<旧車シリーズ 419>


NISSAN CEDRIC VAN (VH130)



 
日産の誇る中型車・セドリックが初のモデルチェンジを受けたのは1965年。二代目の130型は重厚感溢れる先代のデザインとは一線を画し、フローイングラインを特徴とする流麗なデザインに改められた。エンジンの排気量は2000ccのみだが、新開発の直列6気筒OHC(L20型)が最上級のスペシャル6に、直列6気筒OHV(J20型)がカスタム6/パーソナル6/(セドリック)6/ワゴン6/バン6に、直列4気筒OHV(H20型)がデラックス/スタンダード/ワゴン/バンに搭載された。
 個性的なスタイルが不評だった130型は、その後毎年のようにデザインが手直しされたが、1968年のマイナーチェンジで大胆なスキンチェンジが敢行され、直線基調のデザインに生まれ変わった。バンもフロントおよびリアスタイルが一新され、サイドドアにはカーブドガラスが採用された。この時、バンの6気筒エンジンはOHCのL20型となり、プリンスから編入してきたグロリアバンにも搭載されることになった。ただし、セダン系で実施した出力向上対策は織り込まれず、最高出力115ps/最大トルク16.5kgmという当初のスペック通りである。


 後期型のセドリックはデザインに落ち着きが出た反面、前期型のような強烈な個性や豪華さは影を潜めました。私はマイナーチェンジ前のデザインの方が圧倒的に好きです。
 お気付きかと思いますが、このセドリックバンは旅先で信号待ちのクルマをパチリとやったものです。注目度満点のスーパーカーならまだしも、仕事用の古めかしいバンに乗っていて、街中でいきなり坊主頭の中学生がカメラを持って飛び出して来たわけですから、乗員の方もさぞかしビックリされたことでしょうね。


推定年式:1969
撮影時期:1983年8月
撮影場所:長崎県長崎市内にて