2.ああすれ違いの「T」




 今日ではほぼ100%有り得ないケースですが、私が旧車撮影活動に明け暮れていた'80年代初めには、幹線道を走行中の「T」と出くわすこともごく偶にありました。
 この写真は山口市内で突然対向車線を走って来た13尺車です。咄嗟に助手席からシャッターを切ったわりにはよく撮れていますが、車体前部にナンバープレートを持たないオート3輪だけに、個体の識別の点からいうと、この前方ショットだけでは非常に歯痒い展開となるのでした。

(1981.3 山口県山口市古熊)

 お目当てのオート3輪が不幸にも対向車として現れた場合、それが田舎の一本道ならば即Uターンして追い掛けることも可能ですが、交通量の多い市街地ではそうもいきません。その上、明確な目的地がある家族旅行中ともなれば、引き返しての追跡は諦めざるを得ません。
 この写真は九州を旅行中に、行橋市内で対向して来た13尺車です。写っているフェンダーミラーは、もちろん我が家のファミリアバンのものです。

(1982.8 福岡県行橋市)

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