<旧車シリーズ 627>


TOYOTA DYNA DUMP (JU12D) 


 トヨタの2トン積み小型キャブオーバートラックのダイナは、1968年に2度目のモデルチェンジを受け、三代目ダイナが登場した。デザインは一新され、後傾したフロントウィンドウと一体感の強いキャビンを採用、左右のコーナーにウィンカーランプを配したユニークなフロントマスクが特徴的である。バリエーションは先代ダイナ同様、シングルキャブの低床標準車(RU10型)を始めとして、高床三方開き(RU10B型)、ダブルキャブ(RU10P型)等が用意された。
 エンジンは二代目ダイナの後期から搭載された、2連式キャブレターと左右独立マニホールドによって93psの最高出力を発生する5R型・1994ccガソリンエンジンを中心に、65psの最高出力を発生するJ型・2336ccディーゼルエンジンを引続きラインナップした。トランスミッションは2〜4速シンクロメッシュの4速コラムシフトである。また、新たに追加された3トン積み(HU15型)には、H型と呼ばれる直列6気筒OHV・3576ccディーゼルエンジンが搭載された。1969年のマイナーチェンジでは安全対策としてヘッドレスト等が標準装着された。


 
三代目ダイナから登場したこの個性的なキャビンデザインは、'70年代の最後まで継続し、ダイナの顔としてすっかり定着しましたが、この初期型はシンプルなグリルデザインと、その真上で左右のサイドマーカー間を結ぶ横バーが特徴で、とても素朴な顔つきに見えます。
 キャビン部分にフォーカスしたようなこの写真、じつは当時はまだ広角レンズを所有していなかったので、せっかく貴重なシングルナンバー車を発見したものの、このアングルが精一杯だったのでした。最近は各地の自動車博物館巡りがメインなので、広角レンズはまず手放せない存在なんですけどね。


推定年式:1969
撮影時期:1982年1月
撮影場所:山口県新南陽市道源開作にて