<旧車シリーズ 411>


TOYOPET CORONA VAN 1500 (RT46V)


 
1964年、トヨタの主力乗用車であるトヨペットコロナはモデルチェンジを受け、アローラインのデザインが特徴的な三代目(RT40/PT40系)が登場する。これと同時にコロナベースの小型商用車も新型へ移行し、それまでのコロナラインという名称を廃止、新たにコロナバン/コロナピックアップとして発売された。
 最大積載量500kgのコロナバンには、1198cc/55psの2P型エンジンを搭載する標準車(PT46V型)と、1490cc/70psの2R型エンジンを搭載するデラックス(RT46V型)の2種類が設定された。トランスミッションはいずれもオールシンクロの3速だが、デラックスにはラジオ、ヒーター、時計、フロアカーペット等が標準装着されるほか、外板色には「商用車初」と謳われたメタリック塗装が施された。当初は2ドアのみだったが1967年に4ドアを追加、同年6月の2度目のマイナーチェンジでは、フロントグリルが黒基調の新デザインとなり、併せてバンパー形状も変更された。このとき、標準車のエンジンが1345ccの3P型に換装され(PT47V型)、最高出力は65psに向上している。


 
飾り気のない真面目な商用車、というのが私のコロナバンに対する印象です。
 写真は私が中学生時代の撮影車両ですが、意外にこのコロナバンは周囲に数多く残存していて、街中でほぼ同時に複数台を撮影したことがあります。この時代のコロナが耐久性で格段に優れていたというのなら話は別ですが、そうでない限り、この現象が物語っているのは、当時の小型バン市場に相当な数のコロナが出回っていたということでしょうね。


推定年式:1967
撮影時期:1982年3月
撮影場所:山口県新南陽市大神にて