<旧車シリーズ 410>


MAZDA FAMILIA 1000 VAN (BPBV)


 東洋工業の主力小型車となったファミリアは、1967年11月にフルモデルチェンジを受け、曲線を活かしたオーバルシェイプのボディを持つニューファミリア1000に生まれ変わった。
 ファミリアバンはセダン系から遅れること2ヶ月、1968年1月に二代目となった。セダンと同じく、三角窓を廃止し、全ての窓にカーブドガラスを採用して、クラス最大の室内空間を稼ぎ出した。エンジンは水冷直列4気筒のPB型・987ccで、最高出力は先代の52psから58psに引き上げられた。最大積載量400kg、オールシンクロの4段コラムシフトは先代バンと同じである。グレードはスタンダード/ビジネスデラックス/デラックスという構成となり、廉価版の2ドアスタンダードの価格は39.8万円、6月に追加された4ドアデラックスはラジオ、ヒーター、ブルーガラス等を標準装備とし、価格は48.0万円であった。
 また、翌月にはその4ドアデラックスに1200が追加された。新開発のアルミ合金製TB型エンジンは、1169ccの排気量から68psの最大出力を発生した。


 この二代目ファミリアバンのスタイルは、やがて登場する1300のプレストシリーズにも受け継がれ、1977年のファミリアAP登場まで約10年間もその基本デザインを保ち続けました。歴代のファミリアバンを乗り継いだ我が家では、私の幼い頃の記憶として、このファミリアバンの特徴あるリアフェンダーや、縦長の楕円形リアコンビランプの形を鮮明に覚えています。そんな個人的な思い入れも手伝って、ファミリアバンの撮影記録は多数あるのですが、この二代目バンに関していうと、商用車らしく(?)外観に疲労の進んだモノが多いですね。

推定年式:1968
撮影時期:1982年3月
撮影場所:山口県新南陽市羽島にて