4.独自モディファイの「T」 −その2−




 こちらはセメント工場で活躍中のT2000ダンプですが、構内専用車なので、自由奔放なモディファイを受けています。とくに、超特大のサイドミラーと無骨なロングステーの豪快な組み合わせが、ひときわその存在を主張している感じです。
 じつはこのダンプの後方では、無数の細かい石粒によって蟻地獄状の構造が形成されていて、父親から決して立ち入らないように何度も念押しされたため、大いに緊張しながらシャッターを押した記憶があります。
 この工場ではもう1台のT2000ダンプが稼動中でしたが、外観はかなりのボロボロでした。

(1981.1 山口県防府市植松)

 私が約10年ぶりに見物に行った2004年のニューイヤーミーティング会場に展示してあった「T」が、この小奇麗なT1500(8尺低床・一方開き)です。
 パッと見た感じではサイドミラーが正規のものよりやや大きめなことに気が付きますが、実はそれは些細な指摘に過ぎません。なんと、このクルマのロードレストには昔懐かしいアポロ式のウィンカーがこっそり装着されているのです。
 もちろん、「T」の歴史上は全く縁の無いアイテムですから、オーナーさんの洒落心といったところでしょうか。密かにウケることは間違いありません。

(2004.1 東京都江東区青梅)

- 9 -

- 10 -