<旧車シリーズ 702>


TOYOPET STOUT (RK45)


 
スタウトの歴史を遡ると、1957年に登場したトヨペット・トラック(RK35型)に辿り着く。水冷直列4気筒1453ccOHVのR型エンジンを搭載し、1.5トン〜1.75トン積みをカバーする3人乗りのボンネット型トラックで、スタウトという新名称を得た後に、1960年のモデルチェンジでスタイルを一新、「ダイナミック・スタイル」の二代目スタウト(RK45型)がデビューする。全長/全幅/全高ともに僅かずつサイズアップし、快適性/積載性を向上させたほか、ボンネット上に突き出したウィンカーランプや、大きく左右に回り込むフロントウィンドウなど、スタウトのイメージを特徴付ける個性的なデザインアイテムが散りばめられた。同時にR型エンジンは60psにパワーアップ、ブレーキは新設計のデュアル・ツーリーディングのドラム式としている。このモデルから高床三方開きや1トン積みのダブルキャブもラインナップに加わった。
 1962年には4灯式ヘッドライトとなり、同時に3R-B型1897ccエンジンを搭載する2トン積みモデル(RK100型)が追加された。RK100型は全浮動式リアアクスルを採用した。その後、1トン積みのライトスタウト(RK40型)も登場する。


 一目でそれと識別できる力強いスタイルを持つスタウトですが、最終型のRK101型に至るまでの4灯式モデルには比較的馴染みがあるのですが、1962年以前の2灯式モデルは大変稀少で、私も実車を撮影できたのはこの一台きりです。写真のクルマはレッカー仕様のようですが、スタウトの性格上、その役目が決して軽貨物の運搬ではなく、ヘビーデューティーな用途で酷使される運命にあったことが、現存率を一層低くしている原因といえるかもしれません。

推定年式:1961
撮影時期:1984年11月
撮影場所:山口県豊浦郡豊田町殿敷にて