぬ。


<来栖川家の人々>

来栖川昂(のぼる)     来栖川グループ初代会長。頑固だが、孫可愛がりの面も。

来栖川美子(よしこ)    昂の妻。温和な性格。

来栖川誉(たかし)     昂の息子。来栖川エレクトロニクス社長、後に来栖川グループ二代目
              会長となる。

来栖川陽子(あきこ)    誉の妻。妄想癖あり。

来栖川芹香/柏木芹香    誉夫妻の長女。容姿端麗、成績優秀、物腰優雅、無口・小声、天然ボ
              ケのオカルト愛好家。後、柏木耕一の妻となる。

来栖川綾香/長瀬綾香    誉夫妻の次女。容姿端麗、成績??、明朗活発なエクストリームの女
              王。後、長瀬源五郎と結婚。


<メイドロボ>

マルチ/HMX−12    試作型マルチ。人間とほぼ同じ意志・感情を持つメイドロボ。ドジで
              ボケ気味だが、健気で明るい性格。

もうひとりの「マルチ」   試作型マルチの予備匡体。

セリオ/HMX−13    試作型セリオ。マルチと違って感情を持たない。探偵オタク。


ひかり           量産型マルチ(HM−12)。柏木家のメイドロボ。

ヒロミ           量産型マルチ。来栖川研究所所属のメイドロボ。

マイ            量産型マルチ。来栖川研究所所属のメイドロボ。

ユイ            量産型マルチ。来栖川研究所所属のメイドロボ。

マリー           量産型マルチ。隆山にある来栖川家別荘のメイドロボ。

リナ            量産型マルチ。来栖川家のメイドロボ。

ミリー           量産型セリオ(HM−13)。来栖川家のメイドロボ。


<長瀬家および開発部の人々>

長瀬源四郎/セバスチャン  来栖川家の巨漢執事。芹香からもらった愛のニックネーム「セバス
              チャン」にこだわり続ける。

長瀬源三郎         源四郎の三男。隆山署の刑事。実は千鶴ファン。

長瀬源五郎         源四郎の四男。来栖川研究所開発部の主任。マルチ、セリオの生みの
              親。後、来栖川綾香と結婚。


木原            来栖川研究所開発部の一員。長瀬の片腕。

内田            同じく開発部の一員。


<浩之の友人たち>

神岸あかり         浩之の同級生で幼馴染み。料理の腕は天下一品。ややボケ気味。

佐藤雅史          浩之の同級生で幼馴染み。サッカー部のエース。やはりボケ気味。

長岡志保          浩之の同級生。中学からの知り合いで、顔を合わせれば口喧嘩となる。
              「東スポ女」「歩く電光掲示板」その他多くの異名を持つ。

雛山理緒          浩之の同級生。貧乏・勤労・貧乳少女。浩之には何かと世話になる。

姫川琴音          浩之の一年後輩。他人の不幸を予知する超能力のため、人に気味悪が
              られ、孤独な日々を送っていた。浩之の尽力により、孤独から解放さ
              れる。

保科智子          浩之の同級生。神戸人。秀才。浩之のおかげで、頑なな心が溶かされ
              る。

松原葵           浩之の一年後輩。綾香を目標に、エクストリームの練習に励む格闘少
              女。格闘技の練習で浩之の世話になり、恩義を感じている。

宮内レミィ         浩之の同級生。アメリカ人と日本人のハーフ。幼い頃、浩之と結婚の
              約束をしたことがある。


<その他(ほとんどオリキャラでチョイ役です)>

足立            鶴来屋の社長。柏木家の秘密を知っている。

倉橋            隆山市とその周辺を地盤とする代議士。柏木家、来栖川家とつながり
              がある。

瀬野            柏木家にとって、世話好きな隣人。

ダリエリ          エルクゥの長。

調査員たち         来栖川会長直属の、得体の知れぬ連中。

永山            永山工業の社長。若くして事故死を遂げる。

林田            元、来栖川研究所開発部の副主任。長瀬を中傷した挙げ句、ボロを出
              して、来栖川運輸に出向を命ぜられる。

ひろし           柏木香織の遊び友だち。

山科晴美          綾香の高校時代の同級生。永山の婚約者。

ヨーク           エルクゥの宇宙船。それ自体が自我を持った生物。

                                  以  上


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