<旧車シリーズ 616>


TOYOTA LITEACE (KM10)


 
ライトエースは1970年に発売されたブランニューの小型トラックで、トヨタのキャブオーバートラックの中では、500kg積みのミニエースと1トン積みのハイエースの間を埋める750kg積みのモデルとして登場した。
 キャビンデザインは直線を基調とし、フロントウィンドウを大きく寝かせたモダンなもので、乗用車ムードを演出している。フロントとサイドには曲面ガラスを使用、サイドウィンドウの三角窓を廃止した代わりに、強化型のサイドベンチレータを装備した。
 エンジンはカローラ系の搭載エンジンの3K型だが、カローラバンと同じように、より低速トルクを重視したタイプがチョイスされた。水冷直列4気筒1166ccOHVエンジンで、最高出力は68ps、最大トルクは9.5kgmとなる。オールシンクロの4速トランスミッションと組み合わされた。'70年代に登場したクルマに相応しく、ヘッドレストや3点シートベルト、ブローバイガス還元装置などの安全/環境対策はすでに標準装着化されている。

 
 
写真のクルマの初年度登録は'71年1月と推測できますが、山口陸運局は'71年の途中で分類番号を2桁化したので、このライトエースにも、ごく初期にシングルナンバーとなる車両が存在していました。私は同じ旧車でも、当時モノのナンバープレートを維持しているもの、とりわけシングルナンバーのものを好んで撮影しました。ライトエースのように分類番号の切替え直前に登場したクルマだと、町で遭遇する大半のクルマが2桁ナンバー(山 44)だったので、このような1桁ナンバーと出会った時の喜びは格別なものがありましたね。

推定年式:1970
撮影時期:1982年2月
撮影場所:山口県徳山市久米にて