4.独自モディファイの「T」 −その3−




 こちらの「T」は、水産加工の体験施設「うをの里 職人館」の玄関横で、施設のシンボルとして鎮座しているT1500です。
 超大型nミラーや、角度調整可能な凝ったミラーステーにも目を奪われますが、何といっても圧巻はその荷台部分。何となく東南アジアの小型バスにも似た雰囲気ですが、頑丈な木枠に小窓を沢山散りばめたパネルバン風になっています。加工仕立ての天ぷらやちくわの鮮度を保つために、保冷車代わりにワンオフで架装されたものなのでしょうね。白いキャンバストップ(?)とのコーディネーションもバッチリです。

(2004.9 広島県福山市鞆)

 最近「日本の名車歴史館」の展示車として新たに加わった13尺のT2000は、'90年代後半まで山口県で現役稼動していたという車両で、1972年製の受注生産車です。
 まずは頑丈そうな特注のロードレストが印象的で、元来華奢な「T」の幌屋根を完全にカバーしています。さらによく見ると、助手席にもヘッドレストが装着されているのに驚きます。製造プレートの「保基7-1」適合の文字を確認するまでもなく、本来なら他の「T」最終型車両と同様、運転席側のみに装着されているはずですので、後から独自に追加したものなんでしょうね。

(2005.3 福岡県福岡市東区)

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